NHKせかほし沖縄「癒やしの沖縄 美しい手仕事をめぐる旅」世界はほしいモノにあふれてる:工房や民宿はドコ?出演者情報もお見逃しなく

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『せかほし』は、「癒やしの沖縄 美しい手仕事をめぐる旅」ジャマイカ出身のバイヤーさんが故郷に似た気候の沖縄をめぐります。

青い海と美味しい食事のイメージが強い沖縄ですが、伝統的な手仕事もたくさんあることにびっくり!どれも沖縄の空気を思わせる、大らかでシンプルなデザインでとても魅力的です。
バイヤーさんが土地の美しい手仕事をあっと驚くアイディアで商品化していくプロデュース力は驚きの連続、必見です。





目次

『世界はほしいモノであふれてる』番組予告

手仕事の宝島・沖縄へ。敏腕外国人バイヤーが厳選する、暮らしの気分があがるガラス・器・かご・染め織りを取り上げる。癒やしの宿に、伝統の沖縄料理も紹介する。

大手セレクトショップバイヤーが巡るのは、美しい手仕事が伝わる沖縄。暮らしに彩りを添える“器”を探す。まずは読谷村の琉球ガラスの工房へ。職人の技にバイヤーのアイデアを掛け合わせてつくる、商品開発に密着!また“やちむん”と呼ばれる焼きものの工房へも。多くの人を魅了する柄や文様、色合いの秘密に迫る。さらに沖縄本島北部、やんばるにある癒やしの宿にも足を運び、ヘルシーな伝統料理もご紹介する。

【出演】鈴木亮平,JUJU,【セレクトショップディレクター】テリー・エリス,北村恵子,【ガラス職人】松田清春,【やきもの職人】松田共司,松田米司,比嘉拓美,【民宿オーナー】宮城正志,宮城直美,【金細工職人】又吉健次郎,【織物職人】大城拓也,【語り】神尾晋一郎

出典:番組公式サイト




今回のバイヤーさんはテリー・エリスさんと北村恵子さんご夫妻

今回の旅は沖縄が舞台。今回の旅は2020年7月上旬。蒸し暑そうですが爽やかな風を感じます。

沖縄を旅するのは、セレクトショップディレクターのテリー・エリスさんと妻の北村恵子さん。おふたりとも現在はロンドンに拠点をおいているそうです。ロンドンと日本を行き来しながらもう26年も沖縄に魅了され続けています。沖縄を訪れたのはなんと100回以上!今回もレンタカーで沖縄の各地を回っていきます。




Terry Ellis(テリー・エリス)さんと北村恵子(きたむら けいこ)さんのプロフィール

fennica(フェニカ)ディレクターのTerry Ellis(テリー・エリス)さんと北村恵子(きたむら けいこ)さんのご夫妻です。

テリー・エリスさんはジャマイカ出身でですが、幼いころにイギリスに移住されたそうで、ロンドン育ち。そういえばエリスさんの英語のアクセントは英国風ですね。

お二人はディレクターとして世界中を回って買い付けたり、逆に日本各地の伝統工芸の職人さんたちとコラボして、手仕事を生かした商品づくりを行なっています。

そんなエリスさんの魅力は、そのディレクター力!職人の技に独自のアイデアを組み合わせて、新しい作品をプロデュースしていきます。



Terry Ellis(テリー・エリス)さんと北村恵子(きたむら けいこ)さんのブランドfennicaとは?

Terry Ellis(テリー・エリス)さんと北村恵子(きたむら けいこ)さんの手がけるfennica(フェニカ)はBEAMSのブランドのひとつ。

2003年、BEAMSにおいて”デザインとクラフトの橋渡し”をテーマに、日本を中心とした伝統的な手仕事と、主に北欧などから集められた新旧デザインを融合するスタイル を発表。
出典:Beams fennica公式ページ

fennica(フェニカ)って名前も北欧っぽいし、後で登場したテーブルセッティングもアールトの花瓶が使われていたり。

日本とイギリスとジャマイカ、北欧、そして沖縄。シームレスなゆるやかなつながりの中での対比と融合。ワクワクしますね。




Mission おうち時間を彩る沖縄のガラスを作る

せかほし:読谷村(よみたんそん) 琉球ガラス職人松田清春(まつだ きよはる)さん

最初に訪れたのは、読谷村のガラス職人、松田清春さんの工房のガラス工房清天
です。

松田清春(まつだ きよはる)さんは、その道42年。

中学卒業ととともにガラス職人になり、1997年にガラス工房清天を読谷村に設立しました。
松田さんのプロフィールはこちら。

略歴
松田清春氏が立ち上げたガラス工房
中学卒業と同時におばあさまが勤めていた大謝名琉球ガラスに入社。その後、共栄ガラス、ガラスの郷工房にてガラス作りをする
1997年にガラス工房清天を読谷村に設立
2015年に工房を移転したが、継続して読谷村でガラス作りをしている

