宙全ツ『追憶のバルセロナ』感想:マサツカ芝居と宙組のケミストリーに酔う:

こんにちはー、らら子てす。

宝塚宙組の全国ツアーを観てきました。

今ノリに乗ってる宙組、なかなかのチケット難でしたが、観られて良かったです(^^)お芝居はとショーの2本立て。

感想「追憶のバルセロナ」。絵麻緒ゆうさんの退団公演ですね。

時は19世紀のスペイン、カーニバルを楽しむ青春真っ只中の貴族のおぼっちやん達が、フランス軍との戦いに巻き込まれていきます。

主役フランシスコ(真風涼帆)は、美しい婚約者を置いて、戦地で負傷。ロマ(=ジプシー)のロベルト(桜木みなと)やイザベル(星風まどか)に助けられますが記憶喪失になり、行動をともにすることに。

2週間も眠ったままって、ご飯とかトイレとかどうしたんだろうとかちょっと思いました。

ロマの親分(留依蒔世)が骨太でいいです。ルイマキセくん今まであんまりピンときてなかったんですが、黒塗りで熱い男、すごくいいですね。



一方、早々に投降した親友アントニオ(芹香斗亜)は、フランス軍に協力して抵抗するスペインの有力者を説得する一方、フランシスコの恋人セシリア(華妃まいあ)と結婚。後ろ盾をなくしたセシリアは生きていくためにはアントニオの愛を受け入れるしかなかったという葛藤がよく出ていました。

まいあちゃん、娘役らしい美しい声、華やかさ、まだ新人公演メンバーなのに、あまりにも早い退団が惜しまれます(;_;)

居酒屋でフランス軍がロマの女達に色目を使ってひと悶着。あまりの横暴に一度は怯えたフランシスコ、とっさに剣を持って与太者のフランス兵を蹴散らすと突然記憶が蘇ります。

居酒屋の店主モレノ(穂稀せり)が、いい感じ。滑舌もいいし、声の通りもいい。なにより演出の正塚先生が喜んだでしょうねというマサツカ芝居へのハマり具合。群舞にはいっていてもよく目立ちます。

そう、このあたりになると、かなり正塚芝居みが濃くなっていることに気づきます。暗がりでうごめくダンサーたち、出演者が動かす可動壁、娘役の「うん……」多用される「けど」。マサツカワールド前回だけど(けど?)、作品自体とても面白い。

思いがけなくハマってるなと思ったのは、まどかちゃん。可愛いだけじゃなく不機嫌にいらいらとまくし立てるところがよかった。そういえば冒頭のロマの踊りのシーンもふてぶてしさがか垣間見えてよかったです。桜木みなとさんも一皮むけた感じ。

マカゼさんは、記憶を取り戻してバルセロナに戻ったあとの葛藤があまり悩んでいるように見えない。父親が処刑されても恋人が親友の妻となっても、「そうするしかなかった」と達観しているように見える。さすがに衣裳はよく似合ってて、スペイン風の意匠も「黒い風」の解決ゾロ風の意匠も、とても素敵。裾を広がえす衣裳は右に出るものはないですね。

アントニオと並ぶと本当にうるわしい。アントニオも前半の貴族のおぼっちゃん然とした伸びやかな雰囲気と、捕虜になって後の苦悩の表情の落差がよかったです。



そしてそして、お屋敷の使用人フェイフォオ役、和希そら。忠誠心が強く健気さがよく出ていました。フランシスコが戻ってきて本当にうれしそう。客間にお客人を通しつつ、ささっとソファーを整えたりする気配りとか、そばに控えていてフランシスコとアントニオの会話を聞くともなしに聞いてしまった時の複雑な表情とか、役作りの細かさに感心しました。ちょっと声を高めに作ってるのがまた可愛い。セリフの間のよさといい、センスを感じます。

時々スペイン軍の群舞に出るときも、フェイホオ役の長髪のかつらを取ったままの、さらさらヘアで、バリバリ踊っているのが本当に見て楽しい。赤い軍服で銃を構えて踊るシーンでは、十の構えがバッチリ決まっていて、これは下級生にもいいお手本になるだろうと思いました。

和希そらさん、セリフの間合いも滑舌もよいので、この人もマサツカ芝居ドはまりでしょう。本当になんでもできて花のある人だと思います。

イアーゴー役の寿つかさ組長のお芝居も安定の面白さ。軽妙な役が本当にうまい。さすがです。

他によかったのは、ロマの一味にいる、遥羽ららちゃん。明るい美少女。思い切った演技もいい。同じく天彩峰里ちゃんも歌ってよし、踊ってよし。

上手いベテランが脇をがっちり支え、トップ1,2がしっかりスターオーラ―を放ち、若手のびのびキラキラしているのが見ていて気持ちがいいです。
ロマの男、秋音光くんもいい味を出していて、本当に層が厚い組だと思います。

長くなったのでショーはまた別で!



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