美の壺 「神秘の石 水晶」<File633>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「神秘の石 水晶」。
石なのにキラキラするのはなぜでしょう?魅惑的で神秘的な水晶がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、パワー・オブ・ザ・ワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

地球上で最も身近な鉱物の一つ水晶▽「紫水晶」に見る色、ハート型の「日本式双晶」のユニークな形、「ルチルクォーツ」が閉じ込める黄金の内包物など、実に多彩▽原石を輝く石へと生まれ変わらせる「手擦り」の技▽鉱山跡で静かに眠る驚きの巨大水晶!▽「水の精」として大切に守られてきたご神宝の水晶玉▽甲府に伝わる水晶彫刻によって生み出される水晶グラスの無限のきらめきなど、水晶の美の世界を堪能する<File633>

出典:番組公式ホームページ

【出演者・キャストほか】亀田 和人…鉱物コレクター / 依田 和夫…貴石研磨職人 / 金井 拓人…水晶研究者 / 志村 幹人…金櫻神社宮司 / 若月 千佳…山梨ジュエリーミュージアム学芸員 / 詫間 康二…貴石彫刻家 草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)





美の壺:1つめのツボ「その輝きに地球の神秘を宿して」

美の壺 亀田 和人(かめだ かずと)さん 鉱物コレクター 東京・青山

東京・青山の一角に鉱物を扱うギャラリー「APファインミネラルアートギャラリー」があります。自然光が入って照らされた鉱物も素敵ですね。

ギャラリーを主宰するのは、日本有数の鉱物コレクター亀田 和人さんです。亀田さんに水晶について教えていただきました。

水晶は、無色透明で表面がツヤっとしてさまざまな色を発色させます。代表的なものとして「アメシスト(紫水晶)」があります。

無色透明の水晶に微量に含まれている鉄イオンが紫色に発色をさせます。

少し黒みがかった「スモーキークォーツ(煙水晶)」はアルミニウムが地中の放射線の影響を受けて黒く発色するそうです。まあ~。自然の力って、神秘的ですね。

かたちもさまざまです。「日本式双晶(そうしょう)」は、ハートのかたちの双子の結晶で明治時代の日本でたくさん産出しました。

また、透明な水晶にはインクリューションと呼ばれる内包物があり、これが輝きを生み出します。 エメラルドが入った煙水晶もあります。地下で生まれた水晶が時間の流れを示しています。

亀田さんは、見た目の透明感や表面の照りやツヤといった直線的な美しさに形状や発色、さまざまな色が加わり水晶の魅力が深まるのだろうと語ってくださいました。

(みきてぃ→@na_chimu05さん、アップありがとうございます。)




美の壺 依田 和夫さん(よだ かずお)さん 宝石研磨師 山梨県甲府市

山梨県甲府市の工房「依田貴石(よだきせき)」の依田和夫さんは、60年に渡り宝石の研磨を生業とした宝石研磨師です。

依田さんの作業は、原石をダイヤモンド粒子が入ったカッターで切り出すところから始まります。水晶に48面のダイヤモンドカットをほどこす工程をみせていただきました。

まず、原石を切り出し、粗く16面のカットをつけます。およそのかたちができたところで研磨します。機械を使わず指の感覚で、水晶に研磨剤をふくませ鋳物の研磨皿で削ります。

石を削る「手擦り」の技術は、江戸時代の甲府の地で受け継がれた技で、継承する人は数えるほどです。依田さんは、角度をこっちかな~、あっちかな~、という具合で削ります。

コンマ0.00何ミリの世界だそうです。形が整うと最後に磨きの作業です。木製の研磨皿で表面のざらつきを整え、くもりを取りのぞきます。輝いてきましたね。

美しい~。

きれいな輝きです。

依田さんは、いろんなものを作りますが水晶が一番好きだそうです。原石から変身していく姿が、一番魅力的で、微妙に曲がっているのも味だと語ります。

手作りですものね~。これが、唯一無二でいいんですよね。輝きに命が宿ってきました。

(十言神呪@明日の朝目が覚めませんように@tokotonokaziriさん、アップありがとうございます。)




美の壺:2つめのツボ「心ときめく自然の贈り物」

美の壺 金井 拓人(かない たくと)さん 石文化研究者 山梨県甲府市

山梨県は、戦前まで多くの水晶鉱山をかかえ、水晶の一大産地として栄えました。水晶研究家の金井拓人さんに水晶鉱山を案内していただきました。

県内有数の景勝地「昇仙峡(しょうせんきょう)」です。白い岩がそびえ立ち地下深くマグマが冷え固まった花こう岩は、1000万年以上前の火山活動によるものです。

花こう岩の中にすき間があり、そのすき間に水晶が成長します。冬枯れの山へやってきました。いたるところから水晶のかけらが見つかります。

もちろん、特別の許可を得ての取材撮影です。無断で採取するのは、禁じられていますのでご注意を…。

さらに奥へ、かつての坑道の中へ入るとコウモリの巣くつ穴を分け入り、大きな六角形の岩がでてきました。水晶の結晶です。

結晶って小さいものと思ってました〜。

金井さんによるとなぜ発掘しなかったのか謎だそうです。1.5mの巨大結晶です。

鉄が混じり黒いですが磨くと無色透明に輝く水晶になるそうです。1000万年前の昇仙峡ができた同じタイミングでできた鉱物です。

神秘を見ることができたと感動する金井さん、ロマンですよね。

金井拓人さんは、帝京大学文化財研究所で日本の石文化の研究をするかたわら、やまなし伝統工芸館で学芸員兼副館長をされています。

(金井拓人 | 石文化研究者@Takuto_KANAIさん、アップありがとうございます。)




