美の壺 「千年の響き 雅楽」<File637>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「千年の響き 雅楽」。
雅楽の音色はいやされますよね~。

格式もありますが、自然がもつ雄大さもありますよね~。知られざる雅楽の世界がたっぷり出てきます♡

番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、みやびな響きワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

長い伝統を守り続けている宮内庁式部職楽部。日々の稽古の様子から、演奏会の舞台裏まで特別取材!▽雅楽を神に奉納する春日大社の「春日若宮おん祭」。きらびやかな装束や舞楽面の魅力とともに、900年受け継がれてきた奉納舞楽を堪能!▽一般向けの篳篥(ひちりき)レッスン▽天から降り注ぐ光にも例えられる「笙(しょう)」。意外な材料を用いる笙(しょう)作りの現場に密着!<File637>

出典:番組公式ホームページ

【出演・キャストほか】
上 研司…宮内庁式部職楽部 首席楽長 / 久恒 壮太郎…宮内庁式部職楽部 楽師 / 徳田 明信…春日大社南都楽所 前楽頭 / 元村 信彦…雅楽器店 経営 / 久松 誠…鳳笙楽器師
草刈正雄(ナビゲーター) 木村多江(語り・天の声)




美の壺:1つめのツボ「いにしえの姿 伝える」

美の壺 宮内庁式部職楽部  東京・千代田区

「雅楽」は、日本に古くから伝わる「歌」や「舞」が、源流のひとつになったと言われています。

大和朝廷成立後は、宮中の儀式、祭祀に欠かせない「国風歌舞(くにぶりのうたまい)」が演奏され続けました。

大陸からの仏教が伝来すると、外からの音楽を取り入れ、中国系の音楽の「唐楽(とうがく)」、朝鮮半島系の「高麗楽(こまがく)」に分けられて発展します。

平安時代中期に様式が整い、日本独自の文化となり、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

雅楽は、日本の歴史とともに歩んできたのですね。ますます興味がわきます!

宮内庁の雅楽の演奏機関「宮内庁式部職楽部(略:宮内庁楽部)」の庁舎は、かつての江戸城があった皇居・東御苑の一角にあります。

昭和13年に建てられました。

元となったのは、飛鳥時代末に宮廷にできた「雅楽寮」です。

え~!そんなに古いのですか。当然ですが格式を感じさせますね~。

宮内庁楽部は、長い伝統を今も守り続けているのです。

(雅楽 下熊健@tsk_hsfさん、アップありがとうございます。)




美の壺 上 研司(うえ けんじ)さん 宮内庁式部職楽部 首席楽長 東京・千代田区

宮内庁楽部には、実際に舞を舞われるための舞台があります。

吹抜けのホールでは、毎年春と秋の2回、各3日間、雅楽演奏会が開催されます。

首席楽長の上研司(うえけんじ)さんに舞台の解説をしていただきました。

本来、「舞楽(ぶがく)」は、野外で行われるもので中庭を模して作られているそうです。中央に舞を舞う高舞台があります。

客席側の白い砂や砂利は、白洲に見立て、舞台を陸地と解釈します。

舞台の鼉太鼓(だだいこ)の上にある金と銀の装飾は、太陽と月で、世界が「陰」と「陽」の対をなしています。

「陰陽思想」の影響です。

舞台で世界を表現しているのですね。設えの意味を初めて知り感動します(*’▽’)。

宮内庁楽部は、飛鳥時代から続く雅楽に関するさまざまものを守ってきました。

上さんは、先達の方々がきちんと正しい形で伝え、現在まで続いていることに感謝をするとともに、千年、二千年と続くように我々がきちんと伝えていきたいと語ってくださいました。

(日本巨石文化研究所(JMCL)@JMCL77618282さん、アップありがとうございます。)




美の壺 「宮内庁式部職楽部」に潜入

宮内庁楽部で楽器を奏でているのは、「楽師(がくし)」と呼ばれる人々です。

楽師は、雅楽や西洋音楽を担当する専門集団です。西洋の音楽も演奏されるも驚きです。楽師が演奏する雅楽は、国の重要無形文化財に指定されています。

雅楽の楽器が紹介されていました。

管楽器の篳篥(ひちりき)・龍笛・笙は、吹きものとよばれ、弦楽器の琵琶・箏(そう)は弾きもの、打ちものとよばれる打楽器は、太鼓・鞨鼓(かっこ)・鉦鼓(しょうこ)です。

