感想『銀ちゃんの恋』 KAAT神奈川:水美舞斗(みなみ まいと)星空美咲 、飛龍つかさ結婚宣言?、航琉 ひびき(わたるひびき):~銀ちゃん、本日も反省の色なし~神奈川芸術劇場

こんにちはらら子です。
KAAT『銀ちゃんの恋』行ってきました。
銀ちゃんこと倉丘銀四郎の水美舞斗(みなみ まいと)さんは美しさが健康美より。今回のヒロインは105期、入団3年目の星空美咲(ほしぞら みさき)さんということでかなりフレッシュな顔合わせです。

個人的には、2008年花組の大空祐飛さんと野々すみ花さんのバージョンが印象深いので、ついつい見比べてしまいましたが、まったく新しい「銀ちゃん」になっていました!

さてさて、気になった出演者やシーンを書き留めておこうと思います。




感想『銀ちゃんの恋』KAAT:銀ちゃんかっこいい!水美舞斗(みなみ まいと)さん

水美舞斗さんの銀ちゃんは現役感のあるピチピチのスタアさんでした。だいぶフレッシュな感じアイドルっぽい銀ちゃん?

最後の電飾ピカピカのド派手お衣装が、受け狙いじゃなくて、すんなりと着こなせてしまうフシギ。

身体能力が高いので、殺陣やダンスも多めで、それにしてもあちこちで言われていることですが、ホントに身体の動きがキレキレ。

ほんとに「銀ちゃんかっこいい!」

水美舞斗さんのお人柄のせいか、あまり身勝手な感じもせず、見終わった後ほんわかした気持ちが広がる『銀ちゃんの恋』でした。

餅をついたような性格にも思えません。反省も伝わってくるし(笑)でもやっぱり自分大好き。

子どもみたいに駄々をこねて、子分思いで、熱くて、カッコよくて、小夏への復縁のプロポーズもクラクラいっちゃいそうです。

歴代の銀ちゃんの中で一番感情移入できたというか、熱い良い銀ちゃんでした。




感想『銀ちゃんの恋』KAAT:ヒロイン小夏は星空美咲(ほしぞら みさき)準ヒロイン・朋子は都姫 ここ(みやひめ ここ)

今回は小夏役がに抜擢されたのは星空美咲(ほしぞら みさき)さん。バウ公演に続き、抜擢された105期の超若手娘役さん。

「落ち目の女優」ですが肌つやがピチピチ。うらぶれた感を出すのは難しそう。

なかなか堂に入ったお芝居ですが「体当たり」という表現がピッタリ。心動かされました。

ただ、入団3年目とは思えないなーとか、105期がんばってるなーとかと思ってしまうのが、現時点の印象です。

銀ちゃんの新しい恋人朋子役の都姫ここ(みやひめ ここ)さんは一期上の104期です。こちらの入団2年目でヒロインに抜擢されたホープ。

二人の間にほとんど年齢差がないのがハードルをあげてますよね。どちらもこれからが楽しみな娘役さんです。





感想『銀ちゃんの恋』飛龍つかさ(ひりゅうつかさ)のヤスは儲けもの:峰果とわ(みねかとわ)のリアリティ

今回の銀ちゃん、何がいちばんよかった?ときかれたら、ワタクシ的には「ヤス」。

平岡安次(ヤス)を演じた飛龍つかささんは、らら子的マイベストヤスです。もう立ち姿からしてふつうにヤス。

ビジュアルもナチュラルにさえないオトコ。タカラジェンヌなんだから女の人なんだよね??という疑問が改めて浮かんでくるほど。

銀ちゃんのこと好きで好きで仕方がない、スタア銀ちゃんに夢を託す大部屋俳優の気持ちがヒリヒリと痛いほど伝わってきます。

終演後のトークによるとヤスはできることなら銀ちゃんと結婚したいそうですよ。納得。

二幕はもうヤスが主役。階段落ちをすると決めてからの不安、銀ちゃんに気を遣われてしまうことへのいらだち、小夏を愛するほど「ひどいオトコ」を演じてしまう。

飛龍つかささんは98期。男役として早い時期から完成してた飛龍つかささんは、もともと好きなジェンヌさんなので、楽しみにしていたのですが、期待以上でした。この作品で一皮むけた感がありますね。

リアルなといえば、銀ちゃんの子分の最年長、トメ役の峰果とわさんもこちらも98期。男役若干10年目とは思えないおっさんぶり。

この方、出身地も出身校も、どうみても生粋のお嬢様なんですよね。すてきすぎる。




感想『銀ちゃんの恋』:専務秘書のベテランコンビ航琉 ひびき(わたるひびき)さん。秘書役の美風舞良(みかぜ まいら)さん

これだけはどうしても書いておきたい。

一幕、幕が上がるとそこにいたのは専務役の航琉 ひびき(わたるひびき)さん。秘書役の美風舞良(みかぜ まいら)さんと不倫関係にある二人という設定。

この二人がミュージカルの熱愛シーンのパロディを演じるのですが、実力派のふたりなので、見応えがあって楽しいです。

航琉ひびきさんは、最近私はとても注目していて、上級生らしい佇まいといい、確かなスキルといい、スーツの着こなしの美しさといい、花組を支えるなくてはならない存在のジェンヌさんだなぁと思っています。

地味ジェンヌならぬ滋味ジェンヌ。

撮影所のスタッフへの声掛けも、あったたかいお人柄がにじんでいるようで、この作品のほんわか度が増したように思います。真面目な航琉ひびきさんのコミカルな演技もツボ。

美風舞良さんは、宙組から花組の副組長からスライド。宙組のレジェンドと言われた人が、トップ娘役のスライドにお付きの乳母よろしくついてくるって、星風まどかさんどれだけVIP待遇なのよと思ってしまいます。が、ここであえて別組かぁ、そこまでじゃないよねと妙に感心。

違和感なく花組に溶け込んで場を引き締めるところはさすが管理職ですね。




感想『銀ちゃんの恋』KAAT:帆純 まひろ(ほずみ まひろ):橘(たちばな)

銀ちゃんのライバル、新進気鋭のスター橘(たちばな)は、99期の帆純 まひろ(ほずみ まひろ)さん。

うーん、すっきりきれいだけどなぁ。

アクがないというか、橘のプライドが高くて鼻持ちならない感じが弱いかなと思ってしまいました。それゆえのおかしみも出にくいし。

銀ちゃんもさわやかなので、橘もさわやかでいいのかなぁ。

それぞれ役者に命をかけている二人の盟友ってところに落ち着いてそれはそれでいいのかも。




感想『銀ちゃんの恋』KAAT:銀ちゃん三代目花組で再演:昭和は遠くなりにけり?

1996年久世星佳さん、2008年花組と2010年宙組の大空祐飛さんに次いで三代目です。

映画バカたちが超ブラック職場で理不尽に耐えながらよい映画を作っていくという話、殴るけるが日常茶飯事で、今ならコンプライアンスにひっかかりそうなエピソードばかり。

銀ちゃんがクダをまくスナック?バーもザ・昭和な感じですが、スケバンも今となっては意味不明な感じ。

いっそ時代劇なら違和感もないのでしょうが、なまじ昭和の雰囲気を覚えている身にとっては、古いなぁ、昭和は遠くなったなとも感じました。

今のジェンヌさんにとってはもはや時代劇なんでしょうかね。

良くも悪くも「令和な銀ちゃん」だと思いました。

そういえば、余談ですがKAATでは自分でチケットもぎったあと、利き手だけ係の人が手指消毒のアルコールを掛けてくれました。これも令和だわー。





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