こんにちは。らら子です。
年末年始。クリスマスが終わっちゃうと一気に和風になる日本ですが、新年あけて楽しめる焼き菓子があります。
それがガレット・デ・ロワ( Galette des rois)。ここ数年で、ケーキ屋さんやパン屋さんでもよく見かけるようになりました。
ザックリいうとアーモンドクリームを入れて焼いたパイです。
出典 Wikimedia Commons, the free media repository
目次
ガレットデロワは味はどんな?意味は?いつ食べる?新年を祝う?
ガレット・デ・ロワ( Galette des rois )の意味は「王様たちの焼き菓子」。galetteが焼き菓子、roiが王様。roisだから王様は複数形なんですね。ロワとかロアと発音することも。
お店でもネットでも新年をお祝いすると説明されていますが、本当はちょっと違う。
本来、ガレット・デ・ロワを食べるのは、1月6日の「公現祭」(エピファニー:epiphanie)です。
「公現祭」とは、12月25日に生まれたイエス・キリストが、神の子として見い出されたというお祭りです。
ベツレヘムで神の子が生まれたという噂は、東方の砂漠の向こうまで伝わります。
東方の3人の博士(東方のの三博士、または三賢人)が贈り物を持って、マリアとヨゼフ夫妻の元を訪ねます。
王様たちというのは、もともとはこの東方の3人の博士のことだそうです。ガレット・デ・ロワはこの日をお祝いして、食べるお菓子なのです。
12月25日のクリスマスから1月6日の公現祭までの12日間を、イエスの誕生を祝う降誕節となります。
もちろんフランス以外のキリスト教国でもそれぞれ降誕節を祝います。1月6日「公現祭」当日は町中ひっそりと静まり返ります。
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ガレットデロワは味はどんな?いつ食べてもいいの?模様の意味は?
フランスのおかし屋さんやパン屋さんでは、年があけると新年からガレット・デ・ロワがたくさん売られるようになります。
フランス人がどれだけ楽しみにしているのかわかりますね。
今は、1月6日だけでなく1月中ならいつでも食べていいそうです。家族や友人たちが集まる時に、「公現祭」をお祝いしてみんなで楽しく食べるお菓子です。
ガレット・デ・ロワは大きくて丸い茶色一色のパイ。表面に葉っぱの模様が描かれているぐらいの地味メンです。模様に意味は特にないそう。
パイの中身はアーモンドクリームがタップリつまっています。
このアーモンドクリームというのは、無塩バターにアーモンドプードル(アーモンドを砕いた粉)、お砂糖、卵を練り込んだものです。
素朴ですがカロリー高そう!
クリームはパイの中身として焼くので、ほろほろっとした感じ(語彙)。クリームパンのような食感ではないです。しいていうなら栗まんじゅうの餡みたいな??
餡とパイ皮の配分とか、パイ皮のバター配分とかで味わいは変わってきます。
フランス生まれのケーキというと、もっと華やかなイメージがありますが、家族や友達と和やかに過ごすにはぴったりの素朴さですね。
ガレットデロワは味はどんな?食べ方は?王冠はどう使う?
ガレット・デ・ロワは、食べるときにお楽しみがあります。
お店でガレット・デ・ロワを買うと、紙製の王冠がついてきます。
この王冠をどうするかというと??王様に当たった人がかぶる!王様のお菓子なので、王冠は欠かせません。
この王冠をかぶる人はその日の「王様」または「王妃様」になり、その場にいるみんなから祝福されます。その一年幸せに過ごせるそうです。
考えてみてください。オシャレなフランス人が、大の大人が紙製の王冠を大真面目に被るんですよ。面白いですよね。
シャンパンでお祝いされることも。さすがフランス。
そして、王様は王妃様を、王妃様は王様を指名することができます。
誰が王様または王妃様になるのかは、中身を食べ始めて初めて分かるお楽しみです。
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ガレットデロワは味はどんな?フェーヴとは?王様達の決め方は?
さて、王様または王妃様になるかは、このガレット・デ・ロワの中に隠されています。
ガレット・デ・ロワの生地には、どこかには「フェーヴ(Fève)」と呼ばれる小さなモノが入っています。
お菓子を切り分けたときに、それを当てた人が王様または王妃様です。
フェーヴとはそら豆の意味。高さ2~3センチぐらいの小さな陶器のおもちゃが入っています。人形や指抜き、舟や車など形はさまざまあります。
毎年フェーヴをコレクションするために、同じお店で買い続けたり、別のお店で何種類も買ったりしている人もいます。
陶器のフェーヴを間違って飲み込むといけないので、お菓子の中にはアーモンドなど食べられるものを入れている場合もあります。フェーヴは別に添えてある商品が増えています。
ガレットデロワは味はどんな?切り分け方にルールは?
さて、フェーヴは、どうやって誰かのもとにわたるのでしょうか。
本場フランスでは、その場の人数分で切り分けます。もしナイフがフェーヴにぶつかるとすぐわかってしまうので、工夫が必要。
ナプキンをかぶせて切ったり、別の場所で取り分けてテーブルに持ってきたりもします。
家庭では切り分けるときに一番小さな子がテーブルの下に隠れていて、誰がどの一切れをとるかはその子が決めます。その子が呼んだ名前通りに配るということです。
また、古い習慣だと人数分+1で切り分けて余った分を貧しい人にあげたり、その場にいない人に捧げたりもしたそうです。
愛が感じられるいい習慣ですね。
小さい子がいる家では、その子がフェーヴをゲットできるようにお菓子に印をつけておいたりするそうです。
一説によると、ルイ14世の時代には、必ずルイ14世がの元にそのフェーヴが行くように仕組んであったとか。これが忖度というものでしょうか。
もしこれが本当だとしたらルイ14世も大人げないというか、いいかげん気づけよと思いますね。
ガレットデロワはドコで買える?おススメは?この冬食べたいベスト3:第1位は?
