こんにちは。らら子です。
とつぜんですが、「宝塚のおばさま」ってわかりますか?宝塚ファンのおばさんのことじゃないですよ。「おばさま」とは、タカラジェンヌのパトロンのことです。
要は金銭面でサポートするお金持ち。お相撲さんや歌舞伎役者だとタニマチともいいますかね。「宝塚のおばさま」とはいったいどんなことをするのでしょう?どうすればなれるでしょうか。
目次
宝塚のおばさま:どんなことをするの?
「宝塚のおばさま」はパトロンなので、とうぜんお金持ち。資産家夫人とかオーナー夫人とか。お金が自由になる開業医とか。ご自身がオーナーという方もいらっしゃいますよね。
おばさまになると、チケットをたくさん買ってあげて、お小遣いをあげて、食事代を出してあげて、高価な食事に連れて行ってあげて、車やマンションを買い与えたり、とにかく衣食住まるっと面倒見てあげます。
金額ははっきりわかりませんが、想像しやすいところだと、限度額のないクレジットカードを渡すとか、東京公演中は劇場近くの一流ホテルに部屋をずっと取ってあげるとかですね。
見返りとしては、公演で常に良席で見られるとか、ご招待席があるとか、個人的なおつきあいとか……。
おつきあいがどこまで深いかは「清く正しく美しく」の世界なので、ご想像にお任せします。
タカラジェンヌの年収は意外と薄給。トップスターでも年収1000万円ぐらいと言われています。
おしゃれにも気を遣わなきゃいけないし、下の子たちの面倒は見るし、レッスン代やメンテナンス代もいろいろ物入りなので、おばさまは必要な存在です。
トップスターに頼まれれば組全員にお弁当を差し入れたりもしてあげます。タカラジェンヌは肉体労働。喜ばれるのは焼き肉弁当です。
特定のタカラジェンヌのおばさまもいれば、組全体や歌劇団全体まとめて面倒見ちゃう方もいるという噂。
聞いた話では、「歌劇団全体のおばさま」という方は、どの組でもいつでも、好きな時にSS席で観劇可能だそうですよ。
次々といろんなタカラジェンヌのおばさまをする人もいれば、一筋に退団後も金銭的サポートしている方もいます。
退団後も相変わらず帝国ホテルに住み続けている某トップスターさんもいます。退団後の進路の相談に乗って、大学の学費を出してあげたという方もいるそうですよ。
とてつもない話です。
宝塚のおばさま:応援するのは男役?娘役?おばさま次第で、トップにもなれる!?
「おばさま」がつくのは、男役さんだけとはかぎりません。娘役好きのおばさまもいらっしゃいますからね。
ただ、娘役さんは男役さんよりもお金がかかって大変という話も聞いたことがあります。娘役さんの方が、アクセサリー、靴、バッグ、お洋服、化粧品、エステ……etc たしかに。
以前らら子はとあるマダムとお話している時に、「娘役さんの応援をしてほしいとたのまれたのだけど、娘役さんとなるとやっぱり金額が大変でしょ??」といわれ、最初意味がわかりませんでした。
「応援」って、ファンになります!がんばって!とかいう意味ではなく、「おばさまになって(=金銭的援助)」ってことだったんですねー。
おばさま次第で役付きも変わってきます。誰々さんにはあのおばさまがついたので、トップになれると、まことしやかに噂がながれることも。
ワタクシらら子はファンになりたての頃、中堅スターとして活躍中のとある男役さんを気に入ってたのですが、そのことを何の気なしに事情通の友達に話した時のこと。
「あの男役のおばさまは、お家騒動で財政難になったので、もうすぐ彼女の役付きや扱いが悪くなると思う。」と言われました。
その友達の言う通り、その男役さんはだんだん目立つ役が付かなくなっていき、それからほどなくして退団しました。
今は結婚してママになっています。
金の切れ目が縁の切れ目って本当なのね、と思いました😢
宝塚のおばさま:誰がなれるの?どうすればなれるの?
