吉田玉男さん、首相夫妻主催の晩餐会で文楽の三番叟(さんばそう)披露:歌舞伎・狂言と共演:人形・三味線・太夫の出演情報!

こんにちは~。文楽エバンジェリストらら子です。

2019年10月22日「即位礼正殿の儀」の翌日23日は、各国の賓客を招いて首相夫妻主催の晩餐会が行われました。

おもてなしの一環の文化行事として、狂言の野村萬斎(のむら まんさい)さん・歌舞伎の市川海老蔵(いちかわ えびぞう)さんとともに、われらが文楽人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるりぶんらく)の吉田玉男さんが、五穀豊穣を祈り舞う「三番叟(さんばそう)」という演目を共演されました。

吉田玉男さんについてはこちらもご覧くださいね。

吉田玉男(よしだ たまお)さんのWiki的プロフ:即位の礼で三番叟(さんばそう)に出演!玉女から玉男へ。立役の花形!



首相夫妻主催晩餐会・三番叟と石橋(しゃっきょう)が上演された理由は?

総合アドバイザー(野村萬斎氏)からの助言に より、演目は狂言・歌舞伎・文楽のコラボの三番叟と、親子共演による能とし、それぞれ以下のコンセプト、演目及び演者としたそうです(出典:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/gishikitou_iinkai/dai5/siryou5-1.pdf)

①狂言・歌舞伎・文楽 [コンセプト]時代を超えて共存する日本の伝統文 化の特徴を背景として、その歴史的 流れを表現する。
(参考) 「三番叟」:五穀豊穣を祈り舞う演目。新年や祝賀 の会など儀礼的な場で行われる。

成立の時代が異なる 狂言、歌舞伎、文楽の 3種別で、同一演目を共演。演目は「三番 叟(さんばそう)」。

三番叟に続いて、親子演者により能を共演。演目は「石橋 (しゃっきょう)」。 〇演者:観世清和(かんぜきよかず)さん、三郎太(さぶろうた)さん親子です。

三郎太さんは1999年生まれ、まだ大学生なんですね。

②能 [コンセプト]親から子へ継承される日本の伝統文 化の特徴を背景として、親子の演者 による共演を披露する。
(参考) 「石橋」:獅子が牡丹の花に戯れ泰平の代のめでた さを豪快に舞う祝言の演目。



首相夫妻主催晩餐会・三番叟の報道は人形浄瑠璃文楽にあまり触れてくれないので独自に解説しちゃいます

それにしても、歌舞伎や狂言に比べると今一つ地味な人形浄瑠璃文楽。
報道でも「野村萬斎・市川海老蔵が演目披露」とか、「首相夫妻主催の晩餐会で、狂言の野村萬斎さん(左)と歌舞伎の市川海老蔵さんらの演目をみる招待客ら」とか世の中的には影が薄いみたいですねー。

こちらの玉男さんの地元の八尾市の議員さんは、玉男さんフィーチャーでツイートしていらっしゃるんですけどねー。人形映ってないし(悲

狂言の野村萬斎さんや歌舞伎の市川海老蔵さんは、家元とか宗家とか言われる方々ですが、玉男さんは文楽の一技芸員なので、まあ、仕方ないかなと思う面もありますが、文楽ファンとしては寂しいです。

でも、今回の放送を見て「文楽って何??」「超かっこいい!」「公演を舞台を観に行きたい!」と思う方もいらっしゃるかもしれないので、
不肖ワタクシわかる範囲でご案内しようと思います。



人形浄瑠璃文楽ってどういうもの?黒衣の人たちは何?

人形浄瑠璃文楽は、あやつり人形劇。人形浄瑠璃にはいくつかジャンルがあるので、単に「文楽」と呼ぶことが多いです。

文楽は、三人遣い(さんにんづかい)といって、三人チームであやつります。
吉田玉男さんは、主遣い(おもづかい)といって、人形の首(かしら)と胴(どう)と右手を担当します。

今回、吉田玉男さんは、紋付き袴姿で顔を出して人形を操る出遣い(でづかい)という形でした。

黒い服に黒い頭巾をかぶった人たちは、それぞれ左手を操りつつ主遣いをサポートする左遣い(ひだりづかい)と、足と足音を担当する足遣い(あしづかい)です。

吉田玉男さんのほかは黒衣姿でお顔がわかりませんが、左遣いが吉田玉志さん、足遣いが吉田和馬さんとの情報が入りました!

黒づくめ衣裳を黒衣(くろこ)といいます。文楽や歌舞伎ではその場に存在していないことになっていますが、なくてはならない助っ人です。

黒衣についてはこちらもご覧くださいね。

黒衣とは?黒子?くろこ?くろご?意味や読みをわかりやすく説明:パペットマペットとはどう違う?

演目によっては、主遣いも黒頭巾をかぶることもあれば、三人とも出遣いの場合もあります。
今回は晴れの場なんだから三人とも出遣いで良かったのに……。

人形遣いについて、詳しくはこちらもご覧くださいね。

人形遣いとは?:意味や読みをわかりやすく説明。他のあやつり人形劇との違いは何?



首相夫妻主催晩餐会・三番叟文楽の三味線と太夫の出演者は誰?

文楽が映ってる写真を見つけましたよ!右側にいる方々が文楽関係者です。舞台の右端に並んでいた緑色の肩衣を着た方々は、太夫と文楽三味線です。

語りを担当する太夫は、竹本織太夫(たけもと おりたゆう)さんです。

織太夫さんはNHKの「にほんごであそぼ」にもレギュラー出演しています。前名は豊竹咲甫太夫さん六代目竹本織太夫を襲名した時は、お練りを行なって話題になりました。文楽の広告塔的存在です。

太夫についてはこちらもご覧くださいね。

太夫とは?意味や読みをわかりやすく説明:大夫?たゆう?だゆう?:花魁やコウメ太夫とはどう違う?

文楽三味線は太棹といって、低い音が出る大型の三味線を使います。今回は、文楽三味線は3人(三挺)でした。

次世代の文楽をになう若手ホープの鶴澤寛太郎(つるざわ かんたろう)さん。
ベテランの竹澤宗助(たけざわそうすけ)さんと、野澤勝平(のざわかつへい)さんです。

三味線については、こちらのリンクもご覧くださいね。

文楽の三味線とは?太棹三味線?義太夫三味線?意味や読みをわかりやすく解説:三味線の種類と違いはどこが違う?



首相夫妻主催晩餐会・三番叟長唄三味線は誰?

舞台には、舞い踊る萬斎さんと海老蔵さんの背後で、長唄を演奏していらした方のお1人がこの方です。不肖ワタクシ長唄やお囃子のことはとんと疎いのでこれから勉強していきたいと思います。



2010年10月は文楽が世界を股にかけて活躍!

今年は、同時多発的に活躍しています。
NYでは、鶴澤清治さんと豊竹藤太夫さんが杉本文楽を上演して大評判になりました。

そして、南国シンガポールでは、文楽のファンタジスタ桐竹勘十郎さんが、シンガポールのジャパンクリエイティブセンターでシンガポールでの初文楽公演を成功させました。

シンガポールの文楽公演についてご興味のある方はこちらもご覧くださいね。

シンガポールで初「文楽」!出演者や演目は?:シンガポール日本大使館のジャパンクリエイティブセンター10周年記念公演

文楽がもっとメジャーになりますように~!らら子でした。