こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「あちらにもこちらにも 唐草」。
家にもありますよ~。唐草の風呂敷。唐草文様は、おめでたい柄なのにドローボーさんのイメージしかありませんね。国宝から身近な器までたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、うずまきワールドへ。
修学旅行の定番といえば #法隆寺や#東照宮!
実は唐草だらけ!そのわけは…
あの #国宝_眠り猫 にも唐草が!?
唐草推しの鑑賞ポイントを知れば、リピート訪問間違いなし!
午後5時30分 #BS# BS美の壺は火曜夕方 pic.twitter.com/aMWTon3ePS
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) April 9, 2024
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
人類がもっとも愛した文様は唐草だった!?その多彩で不思議な世界!▽外国生まれの唐草!その起源を巡る旅▽今も世界中で人気のウィリアム・モリスのデザインにも唐草が!?写真家の織作峰子さんが秘密を語る▽歌舞伎は江戸庶民のファッションショー!?人気柄はやっぱり唐草!▽唐草が泥棒アイテムになった意外な理由とは?▽先端デザイナーと有田焼の窯元が生んだ新たな唐草!▽草刈さんが大泥棒に変身!?<File 601>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】下山 茂…東京ジャーミイ・トルコ文化センター広報/後藤 泰男…INAXライブミュージアム 主任学芸員/織作 峰子…写真家/伊藤 俊治…東京藝術大学名誉教授・美術史家/小山 祥明…風呂敷メーカー学芸員/寺内 信二…有田焼窯元四代目/野老 朝雄
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「世界を巡る植物の文様」
美の壺 下山 茂さん 東京ジャーミイ・トルコ文化センター 東京渋谷区代々木
イスラム教の礼拝所「東京ジャーミイ」が登場します。
東京・代々木上原駅からほど近くに日本最大規模のモスクと呼ばれます。
日本じゃないようなきらびやかで美しい空間ですね。
モスクは、イスラム教徒にとって神聖な場所で神の家を意味します。
伝統的なオスマン様式の建物に室内は、草花を図案化させた華麗な文様でうめつくされています。
東京ジャーミイ・トルコ文化センターの下山茂さんにおたずねしました。
イスラム教は、偶像崇拝を排除して具体的なものを描けません。
だから永遠の存在である神の空間を、植物を使って終わりなき連続する文様を描いたのだと教えてくださいました。
東京ジャーミイは、誰でも無料で見学できるそうです。
見学の時は、宗教施設のため肌の露出を控えた服装でお越しくださいね。礼拝所の入り口には、スカーフやストールの貸し出しもされているそうです。
東京ジャーミー
美しいモスクでした pic.twitter.com/yCD0KuPse3— 雲の (@momofmountfuji) January 17, 2024
(雲の@momofmountfujiさん、アップありがとうございます。)
美の壺 後藤 康男さん INAXライブミュージアム学芸員 愛知県常滑市
唐草の由来は、外国にあります。
四方八方にからまったつる草は、どこまでも伸びる生命力の証しでした。ギリシャ神殿の柱に見られる文様が原型です。
エジプトで生まれ、その後、ヨーロッパやアジアに広まりました。
唐草の「唐」とは、唐の国から伝わったことや、からみ草から由来したといわれています。
愛知県常滑市の「INAXライブミュージアム」は、世界中のタイルを集めた博物館です。作品の中には唐草の起源に関するものも収蔵されています。
学芸員の後藤泰男さんにお話をうかがいました。
紀元前3世紀から5世紀のエジプトのコプト裂(きれ)に唐草が描かれていることから、イスラム教成立前に唐草文様があったと、後藤さんは考えています。
イスラム教では、レンガ建築が主流で、レンガの表面を装飾する目的でタイルが生まれました。
装飾のひとつとして大量の唐草柄のタイルが大量生産され、さまざまな文化圏に唐草文様が広まりました。