「おばさま」は、劇場周辺でもそれっぽい方々を見かけることはありますが、自分で「私はおばさまです」とは名のったりしません。
宝塚歌劇団員は「生徒」と呼ばれるので、会話のはしばしに「生徒さんの応援をしている」とうような言葉がでたらビンゴですね。
男性でも「おばさま」になります。っていうか、これはもう普通にパトロンですね。
誰がなれるかというと、これはもうコネ。
なんといってもタカラジェンヌはうら若き乙女ですから、財力、品格ともに信用のおけるひとじゃないとおばさまにはなれないですよね。
「代々、生徒さんの面倒をみているおうち」というのも存在しています。
不思議と、どこにでも顔が効く実力者という方がいらっしゃいます。
そういう実力のある方に頼まれるということのようです。あるいは応援したいから紹介してと頼むんでしょうね。
宝塚のおばさまは、世界に類を見ない宝塚歌劇団という文化の担い手でもありますね。
宝塚のおばさま:「おばさま」は無理でも「お客様」になれる?
衣食住まるかかえで面倒見るおばさまになるのは大変なことです。でも、がんばればスポット的に金銭やチケットの支援する「お客様」にはなれそうです。
お客様というのは、ファンクラブ(=会)や歌劇団からVIPとして特別扱いされます。チケット難でも優先的に席が取れます。しかも超見やすい席。
ご案内も一般のファンとは違う豪華な封筒でメッセージ付きで届きますよ。個人的にタカラジェンヌと会えたりもします。
宝塚の公演があると劇場周辺には開演前に、タカラジェンヌ名やファンクラブ名の書かれた札を持った人たちがズラリと並びます。
会にチケットを頼むと、ここで名前を言ってチケットを受取る「チケット出し」という仕組みです。人気のスターになると、受付が二種類ある場合があります。
ズラリと並んでいる行列とは別の短い列があって、さささっと行ってチケット貰ってくる人がいます。あの方々はお客様もしくはお客様のご紹介です。
お客様というのは、つまりは金づるなので、お客様になるには他のファンより多くお金をつぎ込みます。
チケットをまとめて引き受けるのはもちろん、花代(=ご祝儀)も数万から数十万単位で弾みます。
お客様名簿というのが会の幹部では代々受け継がれているそうです。
とうぜん、同じ公演で複数のタカラジェンヌから案内が来ることもありますが、そういう時はチケットは頼まない場合でも、お花代だけを包んだりもするそうです。
宝塚のおばさま:「お客様」になる方法。どうすればいいの?
チケットをまとめて引き受ける、花代(=ご祝儀)も弾む、グッズも大量に買う、高価なものを差し入れしてあげる……etc
それだけだとちょっとした熱心なファンならやっていそうです。カレンダー箱買いとか。
お客様はそんなレベルじゃないってことですよね。
コロナ禍だとおおっぴらにはやっていないでしょうが、生徒と仲のいい何人かを招いて、大盤振る舞いをしてあげるという話をよく聞きました。
いわゆる「およばれ」ですね。公演後におしゃれして劇場から出てくるジェンヌさんは、「今日はお呼ばれなのね」などとささやかれていました。
タカラジェンヌはお肉が好きなので、いいお肉を食べさせてあげたり、楽屋に焼き肉弁当を差し入れたり。
さて、どうやってお客様になるか。おばさまに知り合いがいればもっと話が早いですが、自分でもできる方法をお伝えしますね。
狙い目は若手スター(宝塚歌劇団的には下級生)。
『宝塚おとめ』やSNSを熟読して、好みをリサーチし、高額なプレゼントにお手紙をつけて劇団気付けで送りましょう。
身元がちゃんとしてることもアピール。
そうすればお目当てのジェンヌさんご本人から会の代表さんに連絡が行って、代表さんにも認識されるようになります。
お礼状のサインやメッセージは印刷じゃなくて直筆が入ったり、代表さんからご挨拶されたり、いろいろ情報をもらえるようにもなります。
そこからちゃくちゃくとお金を積んでいくというわけです。
宝塚のおばさま:「お客様」の心得。タカラジェンヌや会の代表さんを大切にを支える
めでたくお客様扱いされるようになっても、それで終わりではありません。ジェンヌさんや会にメリットがなければ、お客様扱いする意味はありませんからね。
いいときばかりではなく、いざというときに頼れるのがお客様(お財布)。
たとえば、入りの悪い公演ではチケットをより多く引き受け、お花代も数千円から万単位で入れ、初日や千穐楽にはご祝儀を数万円~包めば、おぼえもめでたくなりますね。
もちろん、いろいろ気遣いしてくれる会の代表さんにも、お茶代として5,000円ぐらいの心づけもお忘れなく。
1公演で数十枚から数百枚単位でチケットをサバいてくれるとか、ご祝儀をたっぷり弾んでくれるようなお客様の情報は、会をまたいで共有されるようですよ。
そうすれば、他のジェンヌさんの会からもチケットの優先お取次ぎや、良席のご案内があります。
財力はある!という方、まずはお客様から目指してみてはいかがでしょうか。
宝塚のおばさま:「お客様」の落とし穴。離婚、家庭崩壊、犯罪行為も?
