こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「白磁」。
滑らかで艶のある白磁がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
【あすの美の壺】は #白磁
白い地肌と優美な造形が織りなす、白磁の世界
一分の隙もない有田の白磁
大らかで、揺らぎが魅力の朝鮮白磁
使う事から解放されて、瞑想に誘う白磁
白ならではの多彩な魅力が詰まっています30日 午後7:30~ BSプレミアム #美の壺 #富本憲吉 #黒田泰蔵 pic.twitter.com/qsjGnsWMyn
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) October 29, 2020
いざ、味わい深き白磁ワールドへ。
白磁といえば思いつくのは青磁。こちらもどうぞごらんくださいね。
美の壺 「悠久なる器 青磁」<File493>番組紹介のお店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
食卓から世界を魅了!究極の色と形「白磁」の器。
透けるほどの薄さ、色香漂う地肌。
400年前、佐賀・有田の奇跡の土が生んだ最初の磁器。白色を極限まで引き立たせる究極の“ろくろの技”。
ゆるぎない輪郭線の美。近代陶芸の巨人・富本憲吉が遺した“ろうそくの炎”の極意とは?
民藝家、柳宗悦が魅せられた朝鮮白磁の神秘。
幻の大壺「満月壺」の復活に挑む!世界が絶賛した白磁作家の“白き宇宙の器”とは?<File 517>
出典:番組公式ホームページ
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「白を味わう」
大阪・曽根崎 工芸店ようび
大阪・曽根崎にあるの工芸店、「ようび」が登場します。
実用性とデザイン性を兼ねた和食器を販売。全国の作家の作品を扱っていて、お得意先には料亭・旅館なども多いのだとか。
工芸店ようび https://yobi.jp/
美の壺では店主・真木啓子さんが、ご自宅で愛用しているという白磁を紹介してくれました。
大皿から小鉢お茶碗まで、手作りの料理を引きたてる食器をたくさん所有なさっています。なんて丁寧な暮らしぶり!
素敵な白磁に、日常的に接することができるなんて素敵ですね。毎日の生活がすがすがしいものになりそう。
さらにハレの日の床の間に飾るのは、中国宋の時代につくられた白磁の水差し。約1000年も前につくられたものでありながら、凛とした白さが保たれています。
真木さんやこの器を代々受け継いで来られた方々の愛を感じます。
白磁のお皿に盛り付けられた数々の手料理。どれも器の白に映えます。中でも真木さんがお気に入りの組み合わせは、炊きたての白いごはん。白×白の輝きが印象的です。
日本白磁発祥の地 佐賀県有田 泉山磁石
華やかな色絵で有名な有田焼。その素地として用いられるのも純白の白磁です。
400年前、佐賀県有田の地で焼かれたものが、日本で最初の白磁だったのだとか。
泉山磁石場 https://www.arita.jp/spot/post_16.html
泉山磁石場「ARITA CLASPA!」グランドフィナーレを楽しもう!! https://t.co/UQlHa7sXlD
— 【公式】有田観光協会_Web有田陶器市ありがとうございました。 (@aritakankou) August 9, 2019
白い有田の土ですが、難点は鉄分が混じること。
泉山磁石場でとれる陶石はところどころ赤い部分があります。それをハンマーで砕いて除いたり、磁石で鉄分を吸着したりいくつもの工程を経ます。
こうして、限界まで鉄分を取り除くことで混じりけのない白をつくりだします。時間と手間をかけて、あの透き通るような白い肌が生まれているんですね。
有田出身の陶芸家 西山正(にしやま ただし)さん
有田出身の陶芸家 西山正さんが登場します。
有田生まれ有田育ちの西山さんは有田焼の陶芸家を目指し、佐賀県立窯業試験場に入ります。そこで、人間国宝の井上萬二さんから「ろくろ」の技術を継承しました。
佳秀窯 西山正 https://www.nishiyama-tadashi.com/
ろくろは歪んではいけないと語る西山さんの白磁壺は、人の手からつくりだされたとは思えないほどの精緻な造形です。
【30日夜7:30】#美の壺「白磁」
純白の器「#白磁」の魅力。食卓が一変!白磁が映える取り合わせとは?ろうそくの炎から生まれる繊細なライン。世界を魅了する白磁作家の指先が生む神秘の宇宙!幻の満月壺。
[BSプレミアム]https://t.co/UA2hgZjDdF
— NHKドキュメンタリー (@nhk_docudocu) October 29, 2020
番組ではこの壺を360度回転させた映像が流れましたが、光の反射がなければ回転していることさえ気づかないほど、どの角度から見ても寸分の歪みもありません。
伝統の技術がしっかりと受け継がれていて、すばらしいですね。
美の壺:2つめのツボ「ぬくもりを味わう」
東京駒場 日本民藝館
東京駒場 日本民藝館が登場します。
日本民藝館 https://www.mingeikan.or.jp/
民藝館に長年たずさわってきた古美術研究家の尾久彰三(おぎゅう しんぞう) さんが案内してくれます。
尾久選ぶイチオシは、17世紀に朝鮮半島でつくられたという『白磁大壺』という展示品。純白ではなく、長い時代を経てほのかなピンク色が浮き出ていて、味のある白磁ですね。
「完璧なものよりもちょっと崩れているものに美観を感じる」と尾久さん。
人為的にはつくりだせない経年変化を楽しめるのも、白磁ならではかもしれませんね。
日本民藝館の創始者である柳宗悦(やなぎ むねよし)も、朝鮮白磁に魅了された一人なのだとか。彼がはじめて手にしたという素朴な味わいの白磁も展示されています。