常滑のINAXライブミュージアムへ。こんなに充実した美術館とは…窯のある資料館から世界のタイル博物館、それに建築陶器のはじまり館など6つの施設からなり、展示も充実。体験教室もファミリーで賑わってました。車でのアクセスがメインですが、「あいち2022」の期間中の土日祝は無料バスも運行。 pic.twitter.com/W9JMqeUbZL
— はろるど (@harold_1234) August 11, 2022
(はろるど@harold_1234さん、アップありがとうございます。)
美の壺:織作 峰子(おりさく みねこ)さん 写真家 イギリス・コッツウォルズ
イギリス・コッツウォルズにウィリアム・モリスの邸宅があります。いい夢がみられそうな素敵なお宅ですね(*’▽’)
写真家の織作峰子さんは、モリスに憧れ、何度も足跡をたどり訪れたそうです。
織作さんのモリス愛は、永遠です。モリスを題材にした写真を数多く発表、展覧会にもなっています。
モダンデザインの父、ウィリアム・モリスは、壁紙や布地など多くの室内のテキスタイルデザインを発表しました。
イギリスでは機械化が進み環境破壊がおこり、手仕事の価値や自然の美しさを見直すアーツアンドクラフツ運動へと発展しました。
モリスの作品には、唐草の影響を受けた作品が多くあります。
テムズ川の支流のリー川を表現した作品は、インディゴブルーの深い青で葉の先端が唐草のようです。
織作さんは、回転する模様は、どの国にもありますが、モリスの作品をみる時は、愛や広がり、永遠性があることも見てもらえるとうれしいと語ってくださいました。
織作さんのモリス愛は果てしなく続きますね。
【ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡】
2017年に開催された展示の図録。
織作峰子氏が撮影した風景とともに、全6章構成により、そのデザインの軌跡を辿る。 https://t.co/xCDEszp6ES pic.twitter.com/CpAFL9kBeP
— nostos books (@nostos_books) June 7, 2020
(nostos books@nostos_booksさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「誰もが知ってる文様界のスーパースター」
美の壺 伊藤 俊治さん 東京藝術大学名誉教授・美術史家
唐草文様は、シルクロードを渡って飛鳥時代、日本にたどりつきました。
「法隆寺」国宝金堂の頭上の天蓋や国宝釈迦三尊の光背に唐草の文様が刻まれています。
江戸時代になると唐草は日本独自の発展をとげます。
徳川家康が神となった「日光東照宮」には、東照大権現の額や陽明門、かわいい国宝眠り猫にまでありとあらゆるとろに唐草が登場します。
そして、唐草は、庶民の楽しみの歌舞伎にまで広がりをみせました。
唐草の研究家、伊藤俊治さんは、歌舞伎には、花道があり一種のファッションショーの面があったと言います。
役者の衣装は、役柄の性格に関係しています。
忠臣蔵の吉良上野介をモデルした高師直(こうのもろなお)の衣装は、上下に唐草が配されています。
茶色の着物に紫色のぼかしの袴、高貴な桐唐草が描かれています。品格のある装いの中にも隠された根性も表現しています。
一般大衆は、歌舞伎役者が着る衣装の躍動感や登場人物の本質に深く入りこみ、心ときめき熱中していたのだと教えてくださいました。
https://twitter.com/non3377/status/924572075427217408
(のものも@神社@non3377さん、アップありがとうございます。)
美の壺 小山 祥明さん 風呂敷メーカー学芸員 京都市伏見区
明治時代から昭和にかけて、機械による大量生産により唐草柄の風呂敷が大ヒットしました。一家に一枚、老いも若きも愛用していたそうです。
京都市伏見区の「宮井株式会社」は、130年近く続く老舗の風呂敷メーカーです。学芸員の小山祥明さんにおたずねしました。
唐草は、長寿や繫栄、広がりといった吉祥性のイメージがあるもので婚礼や祝福の模様としてよく使われていたそうです。
また、つる草なので季節感もなくオールシーズン使える柄で風呂敷のロングセラーでありベストセラー的存在でした。
「唐草=泥棒」と思われるようになったのは、家に泥棒が入るとたんす引き出しから日常使いしている風呂敷が入っていてそれが唐草の風呂敷でした。
