こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、600回記念!「能」。
もう、放送から600回なのですね!おめでとうございます!!きらびやかな衣装にちょっと怖い能面は、緊張を感じちゃいます。
能に隠された美がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、幽玄ワールドへ。
【きょうの NHKBS #美の壺 は #600回記念_能 】
能を大成した #世阿弥 の末裔、二十六世観世宗家 #観世清和 さんは観世家に伝わる極上の #能面 を大公開!世阿弥伝来の面をかけて舞う!金剛流二十六世宗家 #金剛永謹 さんは、詩情をもたらす #能装束 の奥深き世界を紹介!
夜7時30分 #NHKBS pic.twitter.com/bVOUCoYPBA— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) March 26, 2024
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
室町時代に能を大成した世阿弥の末裔、二十六世観世宗家・観世清和さんが、観世家に伝わる極上の「能面」を大公開!世阿弥伝来の貴重な鬼の面をかけて舞う!▽舞台を彩る「能装束」。京都の工房の職人技とは?▽金剛流二十六世宗家・金剛永謹さんは、詩情をもたらす能装束の奥深き世界を紹介!▽幽玄の美を生み出す「能舞台」。国立能楽堂と厳島神社(国宝)の能舞台から、異界と通じる仕掛けにも注目!<File600>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】観世 清和…二十六世観世宗家 / 金剛永謹…金剛流二十六世宗家 / 松岡心平…能楽研究者 / 観世三郎太…観世流能楽師
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「時空を超え 宿される魂」
美の壺 観世 清和(かんぜ きよかず)さん 二十六世観世宗家 観世能楽堂 東京・銀座
東京・銀座GINZA SIXにある「観世能楽堂」に世阿弥の末裔、二十六世観世宗家 観世清和さんを訪ねました。
近代的なビルの中に能舞台があるなんてそそられます。
観世宗家には、数百におよぶ能面が伝わっています。正月や祝いの場で演じられる能「翁」に使う面(おもて)は、弥勒(みろく)という仏師により打たれたものです。
翁の能面は、世阿弥の伝書「世子六十以後申楽談儀(ぜしろくじゅういごさるがくだんぎ)」に記述のあるものです。
1000年の時をこえて今も満面の笑みをたたえて舞台に立っています。
能には、いろんな面があります。
赤く少年のような「猩猩(しょうじょう)」は、海に住むお酒が好きな精霊、女面の中でも「若女」は、理知的で上品な女性、「近江女」は、年を重ねた成熟した女性の面です。
近江女の面が、使われる能「道成寺」は、男に裏切られた娘の執念が大蛇となって本性を表すクラマックスが有名です。
「泥蛇」の面は、口が耳までさけ、歯にはキバが生え、女の悲しさをあらわします。
観世清和さんによると、リアリティを超越する度量がないと使いこなせない能面だそうです。
https://twitter.com/yukiko_toshirou/status/1614528299316965378
(由紀子 今ここに在る 至福💕 (花柳壽郎)@yukiko_toshirouさん、アップありがとうございます。)
美の壺 世阿弥の面が誘う異空間
観世家に残る世阿弥自筆の「風姿花伝(ふうしかでん)」は、能の奥義が記されています。
世阿弥は、鬼の能が得意で、風姿花伝の中で、鬼の恐ろしさだけでなく美しさを持つことの大切さを説いています。
世阿弥愛用の面「小癋見(こべしみ)」は、口をへの字の形をした緊張感あふれる鬼の面です。
観世清和さんが舞台袖の神聖な場、「鏡の間」で小癋見の面をつけます。
面には右と左に穴が開いているだけです。左右は交わるところがなく右目と左目の風景が違って第3の世界に身を置いている感じになるそうです。
演じる能は、「鵜飼」です。殺生をした鵜つかいの罪を仏の慈悲で救う内容です。小癋見の面は、えんま大王に見立てます。
頭部の急所のこめかみに面をつけると非日常の世界へと導かれていきます。
観世さんは、謹厳緊張というか、観阿弥、世阿弥が、「君にはまだまだこの面は使いこなせないよ。」という声が聞こえてくようだと語ってくださいました。
大癋見は天狗の面ですが、小癋見は型が小さくなったばかりでなく、地獄の鬼神面として扱われています。
従って、地獄で閻魔大王が出てくる能『鵜飼』や『野守』等に使用されます。
目鼻口を集中させ小さくまとめて顔面を引き締め、緊迫感と強さを内に込めています。#能面 #盛り上がれ能面 pic.twitter.com/z6YcujYWsr— なまなりさん (@namanari999) April 11, 2022
(なまなりさん@namanari999さん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「贅が生み出す 幽玄の世界」
美の壺 金剛 永謹(こんごう ひさのり)さん 金剛流二十六世宗家 金剛能楽堂 京都市上京区
京都御所の西向かいにある「金剛能楽堂」は、能シテ方五流の中で唯一、京都に拠点をもつ金剛流の能舞台です。
金剛流には、500領におよぶ能装束があります。
金剛流二十六世宗家の金剛永謹さんに能装束について紹介していただきました。
織物の最高峰ともいわれる「唐織(からおり)」は、金糸銀糸が使われ豪華絢爛な衣装です。
美しい装束ですね。息をのむような美しさです。
能装束は、安土桃山時代にきらびやかになり江戸時代に洗練されました。