出典:日々の暮らし





せかほし:ぼってりとした琉球ガラスの魅力

琉球ガラスの特徴はぼってりとした風合い。

ベーシックでシンプルなデザインの琉球ガラスですが、その材料は泡盛などのガラス瓶を再利用した再生ガラスだそうです。そんなエコなものだなんて知らなかった!ちゃんと素材のループが行われているんですね。

そんな松田さんのところでも、エリスさんはデカンダやワイングラスなど新しい作品のアイデアを生み出していきます。

「朝起きてすぐ使うものが、使い捨てのペットボトルじゃなくお気に入りの物だったら気持ちいいでしょ?」とエリスさん。その通りですね。丁寧な暮らしってそういうことですよね。






せかほし:エリスさんプロデュースのデカンタグラス

食卓でも寝室の枕元に置いても楽しめるボトルがエリスさんのイメージ。

松田さんが即興で作りその場でどんどん改良していきます。このプロヂュース力がエリスさんの真骨頂。今までもさまざまな日本伝統工芸品にスタイリッシュな魅力を加えてきました。

宮城県の遠刈田(とおがった)こけし×インディゴのこけしもその1つ。

エリスさんのさまざまな要望に応えて、松田さんの職人魂が燃え上がります。チャレンジの結果、あえてぼってりとしたぬくもりを感じさせるボトルとワイングラスが出来上がりました。

「1年に1日だけ私たちのグラスを作る日にしてください。」と、エリスさん。松田さんと笑顔でがっちり握手を交わします。いいなぁ、カッコイイな。




せかほし:やちむん(焼き物)の里

続いて、エリスさんご夫婦が訪れたのは、やちむんの里。やちむんとは焼き物のこと。

琉球王国時代から続いています。だいたんな唐草模様や三彩、ゆったりとしたフォルム。アジア諸国から伝わったデザインも併せ持っています。






せかほし:やちむん(焼き物)職人 松田米司(まつだ よねし)さん 松田共司(まつだ きょうし)さん 兄弟

エリスさんが訪ねたのは、二十年来のお付き合いがある双子の兄弟の松田米司(まつだ よねし)さん 松田共司(まつだ きょうし)さん。お二人は伝統を守りながらも、今の暮らしに合わせた器を作り続けています。沖縄の原点といわれています。

お二人は30年前に工房を構え、若者が修行しています。それぞれ読谷山焼北窯 松田米司工房読谷山焼北窯 松田共司工房として制作活動をしています。

お二人が見せてくれたのは、土作りの現場。一から手づくりする工房は沖縄でもわずかだそうです。そこでは土の球を若い人達が、笑顔でキャッチボールのように投げています。

楽しそう!

これは、人の手に触れることで粘り気を出していく大事な工程だそうです。お弟子さん達はまず、土が自分の一部になるまで土と接触するんだそうです。いかにも職人っぽい修行だなぁ。今でも伝統の原点は変わってないんですね。

若手総出での土づくりが修行の第一歩。土にこだわる松田さん達。この赤土と乳白色の泥とで、食卓に華やぎをあたえる乳白色の器が出来上がります。




MISSION 新しいデザインのやちむんを探す

せかほし:比嘉 拓美(ひが たくみ)さん

次にエリスさんが訪ねたのは、拓美窯(たくみがま)の比嘉拓美(ひが たくみ)さん。

いきなり登場したのは「やむちん×スピーカー」。電子工作が得意な比嘉さんが「土で作ったほうが手っ取り早い」と作っちゃったそうです。

スタジオで視聴したJUJUさん、本職の歌手らしい感想を述べて一同感心。

ご本人もI sound so professional♪(プロっぽく聞こえない?)とご満悦。

比嘉さんが作っているのは本当に斬新!やちむん×スピーカーの他にも、、やちむん×ルアーだったり!その発想力はとても豊かです。「やむちん×ルアー」は拓美窯(たくみがま)のサイトでも見られます。けっこうこれが釣れるそうですよ。

JUJUさんが感動していたのは、この鳥のお皿。お皿に白い鳥を描いていると思いきや、鳥の形に染料を塗り残しているんですって!。しかもフリーハンド!

