こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「繕いの美」。
繕いの美とは、どんなものなのでしょう。気になりますね。身近で個性あふれる美がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、ツギハギワールドへ。
【きょうのNHKBS #美の壺 は #繕いの美 】
文筆家・白洲信哉さんは愛用の #呼継ぎ の織部を公開! 鍋の取っ手は木の枝で…武家屋敷を再生した建築で楽しむ繕いに満ちた空間! 気鋭のデザイナーは#襤褸 (ぼろ)をジャケットに仕立てて世界に発信!夜7時30分 #NHKBS pic.twitter.com/qrIX3MT9mi
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) March 19, 2024
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
割れや欠けをもめでる、伝統の繕い「金継ぎ」の技▽文筆家・白洲信哉さんは、愛用の「呼継ぎ」の織部を公開!▽「古家具」を現代の暮らしに取り入れて楽しむ極上ライフ!▽鍋の取っ手は木の枝で…武家屋敷を再生した建築で楽しむ、繕いに満ちた空間!▽究極の繕いもの「襤褸(ぼろ)」。千点以上集めた画家の思いとは?!▽襤褸(ぼろ)に魅了された気鋭のデザイナーは、ジャケットに仕立てて世界に発信!
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出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】白洲 信哉…文筆家 / 持永 かおり…金継ぎ師 / 仁平 透…古家具店オーナー / 松場 登美 / 石橋 一郎…ファッションデザイナー / 額田 晃作…画家
【出演】草刈 正雄 木村 多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「偶然が生み出す、新たな姿」
美の壺 持永かおりさん 金継ぎ師 東京・世田谷
東京・世田谷区の金継ぎ師 持永かおりさんは、作家ものから大量生産のものまでさまざまなうつわを繕っています。
きっかけは、愛用の茶わんが割れ、直す術がなかったことから金継ぎを学びました。持永さんは、うつわを直すなら漆を用いた「金継ぎ」の一択だったそうです。
漆は、最古の接着剤とも言われています。作業の風景をみせていただきました。漆に小麦粉を混ぜて粘り気をだし割れた所に均一に塗ります。
持永さんは、かけらをつなぐ瞬間は、時間を戻すような感じがしていつもワクワクするそうです。漆で割れ目をつないだ後、金粉をまいて余分の金を払い鯛牙(たいき)と呼ばれる道具でみがきます。
意外と手間がかかるんですね。
鯛牙でみがくとつないだ部分の跡が輝いてきました。持永さんによると、全く同じ割れ方はなく、偶然に生まれた傷跡は、人の作為が及ばない美しい姿だそうです。
直してでも使いたいものがある人生は、豊かなことだと語ってくださいました。
【記事更新】壊れた器に装いを施し新たな命を吹き込む-持永かおりさん
器を漆と金によって再生させる金継ぎ。
形あるものを繕いながら大切に丁寧に使い続ける。日本人の美意識の結晶であるその技と思想をご紹介。#持永かおり #金継ぎ #日立ソリューションズ #プロワイズ https://t.co/MIA57S5sOY pic.twitter.com/Xrq24GLZ2O— 日立ソリューションズ SX情報局 (@hitachi_sol_SX) July 12, 2022
((日立ソリューションズ SX情報局@hitachi_sol_SXさん、アップありがとうございます。)
美の壺 白洲 信哉(しらす しんや)さん 文筆家
白洲正子さんの孫で文筆家の白洲信哉さんは、器の収集家でもあります。《織部葦沢鷹文徳利(おりべあしにおもだかもんとっくり)》をみせていただきました。
江戸時代の美濃地方で作られたもので、箱書きには、以前の持ち主である北大路魯山人の銘がしるされています。
白洲さんは、金で継がれている部分について「呼継ぎ」という技法が使われていると教えてくださいました。よく見ると、元々、一体でない別々の違ったうつわを金でつないでいます。
上下の絵があっていない部分や合わせようとしているけれどズレているところもあります。白洲さんは、違うもので繕うには理由があると言います。
美しいものを作る過程において呼継ぎという技法を使っただけだそうです。そのわけは、釉薬の流れが長く残っているようすや緑釉の美しさをみせるため、ひとつの完成品にしない限り「用の美」としては成立しないからなのだそうです。
奥が深いですね。繕った徳利はどんな味がするのでしょう。
割れたら日本は繕う、金継ぎするとか補修するそういう非常に珍しい
中国には金継ぎなんて文化はない、割れてしまえば10億の器もタダになる
日本は継ぐことによって、そこでまた一つ物語ができる
白洲信哉【美の世界・国のかたち】白洲信哉、骨董始めませんか?[桜H29/1/7] pic.twitter.com/9V3I4h06p6
— 鷹派 (@rakachi33) January 9, 2017
(鷹派@rakachi33さん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「ぬくもりを受け継ぐ」
美の壺 仁平 透(にへい とおる)さん 古家具店オーナー 栃木県芳賀郡益子町
いたんだ家具を修繕する「仁平古家具店」を営む仁平透さんは、古家具をこよなく愛しています。栃木県益子町にあるお宅をおじゃましました。
素敵な空間ですね。
リビングに入ると古道具をユニークな使い方をされています。大正から昭和のはじめに作られた低くどっしりとしたデザインのイスに車長持の上の部分を取り外してローテーブルにしています。
クローゼットの扉は、杉板を合わせた建具です。ダイナミックな木目が目をひきます。隣町にある真岡市の工房には、繕いを終えた古道具が置かれていました。
