今回は、NHK『ファミリーヒストリー』草刈正雄さんの特別編の回を紹介します。2023年8月14日に放送された草刈正雄さんファミリーヒストリー 神回の続編です。
草刈正雄さんファミリーヒストリー 神回あらすじと結末:続編放送決定!初めて知る米兵の父 97歳伯母が語る真実とは〜
さっそく見ていきましょう!
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目次
草刈正雄さんファミリーヒストリー:決意の旅路
大反響を呼んだ8月放送番組の続編。スタジオで初めて米兵だった父の写真と対面した草刈正雄。その後葛藤を抱えながらも父方親族に会うため渡米。決意の旅路に密着する。長女・紅蘭は勇気を振り絞っての渡米だと明かす。日本の国旗を掲げて迎えたいとこの気遣いに表情が和む正雄。しかし父の墓前では母の苦労を思い、複雑な感情がわきあがる。そして父母のいきさつを知る97歳伯母と初対面。正雄が涙し、伯母が嗚咽した理由とは?
出典:公式サイト
草刈正雄さんファミリーヒストリー:父の故郷アメリカへ
幼い頃から母と二人っきりの草刈正雄さんは、2023年8月の放送で、朝鮮戦争で戦死したと聞かされていた父が10年前まで生きていたと知りました。
父の名は、ロバート・トーラー、日本で空軍に所属していました。番組を通じて父の写真と対面した正雄さんは、何も言葉が出ませんでした。
NHK取材班は、調査を続け、アメリカの親族 トーラー家にたどり着きました。
番組内で97歳の伯母ジャニタさんの手紙を紹介され、「私たちに会いに来てください。」というメッセージを受けとりました。
正雄さんの長女・紅蘭(くらん)さんが、スタジオ収録後の正雄さんについて語ってくださいました。
ジャニタさんの手紙がストレートに刺さり「行かなきゃ」と直感的に思ったようです。
7月、父の故郷アメリカへ向かいました。正雄さん決意の心の旅に密着しました。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:いとこ ジェイ・カラハムさんとの出会い
ノースカロナイア州グリーンズボロでは、正雄さんのいとこにあたるジェイ・カラハムさん夫婦が、正雄さんの到着を待っています。
家の前には、アメリカと日本の国旗が掲げられていました。オンラインで注文したそうで、家族として歓迎しているというメッセージがこめられています。
一方、グリーンズボロのピエモント・トライアド国際空港に到着した正雄さん.
飛行機嫌いも手伝い、15時間をかけて の日本~シカゴ~グリーンズボロの移動の機内では一睡もできなかったそうです。
目的地が近づくにつれ緊張が増す正雄さん、いよいよ対面の時が訪れました。
何度も会えて嬉しいと気持ちを伝えるジェイさん。
英語が話せない正雄さんと日本語が話せないジェイさん、言葉は通じなくとも「私たちはひとつ」だと正雄さんに語るジェイさん、素敵なお方ですね。
ジェイさんは、この日のために「大河ドラマ 真田丸」のDVDを購入して夫婦で全て見ました。その話を聞いて正雄さんも嬉しい様子です。
場の雰囲気も和らぎ、緊張もとけてきました。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:父への思い
正雄さんは、「真田丸」で主人公の父親 真田昌幸を演じました。スタジオ収録後のインタビューで、父親を演じることに抵抗を感じた時期もあったと話してくださいました。
もし、親父が生きていたらどうなっていたのだろうと葛藤を抱えながら演じていたそうです。
紅蘭さんによると、正雄さんは、父とのつながりを長く求めていたようで、お酒を飲んだ時などは、どんな父親だったんだろうと何度も言っていたそうです。
生まれてから現在までモヤモヤとして悩んでいたこと、全てを知る怖さや過去を知ったときの恐怖があったそうですが、家族のために覚悟を決めての渡米だったことを明かしてくださいました。
ジェイさんは、正雄さんを見て、叔父・ロバートの良いところを受け継いでくれてよかったと話します。
父ロバートの人生は、波瀾万丈で、自慢できることばかりではなかったが、背が高くハンサムで魅力的でした。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:父の墓参りへ
