こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「夏の友禅」。
美しい染文様で 絶大な人気を誇る友禅。 その夏の着こなしを紹介します。
夏に着物なんて着てられるかー!なんて思ったりもしますが、見る人を涼しくさせるのが夏の友禅のよいところ♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、華麗な夏の友禅ワールドへ。
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
美しい染文様で絶大な人気を誇る友禅。その夏の着こなしを紹介します。
絽(ろ)友禅に加えて、訪問着として活躍するのが浜ちりめん。肌触りの良い薄い生地ながら、華やかな光沢をもたたえる繊細な生地作りの技とは?涼しげな水文様を自在に描き出す、手描き&型染めの、大胆で緻密な職人技とは?
水模様の鍵は「風の表現」にあった?!
そして江戸以来の歴史を持つ「茶屋辻」の友禅からは、味わい深い藍の濃淡の技を堪能します
出典:番組公式ホームページ
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「夏も優雅に 涼しげに」
美の壺:着物スタイリスト 大久保信子さん
夏の友禅の着こなしについて教えてくださったのは、着物スタイリストの大久保信子さん。
着物スタイリスト・江戸着物研究家・NHK文化センター青山教室講師・三越日本橋本店三越カルチャーサロン講師。日本橋に3代続いた木綿問屋に生まれる。中学生の頃から歌舞伎鑑賞を趣味とし、また日本舞踊の名執を取得するなど、着物に関する深い知識と美学に習熟。1976年、某着物雑誌制作に参画し、日本で初めて着物スタイリストとして紹介される。
『大久保信子さんに教わる 人に着せる着付けと帯結び』より
麻とは違って友禅は「絽(ろ)」という透いた着物になるそうです。
風が通る生地に涼やかな絵を描き、着る人だけでなく見る人の涼感を与えるというのが夏の着物。
美の壺:葛飾区 山本亭
ところで、大久保さんがお話になるお部屋。友禅が飾られる素敵な庭のある建物はどこでしょう?
番組最後のクレジットに出てきました。
— ぶぶ (@imRLLXRlsIDhnyz) August 10, 2020
東京都葛飾区にある山本亭だそうです。
大正末期に建てられた山本亭は、趣ある書院造に西洋建築を取り入れた、和洋折衷の建築が特徴の建造物です。合資会社山本工場(カメラ部品メーカー)の創立者、故山本栄之助氏の住居として建てられ、大正12年の関東大震災を期に、浅草の小島町から現在地に移転。大正15年から昭和5年までに増改築を重ねました。出典:葛飾区観光サイト
意外なところにこんな名所が!
美の壺:東京・銀座の呉服店
おなじみ銀座の呉服店が登場します。
銀座もとじ https://www.motoji.co.jp/
店員中井純子さんに絽について教えてもらいました。絽(ろ)には三本、五本、七本絽があり、生地に隙間があります。
夏用の浜ちりめんは、さらりとした感触でありながら決めの細かい優雅さがあります。
浜ちりめんを愛用しているは佐藤ゆり子さんは、浜ちりめんのはんなりしたところがお気に入りだそうです。
滋賀県長浜 八丁撚糸工場
長浜にある八丁撚糸向上が登場します。
吉正織物工場 https://yoshimasa-orimono.jp/
説明してくれたのは社長の吉田和生さん。
あれ?文楽の人間国宝と同姓同名ですね。
長浜で織られる八丁撚糸は糸切れを防ぐために、井戸水をかけながら、
横糸だけでなく細い縦糸にも螺旋状に強い撚りをかけて 織ります。
織上がった生地は表面のでこぼこにより独特の風合い街あります。微細な凸凹が余分な光を吸収して つややかでしっかりとした発色を生み出します。
美の壺:2つめのツボ「水文様に夏の風を感じる」
着物コレクター 弓岡勝美(ゆみおか かつみ)さん
友禅について説明してくださるのは、着物コレクター 弓岡勝美(ゆみおか かつみ)さん
着物コレクター 弓岡勝美(ゆみおか かつみ)さん https://ameblo.jp/hana3190hana3190/
友禅は は大正から昭和にかけてが最も華麗な時代でした。絵柄が 魅力で 日本人は森羅万象を絵にします。
「一瞬の時間を切り取っている」と弓岡さんは語ります。
美の壺:京都の老舗の友禅工房
老舗の友禅工房が登場します。
絹菱 http://www.sensho.or.jp/kaisha_annai.html/016_kinubisi.html
日本画家の大久保雅生さんが下絵を描きます。自由自在な図案づくりからはじめられるのが友禅の醍醐味。描いたのは裾の波の図案。
染匠の雁瀬博さんは、「まず涼感が大事、いかに空間、遊び心を表現するか」だといいます。
二人で相談して、次は風を描きます。
美の壺:京都 型友禅工房
友禅のもう一つの技法は型友禅。
型彫り55年の型彫り職人の辻廣綱(つじ ひろつな)さんが登場します。
(株)辻染型紙芸 http://kyoto-somegata.or.jp/contents-3/kumiaiin/tsuji.htm
曲線の連続を小刀一つで彫っていきます。
同じ流水部分を2枚の型紙で1つの立体感のある模様を描きます。
実際に摺ってもらうと見事に立体感が出ています。秘密は「にじみ」
「にじみ」で生まれる流水のほのかな陰影が美しいですね。
美の壺:最後のツボ「時を超えた藍を楽しむ」
染色家・田畑喜八(たばた きはち)さん
200年ほど前から、友禅染を手掛ける家の5代目、田畑喜八(たばた きはち)さんが登場します。
田畑家は、滋賀県高島郡の出で、初代喜八氏が文化文政時代に絵描きになりたいと一念発起して京都に出て、その後小川通りに染屋を開いたのが始まりです。(中略)
本名は田畑禎彦、1935年11月12日に3人兄弟の長男として京都に生まれました。(中略)
1995年に「五代田畑喜八」を襲名しました。
出典:銀座もとじ
田畑家に伝わる友禅の魁となった茶屋辻(ちゃやつじ)を見せてくれました。
茶屋辻とは上質な麻の生地を藍で染めた夏用の着物。江戸時代は武家の女性だけに許されていたそうです。
模様を現代風にアレンジした田畑さんの作品も登場します。
「日本女性に藍が似合わない人はいない。どのようなご婦人でも藍という色はお似合いになる」と田畑さんは語ります。
厳選された藍の色
数万種類の藍の色見本帳を見せてくれました。配合によって藍が無限に生まれます。
そこから生み出された色のうち、厳選された濃・中・淡の三色
これを使い分けて行きます。
4つ目の色は田畑秘伝の墨状に固められた「藍棒(あいぼう)」。
もう生産されていない藍棒で藍の濃淡に更に幅をもたせます。
「すべての色に愛情を持って色を作っていく。自分が惚れ込む色を作り出していく」と語ります。
藍の理想郷がどこまでも続きます。
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2020 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2015年6月26日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2020年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時45分~です。
BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。
最近では「ないエンタメがない」がキャッチコピーのU-NEXT(ユーネクスト)も話題ですね。最初の31日間は無料おためし期間だそうです。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/