美の壺 志村 幹人(しむら みきと)さん 神社宮司 山梨県甲府市

昇仙峡にほど近い「御嶽山 金櫻(みたけさん かなざくら)神社」は、水晶と深い関わりがあります。

創建は2000年前、神社の奥宮がある霊宝金峰山(れいほうきんぷさん)の山頂に山神がまつられたことから始まります。

宮司の志村幹人さんにふだんは公開されていない御神宝を特別にみせていただきました。「火の玉・水の玉」と呼ばれる5つの水晶玉です。

志村さんによると江戸時代に京都から訪れた職人が加工したと伝えられています。水晶は、「水の精」と書いて「すいしょう」と読ませていたそうで水の精霊が宿ると言われていました。

御嶽山に降る水は、甲府市の人々の水の水源で、この地区に住む人々は、水晶を大切にしてきたのだと教えてくださいました。身近で尊い存在だったのですね。

神社に伝わる水晶の技術が、ふもとへ伝わり、甲府の地は、宝飾産業が栄え、宝石の町となりました。

(時計荘 島津さゆり@yuri1117さん、アップありがとうございます。)





美の壺 若月 千佳さん 学芸員  山梨ジュエリーミュージアム 山梨県甲府市

甲府のまちに水晶の文化が根づいていることを伝える施設が「山梨ジュエリーミュージアム」です。学芸員の若月千佳さんに紹介していただきました。

江戸時代後期、京都から水晶の技術が入り、工芸品や日用品に水晶が使われました。

山梨ジュエリーミュージアムでは、水晶の歴史や技術、作家の紹介や研磨の体験など、いろんな角度から水晶について知ることができます。

展示されている作品をみせていただきました。日本髪を飾った明治後期のかんざしや、大正時代の水晶のかざり櫛があります。

昭和20年から30年代に入るとカフスやイヤリングにも水晶が用いられ、中には内包物に五重塔や富士山をデザイン化したものもあります。

若月さんによると国内はもとよりアメリカの進駐軍の帰国みやげとしても好まれたそうです。

(むーさん@kbkrplanningさん、アップありがとうございます。)




美の壺:最後のツボ「原石に眠る 大地の記憶を呼び覚ます」

美の壺 水晶グラス MIN GALLERY(ミンギャラリー) 東京・目黒区

東京・目黒に「非日常の美」をコンセプトに工芸作品を扱う「MIN GALLERY(ミンギャラリー)」が登場します。

感性豊かなジュエリークラフトや手工芸の高さや美しさを感じさせる作品などが並んでいます。作家さんの呼吸を感じるようなギャラリーですね。

「MIN GALLERY」では、7年前のオープン当時より、取り扱う作品があります。水晶の原石を彫刻したグラスです。内包する鉱物を斬新にデザイン化しています。

素敵なショットグラスですね~。身近なグラスなのに特別感を感じちゃいます。それも水晶の魅力でしょうか。大地が秘める美しさを極限まで追求した作品です。

水晶グラスを作っているのは、貴石彫刻家の詫間康二(たくま こうじ)さんです。現代的なセンスと伝統的な技術を作品に融合させた作家さんです。

高校卒業後、金属加工を学び、家業の貴石彫刻にたずさわっています。彫刻からジュエリーまで幅広い制作を行う甲州水晶貴石細工の伝統工芸士でもあります。

(MIN GALLERY@min_galleryさん、アップありがとうございます。)




美の壺 詫間 康二(たくま こうじ)さん 貴石彫刻家 山梨県甲府市

水晶グラスを手掛ける詫間康二さんの工房は、山梨県甲府市にあります。詫間さんは、自らブラジルなどの外国へ足を運び、水晶グラスになる原石を買いつけに行きます。

どんな形の石にするか、グラスの底にはどの部分がきて、光が当たるとどんな風になるかを想像しながら買っているそうです。

計算されていますね。すごい!

針のような結晶、「ルチル」が入ったグラスをつくる工程を見せていただきました。水晶の内包物の美しさを追求するため、石のどの部分を活かして切り出すか見極めます。

原石を大まかに切り出し、側面を八面体に削ります。形が整うとゴムに似た素材の研磨皿で磨き、くもりをとりのぞき側面部分は完了です。グラスの中に針のような結晶ができました。

ここからが詫間さんの真骨頂、甲府で生まれた水晶彫刻の技です。平面ではなく垂直方向に彫ります。回転軸のついた円盤でグラスの形に内側にくり抜き、続いて下地をつくります。

透明な輝きをだすために大切な工程です。下地が悪いと曇ってみえるためクリアな仕上がりになるように時間をかけます。どこまでも追求していきますね。

最後に磨きをかけます。

薄くなった水晶に熱を加えると割れやすくなっているそうで、指先の神経をとぎすまし磨きます。詫間さんは、自然がのぞけるようにと心掛けて作っているそうです。

詫間さんの想像以上の「水晶グラス」が完成です。原石に手を加え、暮らしの一品が誕生しました。

(kenjiro hosaka@kenjirohosakaさん、アップありがとうございます。)




美の壺:再放送・バックナンバー情報

NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。

こんにちは。らら子です。 いつも楽しみに見ているNHK『美の壺』のバックナンバーを2019年後半から現在までまとめてあります。

2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2022年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2020年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。

こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2020年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

2019年はこちらです。

こんにちは、らら子です。 2019年7月から始めたこのブログ。記事もたまってきたので月別放送一覧を2019年バックナンバーにまとめてみまし...

ご参考になさってくださいね。