ガレット・デ・ロワはどこで買えるでしょうか?フランスのお菓子なので、フランス系の洋菓子店やパン屋さんがおススメです。
最近ではホテルの製菓部門でも力を入れていますね。
材料やデザインをアレンジした新しい感覚のガレット・デ・ロワもいろいろ出ていますが、ここは、オリジナルのクラシックなものにこだわりたい。
さらにお味の確かさと手に入れやすさで考えてみましょう。
第1位はJoel Robuchon (ジョエル・ロブション)をおススメしたいです。
パリパリのパイ皮で中身はアーモンドクリーム。きわめてオーソドックスなつくりです。
ジョエル・ロブションはオンラインで注文・予約ができます。店頭で受け取りも可能ですが、うれしいことに地方発送もOK。
2023年用は小さいサイズは直径15センチ。送料・税込みで4500円です。
2022年用から500円値上がりしました💦
なかなか会えない家族に贈るのもいいですね。
ガレット・デ・ロワ3個目はロブション。去年も買ったのですが、フェーヴがスペシャリテを模していて、とてもかわいいです。実際のメニューをミニチュア化したものに弱いので、ロブションは毎年買い続けることになるでしょう。こうして年々、買う個数が増えていくのですね。https://t.co/ctkJ9i3ZCg
— や__さ__い (@yasa1_tan) December 14, 2021
ガレットデロワはドコで買える?この冬食べたいベスト3:2位は神戸の??
昔から外国人が多く住んでいた神戸は、実はガレット・デ・ロワ大国。パティシエたちが参加するガレット・デ・ロワ コンクールも開かれています。
というわけで第2位に上げたいのは、神戸のL’atelier de Massa(ラトリエ ドゥ マッサ)。
フランスで修業した日本人シェフの上田真嗣さんの手によるものです。こちらもオーソドックスなデザイン。
口溶けのよいパイと風味豊かなアーモンドクリームが自慢です。こちらもオンラインショップがあります。
送料は神戸~東京で1000円。小さいサイズは直径15センチ税込み2300円です。
ガレット・デ・ロワ2015(17)L’atelier de Massa(ラトリエ ドゥ マッサ)。神戸のお店だけど、通販で買えました✨ pic.twitter.com/H0awEUgEZH
— 磯谷佳江 (@YoshieIsogai) January 30, 2015
ガレットデロワは味はどんな?この冬食べたいベスト3:3位はバターが有名な??
第3位は、ビスキュイテリエ ブルトンヌ「ガレット・デ・ロワ」
バターを使ったフランスの焼き菓子といえば、ビスキュイテリエ ブルトンヌ。こちらは年内の販売はなく、1月2日から各店舗で販売開始です。
うめだ阪急など、東京や関西の百貨店に店舗があります。
食料品を模したフェーヴもカワイイー。全部欲しくなっちゃいます。
https://twitter.com/bretonne_bis/status/1464431771983183872
バターつながり番外編として、エシレ・メゾン デュ ブール -ÉCHIRÉ MAISON DU BEURRE-のガレット・デ・ロワ。
朝早くから行列することを覚悟しなければいけませんが、そんなに苦労してまで手に入れる??と思ってしまいます……が、美味しいんでしょうね。
いくつか調べてみましたが、年内に予定数を完売して予約終了しているメーカーもあります。
ワタクシらら子はとなり駅のパン屋さんで買うことにしました。SNSで調べてみると案外お近くに見つかりますよ。
ガレットデロワは味はどんな?作り方は?レシピは?フェーヴはドコで手に入る?
ガレット・デ・ロワは、つまりアーモンドクリームが入ったパイ。素朴なお菓子なので、冷凍のパイシートを使って簡単に自分で作ることもできますよ。
アーモンドクリームは、アーモンド・プードル(almond poudre:アーモンドの粉)を、室温に戻した無塩バターに加え、溶き卵を3回ぐらいに分けて入れて練り練りします。
溶き卵1に対して、無塩バター、粉砂糖、アーモンドプードルが50グラムずつの割合。アーモンドプードルはアーモンドを砕いて粉末にしたもの。きなこや砕いたナッツ類でも代用可能。
パイ生地の上に絞り袋でにゅるにゅると絞り出したら、パイ生地をかぶせて竹串などで模様を描く。模様は穴をあける意味もあるので、竹串でぷすぷす穴をあけるのでもOK。
パイ皮で挟んで好きなデザインをつけたら、200℃に予熱したオーブンで40~50分焼く。
アーモンドクリーム(分量)
- 溶き卵1個分
- 無塩バター50g
- 粉砂糖50g
- アーモンドプードル50g
料理レシピサイトや、製菓学校、ガレット・デ・ロワ協会などのサイトにもレシピが載っていますのでいろいろ試してみては?なんならおひとり様分ずつ小さめに作っても。
王冠は、自宅で作るときも準備しましょう。紙製の王冠は100円均一とかで買えそうですが、自分で作っても楽しい。
あとは、フェーヴです。
業務用のフェーヴは、東京の合羽橋道具街などでも買えます。最近ではメルカリでもたくさん出品されています。
家族や友人たちと集まって、素朴なガレット・デ・ロワでなごやかに過ごす新年の一日もいいですね。