こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「まっすぐ清らか 竹」。
竹って風流ですね。涼を感じます。いろんな竹がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、バンブーワールドへ。
明日の【美の壺】は #竹
一本の「茶杓(ちゃしゃく)」に込めた茶人の思い!
500年以上一子相伝で伝えられた「茶筅(ちゃせん)」作りの超絶技!
巨大な竹のアートの製作現場に密着!12日(水)19:30~BSプレミアム・BS4K pic.twitter.com/VihZR3ufVe
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) July 10, 2023
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
「竹の寺」と呼ばれる京都の寺。美しい竹林を作り上げる手入れとは?▽名人の心意気が生み出す「京銘竹」の世界▽さまざまな物語とともに受け継がれる「茶杓(ちゃしゃく)」。千家十職の黒田家の見極めとは?▽室町時代から500年以上伝えられてきた「茶筅(ちゃせん)」の技▽建築家・隈研吾さんが語る「竹と日本人」▽世界が注目する巨大な「竹アート」。伝統と現代を融合させる製作現場に密着!<File584>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】歴史学者・MIHO MUSEUM館長…熊倉 功夫 千家十職…黒田 正玄 茶筅師…谷村 丹後 建築家…隈 研吾 竹工芸家…田辺 竹雲斎
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「手をかけるほどに輝く」
美の壺 藤田 正浩(ふじた しょうこう)さん 住職 地蔵院 京都・西京区
京都にある禅寺「衣笠山 地蔵院」は、別名「竹の寺」とも呼ばれています。参道の両脇には、竹林があり本堂へ導く参道となっています。
凛とした静けさを感じますね。
地蔵院は、南北朝時代に建立されました。門の前には、「一休禅師修養之寺」と記されていて、一休宗純が出家するまで母と過ごした寺といわれています。
寺の住職である藤田正浩さんは、毎朝、参拝者が訪れる前の竹林の手入れを欠かしません。美しい竹林には、竹と竹の間隔が大切なのだそうです。
余分な竹を切っているということですが、かなり育った大きな竹を切っているように見えます。それだけ、竹の伸びる勢いがあるということでしょうか。
使う道具は、のこぎりです。チェーンソーは、音もうるさく、性に合わないそうです。毎日、3時間程度、作業をされます。
頭が下がりますね。
藤田さんは、禅寺は、一見、自然の美を見せていても、人間の手が加えた方が美しく、究極の人工の美だと言います。
なるほど。作り込んださりげなさといったところでしょうか。
私などは、自然は自然のままの方がいいと思ってしまいがちですが、やはり美意識を持って手入れをしてこそ自然が引き立つのですね。
参拝の人々が気持ちいいと感じてくれる竹林を作りたいと、竹林への思いを語って下さいました。
2022 6/22 京都市 西京区…竹の寺 地蔵院
①総門
②一休禅師母子像
③細川護煕元総理大臣揮毫・奉納
④御朱印(随処作主)
#竹の寺地蔵院 #御朱印 pic.twitter.com/Q8znGKC9zp— akemin_0103 (@kyoto_love_s) June 23, 2022
(akemin_0103@kyoto_love_sさん、アップありがとうございます。)
美の壺 清水 良廣(しみず よしひろ)さん 京銘竹店経営 京都・向日市(むこうし)
向日市は、昔から竹で知られた地域です。向かう日と書いて「むこう」、私は初めて知りました。
「清水銘竹店」を営む清水良廣さんが登場します。この日は、竹林のもう一つの楽しみ、タケノコを掘っていました。
京たけのこは、「白子たけのこ」とも呼ばれ、色の白さとやわらかさに特徴のある京野菜のひとつです。
本当に、真っ白ですね。それにしてもほんの少しの出っ張りを見逃さずタケノコを掘り当てるのは、さすがです。
清水良廣さんが営む「清水銘竹店」では、建築などの竹材の銘竹を作っています。600種類もある竹の中で、竹材になる竹の種類はわずかです。
太く高い「孟宗竹(もうそうちく)」や、たてにスジのある「しぼ竹」、弾力のある「真竹(まだけ)」。
そのほか、「黒竹(くろちく)」、「胡麻竹(ごまだけ)」、「淡竹(はちく)」、「亀甲竹(きっこうちく)」など。
これらは竹材に適していて、3年から5年のものがよいとされています。
水洗いをして竹の品質を見ます。その後、火をかけて油分をとり、磨きます。
カビや虫の被害を防ぎ、長持ちする品質の竹ができるそうです。竹が熱い内に、竹の長さと同じだけの溝のある木枠にはめて、そりを正します。
私は竹は真っすぐに生えていると思っていましたが、意外と曲がっているんですね。
数週間、天日に干すと青い色が褪せてクリーム色のような京銘竹ができます。
清水さんは、心と体、持てる知識をかけ、いい竹で、いい素材の京銘竹を作る努力をするそうです。それは、「これでどうや!」という意気込みでつくるそうです。