なかなか見かけない楽器の数々で新鮮さを感じますね。

特別にひちりきの稽古をみせていただきました。指導するのは、楽師、教わるのは、「楽生(がくせい)」とよばれる候補生です。

楽部は、楽師と楽生で構成されています。稽古の多くは、1対1の口伝で最初は歌を歌って節を覚え、歌の通り演奏をして覚えていき習得していきます。

独特の習得方法です。

(村上城跡鎮座 藤基神社@fujimotojinjaさん、アップありがとうございます。)




美の壺 久恒 壮太郎(ひさつね そうたろう)さん 四條 丞慈(しじょう じょうじ)さん 宮内庁式部職楽部楽師 安倍 裕季(あべ ゆうき)さん 増山 和良さん 宮内庁式部職楽部楽生

楽生の安倍裕季さんは、代々、雅楽を受け継いできた「楽家(がっけ)」の出身です。祖父も楽部で働いていました。

演奏会をみて自分も感動を与えたいと思い入られたそうです。

元々、楽家は、世襲制でしたが、明治時代に楽生制度が設けられ、次第に一般にも門戸が開けられました。その中のひとりが楽師の久恒荘太郎さんです。

久恒さんは、15歳で入った時、安倍さんの祖父から同じように教わりました。不思議な気がするとともに責任の重さを痛感していると話します。

不思議なご縁ですね。

歴史は、繰り返されるのかしら。こんなふうに演奏が、引き継がれていくのですね。

楽生には、舞の稽古もあります。楽生の増山和良さんが、楽師の四條丞慈さんにひとつずつ所作を学びます。

4月下旬、「春季雅楽演奏会」の前日、本番のみに身に着ける装束が準備され整えられます。楽生のみなさんも準備を支えます。

いよいよですね。セッティングにも所作があるのかしら(*’▽’)?

こんな世界があるなんてはじめて知りました。舞台がととのえられ、当日と同じ通しけいこが行われて演目の総仕上げがされていきます。

長きに渡り雅楽を守り続けてきた宮内庁の楽部は、これからも変わることなく受け継がれるでしょう。

宮内庁舎内で催される「雅楽演奏会」は、申込制で一般でも参観できるそうです!

(居木神社(いるぎじんじゃ)@irugijinjyaさん、アップありがとうございます。)





美の壺:2つめのツボ「舞に宿る祈りのかたち」

美の壺 徳田 明信さん 春日大社南都楽所 前楽頭 春日大社 奈良県奈良市

雅楽は、神社や寺院でも演奏されてきました。

奈良県春日大社では、雅楽に関わるある言い伝えが残されています。雅楽を好む「春日神(かすがのかみ)」から舞を奉納するお告げがありました。

その時、舞ったのが、雅楽を代表する舞「蘭陵王(らんりょうおう)」です。

そういえば、宝塚歌劇でも『蘭陵王』という作品がありました。お顔が美しすぎるので、恐ろしい面をかぶって戦に出た武将のお話でした。

舞の名士がきらびやかな装束で舞った様子が、絵巻≪春日権現験記(かすがごんげんけんき)≫にも描かれています。

こちらにも陰陽思想が、隠されています。

春日大社で雅楽を奉納する「南都楽所(なんとがくそ)」の徳田明信さんに装束について解説していただきました。

向かって右には、蘭陵王の装束が、左にあるのは、納曽利(なそり)です。蘭陵王は、左方の舞で赤系統の装束、納曽利は、右方の舞で緑や青、黄色系統の装束をまといます。

すでに平安時代には決まっていたそうで、歴史を感じさせますね~。

蘭陵王は大陸から伝わった「唐楽(とうがく)」の演目で、頭上には龍をのせ、おそろしい表情の面をつけています。

一方、納曽利は、朝鮮半島伝来の演目「高麗楽(こまがく)」です。龍の面は、あごと目が連動して表情をあらわします。どことなくユーモアさを感じますね。

神前に舞を奉納して、国や地域の安寧、無病息災、五穀豊穣を祈ります。

(Mаtsucитa.ru@KazinoRさん、アップありがとうございます。)




