こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「天空の聖地 高野山」。
高野山といえば弘法大師のふるさと。高野豆腐が思い浮かびます。弘法大師空海がつくった美がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、祈りの街 ワールドへ。
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
空間が唱えた真言密教の教えを表した絵画「曼荼羅(まんだら)」。その空間美とは?▽117の寺院にいるおよそ700人の僧侶。僧侶が日々身につけている「数珠(じゅず)」には、1000年以上続く手仕事の技!▽高野山に50以上ある「宿坊」。趣向を凝らした庭園を紹介!▽5味・5法・5色で作られた高野山ならではの「精進料理」▽大豆を使わず、白胡麻と吉野本葛で丁寧に作る「ごま豆腐」の味わい!<File646>
出典:番組公式ホームページ
【出演】薮 邦彦…高野山執務公室長 森 寛賢…高野山法会課長 中本 有香…数珠職人 近藤 説秀…恵光院住職 角濱 巧治…胡麻豆腐店主人 草刈正雄(ナビゲーター)木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「悟りに近づく道しるべ」
美の壺 薮 邦彦さん 高野山執務公室長 和歌山県伊都郡高野町
標高800m、和歌山県伊都郡高野山は、弘法大師空海が開いた真言密教の聖地で平安時代につくられた宗教都市です。
「山」とありますが山の名前ではありません。
入り口の「大門」をくぐると現れる街の名前です。まち全体が、ひとつの修行道場になっています。高野山が町の名前なんてはじめて知りました。
19のお堂が並ぶ壇上伽藍(だんじょうがらん)、高野山の総本堂 「金堂」には、真言密教の教えを伝える絵画「曼荼羅(まんだら)」があります。
わぁ~。これがマンダラ(*’▽’)
いろんなものがうめつくすように描かれていますね。高野山執務公室長の藪邦彦さんに解説していただきました。
≪両界曼荼羅図≫は、平清盛が寄贈されたと伝えられ、2種のマンダラが密教の教えを説いています。右が「胎蔵界」で、左が「金剛界」です。
胎蔵界の中央に大日如来さま、周囲多くの仏さまが取り囲んでいます。そして、外側には、餓鬼や森羅万象、生きとし生ける大いなる命、慈愛を表現しています。
一方、金剛界は、知恵を象徴しています。仏さまが悟りを開くまでの過程を9つの段階にわけて絵画で表現しています。
慈愛と知恵、両方の教えをあわせ持つことで多いなる悟りの境地に近づく道しるべとなっているのだとわかりやすく教えていただきました。
本日の日本史
曼荼羅と来迎図の違い
曼荼羅→密教の世界を構図化した物
(弘仁、貞観文化)
来迎図→ 往生しようとする人を迎えるために仏が来臨する場面を描いた物
(国風文化)左が教王護国寺両界曼荼羅 右が高野山聖衆来迎図 pic.twitter.com/FofePH2o3b
— 暁 (@bancho0812) January 17, 2022
(暁@bancho0812さん、アップありがとうございます。)
美の壺 壇上伽藍(だんじょうがらん)根本大塔(こんぽんだいとう)
空海は、高野山の「奥之院」で悟りを開き、今も瞑想を続けているとされています。空海がこの地に入って一番に整備を着手したのが、壇上伽藍でした。
壇上伽藍のシンボル「根本大塔(こんぽんだいとう)」は、日本で初めて平面と円を組み合わせた多宝塔様式です。
朱塗りの外観の中へ入るときらびやかで美しい空間です。
本尊の「大日如来」は、胎蔵界のマンダラを立体的に表現しています。周囲にある16本の柱には、金剛界の仏さまの「十六大菩薩」が描かれています。
空海の考えとして、中心となる本堂の両側にマンダラを配し、金堂の中と同じような配置を建物でも表現したかったのだろうと、薮さんは考えます。
そして、立体的な空間をマンダラと見立て、その中で修行ができるようにしたかったではと語ってくださいました。