唐草の風呂敷は、どこの家にもあるものなので、たんすの中身を唐草柄の風呂敷に包んで出てきても怪しまれなかったことからきているそうです。
ドローボーさんもよく考えましたね。
近年では、デジタルを意識したギザギザ模様の唐草や紅白の細い唐草柄のおしゃれデザインの風呂敷もあるそうで、可愛く斬新だと若者に人気があるそうです。
宮井株式会社様の展示会にお伺いしました✨1897年ふくさメーカーとして創業、その2年後に風呂敷を生産開始し120年以上にわたり風呂敷の普及に努め、風呂敷文化を支えてきた京都の伝統産業を担う老舗メーカーです。#京都#kyoto#京の逸品物語#京都観光#伝統産業#伝統工芸#京都好き#宮井株式会社 pic.twitter.com/yOdPPnpT2G
— 京の逸品物語® (@kyono_ippin) June 7, 2022
(京の逸品物語®@kyono_ippinさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「時空を超えて”つながる”」
美の壺 寺内 信二さん 有田焼窯元 佐賀県有田市
唐草は、色あざやかで豪華なうつわの中で縁やまわりを彩る脇役ですが、白地に青の染付の器では、主役となっている器がたくさんあります。
花の周囲のつたが唐草となった「花唐草模様」や、たこの吸盤を連想させる「たこ唐草」、うつわに細かい唐草がしきつめられた「みじん唐草」など、
江戸時代、唐草は定番の文様でした。
磁器のふるさと、佐賀県有田市の有田焼の窯元四代目「李荘窯業所」の寺内信二さんは、古伊万里の唐草の手描きの技法や魅力を現代につなげようとしています。
工房では、若い職人たちが手描きの作業をしています。
手描きの技を見せていただきました。素焼きの器に下絵を転写後、筆に呉須(ごす)をつけ塗ります。
あえて手描きを残して均一に塗りつぶさないようにしているそうです。
味があっていいですね。
呉須は、焼くと青く発色させます。釉薬をかけて窯に入れ一昼夜かけて焼成後、窯から取り出します。
寺内さんは、若い職人の技をいにしえの古伊万里の職人と競わせることで手描きの技を次の世代へとつなげていきたいと考えているそうです。
《オンライントーク》開催中の李荘窯 寺内信二作品展「泉山への回帰」に伴い、『サステナブルな有田へ』というテーマで寺内さんにお話しいただきます。
日時:11月19日(金)19時-20時30分(事前登録制・無料)https://t.co/B8rU5zcTAG pic.twitter.com/o2VhzchMUh
— HULS GALLERY TOKYO | 現代工芸ギャラリー (@hulsgalleryjp) November 18, 2021
(HULS GALLERY TOKYO | 現代工芸ギャラリー@hulsgalleryjpさん、アップありがとうございます。)
美の壺 野老 朝雄(ところ あさお)さん デザイナー 東京千代田区大手町
東京・千代田区大手町にある≪TOWER OF CONNECT(つながりの塔)≫が登場します。
「大手町パークビルディング」のための屋外彫刻作品として2017に制作されました。
つくったのは、「東京2020オリンピック・パラリンピック」のエンブレムをデザインした野老朝雄さんです。
野老さんは、「つなげる」をテーマに幾何学文様をデザイン化しました。
永遠に連鎖する唐草にひかれています。
意として唐草そのものを写すのではなく、幾何学を使っているうちに見る人から唐草だと言われるようになったそうです。
野老さんは、有田の寺内さんとの共同作品で有田焼をデザインしました。
有田焼のタイルに唐草の模様を描きタイルをつなげ、どこまでも唐草の模様がつながっていきます。
現代の新しい唐草「ところ唐草」の誕生です。
野老さんは、つなげることで具体的でない風や水の流れ、命の尊さや成長することの素晴らしさを表現できればと思っているそうです。
有田の寺内さんの工房の一角には、野老さんが描いたタイルの壁があります。
時を超え、国を超えて、多くの人に受け入れられたのが唐草なのです。
https://twitter.com/rougeisthelast/status/1209425193522753536
(https://twitter.com/rougeisthelast/status/1209425193522753536さん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。