竹の種類がこんなにあるとは、私は知りませんでした。
昨日は、清水銘竹店の清水さんによる竹のお話が聞けるということで、「古都のむこう まちブラガイド」もお誘いいただいたので行ってきました。洛西竹林公園内にある竹の資料館では、竹文化を支える京銘竹のお話に、京都市のホテルコンシェルジュさんたちも興味深く聞いておられました。 pic.twitter.com/KKW42SvKL3
— おもてなしタクシー(個人) (@junchan0358) March 18, 2022
(おもてなしタクシー(個人)@junchan0358さん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「その1本に宇宙を見る」
美の壺 熊倉 功夫(くまくらいさお)さん 歴史学者・MIHO MUSEUM館長、岩崎 源さん 表千家茶道教授 京都・北区 大徳寺
京都・大徳寺瑞峯院(ずいほういん)は、千利休ゆかりの寺です。
茶席では、いろんな竹製品が使われています。千利休は、高価な茶道具を使わず、どこにでもある竹を用いることで「わび・さび」の精神を高めました。
竹でできた茶道具に「茶杓(ちゃしゃく)」があります。
表千家茶道教授の岩崎 源さんがお抹茶を点てています。お客様は歴史学者でMIHO MUSEUM館長の熊倉功夫(くまくらいさお)さんです。
そして、茶道具には、いろんな物語が存在します。
本日の茶杓は、≪祇園会斎竹茶杓「清涼」≫です。斎竹(いみだけ)とは、祇園祭のお稚児さんが、山鉾巡行の時にたち切るしめ縄を作る竹で、その竹からできている茶杓です。
茶杓には、「清涼」という銘がつけられています。夏らしい銘ですね。
熊倉さんによると茶杓は、茶人が初めて作った茶道具だそうです。自らの手で思いをこめて作ったことが大切なのだそうです。
茶杓を握ることは、当時の茶人と握手することになるそうです。
ロマンを感じますね。
https://twitter.com/2PmUS7GB9iY0CI6/status/1639961734835499013
(りょう☆@2PmUS7GB9iY0CI6さん、アップありがとうございます。)
美の壺 黒田 正玄(くろだ しょうげん)さん 千家十職 十四代目当主 京都・中京区
千利休の子孫、三千家(表千家、裏千家、武者小路千家)に茶道具を納める「千家十職(せんけじっしょく)」。
竹細工・柄杓師の十四代 黒田正玄さんを訪ねました。
黒田正玄さんは女性です。
黒田家は、三千家ために茶杓などの竹の茶道具を作り続けています。家元が作る道具の材料や種類を吟味するのも千家十職の役割のひとつです。
茶杓の材料が保管されている部屋を見せていただきました。
シボ竹やシュミ(染み)、枯れなど、竹の銘柄や特徴、切り出された年が書かれ、項目ごとに壁一面の収納棚に納められています。
色や模様といった「景色」は、茶人がいろんなものに見立てたもなので、その思いに応えられるような竹材を準備しているそうです。
材料を集めるのも大変ですね。
表千家八代家元啐啄斎(そったくさい)作の茶杓は、「曉霜(ぎょうそう)」とういう銘がつけられています。
朝日に照らされた霜柱の輝く様子を見立てたものです。
茶杓研究家で歴史学者の西山松之助が作った茶杓は、「鬼の抜殻(ぬけがら)」という銘がついています。竹の穴をぬけがらに見立てた茶杓です。
弟子らに鬼と恐れられた人物らしい銘がついています。
茶道具や花入れの竹細工 千家十職の黒田さん作品展 (上毛新聞)
茶道の流派、千家の出入り職人「千家 十職(じっしょく)」の竹細工師、14代目黒田正玄さん(京都市)の作品展が14日まで、群馬県高崎市の高崎高島屋5階アートギャラリー…https://t.co/OsiIuXBQbU#地域のニュース #ローカルニュース pic.twitter.com/Et1Jcbu3BS— 地域のニュースと地震速報 特務猫のジルとアーク (@cvb_224) April 12, 2021
(地域のニュースと地震速報 特務猫のジルとアーク@cvb_224さん、アップありがとうございます。)
美の壺 谷村 丹後(たにむら たんご)さん 茶筅師 永江 宗杏(ながえ そうあん)さん 裏千家茶道家 バーバラ・セントクレアさん 奈良県生駒市
谷村丹後さんの家は、室町時代より500年以上、一子相伝の技で「茶筅(ちゃせん)」を作っています。
丹後さんで二十代目になります。
茶せんは、流派によって竹の種類や形が違います。最も代表的な真数穂(しんかずほ)に裏千家で好まれる淡竹(はちく)、表千家は、煤竹(すすだけ)が好まれています。
流派によってさまざまなんですね。
丹後さんは、一子相伝で流派ごとの違いを守り、作り続けてきました。
茶筅をかがる紐は、もともと黒の糸を用いるそうですが、 流派によって、また海外のお客さんが喜ぶので白や赤、その他のカラフルな糸を用いることも増えてきました。
ある日、裏千家茶道家の永江宗杏さんと、母のバーバラ・セントクレアさんが訪ねてきました。
谷村さんのもとへ注文していた茶せんを受取りに訪れたのです。
これは母の日のサプライズプレゼントと、いたずらっぽく笑う永江宗杏さん。