洗浄して磨きをかけガラスなどは取り外して交換します。仁平さんが、心がけている繕いは、元々の落ち味を最大限に引き出し現代の暮らしに合わせて少しだけ加工します。
工房には、明治や大正時代のものや200年近い前のものもあるそうです。昔の家具には、今の時代にはない材質や職人の手の込んだつくり、当時の美意識が宿っていています。
気負わずカジュアルに取り入れるのが古いものを使う楽しさだと仁平さんは語ってくださいました。
最新号「くつろげる部屋に、整える」では、8組の「古くて、心地のいい住まい」もご紹介。
『#仁平古家具店』オーナーの仁平 透さんと妻の里帆さんは、栃木・益子町にある築42年ほどの民家をリノベーション。
photo : Norio Kiderahttps://t.co/aoiRg4BVsN pic.twitter.com/3318UbVYIm— and_Premium (@and_Premium) January 24, 2021
(and_Premium@and_Premiumさん、アップありがとうございます。)
美の壺 松場 登美さん 施設経営 島根県大田市大森町
島根県大田市大森町は、石見銀山遺跡とその文化的な景観のある地で人口400人の静かな町です。
1789年に建てられた地役人の住宅「阿部家」は、現在、宿泊施設になっています。もてなすのは松場登美さんです。
20年前にこの家を購入し、数年前まで繕いながら住んでいました。松場さんの日々は、繕いとともにあります。
愛用の鍋は、取手がこわれやすく、その度に桜の枝や梅の木を取手にして使います。凹凸があって自然な風合いがいい感じだそうです。
ふきんは、近くの旅館で使われていた浴衣を近所の方にこぎん刺しをほどこしてもらいました。
わあ、いいですね。
お気に入りの場所を案内していただきました。階段を上がるとパッチワークのようにはめられた窓ガラスが迎えてくれます。
訪れた人の中には、家にあったと同じ柄だと懐かしむ方もいらっしゃるそうで会話もはずみます。
松場さんは、暮らしについて、衣食住の後に「美」をつけて「衣食住美」と言い、美しいものは愛着があって一緒にいても飽きないそうです。
日常に美を見つけて作りだす松場さんの暮らしに憧れますね。
https://twitter.com/mihokakuta/status/1336548821006917634
(かくたみほ@mihokakutaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「継ぎが物語る、時の流れ」
美の壺 額田 晃作(ぬかた こうさく)さん 画家 大阪
2022年、一風変わった写真集『ぼろの美 襤褸 残照』が出版されました。テーマは、襤褸(ぼろ)です。ボロとは、庶民が繕いを重ねた布です。
まあ、ボロもいろいろあってなんだかそそられますね。
大阪の画家、額田晃作さんが手がけました。額田さんは、作家活動のかたわらライフワークとしてボロを収集しました。その数、1000点を超えます。
多くは、藍に染めたもので形や大きさ、色の濃さはさまざまです。何代にもかけ人の手で繕われた布です。額田さんは、よくここまで生きてきたなあ、という思いがするそうです。
35年前、京都の古もの市で地べたに物が置かれて敷かれていたのをみて新しい美だと直感的に思ったそうです。表面でなく中からこみ上げるものを体中で感じたそうです。
ボロの魅力を知ってもらいたいと思い2000年に展覧会を開催しました。来場者の中には涙する人もいたそうです。
ボロは、日本人の持っているひとつの感覚で、意としたものではない、人間の本性や極限の美だと語ってくださいました。
額田晃作『ぼろの美 襤褸残照』(青幻舎)
襤褸(らんる)=ぼろ。
それは、かつて漁村や農村の貧しさの中で、貴重な綿布を修理し、縫い、繕うことで意図せず生まれたもの。今では「BORO」は世界に通じるアート。人の営みの中に宿り受け継がれる美に対する畏怖の念は、世界共通なのかもしれません。 pic.twitter.com/750JzQGF5u
— わおん書房 (@waonbooks) July 18, 2022
(わおん書房@waonbooksさん、アップありがとうございます。)
美の壺 石橋 真一郎さん デザイナー
2018年、ボロを使ったファッションが話題となりました。手がけたのは、デザイナーの石橋真一郎さんです。
岩手県盛岡市の出身で、子どもの頃、おばあさんが捨てられずに持っていたものや蔵にしまっていたものです。
石橋さんは、子どもの頃から身近にあるボロを今のカッコいい洋服に落とし込みたいと思っていました。
歴史のある洋服の最高峰のテーラードジャケットと日本の最高の生地ボロを組み合わせることでワクワク感が出せるのではと考えました。制作風景をみせていただきました。
ジャケットのどこにボロのどの部分に使うかを見極めていきます。ボロの中の極上の部分を目立つ所に配置します。石橋さんが好きな部分は、薄くなってるところです。
時間と共にすれた部分に生活感があって素敵だと言います。石橋さんのボロのジャケットは、ニューヨークやパリでも高い評価を受けています。
石橋さんは、150年、200年という長い時間をかけて昔の人が培ってきたものを借りてデザインをしているそうです。過去があった上で未来に向けてつくることはとても贅沢なことだと語ってくださいました。
忘れてはならない大切なことですね。
素敵ー。→
「襤褸(ぼろ)、刺し子、日本特有の柄表現-それらは時代を超えてもなお美しい。ブランド名は“久遠(いつまでもかぎりなくつづくこと)”に由来する、石橋真一郎がデザインするKUONの初めてのショーは、ハンドパン奏者・久保田リョウヘイの演奏で始まった」https://t.co/PApQlqm1uX pic.twitter.com/P7fGohaOiq— Siu Suet (@siu_suet_07) March 26, 2018
(Siu Suet@siu_suet_07さん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。