そのアイディアに興奮するJUJUさんでした。




せかほし:やちむんとアアルトのテーブルセッティング

そんな比嘉さんとエリスさんは、伝統的な水玉模様を施したコーヒーセットを試作します。比嘉さんいわく、「どれだけ自由にやっているつもりでも、沖縄の伝統っぽさは失われていない」そうです。伝統ってにじみ出るものなんですねぇ。それが感じられるのも魅力の一つになっています。

さて、スタジオにはエリスさん流のテーブルセッティングが。

ポイントは大きさ・高さ・素材、異なるものをミックスすることだそうです。その通り、テーブルの上にはまちまちな器でリズムが生まれます。

左奥にあった花瓶は、先週も紹介されたALVAR AALTO(アルヴァー・アアルト)の代表作、Aaltoですね。IITTALA(イッタラ)の人気商品。もう一つの青いお皿はどこのだろう?





せかほし:やんばるのお気に入りの宿 宮城正志(みやぎ まさし)さん宮城直美(みやぎなおみ)さん

ヤンバルクイナが歩き回るやんばる地域にやってきました。
20年来のお気に入りの民宿に案内してくれました。沖縄本島最北端の集落の一角にある海と山に囲まれた宿。ジャングルのようです。

ここにあるのが、宮城正志(みやぎ まさし)さんと直美(なおみ)さんご夫妻が経営する「民宿海山木(みやぎ)」

手際よく「パパイヤシリシリ」を作る正志さん。作り方を説明しながら“ベタ~がBetter”と正志さんが飛ばしたダジャレにおお受けするJUJUさん。涙まで流して笑い転げます。

泡盛とお二人の心づくしの料理に舌鼓をうちます。「最高!」と興奮するMCお二人。

https://twitter.com/nhk_sekahoshi/status/1329703533923414016

あまりのリアクションに“ベタ~がBetter”のハッシュタグまで作っちゃうNHKせかほしスタッフもノリがいいですね。




せかほし:安慶名(あげな) さつきさん 三線演奏

滋味深い、演奏と歌を聞かせてくださったのは、安慶名(あげな) さつきさん。

「番組スタッフ・通訳」と紹介されていましたが、れっきとしたプロ奏者で指導者でもあります。安慶名(あげな) さつきさんのプロフィールはこちら。

沖縄市出身 幼少期に三線と出会い習い始める。
高校から野村流古典音楽保存会にて本格的に学び その後、教師免許を取得する。
取得後、カナダへ留学。
留学先で、三線の素晴らしさを伝えるべく音楽活動を続ける。
現在、沖縄へ帰郷し、地元での新たな音楽活動を再開。
出典:Triangle studio and lounge

英語はカナダ仕込みなんですね。

沖縄市のTriangle studio and loungeで三線のレッスンが受けられます。




せかほし:宮城直美さんのかご細工

エリスさんがやんばるにやってきたもう一つの目的は、宮城直美さんのカゴバッグ。地元に残る伝統の技を作ってカゴバックを作っています。

原料は竹ではなく、トウツルモドキという地元の植物を使った光沢のあるかごなどを制作されています。初めて聞く名前にMCお二人とも興味津々です。

スタジオにはかごの他にも、ホタルを入れる小さなランプちょうちん(すっごく可愛らしい!)や、指が抜けなくなる指ハブというおもちゃなどが紹介されていました。

どれも直美さんのやんばるのお仲間が作った小物だそうです。町から遠いやんばる地域。昔から、自分たちで工夫して、生活用品やおもちゃを何でも作ってきた歴史が感じられます。

指ハブがなぜ抜けなくなるかって、そういえば2020年9月の『チコちゃんに叱られる!』で、数学的に解明されたって放映されていました。ちなみに、数式を発見した大先生は、大阪経済大学 西山豊名誉教授です。




せかほし:七代目金細工職人 又吉健次郎(またよし けんじろう)さん

金細工 またよしの七代目金細工職人 又吉健次郎(またよし けんじろう)さんが登場します。琉球王国には500年前に銀の装飾技術が伝わったとされています。

現在も、その技術を継承するのはただ一つ、金細工職人の又吉健次郎さんの工房のみです。父から受け継いだ道具で父と同じリズムで打っています。銀を打つ音も大事だそうで、音が先代のお父様のものと一緒だと同じものができるんだそうです。素敵ですね~。