さっそく箱を開けてみるバーバラさん。
紅白の糸で編まれた茶せんです。バーバラさんの故郷カナダの国旗を模して編まれました。
バーバラさんは、繊細でカーブが素敵と感動されています。
https://twitter.com/futetsuji/status/1461112067578949638
(臨済宗妙心寺派 松壽山不徹寺@futetsujiさん、アップありがとうございます。)
美の壺 一子相伝の茶せんづくり
茶せんは、直径3センチの竹から作られています。
500年以上前から作り方も変わっていません。作る時の道具も昔からある包丁を使っています。
竹の先端を16分割にして外側の皮と身に分けます。使うのは、皮の部分です。内側の穂は、外側の穂に比べてやや細くなっています。
しろうとの私が見ていると、さも簡単そうに見えますが、そんなはずないですね(笑)
水につけてさらに削ります。「味削り」と呼ばれる最も大切な工程です。薄さ加減は、指先の感覚だけで決めるそうです。
茶せんづくりは、「指頭(しとう)芸術」と呼ばれていうそうです。まさに指の感覚です。
指先をしごき丸みをつけて面取りをして穂先を内と外に分けていきます。最後に根本に糸をかけながら外側の穂を広げ、美しい弧を描く茶せんができました。
谷村丹後さんは、裏千家の大宗匠「茶と茶碗と茶せんがあれば、お茶は事足りる」という言葉が、プライドを持って作り続ける理由だとかたってくださいました。
https://twitter.com/art_ex_kansai/status/1585179611260162049
(美術展ナビ関西@art_ex_kansaiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「未来をひらく可能性」
美の壺 隈 研吾(くま けんご)さん 建築家 丸山 慶太さん 日本茶専門店経営 東京・築地
東京・築地にある日本茶専門店「寿月堂(じゅげつどう)」は、竹が目をひく門構えです。野点の傘をイメージして作りました。1本1本すべてのカーブが違います。
設計したのは建築家の隈研吾さんです。20年に渡り竹をモチーフに建築を作ってきました。
中国・北京のホテルや根津美術館、大分県の歴史文化館など30のプロジェクトを手掛けました。
どれも竹の繊細な曲線が美しいですね。私もこんな空間で一日を過ごしてみたいです。
隈さんは、建築素材としての竹の可能性を高く評価しています。竹の持つやわらかさや透明感が日本の波長に合うそうです。
依頼した丸山慶太さんは、パリ、銀座、築地の店舗の設計を依頼して今回で3回目になります。
寿月堂は、老舗海苔店「丸山海苔店」が運営する日本茶専門店です。
「茶禅の精神を元に日本茶の美しさを世界に届ける」をコンセプトにしています。抹茶スイーツも好評の店です。
お客様から「心が洗われた」、「癒やされた」と言われ、竹を素材にしてよかったと感じているそうです。
日本茶と竹の組み合わせがいいですね。
茶禅一味。「寿月堂 築地本店」は隈研吾建築都市設計事務所により4/8にリニューアル。茶の湯と禅の本質は同一であるという「茶禅一味」をコンセプトに茶禅の精神が具現化され、曲線状の竹が広がる空間で訪れた人々に茶の心を体感してもらおうという空間らしい。次回はゆっくりとお茶を味わってみたい。 pic.twitter.com/0v2aCzeK1H
— 東京の建築&アート巡りオタク | tanrock (@_tanrock_) April 21, 2022
(東京の建築&アート巡りオタク | tanrock@_tanrock_さん、アップありがとうございます。)
美の壺 田辺 竹雲斎(たなべ ちくうんさい)さん 竹工芸家・アーティスト
東京・銀座のブランドショップ「GUCCI」にある巨大なインスタレーションは、竹でできています。ニョキニョキとまるで生きているかのようです。
「未来への歓喜」というタイトルがついて5000本の細い竹ひごが、絡みあってています。黒竹が過去、白竹を未来に見立て、3本の柱が未来へ向かい合って上昇する姿を表現しました。
作ったのは、田辺竹雲斎さんです。大阪・堺に工房を持つ四代目の伝統工芸士でもあり、海外で活躍をしているアーティストでもあります。
≪舟形花籠 帆風≫は、田辺家に伝わる七つの技法「竹雲斎七技(ちくうんさいしちぎ)」で編まれたかごです。
玉が3つ等間隔にならぶように編む「飾り玉縁かがり」の技は、きれいにそろえるのが難しいそうです。
5月、大阪・難波にある高島屋で、竹雲斎さんの個展の展示が始まりました。工房で竹ひごのパーツを作り、会場で組み立てます。
竹材は「虎斑竹(とらふだけ)」で、作品タイトルは、「天と地」です。自然の力が巨大なエネルギーとなって天と地を循環します。
会場で作り上げるインスタレーション展示は、ワクワクしますね。竹雲斎さんは、やわらかで、増殖して無限大に広がる竹の特性や広がりを体感してほしいと語って下さいました。
https://twitter.com/TrapicsChubu/status/1677262130859610112
(トラピックス中部@TrapicsChubuさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。