何もない質素な舞台で、主役のシテがたった1人で演じる装束は、豪華一点主義だそうです。
また、「縫箔(ぬいはく)」という装束は、刺繍と金箔で模様を表現したものです。
子をさがす常軌を逸した母の姿を描く「隅田川」で、身につける縫箔は、金箔の雲に稲穂がなびき、雀の群れを刺しゅうでほどこされています。
金剛さんによると、隅田川で描かれる母の姿は、現実ではきっと汚れているだろうが美しい姿で登場させ、贅をつくした着付けをするそうです。
それは、能の見せ場が、写実の反対側にある幽玄の世界だからなのだと語ってくださいました。
能の世界は奥が深いですね。
きょう夜8時からの京都五山送り火を前に、京都御所西の金剛能楽堂では「大文字送り火能」が開かれます。新たに人間国宝になる金剛永謹さんの能「清経」で世の無常を感じつつ、終演後に送り火で亡き人をしのぶことができます。金剛能楽堂が御所西に移転してから今年で20年続く16日夕方の恒例行事です。 pic.twitter.com/IBnYN68U3D
— 京都新聞芸能ニュース (@kyoto_np_geinou) August 16, 2023
(京都新聞芸能ニュース@kyoto_np_geinouさん、アップありがとうございます。)
美の壺 佐々木 洋次さん 能装束工房代表 森 純一さん 能装束職人 京都市・上京区
京都・西陣は、平安時代から織物の産地として育まれてきました。
「佐々木能衣装」は、能楽師の装束を一点、一点注文に応じて手作業でつくっています。工房へおじゃましました。
はた織りの音がいいですね。今も手機織機を使っているなんて匠の技ですね。
200色の絹糸をもちいて主に江戸時代の写しを伝統の技術でつくっています。職人の森純一さんは、舞台で使われることを考えてハリやしなやかさを出すように織っていきます。
キツくすると伸びてしまい、ゆるいとぺっしゃんこになり加減が難しいそうです。その日の天候などで打ち方を変えていきます。
工房代表の佐々木洋次さんは、ワキの装束の縞模様を織っていました。
細い縞模様は微妙に色が変わっている程度のもので、、見所(けんしょ)と呼ばれる観客席からは、ぼんやりとしかみえません。
身につけている人の気持ちの持ちようなのかも知れないそうですが、最高の舞台を守るため精緻な技を受け継いでいます。
https://twitter.com/aoyama_nohgaku/status/1170203135354134528
(青山能楽会@aoyama_nohgakuさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「客人たちが輝く 異次元の空間」
美の壺 松岡 心平さん 能楽研究者 国立能楽堂 東京・渋谷区
京都西本願寺にある国宝、日本最古の能舞台「本願寺北能舞台(ほんがんじきたのうぶたい)」が登場します。
安土桃山時代に建てられました。もとも能は、屋外で演じられ白州(しらす)をはさみ見所(けんじょ)とよばれる観客席がありました。
東京・渋谷にある「国立能楽堂」は、さまざまな能舞台を研究して設計され昭和58年に開場しました。
近代的な能楽堂の建物の中に、入れ子式に切妻の屋根をもった能舞台があります。
能楽研究者の松岡心平さんに紹介いただきました。舞台の左にある通路が「橋掛り」で、ゆるやかな傾斜になり、舞台袖の鏡の間へとつながっています。
舞台が屋外にあったなごりの「白州」、橋渡りの下にある三本松は、舞台に遠近感を出すため奥が低くなっています。
白木のヒノキでできた本舞台、鏡板の背景に老松が描かれ、能が演じられます。
松岡さんは、老松は、神聖なもので心霊的なものが降りてくる目安だと教えてくださいました。
そぎ落とされた舞台は「鏡の間」と深い関わりがあって、闇の空間やめい界のような存在で、鏡の間のあげ幕によって隔てられています。
全世界の舞台空間の中でもとてもめずらしい空間だと語って下さいました。
https://twitter.com/RadishAqua08/status/1770373493554815147
(かりん🌸@RadishAqua08さん、アップありがとうございます。)
美の壺 厳島神社能舞台 広島県廿日市市宮島
1400年の歴史のある広島県厳島神社には、日本国内で唯一、海に浮かぶ壮麗な能舞台があります。
わあー、海が見えます。絶景ですね(*’▽’)
潮の満ち干の大自然まで演出する舞台です。毛利元就により建立、観世流の太夫が能を奉納したことが起源となっています。
江戸時代に広島藩主の浅野家が現在の形にしました。共鳴用のカメ(甕)がなく、足拍子が響く床板に特徴があるそうです。
毎秋、潮が満ちる満月の夜に繰り広げられる舞台「厳島観月能」は、幻想的です。今回演じられるのは、「融(とおる)」です。
主人公は嵯峨天皇の皇子、源融(みなもとのとおる)。
融が中秋の名月日に老人となって現れ、僧にありし日のことを語ります。
僧が眠ると貴公子の姿となって華麗な舞を舞い、夜が明ける頃に能舞台の橋掛りを渡ってあの世へと戻っていくストーリーです。
こんな素敵な空間で能が観られるなんて贅沢ですね。
600年以上に渡り受け継げられた幽玄の世界が奉納されました。
夜の宮島・厳島神社で能舞台「厳島観月能」、平家物語の悲劇「鬼界島」を幽玄に(中國新聞10/27) https://t.co/0EWnT3UkrX 「夜の能舞台『厳島観月能』が27日、世界遺産の厳島神社(広島県廿日市市宮島町)で催された。国の重要無形文化財保持者(人間国宝)の能楽師友枝昭世さん(83)が…」
— 柏木ゆげひ(朝原広基) (@kashiwagiyugehi) October 29, 2023
(柏木ゆげひ(朝原広基)@kashiwagiyugehiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。