根本大塔の反対側には、平安時代に完成、江戸時代に再建した「西塔(さいとう)」があります。
中は、金剛界の立体曼荼羅が表現されています。
空海の構想と位置こそは違いますが、本堂を中心として壇上伽藍に両界曼荼羅を表現しているのです。
高野山 弘法大師(空海) 初めての参拝🙏
壇上伽藍 根本大塔と大日如来
立体曼荼羅(まんだら)の荘厳な美😍
(撮影禁 購本高野山 Kankan写真引用)真言宗総本山の金剛峯寺
奥の院 弘法大師御廟の霊験畏るべし🙇♂️ pic.twitter.com/nhlGVfTWzc— Eichan OZE (@EichanOZE) July 3, 2020
(Eichan OZE@EichanOZEさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「祈りをつなぐ」
美の壺 森 寛賢さん 高野山法会課長
6月15日は、弘法大師の誕生日「降誕会(こうたんえ)」が執り行われます。そんな法会や日常に僧侶が欠かせないのが「数珠(じゅず)・念珠(ねんじゅ)」です。
高野山法会課長の森寛賢さんに教えていただきました。
数珠の玉の数は、基本的に108個で煩悩の数をあらわしています。数珠の玉に念仏を唱えながらくっていきます。
くることで、ぼんのうを滅し、仏さまの位に入るそうです。へぇ~。除夜のつく鐘も108回ですよね~。
高野山で使われる数珠についてもうかがいました。
「常用念珠」、「本装束念珠」、「半装束念珠」の3つがあります。常用念珠は、名の通り日々の勤行や供養、祈願の時に使います。
衣を身に着けたときに手に持ち、木や木の実、石などの玉で色がついています。
本装束念珠は、すべて水晶でできており、位の高い導師が使います。「半装束念珠」は、半分が水晶のもので、まだ悟りが開けていない僧侶が重要な法会で使います。
森さんの手にも常用念珠がかかかっています。
念珠は、師や先輩、世話になった方からちょうだいするもので、森さんもいただいたものを毎日使っているそうです。
いろんな思いや積み重ねが数珠つなぎになっていますね。
高野山に上がる準備
半装束念珠(左)と常用の念珠(右)右は星月菩提珠の念珠。
高野山でお世話になっているお寺の先代住職が使っていたもの。
お祝いにと頂戴しました。
残念ながら、その後すぐに倒れてしまいまして、とても大切にしている念珠です。このシリーズ、今回が最後です。 pic.twitter.com/5fnLt7Z6nq
— 山と仏@山を旅するお坊さん (@yamatohotoke) September 10, 2023
(山と仏@山を旅するお坊さん@yamatohotokeさん、アップありがとうございます。)
美の壺 中本(木曽)有香さん 数珠職人 和歌山県伊都郡高野町
江戸中期創業、高野町の数珠専門店「中本名玉堂(なかもとめいぎょくどう)」では、数珠の修理をされています。
大切に使われていますね。譲られた数珠も多いですよね~。
修理をするのは、数珠職人の木曽有香さんです。糸なので切れたりのびたりするので糸を新しく直しています。
高野山の数珠は、主玉(おもだま)とよばれる108の玉と弟子玉(でしだま)でできています。今回は、弟子玉の糸の修理です。
絹糸を用い、玉に糸をとおして四つ編みにします。端を結ぶのは、「叶(かな)え結び」という結び方です。表が「口」、裏が「十」あわせて「叶」です。
「使っている人の思いや願いがかないますように…」と、修理をする木曽さんの思いもこめられています。
修理ならではの難しさもあるそうです。かたくなく、やわらかすぎず、人それぞれの好みは無限です。
最後は、房をまるく球体に切ります。使いやすいよう、切れないように2日間かけ修理は完成しました。
中本名玉堂では、1階で数珠を中心としたおみやげを販売、上階では大広間やテーブル席で精進料理がいただけます。
高野山観光で訪れてみたいお店ですね。
去年高野山の中本名玉堂さんで高野山境内古材の高野杉と水晶で仕立てていただいた念珠です。
その後、我が家の御仏前に置いて手を合わせてました。
