こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「京の仏さま “あの世”巡り」。
あの世には何があるのでしょうか?国宝級の京の仏さまがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、六道ワールドへ。
https://twitter.com/nhk_kyoto/status/1497526860963622913
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
平安時代、大ブームを巻き起こした「阿弥陀如来像」。同じ姿の仏像を、数万体も製作可能にした、驚くべき技術とは!?▽「閻魔(えんま)」に秘められた平安京の意外な歴史!恐ろしい表情の裏に隠された意味とは!?▽地獄に落ちた者をも救うという“お地蔵さん”。京都の人々が町内ごとにまつる理由とは!?▽現実と異界が交わる京都で、魅惑の仏像を巡る!<File395>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】
【出演】草刈正雄 神居文彰 山折哲雄 籔内佐斗司 山路興造 田畑ゆり
木村多江(ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「平安貴族が憧れたユートピア」
美の壺:平安貴族のユートピア 平等院住職 神居文彰(かみい もんしょう)さん
京都府宇治市にある国宝 平等院鳳凰堂には、人々を極楽浄土へ導く国宝 阿弥陀如来像が祀られています。
極楽浄土に住む阿弥陀様は、無限の光を放ちながら人々に救いの手を差し伸べます。平等院は、平安時代後期に藤原道長の息子である藤原頼道により贅の限りを尽くして造営されました。
平等院住職の神居文彰さんが、阿弥陀信仰について語ってくださいました。
戦乱や貧困、混乱した世相を反映して人々は、阿弥陀様を信仰することで、臨終の際、阿弥陀様が迎えに来てくれると信じていました。
建物、庭、仏像、すべてが阿弥陀仏救済のあらわれだったそうです。平安時代、頼道も極楽浄土への憧れを阿弥陀仏に託したのですね。
平等院は、平安貴族の理想郷「ユートピア」でした。私たちの知っている10円玉の裏にはそんな思いがこもっていたのですね。
https://twitter.com/gayo_chan/status/1497783837387984900
(ガヨちゃん️♀️♪@gayo_chanさん、アップありがとうございます。)
美の壺:規格化された阿弥陀仏 彫刻家 薮内佐斗司(やぶうちさとし)さん
阿弥陀信仰が流行した平安時代、数万体の阿弥陀仏が造られたと言われています。どのようにしてつくられたのでしょうか。
京都府木津川市にある浄瑠璃寺国宝九体阿弥陀如来坐像は、九通りの極楽浄土を具現化している阿弥陀様を祀っています。
これらは、「定朝様(じょうちょうよう)」と呼ばれる様式で造られています。円満なお顔立ちに特徴があります。定朝様式は新しい技法を確立したと言われています。
仏像の修復にも携わっている彫刻家の薮内佐斗司さんによると、今まで仏像は一本の木材でつくっていましたが、複数の木材でつくる寄木造りでつくられるようになりました。
規格化された寸法を分業化で様々なパーツを作り最後に組み立てます。また、仏像の大きさには法則があり、高さは5分割されるそうです。
薮内さんの研究チームが、平等院の国宝阿弥陀如来坐像と奈良・長岳寺の阿弥陀如来坐像を比較しました。
大きさは違いますが比率が同じです。極楽浄土へ連れて行ってくれる阿弥陀様の大きさは違っても同じ姿をして欲しいという願いが込められています。
https://twitter.com/sarina_butsuzou/status/1331763124148469760
(久保 沙里菜(仏像好きアナウンサー)@sarina_butsuzouさん、アップありがとうございます。)
美の壺:極楽への誘い 宗教家 山折哲雄さん
極楽へ導いてくれるのは、阿弥陀様ばかりではないようです。京都市東山区にある即成院(そくじょういん)の二十五菩薩坐像は、藤原頼道の息子、橘俊綱により造営されました。
極楽に導かれる姿をよりリアルに表現しました。楽器を持った25人の菩薩像が極楽まで誘います。
宗教学者の山折哲雄さんは、浄土往生とは、人間の感覚を刺激して臨終を迎えることで、極楽浄土を現世としてどのように表現するのかによるのではないかと唱えます。
その一つが、即成院で行われる「二十五菩薩お練り供養法会」です。阿弥陀や菩薩が浄土より迎えに来る様子を表現するようになりました。
即成院では、二つのお堂を現世と極楽に見立て往来するさまを「お練り供養」で表現しています。即成院では、毎年10月にお練り供養会を行っています。
即成院さんで、菩薩に変身してきました(≧∇≦)二十五菩薩お練り供養で使われる本物のお面、そして参加者さんは衣装まで!現世の極楽をしっかり体感してきました。(あびる) pic.twitter.com/vdJj9fB854
— 京都ミニツアー「まいまい京都」 (@maimai_kyoto) March 10, 2019
(京都ミニツアー「まいまい京都」@maimai_kyotoさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「“あの世”の入り口に閻魔あり」
美の壺:京の六道の辻 住職 酒井田良宏さん
京都市東山区にある六道珍皇寺(ろくどうちんおうじ)には、参拝者を釘付けにする像があります。閻魔大王座像です。
人を威嚇するような大きな口元、目には水晶でできている玉眼が迫力を増します。