美の壺 春日若宮おん祭 春日大社 奈良県奈良市

毎年、春日大社では、12月17日を中心に数日をかけて「春日若宮おん祭」が、おこなわれます。900年近くにわたり途切れる事なく今日まで続いています。

若宮という神様をおむかえする神事で、野外の芝舞台では、「南都楽所(なんとがくそ)」が、雅楽を奉納します。納曽利の舞が始まりました。

春日大社には、「大神(おおが)流」とよばれる独自の納曽利が受け継がれています。龍が、楽しそうにたわむれる様子を舞で表現しています。続いて、だだいこが鳴り響く中、「蘭陵王」がはじまりました。

中国北西の蘭陵王は、部下がみとれるほどの美男子でした。味方を鼓舞して敵をおどすため恐ろしい面をつけて出陣したところ大勝利をおさめました。

春日若宮おん祭の神事芸能は、大阪関西万博でも披露されました。

(祭・イベントカウントダウン@matsuricountdowさん、アップありがとうございます。)




美の壺:最後のツボ「広がる千年の音色」

美の壺 元村 信彦さん 雅楽器店 経営 東京・北区

東京北区にある「武蔵野楽器店」は、雅楽の楽器を幅広く扱っています。

かつては、特別な楽器だと思われていましたが最近では、自分でも演奏をしてみたいという人も増えてきたそうです。

こちらの楽器店では、2021年より「ムサシノ雅楽教室」を運営しています。篳篥(ひちりき)のクラスを訪ねました。

なかなか難しそうですね。でも、とても楽しそうです。ワタクシも挑戦しようかしら(#^^#)

ムサシノ雅楽教室では、龍笛、ひちりき、笙のクラスがあり、8〜9名の予約制です。楽器のレンタルも可能だそうで身近に雅楽に親しめるようです。

武蔵野楽器店を経営する元村信彦さんによると、近年、雅楽を聴いて始めたいと思うひとが増えてきたそうです。

奏でるメロディが、いやしになるが、なによりも1300年前から変わることなく続いているのが魅力だと語ってくださいました。

(カニササレアヤコ (雅楽芸人)@Catfish_namaさん、アップありがとうございます。)




美の壺 久松 誠さん 鳳笙楽器師 愛知県常滑市

雅楽の中で「笙(しょう)」は、人気の楽器のひとつです。

主な材料は、竹です。愛知県常滑市にある「和音工房」の笙職人 久松誠さんにその工程をみせていただきました。

まず、竹を選ぶことから始まります。愛知県豊明市の竹やぶに許可を得て入ります。

大きさを確認して根元から切っていきます。1つの笙に17本の竹の管が必要です。しかも同じ太さでなくてはなりません。

工房へ持ち帰ると兄・正治さんとともに「油抜き」の作業をします。

竹を火であぶり、小屋に入れて燻すと「煤竹(すすだけ)」になります。小屋の中には、いっぱいの煤竹があります。

長い物だと35年も経つものもあるそうです。笙になる基準の竹を2本選び、師匠から受け継いだ定規で節の位置を確認します。

すすをふき取った後、隙間なく組むために側面を削ります。

笙のリードは、佐波理(さはり)と呼ばれる合金で、溝を掘ったあと紙やすりで研ぎ貫通させます。叔父の加藤修さんは、銀を溶かし、竹を束ねる道具をつくる担当です。

部品がそろったところで組み立てて調律をします。竹の仕上げ方、音色、装飾など依頼者の注文に合わせてひとつずつ違います。

この世に二つとない芸術品ができあがりました。

久松さんは、笙は、鳳凰が翼を閉じた姿に似ているところが、すごく好きで和音の音色もきれいで音に包まれると心地よくなり、癒されるところに魅力を感じると話してくださいました。

笙を専門に作る職人さんがいらっしゃるなんて初めて知りました。

楽器にも奥深さを感じますね。千年も二千年もその先も素敵な音色が奏でられることでしょう。

(雅楽 下熊健@tsk_hsfさん、アップありがとうございます。)




美の壺:再放送・バックナンバー情報

NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。

こんにちは。らら子です。 いつも楽しみに見ているNHK『美の壺』のバックナンバーを2019年後半から現在までまとめてあります。

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こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2022年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

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2019年はこちらです。

こんにちは、らら子です。 2019年7月から始めたこのブログ。記事もたまってきたので月別放送一覧を2019年バックナンバーにまとめてみまし...

ご参考になさってくださいね。