美の壺 「砥部焼(とべやき)」<File 407>人気作家の窯やお店はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、愛媛の「砥部焼(とべやき)」。
ぼってりほっこりしてるのに「けんか器」と異名をとる頑丈な磁器がたっぷり出てきます♡

実は今回、わが家の丼が砥部焼の唐草文様であることがわかりました!リサイクルショップで一目ぼれしたんですが、どこのかわからなかったんですよね。もちろんケンカには使ってないですよ。スターバックスのマグにもなってるそうですよ~。

番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。いざ、知られざる砥部焼(とべやき)ワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報、オンエア 再放送予定

【番組予告】

夫婦ゲンカで投げ合っても割れない”と言われる頑丈な磁器「砥部焼(とべやき)」。頑丈な理由は、ぽってりとした分厚さ。

▽保温性も高く、熱々さぬきうどんの器や、保育園児の食器などに引っ張りだこ!

▽代表的な絵柄・唐草文様誕生の裏には、知られざる物語が!

▽「巨大な地球儀」「パッチワークのような不思議な器」…砥部焼で新たな造形に挑む作家も登場!

<File 407>

出典:番組公式ホームページ

【ゲスト】工藤省治,白潟八洲彦,西山千代子

【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)




プロローグ

美の壺:玉縁鉢(網目)山中 拓実 (やまなか たくみ)さん

冒頭で草刈さんが手に持っていた丸い器は、山中窯玉縁鉢(網目)です。

山中窯(やまなかがま)

1950年生 砥部町出身
松山南高校砥部分校デザイン科卒業
梅山窯に勤務、1975年に独立

出典:砥部焼協同組合トップページ





美の壺:讃岐うどん店 谷和幸(たに かずゆき)さん

砥部焼の丼を使ってうどんを供している東京・人形町にある人気の讃岐うどん店が登場します。

本場讃岐うどん 谷や

滑らかでつやつやのうどん。砥部焼の器に映えますねぇ。

店主の谷和幸さんは、「他の器より、冷めにくいとかあったかくなりにくいとか、魔法瓶にまけないような特性を持っている」と語ります。

谷さんのプロフィールは以下の通り。

香川県出身。名店「もり家」で約8年の修行を積む。毎日うどんと会話しながら、谷やのうどんに命を吹き込んでいる。趣味はスポーツ(バレー、バスケ) 出典:谷や公式サイト





美の壺:1つめのツボ「厚みに込めた思いやり」

美の壺:砥部焼を使う保育園

東京新宿区にある民間の保育園が登場します。

株式会社マザーズファミリー 

20年前から給食の食器に砥部焼の器を使っています。適度に厚みがあって壊れにくい。子どもが両手でしっかり持って食事できるほっこりとした厚みです。以前はプラスティックの器を使っていましたが、砥部焼の器に変えてからは完食する子が多くなってきたといいます。

質感と本物の重みが子どもたちの食べる意欲が育ったと園長の増田かおりさんは語ります。





美の壺:砥部焼最古の窯元

砥部焼最古の窯元を訪ねます。

梅山窯(ばいざんがま)

砥部焼の起源は安永4年(1775年)とされています。100を超える窯元がある砥部町で現存する最古の窯元の梅山窯(ばいざんがま)は、明治15年(1882年)に梅野政五郎が開窯しました。

砥部焼の原料は陶石です。ろくろで 土を引き延ばして厚みを整えて成形します。
断面を見ると、厚みは 場所によって異なり、うすいところで12mm、底は厚く18mmだそうです。

使う人の感覚で「見た感じ重たそうだけど、持ったらちょっと軽いかな」「日常使って 苦にならない重さを考えながら作る。」と、職人の小原功さんは語ります。

もうひとつの工夫は玉縁(たまぶち)。思い器を持ちやすく、口当たりをよくする工夫です。




美の壺:2つめのツボ「主役を引き立てる素朴な風合い」

美の壺:貝殻亭(かいがらてい) 八千代市のフランス料理店

千葉県八千代市にあるフランス料理店が登場します。ここでは、料理を引き立てる砥部焼の器を使っているそうです。

貝殻亭(かいがらてい)

オーナーの岩崎肇さんは「非常に素朴さがある」「とげとげしていない」「やさしさがある」その魅力を語ります。

らら子がWebページを確認する限り、白い洋皿が多く使われているような……。これは現地に行って確かめないとですかねぇ。





美の壺:砥部焼唐草文様誕生秘話

今ではすっかり砥部焼のイメージが定着した太い唐草文様の器。実は戦後生まれだそうです。

https://twitter.com/_guguyuyu/status/1175747840649256961

大正時代には人気のあった砥部焼ですが、素朴で単調な柄が災いしてか昭和に入り多くの窯が廃業します。

民芸運動の柳宗悦(やなぎむねよし)らの後押しと提案によって、手描きの絵付けを全国からつのることになりました。砥部に青森出身の工藤さんがやってきました。

工藤さんはヨーロッパ各地の視察旅行の最後に、イランのテヘラン博物館で見たの豪快な唐草文様にヒントを得て、太い筆で一気に描く独自の唐草文様を生み出しました。今では全国から 多く注文が来るようになりました。





