こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「お正月飾り」。
— ぶぶ (@imRLLXRlsIDhnyz) December 23, 2020
もういくつ寝るとお正月~。縁起の良い正月飾りがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、奥深きお正月飾りワールドへ。
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
しめ飾り研究家が全国を歩き収集した、300点以上のしめ飾り。おわん型、メガネ型、そして“ホシのタマ”!
▽しめ飾り専用の田で育てた稲で作った俵型しめ飾りはエメラルドの輝き!?
▽圧巻!華道家が毎年飾る、豪華松飾り
▽86歳の“お菊さん”しか作れない、全国で人気の松飾り“お菊の松”とは?
▽京都・冷泉家の鏡餅は2種類。その違い!?
▽草刈さんは不思議なお餅を食べ、大変なことに!
出典:番組公式ホームページ
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「神と結ぶ」
しめ飾り研究家・森須磨子(もり すまこ)さん
しめ飾り研究科の森須磨子さんが登場します。
なんと森さんは全国各地を訪ね歩き、300点以上ものしめ飾りを収集されているのだとか。
しめ飾りってそんなに種類があったんですね!
ツル、椀、ホシノタマなど、地域ごとに形が異なり、その分布をたどるのが「すごく面白い」と森さん。
それぞれの形にはちゃんと意味があって、例えば中国地方に多いメガネのしめ飾りには、「先を見通せるように」という願いがこめられているのだそうですよ。
もともとしめ飾りに決まった形はなく、各家々がより良い年を迎えるために、創意工夫をしてきたのだとか。
豊かなバリエーションの数だけ、人々の思いが存在するのですね。
「来年はどんな年になったらいいかな?」と考えながら、しめ飾りを選んでみるのも面白いかもしれません。
山形県庄内地方 豊作祈願のしめ飾り
山形県の庄内平野は、日本有数の米どころとして知られています。
番組では1893年に建てられた米蔵・山居倉庫が紹介されていました。
歴史を感じさせる建築様式ですが、今も現役で使われているそうですよ!
https://twitter.com/orchiacatorinu/status/1278092731663826945
(エンゼル ワシントン@orchiacatorinuさんアップありがとうございます)
そんな山居倉庫のわきあるのが、三居稲荷神社。
商売繁盛や五穀豊穣のご利益がある神様が祀られていて、しめ飾りも包含祈願の俵形をしています。
#しめかざり展 :第2室で展示中「三居稲荷神社の俵型のしめなわ(山形県鶴岡市)」with 森須磨子さん。
神社は山居倉庫という古い米蔵の近くにあり、稲作の苦難の歴史から、五穀豊穣を願ったかたちになりました。https://t.co/Dl557qWiPS#1にち1しめ #ときどきやすみ pic.twitter.com/mIt2cd34cM— 生活工房 (@setagaya_ldc) December 6, 2020
しめ飾りにその地域ならではの願いがこめられているのですね。
しめ飾り職人・齋藤榮市(さいとう えいいち)さん
しめ飾り職人・齋藤榮市さんは、均斉のとれた俵形のしめ飾りをつくるその道40年のベテランです。
青から黄金色へと移ろう絶妙なグラデーションや、中央部分の福々しさを出すために、素材となるわらにもこだわっていて、しめ飾り専用の田んぼをつくるほど。
形が崩れないように機械は使わず、一本一本、手刈りで収穫していくのだとか。
一切の妥協を許さないストイックな姿勢から、美しいしめ飾りが生まれるのですね!
