美の壺 「万福の果実 ぶどう」<File644>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「万福の果実 ぶどう」。秋の味覚といえば、いちばんに思い浮かぶのが「ぶどう」ですよね~。甘くてジューシー、粒ぞろいのヒミツが、たっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、グレープ ワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

秋の味覚「ぶどう」山梨県勝沼町の大善寺に伝わる日本で最初のぶどう▽ぶどうの王様「巨峰」おいしさの秘密▽奈良・薬師寺、国宝の薬師如来像の台座にはぶどうの文様。豊穣、子孫繁栄の象徴「葡萄唐草文様」とは?▽京都・西陣織の工房で織られる、こだわりの葡萄唐草文様▽「源氏物語」に登場する野生の「山ぶどう」。光源氏と山ぶどうの以外な関係とは?▽親子三代100年もつ山ぶどうの籠。驚きの手仕事。<File644>

出典:番組公式ホームページ

【出演】井上 哲秀…大善寺住職 / 廣瀬 賢…ぶどう農家 / 加藤 朝胤…薬師寺管主 / 龍村 平蔵…西陣織工房五代 / 吉岡 更紗…染色家 / 奥原 千年…山ぶどう籠職人
草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)




美の壺:1つめのツボ「先人から受け継ぐ味わい」

美の壺 井上 哲秀(いのうえ てっしゅう) さん 大善寺住職 山梨県甲州市勝沼町

日本有数のぶどうの産地、山梨県甲州市勝沼町にある「柏尾山 大善寺(かしおや まだいぜんじ)」は、奈良時代の718年、高僧の行基によって創建されました。

本堂の薬師堂は、国宝に指定されています。5年に一度、開帳される薬師如来像の手には、ぶどうを持っています。あら、珍しい。薬師如来さまは、薬つぼですよね~。

大善寺は別名「ぶどう寺」とも呼ばれています。住職の井上哲秀さんによると、行基が、この地で修行をしているとき、夢の中でぶどうを手にした薬師如来が現れたそうです。

そして、寺を開き、万能薬として村人にぶどう栽培を伝えたとされています。現在も寺の境内では、住職らが手掛けるぶどう畑があります。

シャンデリアのようですね(*’▽’)

ちなみに収穫されたぶどうは、拝観料+300円でグラスワインとしていただくこともできます。

なんてステキなおもてなしなんでしょう。

ぶどう棚栽培は、江戸時代、勝沼で始まりました。風通しがよく、平らにすることで平均的に光が入り、湿度の高い日本でも栽培ができるよう先人の知恵が詰まっています。

作るのは、この地固有の「甲州ぶどう」です。1300年来のぶどうで、日本で一番古いぶどうです。

小粒で酸味が強く、ほとんどが白ワインの原料に使われます。

山の斜面にじゅうたんを広げたようなぶどう棚は、2018年、日本遺産に認定、勝沼が誇る絶景となりました。

(牧生(まきお)@makiosakeskiさん、アップありがとうございます。)

美の壺 ぶどう王国 山梨県

ぶどうは、色・味・かたち・大きさなどさまざまです。現在、日本では、数十種類のぶどうが栽培されています。

2006年、広島で誕生した「シャインマスカット」は、大粒で糖度が高く、種なしで皮ごと食べられると大人気です。

ワタクシも大好きです!スイーツにもよく使われていますね~。

山梨県だけで栽培が認められているぶどうもあります。山梨県オリジナル「サンシャインレッド」は、シャインマスカットとサニードルチェとよばれる赤いぶどうを交配させたものです。

「シャインマスカットのように皮ごと食べられる甘くておいしい赤いぶどうが欲しい。」と、誕生しました。

ぶどうの王様と称される「巨峰」は、昭和のはじめ、アメリカとヨーロッパの品種を交配してできました。黒曜石のような黒むらさき色をしています。

高貴なぶどうという感じです~°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

山梨県は、ぶどう栽培の面積、生産量が日本一、世界で初めて種なしぶどうを開発したのも山梨県だったそうです。

(匠@takumi_ver4さん、アップありがとうございます。)