宝塚ファンに限ったことではありませんが、何事も行き過ぎると取り返しがつかないことにもなります。
よく話を聞くのは、宝塚が好きになり過ぎて家庭をおろそかにしてしまったり、離婚してしまうことです。
「おばさま」や「お客様」となると額が大きいので、多額の借金につながることも。スターに貢ぎたい、スターの前でいいかっこをしたい、他のファンに差をつけたい……etcその欲望はとどまるところを知りません。
時には、犯罪行為に手をそめることもあります。かつての大スターに入れあげすぎて、勤務先の証券会社のお金に手を付けてしまった熱心なファンの事件がありました。
彼女はスターには裕福なマダムであると身元をいつわり、そのスターもそれを信じていたとのことです。後にそのファンは逮捕されました。
今もどこかで似たようなことが起きているのでしょうか。
宝塚のおばさま:「ばあや」は何する人?お世話係?
ところで、宝塚の「ばあや」という人もいます。「ばあや」はタカラジェンヌのプライベートで身の回りの世話をしてくれる人。
日常生活の料理洗濯はもちろん、朝起こしたり、払い込みをしたり、さまざまな雑用をします。まさにお姫様にお仕えするばあや。
現役のタカラジェンヌも「お世話してくださる方が」みたいな言い方をしてるのを耳にします。私的なファンクラブ(=会)の代表さんや、会のスタッフから選ばれることが多いようですね。
宝塚音楽学校に入るのは10代後半、その後は退団まで宝塚歌劇団という職住接近の特殊な環境で過ごすので、世間知らずの人になってしまう可能性大。
退団後も変わらず「ばあや」に頼るひとも多いそうです。
その他にも、新婚時代にずっと裏口から料理を届けさせていた元トップスターのエピソードもあります、陰で支える人がいればこそ、輝けるのですね。
宝塚のおばさま:有名人はメロンちゃん?ばあや有名人は誰?
宝塚のおばさまは、劇場にも現れるしタカラジェンヌと一緒にでかけたりもするので、ファンの間では自然と顔が知られていきます。
宝塚のおばさまとして有名なのは「メロンちゃん」と呼ばれる方です。古くは元・星組トップスターの紫苑ゆうさんをトップにした方とか。
紫苑ゆうさんは1994年退団ですから、おばさまとしてはベテランですね。
名前の由来はメロンを配りまくったからとも言われていますが、噂の域を出ません。
この方は、ある特定のタカラジェンヌをトップスターになるまで応援して、トップ就任すると離れていく傾向にあるという話もあります。
95期柚香光さんのおばさまと言われていましたが、柚香光さんがトップ就任後も最前列センターの席に座っていらっしゃるところを目撃されています。
最近では、「メロンちゃんが和希そらさんのおばさまなったので和希そらさんトップスター確実」という噂もネットで出回っていますが、どうなのでしょうか。
私は和希そらさんがトップスターになったら、とてもうれしいのですが。
一方、「ばあや」の存在を一躍有名にしたのが、元月組トップスター紫吹淳(しぶきじゅん)さん。
テレビで「ばあや」である菅由美子さんを紹介しました。菅由美子さんは退団後も変わらず身の回りの世話を続け、事務所に公式なマネージャーとしても雇用されました。
おばさま、おきゃくさま、会(ファンクラブ)の代表、ばあや、それぞれの立場で宝塚歌劇を支えてくださって一番ファンとして感謝もうしあげます。