美の壺 「戦国の美 華麗なる戦い」<File596>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「戦国の美 華麗なる戦い」。
戦国の美ってなんでしょう…。刀剣もステキですけど甲冑もいいですね。戦国武将のアイテムがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、戦国ワールドへ。

以前に放送された 「戦国武将 いでたちの美学」はこちらをご覧ください。

美の壺 「戦国武将 いでたちの美学」<File390>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺:再放送はいつ?





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

高知・土佐山内家に伝わる「変わり兜(かぶと)」。柏に貝に高齢男性の頭まで▽千年続く祭りで今も使われる「甲冑(かっちゅう)」▽豊臣秀吉所用とされる陣羽織「富士御神火文黒黄羅紗陣羽織」の魅力▽まるで西洋の騎士?「南蛮胴具足」▽徳川四天王・本多忠勝が愛用した「蜻蛉切(とんぼぎり)」。“天下三名槍”と称される秘密とは?▽槍(やり)の武術・宝蔵院流槍(そう)術に伝わる美しい技の極意

<File596>

出典:番組公式ホームページ

【ゲスト】宝蔵院流高田派槍術第22代流派代表…駒喜多 学 重吉 / 大阪城天守閣 研究主幹…跡部 信 / 高知城歴史博物館学芸員…丸塚 花奈子 / 佐野美術館学芸員…志田 理子
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)




美の壺:1つめのツボ「己の願いを 頭上に込めて」

美の壺 丸塚 花奈子(まるづか かなこ)さん 学芸員 高知市 高知城歴史博物館

高知城博物館には、3人の戦国武将 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕えた土佐山内家に代々伝わる「変わり兜」があります。

学芸員の丸塚花奈子さんに紹介いただきました。

柏の葉を模した≪柏葉形兜≫は、圧倒的な存在感です。表と裏に3枚ずつ柏の葉が配されています。

丸塚さんによると、初代藩主 山内一豊の父・盛豊が、旗指物の代わりに柏の葉を差して出陣、勝利をして戻ったところ、3枚の柏の葉が残っていたことから由来するそうです。

「丸三柏紋」は、高知山内家の家紋でもあります。

2代藩主・忠義の兜≪慰頭形兜(じょうとうなりかぶと)≫は奇妙な形です。

年老いた男性がモチーフとされて、馬の毛で老いた男の髪の毛を表現しました。百戦錬磨の老武士にあやかった兜です。

≪板屋貝形兜≫は末広がりの貝を扇面に見立て縁起をかついだ兜です。

戦さは、ハレの場でもあり、自分以上の力をもらおうという意図が兜にこめられていたのだろうと、丸塚さんは語ってくださいました。

貝の形や蝶の形、いろんな形の甲冑は戦場では名刺がわりみたいですね。

(美甘子(歴ドル)@rekish_mikakoさん、アップありがとうございます。)




美の壺 菅野 長八(かんの ちょうはち)さん 福島県相馬市 相馬野馬追(そうまのまおい)

福島県相馬地方の「相馬野馬追」は、1000年以上の歴史ある祭礼です。

相馬氏の遠戚だった平将門が、野生の馬を放ち敵兵に見立て武士たちを訓練したことが始まりです。

祭りの醍醐味は、先祖代々の甲冑や新調した兜を披露することです。その中でも兜の「前立(まえだて)」は、参加者のこだわりが見られ、祭りに訪れた人の目をひきつけます。

菅野長八さんは、50年以上に渡り相馬野馬追に参加しています。

前立は、うさぎの形です。うさぎは、古来、跳躍や出世、子孫繁栄を意味があります。そして、菅野さんの干支が卯年ということもあり、野馬追に出陣するときは、うさぎの前立をつけています。

菅野さんは、東日本大震災で被災し自宅や4人の家族を失いました。甲冑も失くしましたが、甥がゆずってくれた甲冑にうさぎの前立をつけて出陣します。

「自分には野馬追がある。」と思うそうで、これからも参加して経験を広めていきたいと考えています。

菅野さんのパワーが能登の方たちに届きますように…。

(実況!相馬野馬追2023|殿ナイト@soma_tokyo2022さん、アップありがとうございます。)




美の壺:2つめのツボ「時代の先端を みにまとう」

美の壺 跡部 信(あとべ まこと)さん 大阪城天守閣主幹

戦国時代、スペインやポルトガルの宣教師や貿易商が日本に訪れ、南蛮文化が広がりました。

彼らが着ていたマントは、憧れのファッションで戦国の装いに革新をもたらしました。

「大阪城天守閣」に豊臣秀吉所用≪富士御神火文黒黄羅紗陣羽織(ふじごしんかもんくろきらしゃじんばおり)≫が収蔵されています。

大阪城天守閣の跡部信さんに解説していただきました。

甲冑の上にまとう豪華な羅紗の陣羽織は、内側に豊臣家の家紋が配され、フリルいっぱいの襟、真っ赤な留め金には秀吉のトレードマークの千成ひょうたんを模しています。

背面は鮮やかにデフォルメされた黄色の富士山が表現され、富士山の噴火を御神火に見立て、黒い水玉模様は、噴火した岩石とも考えられています。

跡部さんによると、富士山は日本一の山であり、また「不死」に通じるところから身をまもるおまじないの意味が込められているそうです。

ヨーロッパ風の襟に中国・明から輸入された生地は、海外の影響を受けたもの。世界を股にかけている陣羽織だと語ってくださいました。

(J:COM|大阪エリア@jcom_osakaさん、アップありがとうございます。)