齋藤さんがしめ飾りをつくりはじめたきっかけとなったのは、当時問題にされていたわら公害。
田んぼでわらを燃やして処理していたため、夕方には周りが見えなくなるほど煙がたちこめていたのだそうです。
そこで、わらを使ってしめ飾りを作ったところ、縁起物として評判を呼びます。
時代の流れや人々の思いなど、さまざまなドラマがつめこまれているのですね。
美の壺:2つめのツボ「神を待つ」
華道家家元・笹岡隆甫(ささおか りゅうほ)さん
京都の華道家家元・笹岡隆甫さんが登場します。流派は未生流笹岡です。
なんとすっきりした美しいお方でしょう。
笹岡隆甫さんは1974年京都生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。3歳より祖父である二代家元笹岡勲甫の指導を受け、2011年、三代家元を継承なさったそうです(出典:未生流笹岡公式サイト)。
笹岡さんの自宅では、正月の準備として門柱に根のついた若い松をつけるのが習わし。
力強い黒松と柔和な赤松の2種類を用意することで、京都で大切にされる陰陽の思想を表しているのだとか。
また松は長寿で寒い季節にも活力を失わないことから神が宿るとされ、神を「待つ」という意味もこめられている縁起の良い木です。
一つ一つの飾りつけにも、きちんとした意味がこめられているのですね。
さらに笹岡家では玄関だけでなく床の間にも、美しい松飾りが飾られます。
神の依り代としてふさわしい存在感をはなつ松。とっても素敵です。
松の生産量日本一 茨城県神栖市(かみすし)波崎(はさき)
松の生産量日本一を誇るのが、茨城県神栖市波崎。
松農家三代目の溝口洋一(みぞぐち よういち)さんは、葉が短く生命力に満ちている点が、波崎の松のアピールポイントだと語ります。
中でもとっておきの松として紹介してくださったのが、お菊の松です。
くるくると曲線を描くユニークな木の形が最大の特徴で、正月飾りとしても大人気。
#美の壺 神栖は松の栽培が盛んなのか。お菊の松、とぐろをまいたような松はお菊さんしか作れないだなんて。継承してほしいわ pic.twitter.com/Vx2SjeueGj
— 黒まめ (@kuromame_99999) December 22, 2018
(黒まめ@kuromame_99999さんアップありがとうございます)
生命力にみなぎっていて、いまにも動き出しそうに思えるほどです。
「曲げてみたらちょっと面白いかな」と思ったそうですが、若いうちに温めてゆっくり曲げていくなど、手間暇がかかっています。
この松は松農家の野中菊(のなか きく)さんにしかつくれないのだとか。
唯一無二の技術が光ります。絶えず新風をふきこもうとする職人たちのこだわりが見えます。
美の壺:最後のツボ「神からのお年玉」
室礼(しつらい)研究家 山本三千子(やまもと みちこ)さん
番組では、日本らしい季節の室礼を教える山本三千子さんが、お正月には欠かせない鏡餅の意味を紹介してくださいました。
鏡餅の丸い形は、人間の心や魂の形をあらわし、新しい年神様(としがみさま)の力が宿っているのだとか。
またその年の豊作と健康への祈りもこめられているそうですよ。
鏡餅の上には、橙(だいだい)、裏白(うらじろ)、柿(かき)、柚子(ゆず)など地域によって異なる縁起物が飾られます。
橙であれば代々家が続くように、柿であれば「嘉来」とあらわし幸福を呼ぶように。ゆずりはは代々子孫に家がゆずられていくように、柑橘系は橘=吉。
言葉の音や字の語呂合わせに願いをたくすのが、日本ならではの奥ゆかしい表現です。
お正月飾りは、日本古来から続く神様との会話なのかもしれませんね。
京都 800年の歴史をもつ和歌の家
鎌倉時代の歌人・藤原定家(ふじわらのさだいえ)を祖にもつ冷泉家(れいぜいけ)が登場します。
由緒正しき和歌の家は、江戸時代の中期に建てられた重要文化財。
重要文化財「冷泉家住宅」
京都非公開文化財特別公開にて公開中。
11月6日(日)まで。 pic.twitter.com/AIG1VbPofI— わんこ (@nonorins) November 3, 2016
(わんこ@nonorinsさんアップありがとうございます)
800年にわたり和歌の心を伝えてきました。
そんな冷泉家では、神様のものと観音様のもの、2種類の鏡餅を用意するのが習わしなのだとか。
鏡餅のうえには、最高の贈り物である証として、海のものと山のものを合わせて供えます。
25代当主、冷泉 為人(れいぜい ためひと)さんの妻・冷泉貴実子(れいぜい きみこ)さんいわく、古来の正月は、春という新しい季節を全身全霊で祝うものだったのだそうです。
豊かな四季がある日本だからこそ、正月や正月飾りには格別の思いがこめられているのかもしれませんね。
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2020 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2018年12月21日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2020年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時45分~です。
BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。
最近では「ないエンタメがない」がキャッチコピーのU-NEXT(ユーネクスト)も話題ですね。最初の31日間は無料おためし期間だそうです。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/