美の壺 廣瀬 賢(ひろせ かたし)さん ぶどう農家 山梨県山梨市牧丘町

山梨県山梨市牧丘町は、巨峰の一大生産地です。

「甲斐屋農場(かいやのうじょう)」は、巨峰を中心にぶどうをつくっています。ぶどう農家の廣瀬賢さんは、夫婦で「種あり」の巨峰にこだわって栽培しています。

たねありの巨峰は、味に厚みがあり、甘さの中にもコクがあるそうです。7月、農場では、摘粒(てきりゅう)と呼ばれる作業を行います。

あらー。切っちゃうのですか~。もったいない(‘_’)

ギュウギュウなっていると、ふくらむ余地がなくなり、粒が奥に引っ込んだままだとつぶれることがあるそうです。飛び出たり、かぶさっている粒をぬいてあげます。

一粒一粒、ぶどうの居場所をつくるみたいですね(^_-)-☆色が黒ければ黒いほどおいしいそうです。

手間がかかり根気が必要な仕事ですが、袋をとった時、見事な房が出てくるとやっててよかったと、うれしくなるそうです。

(山梨市観光協会(8/31(日)山梨フルーツライド開催🚲)@yamanashikankoさん、アップありがとうございます。)




美の壺:2つめのツボ「命の象徴」

美の壺 加藤 朝胤(かとう ちょういん)さん 薬師寺管主 奈良県奈良市

奈良・薬師寺が登場します。

西暦680年、創建当初からまつられている「国宝 薬師如来像」は、白鳳時代の文化を今に伝えています。管主をつとめる加藤朝胤さんに解説していただきました。

台座には、大陸から伝えられた意匠がほどこされています。

ハスの花を図案化したペルシャ由来の蓮華(れんげ)文、中国の霊獣(れいじゅう)の青龍(しょうりゅう)、そして、一番上に描かれているのが、「葡萄唐草(ぶどうからくさ)模様」です。

ぶどう、ツル、葉をかたどった模様でギリシャから伝えられたものです。大陸を渡って日本に入ってきました。古来よりぶどうには薬効があると伝えられています。

実がいくつもついていることから豊穣や子宝に恵まれると考えられているのだろうと加藤さんは、話してくださいました。連なるぶどうが薬師如来さまのお力を表現しています。

古代ギリシャで「豊穣」を意味する聖なる果物の「ぶどう」は、中国に渡り、子孫繁栄を象徴する吉祥文様として定着、やがてシルクロードを渡り、日本にも伝わりました。

(RichardRoe@『奴隷キャリア』2巻発売中&『追放されたスライム召喚士』発売中@4writingRoeさん、アップありがとうございます。)




美の壺 龍村 平蔵(たつむら へいぞう)さん 西陣織工房代表 京都市上京区

吉祥柄の「葡萄唐草(ぶどうからくさ)」の文様は、現代にも受け継がれています。

京都・西陣織の工房「龍村美術織物(たつむらびじゅつおりもの)」では、古くから伝わる文様柄をジャガードと呼ばれる手法で先染めした絹糸を織っています。

龍村といえば、着物好きには憧れの織元さんです(#^^#)

ご紹介してくださったのは、社長で五代目の龍村平蔵を襲名された、龍村育(たつむら いく)さん。

正倉院から依頼を受けて完全復元をした、葡萄唐草文様の織物をみせていただきました。

四弁の唐草のまわりに八角系にツルがのび、その先に葉とぶどうのつるがあります。金糸で織られ凛とした美しさです。派手さはありません。

うっとり~します(*’▽’)