美の壺 富田 道生(とみたどうしょう)さん 宝仙寺住職 東京・中野区

東京・中野区にある宝仙寺は、1000年以上の歴史のある古刹です。戦前の境内には、町役場が置かれていたこともありました。

寺に保管されている甲冑を住職の富田道生さんに紹介していただきました。≪南蛮胴具足≫は、先代のご住職が集めたものです。

お寺に甲冑があるなんて意外ですよね~。

西洋の騎士風の甲冑は、カッコイイですね。ご住職によると、南蛮から輸入した甲冑をベースに日本で作り変えられたものだそうです。

南蛮胴具足は、織田信長らがいちはやく取り入れています。

西洋の騎士のような尖ったフォルムが特徴的で、胴の前は1枚の鉄板で作られていて、鉄砲などにも強い素材です。

それに対し胴部分以外は、日本独自の身軽なつくりです。胴の下の部分には、鉄板に穴があいていて「おどし」の加工がされています。

「籠手(こて)」や「佩楯(はいだて)」もあります。

甲冑のふちには花模様の装飾がほどこされ、日本の美意識がそこかしこにあふれています。

戦国武将は、南蛮文化を取り入れ自由自在にアレンジをして、いでたちの革新を果たしました。

(鈴甲子雄山 五月人形・甲冑制作工房【公式】@suzukine_yuzanさん、アップありがとうございます。)




美の壺:最後のツボ「その輝きに思いをはせて」

美の壺 志田 理子(しださとこ)さん 学芸員 佐野美術館 静岡県三島市

徳川四天王の一人、本多忠勝は、槍の名手として知られています。

静岡県三島市の佐野美術館には、本多忠勝の愛用だと伝わる《大笹穂槍 銘 藤原正真 作 「号 蜻蛉切」≫が、所蔵されています。

刀身の美しさ、鋭利さがあり、飛んできた蜻蛉が真っ二つになるほどの鋭い切れ味から「蜻蛉切(とんぼぎり)」という号がつけられています。

ふっくらとした流線美に左右対称の均整のとれた美しい槍で「天下三名槍」のひとつです。槍には梵字が刻まれています。

佐野美術館学芸員の志田理子さんによると、梵字は、忠勝の信仰心のあらわれだと言います。

戦いの中で神仏の加護を得ようとする一方で、祈りや誇り、刀に恥じないような生きざまを見せようという武士の心意気を感じるそうです。

きれいな薙刀ですね。うっとりとする美しさです。

https://twitter.com/sanobi_koho/status/1728626806566408236

(佐野美術館@sanobi_kohoさん、アップありがとうございます。)




美の壺 駒喜多 学 重吉(こまきた まなぶ しげよし)さん 宝蔵院流高田派槍術第22代流派代表 奈良市

戦国時代に生まれ、天下最強といわれた槍術が、今も奈良に残っています。

宝蔵院流槍術は、興福寺に属する僧侶・胤栄(いんえい)によって創られました。「宝蔵院流十文字」を見せていただきました。

十字をした画期的な形で、突けば槍、薙げば薙刀、引けば鎌の多彩な技が可能となりました。

胤栄は、毎夜、猿澤の池で三日月を突いて技をみがいたという逸話が残っています。

宝蔵院流高田派槍術第22代流派代表 駒喜多 学 重吉さんにお話を伺いました。

普通のまっすぐとした槍ではなく、左右に8枚の刃が出た十文字の槍を駆使してます。突いても、薙いても、引いても、倒すのが、法蔵流槍術の特徴だそうです。

また、宝蔵院流には、技の心得を和歌によって伝える秘伝の書があります。強さと美しい言葉で伝える槍術は、技の美学が伝えられています。

駒喜多さんは、「柳雪(りゅうせつ)」の技が、柳の木に雪が積もり重ならず下に落ちるのと同じで、相手の力を逃す最大の教えが法蔵流槍術だと語ってくださいました。

深いですね。

(春日大社 kasugataisha shrine@KASUGASHRINEさん、アップありがとうございます。)




美の壺:再放送・バックナンバー情報

NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。

こんにちは。らら子です。 いつも楽しみに見ているNHK『美の壺』のバックナンバーを2019年後半から現在までまとめてあります。

2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2022年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2020年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2020年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2019年はこちらです。

こんにちは、らら子です。 2019年7月から始めたこのブログ。記事もたまってきたので月別放送一覧を2019年バックナンバーにまとめてみまし...

ご参考になさってくださいね。