今回の旅で正雄さんがギリギリまで悩んでいたことがあります。
父の墓参りです。父ロバートは、ノースカロライナ州ソールズベリー国立墓地に眠っています。
25歳の時に別の女性と結婚、2013年に83歳で死去、亡くなる最期まで日本での出来事は、話さなかったそうです。
父の墓を見つけ手を合わせどんな思いがよぎったのでしょうか。
正雄さんは、この墓の前に自分が立てるとは思わなかったと言います。女手ひとつで育てた母の姿が目に浮かびます。
生涯、母からは、父の悪いことは聞いたことがありません。
紅蘭さんにも同じく「ロバート・トーラーは誰もが振り向くイケメンで、正雄なんて全然なんだから。」と話していましたが、ロバートの悪口は一切聞いたことがないそうです。
父の墓前、正雄さんは複雑な思いで、心の整理がつかず言葉が出ませんでした。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:叔母・ジャニタさんのもとへ
ジャニタ・カラハムさんとの面会の日が訪れました。ジェイさんの案内でジャニタさんと対面をします。
ジャニタさんの家の前では、日の丸の国旗が掲げられ、歓迎の思いが込められていました。国旗の前でジェイさんと正雄さんは、並びポーズをとります。
正雄さんと対面を果たしたジャニタさんは、「信じられない、本当に私を許してくれるの?会えてうれしいわ。」と感激しています。
正雄さんは、ジャニタさんに手紙のお礼を伝えました。
ジャニタさんは、心の底から感じたことを書きました。彼女の心の中には、70年間、正雄さんがいたのだと伝えました。
涙が出る正雄さん、感動のご対面です。
ジャニタさんは、長い間、正雄さんとスエ子さんを思い、自分を責め続けました。スエ子さんがたった一人で正雄さんを立派に育て上げたことに尊敬しています。
スエ子さんに会いたかったと話します。
正雄さんの外見は、外国の子の顔をしていて、当時、日本人と外国人の子どもには偏見の目がありました。
スエ子さんは、正雄さんを横道にそれないよう必死になって育ててくれたことに正雄さん自身も母に感謝しています。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:新しい家族
正雄さんは、ジャニタさんに見せたいものがありました。家族の写真です。娘二人は立派に成長し孫もいる現況にジャニタさんは安心しました。
正雄さんは、トーラー家のように大家族になるのが夢だったと伝えます。この日、ジェイさんのはからいで正雄さんの元にいとこたちが集いました。
母スエ子に手紙を送ったマーガレットさんの娘のマーガレットさん、息子ウィリアムさん、長男ゼブロンJr.の娘ダイアナさんです。
母スエ子さんは、生前、マーガレットさんに大変感謝していたそうです。
定期的に手紙と仕送りをしていただいていたことは、幼少期の正雄さんの記憶に残っていました。直接お礼を伝えられました。
いとこたちからは、スエ子さんへの感謝や尊敬の言葉がかけられ、感動的な出会いの場になりました。
新たな家族が増えた7月、母スエ子の亡くなった月が7月、そして今年はちょうど13回忌という節目のときでした。
母スエ子さんが導いてくれたかのようで不思議な縁です。
草刈正雄さんファミリーヒストリー:心の旅を終えて
正雄さんは、ジャニタさんに手紙を書きました。ジャニタさんと別れ際に手渡し、後で見てくださいと伝えます。
元々、手紙をよく書く方ではないのですが、それでも書かなくてはと思ったそうです。直接読まれるのは恥ずかしく、後で見てもらえるのが手紙のいい所と正雄さんは言います。
当初、番組出演に戸惑いがあったこと、父の写真が、顔が、トーラー家の人々がどんな人なのか見たかったことなどが綴られていました。
手紙の最後には、「あなたの甥 正雄より」と記されており、ジャニタさんの感激は頂点に達し涙します。
帰国後、紅蘭さんによると正雄さんはスッキリした様子で、ロバートさんの写真を見せて「俺に似てるか?」「どこが似てる?」と問いかけてるそうです。
今回の旅を強く勧めたのが紅蘭さんでした。父に後悔させたくなかったのですね。
トーラー家の写真には、スエ子さんと正雄さんが追加されました。正雄さんの新たな人生がスタートします。