今は弟子の宮城奈津子(みやぎなつこ)さんと打っています。二人で並んで打っているとちょっとピアノの連弾みたいでかっこいい、とお茶目に笑う又吉さん。やはり同じ気持ちで打つと同じものができるといいます。

(まめ書房 -沖縄の本と工芸-神戸岡本@mameshoboさんアップありがとうございます。)




MISSION 暮らしに寄り添う沖縄のテキスタイル

せかほし:南風原町(はいばるちょう) 織物職人 大城拓也(おおしろ たくや)さん

最後に、エリスさんご夫婦は南風原町(はいばるちょう)に向かいます。

ここに住むのは若手の織物職人の大城拓也(おおしろ たくや)さんを訪ねます。エリスさんいわくとてもパワフルだという大城さんは、琉球絣の織物工房の三代目。

大城さんのおじいさんは、琉球絣(かすり)の復興に力を注いだ方で、沖縄の染織工芸会の巨匠、大城廣四郎(おおしろこうしろう)氏です。

大城拓也さんは、家業である大城廣四郎織物工房を守るかたわら、自宅の敷地内に工房を作り、アトリエ「NUNU工房」を主宰しています。そこでは琉球藍デニムなどの冒険的で新しい作品を日々生み出しています。



せかほし:大城拓也(おおしろ たくや)さんのラスタカラーのスカーフ

そんな大城さんにエリスさんが提案したのは、手ぬぐいのようなサイズのファッションにもインテリアにもなる自由な布。頭に巻いたりスカーフになったり、テーブルランナーになるような万能な手ぬぐいです。

大城さんは、ラオスで買った手紡ぎの木綿の糸を選びます。そこにエリスさんのアイデア、絣風の昔ながらのデザインを再現することになりました。そして、「ラスタカラーにしよう!」と提案。

ラスタカラー(黄色赤緑の3色)は、エリスさんの故郷であるジャマイカのシンボルでもあります。これを草木染で織り込んでいくデザインに決定。

ええ?どんな感じになるの?と思いますが、大城さんの草木染は沖縄の自然の素材を利用した優しい色合い。どれもとてもキレイです。

草木染で再現できない緑色は、黄色の糸に琉球藍を入れることで美しい緑を生み出していました。本当に魔法みたい!つやつやに光沢があって美しい~!

残念ながら放送日までには間に合わなかったということで、大城さんのお詫びのビデオ動画が流れました。それだけ自然素材の相手は難しいってことですよね。完成するのが楽しみです。




せかほし:番組の終わりに&JUJUさんの素敵なメガネ

MCのお二人も英語が堪能ということで、エリスさんとふつうに英語で話したり、スタジオでの話もはずんでいました。

エリスさんは、「沖縄は手仕事の宝島。現代的なものと古きよきものが同時に作られている」と語られていました。

ジャマイカ出身のエリスさんに、沖縄の魅力を教えてもらうのも、考えてみれば不思議な体験ですね。今すぐ沖縄に行きたくなる!そんな内容でした。

ところで今回のJUJUさんのメガネが素敵……♪と思っていましたが、これはメガネの回の翌週の放送で三浦春馬さんとお揃いでかけていたメガネですね。フランスのブランド、Ahlem(アーレム)のフレームでした。

メガネの回はこちらをご覧くださいね。

NHKせかほしメガネ:「人生が変わるメガネを探す旅 フランス」 岡田哲哉さんがバイヤー!お店の場所はドコ?世界はほしいモノにあふれてるネタバレ:京都新店舗、出演者情報もお見逃しなく!




『世界はほしいモノであふれてる』番組情報

『世界はほしいモノであふれてる』放送・再放送予定

今回の放送は2020年11月20日でした。再放送は翌週です。通常スケジュールは以下の通りです。
総合 毎週木曜 午後10時30分
再放送 毎週火曜 午前1時10分(月曜深夜25時10分)

NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/
バイヤー’sVOICE https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/26/
再放送予定 https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/2/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル  https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/



『世界はほしいモノであふれてる(”This World is Filled with Wants”)』はNHKワールドプレミアムでも!

『世界はほしいモノであふれてる』は、英語タイトルが”This World is Filled with Wants”です。NHKワールドプレミアムでも観られます。海外で住んでいるおうちからはもちろん、ホテルからでも観られます。
You can watch the TV program at your home abroad, at your hotel as well.

【参考サイト】
世界はほしいモノにあふれてる(This World is Filled with Wants)
https://nhkworldpremium.com/program/53