初代 龍村平蔵は、明治27年に工房を開き、唯一無二のものをつくりたいと古典文様の復元に力を注ぎました。

弟子たちと博物館へ通い、文様の大きさや糸の本数などを詳細に記録をして、1000年以上前の文様柄を復元しました。

龍村さんは、完全復元をした葡萄唐草文は、職人たちにとって大きな存在だと語ります。徹底的に復元することで、誰にもまねができない創造につながるのです。

唐花、唐草、ツル、葉、そしてぶどうが左右対称に、線描だけでデザインをされ、のびやかさを感じる柄です。

龍村さんは、お手本のような教材といえる文様だと語ってくださいました。

(龍村美術織物@tatsumuraheizoさん、アップありがとうございます。)




美の壺:最後のツボ「いつの時代も傍らに」

美の壺 吉岡 更紗(よしおか さらさ)さん 染色家 京都市伏見区

北海道から本州の山間部に自生する野生のぶどうの「山ぶどう」は、古くから日本人に愛されてきました。

平安時代中期に書かれた『源氏物語』の「玉鬘(たまかずら)の巻」にも登場します。

京都にある「染司(そめつかさ) よしおか」の6代目で平安王朝の染色を研究している染色家 吉岡更紗さんが説明してくださいました。

よしおかも憧れの工房ですよね~(*’▽’)

平安時代、山ぶどうの色は「葡萄染」と書いて「えびそめ」や「えびいろ」といわれていたそうです。

山ぶどうの和名「エビカズラ」からきたもので、山ぶどうのような赤みのある色をそう呼んでいました。

平安時代の紫色は、高貴な色だったため呼称で「紫」とは言わず、紫色の植物や果物の名前をつけて紫の色を楽しんでいたそうです。

奥が深いですね(^・^)

源氏物語の中で、新年に高貴な男性が、女性に晴れ着を贈った「衣配り(きぬくばり)」という風習がありました。

光源氏は、紫の上に高貴な紫色と流行色を組み合わせ、最愛の人であることを伝えたのだと、教えてくださいました。思いを色で表現する。

心の豊かさを感じます。

(暦生活@543lifeさん、アップありがとうございます。)




美の壺 奥原 千年(おくはら ちとし)さん 山ぶどう籠職人 東京都八王子市

東京・八王子の「松本奈川山葡萄工房千三郎」の代表で、山ぶどうかご職人の奥原千年さんが登場します。

山ぶどうのつるの皮を用いてかごをつくります。

丈夫で長持ち、親子三代、100年はもつといわれています。数年前に奥原さんが、自分用に編んだショルダーバッグをみせていただきました。

ショルダータイプなんて珍しいのでは……(‘_’)年変化を楽しむ味わいがあります。奥原さんは、毎年、6月に2週間ほどかけて山に入り山ぶどうのツルの皮を採取します。

太いものだと直径が10cm以上です。扱いが大変そうですね。1か月間、天日干しにした後、編む直前に水につけ込んでやわらかくします。

1本1本、鉄の門扉でこすって表面をやわらかくして幅を切りそろえます。

編み方は、「網代(あじろ)編み」と「乱れ編み」の2種類です。

伝統的な網代編みは、すき間をつくらず編むこと、そして、乱れ編みは、編み方の決まりはなく、山ぶどうの自然の節をいかした複雑な編み方です。

材料を採取してから数ヶ月、ようやく山ぶどうのかごが完成します。

自然を持ち歩くなんてステキですね。奥原さんは、何も考えず無心になって、素材と対話できるのが一番の楽しみだそうです。

(小塚 一弘/GRIT・代表@KazuhiroKozukaさん、アップありがとうございます。)




美の壺:再放送・バックナンバー情報

NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。

こんにちは。らら子です。 いつも楽しみに見ているNHK『美の壺』のバックナンバーを2019年後半から現在までまとめてあります。

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2019年はこちらです。

こんにちは、らら子です。 2019年7月から始めたこのブログ。記事もたまってきたので月別放送一覧を2019年バックナンバーにまとめてみまし...

ご参考になさってくださいね。