秋草の模様がモチーフの素朴で可愛らしい作品ですよ。
陶芸家 崔在皓(チェ ジェホ)さん
山口県周南市で活動する陶芸家 崔在皓(チェ ジホ)さんが登場します。
崔在皓 https://rathole.live/?mode=grp&gid=2413846&sort=n
崔さんは学生時代、ソウルの美術館でみた『満月壺』という白磁作品に魅せられて、白磁を勉強しようと決めたのだとか。
お隣韓国・朝鮮時代の大きな白磁の壺です。お月様を連想させる形と色から、朝鮮では満月壺(まんげつこ)という愛称で親しまれています。柔らかい白色の肌に生じたヒビや水が浸透し色変わりした部分が、まるで月の模様のようにも見える、風情にみちたやきものです。#ほのぼの美術 #おうちで美術館 pic.twitter.com/6RIeH3PJ15
— 岡田美術館 (@okada_museum) May 3, 2020
(岡田美術館@okada_museumさんアップありがとうございます)
その後、白磁をつくるうえで使いやすい土をもとめて、2004年に日本に移住します。
自然な味が出るように、祖国・韓国の土を少しだけまぜてつくるそうですよ。
土の質によっても、仕上がりは大きく異なるんですね。
満月壺をつくるのに使われるのが「胴継ぎ」という技法。白磁の上半分と下半分を別々に、鉢状に造形したあとで組み合わせます。
上と下でろくろの回転方向が違うため、焼くときに微妙なねじれやゆらぎが生まれるんですって。ぬくもりのある丸みを出すための秘訣です。
完成した満月壺は本当に愛らしいフォルム。
つい手を伸ばして触りたくなってしまいます。
美の壺:最後のツボ「白き宇宙」
人間国宝 富本憲吉(とみもと けんきち)
人間国宝の富本憲吉さんの色鮮やかな作品が紹介されます。
生前「模様の富本」といわれた人間国宝の富本憲吉さんですが、色絵の陶芸とは対極的な白磁作品も残しました。
代表作の『白磁八角壺』は、表面の絶妙な角がつくりだす陰影が美しい作品です。薄明かりのなかで、ゆっくりと楽しんでみたいものです。
東京国立近代美術館工芸館で
この作品を初めて見た時から
「ほしいー。これが家にあったらうれしいなぁ。」と
ずっとこがれていた。
美しくて愛らしい白い壺。ファンキーな包み紙のチョコレートで満たしたい。
または饅頭。
3時のおやつにこの蓋をあけて
にやけたい富本憲吉《白磁八角蓋付壺》 pic.twitter.com/75Zbe3ZktL
— Momoyama (@momoyama_mo) March 3, 2020
(Momoyama@momoyama_moさんアップありがとうございます)
富本憲吉さんは陶芸家の卵の学生たちに、作陶から焼成、販売までのノウハウを、ガリ版刷りの冊子「わが陶器造り」という指南書を執筆しました。
陶芸家 森野泰明(もりの たいめい)さん
陶芸家の森野泰明(もりの たいめい)さんは「わが陶器造り」を所蔵しています。京都市立美術大学で富本憲吉さんの元、この指南書で学びました。
指南書には、こんな言葉が書かれています。
「白磁の削りの済んだ凹凸を見るには暗がりで一本のろうそくの火で見るに限る」
その言葉どおり、究極の造形を追求して、表面を削っては確かめるということを何度も繰り返したのだとか。
森野さんがその工程を再現して見せてくれました。気の遠くなるようなストイックさです。このストイックな作業が、あの精緻な造形と肌の美しさを生み出すのですね。
陶芸家 黒田泰蔵(くろだ たいぞう)さん
白磁をアートの世界に押し上げた陶芸家 黒田泰蔵さんが登場します。
黒田泰蔵 https://www.kurodatoen.co.jp/cp_lineupcat/taizo-kuroda/
近未来を感じさせると世界的に高い評価を受けている作品群。その代表作のひとつが『円筒』です。
黒田泰蔵さんの白磁は鋭く凛としている。それでいて温かさも感じます。シンプルな円筒に奥深い景色が何処までも拡がってます。 pic.twitter.com/hF1KtxJBT9
— 内藤久幹 (@Hisamoto811) January 24, 2014
(内藤久幹@Hisamoto811さんアップありがとうございます)
シンプルで直線的な造形。それでいて懐かしさすら感じられる、温かみのある作品です。
そのほかにも、丸くはりだした肩から底に向かってすぼまっていく『梅壺』など、個性的な作品をいくつも発表しています。
黒田さんいわく、本当の個性を出すためには「一生懸命個性を消す」ことが重要なのだとか。
そうして人類共通の個性、生物共通の個性と遡っていくうちに、やがては宇宙の個性に到達できるのではないかと語ります。
何だかすごいスケール感ですね。
黒田さんの白磁から感じられる「懐かしさ」の正体も、宇宙の個性にあるのかもしれません。
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2020 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2020年10月30日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2020年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時45分~です。
BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。
最近では「ないエンタメがない」がキャッチコピーのU-NEXT(ユーネクスト)も話題ですね。最初の31日間は無料おためし期間だそうです。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/