そして今年、高野山から使い始める予定です。😊🙏 pic.twitter.com/FVNJdgjkze— ハナタロウ (@hanasuke1928) January 20, 2023
(ハナタロウ@hanasuke1928さん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「調和をいただく」
美の壺 近藤 説秀さん 住職 恵光院 和歌山県伊都郡高野町
高野山には、117の寺院、52の宿坊があります。その中のひとつ「高野山 準別格 本山 宿坊 恵光院(えこういん)」は、1200年の歴史がある寺院です。
庭園は、宿坊の魅力のひとつです。春にシャクヤクが咲き、秋には紅葉と、多種多様な植栽を楽しむことができます。
住職の近藤説秀さんに案内していただきました。
高野山は真言密教の山で自然や曼荼羅を意識して調和のとれた美しさをテーマにつくっているそうです。素敵な景観ですね。
宿坊での楽しみのといえば「精進料理」です(^^♪
自然につつまれた中でいただく精進料理は、身も心も豊かになりますね~。華やかさもあります。
高野山の精進料理は、法要や信者さんのふるまいの膳がベースとなっているため、一般的なイメージより豪華な食事だそうです。
精進料理は、日本料理の会席からきています。すべてのものは5つの要素から成り立ち「五味・五法・五色」を大切に意識してつくっているそうです。
五味とは、甘味・酸味・塩味・辛味・苦味を指し、五法は、焼く・蒸す・揚げる・煮る、そして生の調理法、五色は、黒・白・赤・青・黄からきています。
色あざやかなのは五色を意識しているからなんですね。宿泊の予約は、11か月前から予約可能です。
高野山にある「準別格本山 恵光院」は、縁起が平安時代に遡る寺院。薩摩の島津家や、明智光秀とも縁の深い古刹です。宿坊が併設され、精進料理や朝のお勤め等を体験できます!歴史的な木造建築での滞在は良い思い出になりました!
「高野山 奥の院」は徒歩圏内。夜にはナイトウォークが開催されます! pic.twitter.com/LOSkqQtWYP
— 武田菱 (@takedabishi8) July 4, 2021
(武田菱@takedabishi8さん、アップありがとうございます。)
美の壺 角濱 巧(功)治(かどはま こうじ) さん ごま豆腐店主人 和歌山県伊都郡高野町
空海が、1200年前に開いた高野山、厳しい修行の中で食べる精進料理のひとつが「ごま豆腐」です。かつてはそれぞれの寺院でつくられていたそうです。
現在は、多くが専門店でつくられています。昭和2年創業のごま豆腐店「角濱(かどはま)ごまどうふ総本舗」におじゃましました。
材料白ごまと吉野本葛(くず)を使います。
まず、ごまをすり合わせ皮をむきます。残った皮は、水で流しながらていねいに取りのぞきます。これがごま豆腐つくりの一番のポイントです。
すごい量のごまですね(‘_’)
昔は、寺でお坊さんが作っていたのですね~。これも修業だったんですね。
角濱功治さんにお話しをうかがいました。ごまの皮をむいてすりつぶすことで、ごまが白くなります。
昔は、漆器や黒っぽい器がほとんどで、盛ったときに白い色が映えたそうです。
皮をとっている分、たくさんのごまを使い、栄養価も高く、昔のお坊さんが、考えた英知がこめられた食品だと角濱さんは語ります。
1000年以上から受け継がれた高野山の味、ごま豆腐弘法大師の愛が、白い豆腐にこめられています。
角濱ごまどうふ総本舗🌟😊🌟
高野山に胡麻豆腐頂きにきました😁✨
美味しい😊
ぷるぷるしっとり🤩
ほっぺた落ちました🤣#高野山 #グルメ #ランチ #精進料理 #世界遺産 #絶景 #japan #角濱ごまどうふ総本舗 pic.twitter.com/4EvWPh43Qs— 🌟Vette🌟 (@vette1414) June 26, 2022
(🌟Vette🌟@vette1414さん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。