美の壺:ゲスト 砥部焼唐草模様の生みの親 工藤省治(くどう しょうじ)さん

今では工藤さんの絵柄を他の窯でも採用しています。工藤さん自身の創作活動としては、「陶磁器を主にした作り手として、白磁器及び染付による器への業を続けている」そうです。

あくなき探求心ですね。次はどのような作風が生まれるのか楽しみです。

工藤省治さんの窯は春秋窯(しゅんじゅうがま)そして工藤さんのプロフィールはこちら。

■ 工藤 省治 (くどう しょうじ)

1934年 青森県生
1957年 砥部焼 梅野精陶所 入所
1964年 第1回 丸善クラフトセンター賞 受賞
1974年 研究工房 春秋窯 設立
1989年 第17回 国井喜太郎産業工芸賞 受賞
1992年 伝統産業展 生活産業局長賞 受賞
2001年 通商産業大臣 デザイン功労者表彰
2004年 平成16年度 卓越した技能者の表彰
出典:http://www.tobeyaki.org/kamamoto/053.htm

若手新進気鋭の砥部焼職人である小田原ゆみ子さんは、「平べったい物にも描けますし、背の高い高さのあるものでも対応できるようにデザインされている」とデザインの秘密を語ります。





美の壺:砥部焼のドット柄 二宮亮太(にのみやりょうた)さん

二宮さんは 砥部焼の文様を更に進化させようと短い時間で描ける水玉模様に挑んでいます。二宮亮太さんは、親子三代の続く伝統ある窯元の後継者です。

五松園窯(ごしょうえんがま

【二宮亮太】

1986年 砥部町生まれ。

代々続く窯元の家に生まれ、土や焼き物に触れる生活が日常にあった。奈良芸術短大で陶芸の知識を深め、技術を磨き、家業「五松園窯」へ戻る。

染付を中心に温かみある器作りを目指す。古いやきものに描かれた絵柄を模すことも勉強と捉え、伝統と革新を探り、静かながらも情熱を持った眼で砥部焼の絵柄を見つめている。
出典:MUSTAKIVI

二宮さんは「シンプルで幾何学的な文様が好きだったんですけど、連続した文様で仕事しやすいものがないかと思って」とチャレンジの工程を語ります。

染付け磁器の模様を描く青藍(せいらん)色の顔料を呉須(ごす)というそうです。その呉須をつけるのは一度だけ。ポップになりすぎずきっちりとした小さめの水玉が並びます。

私は、このシンプルな器のデザインはどこか北欧を連想させると思います。




美の壺:最後のツボ「砥部焼に吹く新たな風」

美の壺:ゲスト 陶芸家・白潟 八洲彦 (しらかた やすひこ)さん

砥部で 誰もやらない仕事をやろうと、大型作品作りに挑み続ける作家が登場します。

「生命の碧い星」 は 高さ1.6m地球儀。7個も作ったそうです。

八瑞窯(はちずいがま)の白潟八洲彦 (しらかた やすひこ)さんのプロフィールはこちら。

■ 白潟 八洲彦 (しらかた やすひこ)

1939年生。砥部町五本松出身。
1955年 砥部焼の道に入る(五松園窯)
1959年 愛媛県立砥部高等学校卒業
1968年 青年海外協力隊参加(フィリピン)
1970年 独立、八瑞窯創業
1978年 一級陶磁器技能士合格(ロクロ部門)
1981年 砥部焼伝統工芸士認定(ロクロ部門)

出典:砥部焼協同組合トップページ




美の壺:ゲスト パッチワーク風の器
西山千代子(にしやまちよこ)さん

砥部で窯を開いて35年。砥部町北川毛にある西山寛さんと西山千代子さんの窯です。

生石窯(いくしがま)

西山さんのお宅は家族全員が作家。

西山千代子さんは、いくつものパーツをはりあわせという技法でパッチワークのような器を作っています。磁土に細い針で絵を描き、釉薬を重ね、一度焼いてからさらに細かな絵付けを行うと、一つの器にいろんな模様が現れます。

西山さんは粘土を板状にする「板作り」という技法を用いています。

パッチワークの器はなんと、粘土で板作りをしていて粘土が足りなくなったときに、その部分を補うために別の板を作って継ぎ足したのが 始まりとか!

必要は発明の母ですねー。

●生石窯
作り手:西山寛
鎬(しのぎ)の技法を用いて、白磁や青白磁のうつわを制作されています。
凛とした雰囲気の中にも、やわらかな温もりを感じられるようなうつわです。

作り手:西山千代子
様々なモチーフを表現した磁土をはりあわせることで、
見る角度によっていろんな表情を楽しめるうつわを制作されています。
出典:おうちで楽しむ陶器市うちる編集局

※窯のサイトは見つかりませんでしたが、事前予約すれば工房を訪問できるようです。

https://twitter.com/MizukiOda_info/status/894801295638380545

(❁Illustrator 尾田瑞季❁さんアップありがとうございます)




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美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。

今回の『美の壺』初回放送は2020年1月24日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時30分~です。
BS4Kの放送も始まりました。『美の壺』は基本的に木曜日放映が多いですが、時間帯は不定期なので要チェックです。

NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。





【参考サイト】

砥部町観光協会 http://www.tobe-kanko.jp/
番組公式ページ https://www4.nhk.or.jp/tsubo/
放送予定 https://www4.nhk.or.jp/tsubo/
再放送予定 https://www4.nhk.or.jp/tsubo/2/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル  https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/





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