冠にある「王」は、裁判官の証で生前の行いで六道(天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄)のどこに行くのかを決めるのです。
なぜ恐ろしい閻魔が祀られているのでしょう。それは京都ならではの理由がありました。
六道珍皇寺の住職 酒井田良宏さんによるとこの近くには、鳥辺野と呼ばれる平安時代の葬場があった場所でした。死者を見送る地で、この世とあの世の接点の地だそうです。
まさしく「六道の辻」であり、閻魔大王がこの世の行いを裁くためにいらっしゃるのだと事情を語ってくださいました。
https://twitter.com/kamogawayuka/status/1491700117761519621
(Yuka鴨川ゆか|Illustrator@kamogawayukaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:閻魔大王の形相 住職 戸田妙昭さん
京都市上京区にある千本ゑんま引接寺(せんぼんえんまいんじょうじ)は、京の北に位置します。五山の送り火の左大文字がある場所です。
この地域も死者が葬られる場所で六道珍皇寺と同じく閻魔さまがいらっしゃいます。「閻魔法王像」は、高さ2メートルもある大きな像です。
そして、お堂の中は裁きの場を再現しています。閻魔大王の両脇には補佐役の司命尊(しめいそん)と司録尊(しろくそん)が並びます。
司命尊は閻魔帳を読み上げ、司録尊は記録をする書記の役割です。千本ゑんま堂の住職 戸田妙昭さんは、閻魔の迫力のある形相について教えてくださいました。
大きな口を開け、目を見開いた怖い顔は、鉄の釜の真っ赤な溶液を飲む表情からきているそうです。
地獄に送った者が、今後、苦しむであろう苦しみを閻魔自らが課すために溶液を飲み込み、苦しさを乗り越えるお顔なのだそうです。
怖いと思った閻魔は、私たちを見守る心優しい姿だと知ることができました。
京都 千本ゑんま堂(引接寺) です。
本堂に怖い顔をしたゑんま様をおまつりされているお寺です。
この世とあの世の間におられる閻魔法王をご本尊としている珍しい寺です。
かわいい閻魔みくじは人気です。
京都観光気分を味わえてもらえたらうれしいです。#千本ゑんま堂 #御朱印 pic.twitter.com/7q8I2hpnKJ— しもさん (@_shi_mo_san) March 11, 2021
(しもさん@_shi_mo_sanさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「路地に辻にわが町の“お地蔵さん”」
美の壺:のお地蔵さん
京都には、町ごとに地蔵があり5000を超える数があります。京都市東山区の仲源寺(ちゅうげんじ)は、観光客で賑わいのある祇園界隈にあります。
仲源寺は、目疾地蔵(めやみじぞう)とも呼ばれ目の病の人がお参りに訪れます。地蔵菩薩像の目を見ると赤くなっています。
その昔、信心深い老夫婦の目の病を自らの目にうつしとって救ったという言い伝えが残っています。地蔵菩薩が「お地蔵さん」という愛称で厚い信仰を受ける訳がありました。
地蔵菩薩は、六道のあらゆる場所に現れ慈悲深く、たとえ地獄でも人々の苦しみを受け入れる
存在です。
通りの入り口に木戸が建ち、木戸の横には地蔵を祀っていた地域が多いと元京都市歴史資料館館長の山路興造さんは教えてくださいました。お地蔵さんは私たちの暮らしを見守ってくれているのですね。
仲源寺 京都市東山区
本尊は目やみ地蔵で眼病にご利益があるといわれてます。
2月2日参拝 pic.twitter.com/bJxRwZXCT6— kazu.k (@kazuk38552677) February 24, 2022
(kazu.k@kazuk38552677さん、アップありがとうございます。)
美の壺:最先端のお地蔵さん
京都市左京区に祀られているお地蔵さんは、なんと写真です。
地域のお世話役、矢島隆さん、岡田恒之さんにお尋ねした所、お堂の像(木造地蔵菩薩坐像)は、国の重要文化財に指定され京都国立博物館にあるそうです。
平安時代の地蔵菩薩で木造では、国内で2番目に古いということがわかり今は博物館にあります。写真でのお地蔵さんは少々寂しいと思い、博物館が一計を案じました。
3Dプリンターによるレプリカを制作しお堂に置いてもらうことにしたのです。実物とレプリカのお地蔵さんを比較してみました。矢島さん、岡田さんに感想を聞いてみました。
どちらが実物かわからない。レプリカであっても写真とはまた違って良いと思います。と感想をいただきました。形や大きさも寸分も変わりません。破損している部分も同様です。
時代は変わってもみんなに愛されるお地蔵さんでした。
【仏像】6月19日、京都市左京区のお堂で、木造地蔵菩薩坐像のレプリカ像の開眼法要が行われる。実物は2015年に国の重文に指定され、京都国立博物館保管されている。レプリカ像は京博と市が3Dプリンターなどで製作したhttps://t.co/OVVHx0RREv
— 歴史ナビ (@rekinavi) June 18, 2017
(歴史ナビ@rekinaviさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2016年11月25日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2021年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアムは2021年秋からは新規放送がなく
過去の放送分から毎週金曜日午後0:30〜午後1:00からと毎週土曜日午前6時45分~です。
BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/