こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「東北の手仕事」。
手作りってぬくもりがあってほっとしますね。東北ならではの手仕事がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、みちのくクラフトワールドへ。
【明日の #NHKBS #美の壺 】は #東北の手仕事
神様に奉納する #切り紙 の #オカザリ。東北だけに伝わる美しい正月飾り。#岩手の織物 #ホームスパン は、手つむぎならではのふっくら感。#気仙沼 で生まれた編み物の交流。
13日 夜7時30分 #BS pic.twitter.com/HpTXS0xPUT— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) March 12, 2024
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
東北地方各地に伝承する手作業から生まれる工芸品や東日本大震災からの復興を支えた手仕事を紹介!▼91歳の元宮司が祈りを込めて作る切り紙“オカザリ”の圧巻!▼イタヤカエデの若木を削いで編むイタヤ細工の美▼会津若松の起き上がり小法師はたくましく立ちあがる復興のシンボル▼戦争未亡人を支えたしなやかで温かい岩手のホームスパン▼ドイツの華やかな毛糸から生まれた気仙沼の新たな手仕事とは?<File 598>
出典:番組公式ホームページ
【出演者】菊地 直子…ホームスパン研究者(岩手県立大学 盛岡短期大学部 名誉教授) 熊谷 昭穂…岩手県一関市・曽慶熊野神社元宮司 山田 賢治…会津玩具製造(起き上がり小法師) 菅原 清澄…イタヤ細工(秋田県角館) 菅原 文子…イタヤ細工(イタヤ馬制作) 千葉 惣次…オカザリ研究者(郷土人形作家) 渡辺 未央…みちのくあかね会(ホームスパン) 梅村 マルティナ…宮城県気仙沼ニット工房主宰
【ナビゲーター】草刈正雄 【語り・天の声】木村多江
美の壺:1つめのツボ「福を呼ぶ小さな工芸」
美の壺 山田 賢治さん 会津玩具・民芸工房五代目 福島県会津若松市七日町
福島県会津若松市の「十日市」は、江戸時代から続く初市です。毎年、1月10日に行われています。訪れる多くの人は、2つの縁起ものを求めます。
ひとつは、クルクルと元気に働けますようにと願いがこめられている風車、もうひとつは東日本大震災の復興の応援のシンボルにもなった「起き上がり小坊師」です。
家族より1個多く買うことが習わしで、子孫繁栄の願いがあります。転がして勢いよく立ち上がるものを選びます。
会津若松市七日町の「山田民芸工房」では、昔ながらの作り方にこだわって起き上がり小法師をつくっています。木型に和紙を貼りかさね火鉢で乾燥させます。
かわいたら木型の真ん中に切れ目をつくり取り出します。型からは2個出てきました。おもりをつけて、胡粉で白化粧した上に着物の色を塗ってできあがりです。
いろんな表情があってかわいいですね。5代目の山田賢治さんは、最初から最後まで全部手作りでつくるのがこだわりです。
一つひとつちがっていることが良さで、買われる方の幸せを祈って心をこめて作っているそうです。起き上がり小法師は、会津藩士の内職として始まりました。
今は、縁起物として神棚へと飾られます。
【商品紹介】起上り小法師 (福島県会津若松市・山田民芸工房)https://t.co/qp5AGupmr3
起上り小法師は、福島県会津若松地方で「会津三縁起物」と呼ばれる伝統の縁起物です。型に紙を張って形をつくるとても小さな「張り子」で、底に重りが入っているため転んでもすぐ起き上がることから、 pic.twitter.com/wgTPYx2PNe
— unaginonedoko_official (@_unaginonedoko) September 10, 2020
(unaginonedoko_official@_unaginonedokoさん、アップありがとうございます。)
美の壺 菅原 清澄さん・文子さん 秋田県仙北市角館(かくのだて)町 雲然(くもしかり)
秋田県角館町雲然(くもしかり)は、積雪2メートルにもなる降雪地帯です。冬の季節の副業として作られてきたのが「イタヤ細工」です。
主に農作業具として使われていましたが、軽くて丈夫ということから現在ではオシャレな工芸品として人気があります。
寒冷地の秋田では、竹が生育しないためイタヤカエデの木を使います。イタヤ細工の工房を営む「民芸イタヤ工房」では、家族4人で制作にはげんでいます。
4代目の菅原清澄さんは、イタヤカエデの木を薄くそいでヒゴを作ります。両端を1ミリ程度面取りします。面取りをすることでツルツルとして編みやすくなるそうです。
ヒゴを編む作業は、妻の文子さんの仕事です。昔からイタヤ細工は、夫婦二人三脚で作られてきました。見事な手さばきですね。オボキと呼ばれる丸籠ができました。昔は麻糸を入れていたそうです。
面取りのひと手間が輝いていますね。イタヤ細工には、子どものために編んだおもちゃもあります。四つ編みの一種で、しっぽから編むそうです。左から編んでいきます。
左の馬は無病息災の意味があり縁起のよいものだそうです。子を思う親心がイタヤ細工にはあふれています。
角館町の武家屋敷内で今も作られているイタヤ細工は200年以上前から伝わる秋田県の伝統工芸品です。材料はイタヤカエデの若木です(こけしの材料も主にイタヤカエデです)。若木を帯状に裂いて編み上げていきます。玩具として有名なのはイタヤ馬とイタヤ狐です。#イタヤ細工 pic.twitter.com/IcUvW5CCnv
— 西荻 イトチ (@itochi0766) October 15, 2020
(西荻 イトチ@itochi0766さん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「神への願いを紙に託す」
美の壺 千葉惣次(ちばそうじ)さん 郷土人形作家
240年の歴史のある宮城県登米(とめ)市の「まめから神社」の拝殿には、東北地方のみに伝わる「オカザリ」と呼ばれる紙飾りがあります。
長く見事に切られていますね。白い色が神聖さをかもし出しています。
複雑で立体的、魚をとる網に似ていることから「網飾り」とも呼ばれています。一番下の紙垂(しで)の部分には、小判や扇といった縁起物がかたどられます。
1年の無事を祈り、正月に取りかえられています。郷土人形作家の千葉惣次さんは、オカザリを20年に渡り研究しています。
東北の神社を巡り、収集したオカザリの数は、なんと1000点、さまざまな「オカザリ」をみせていただきました。人の形にもみえますね。
竹に和紙をはさんだ「御幣(ごへい)」には、神様が宿るとされています。東北の御幣は、馬やきつね、雷神など、いろんな形の神さまがいらっしゃいます。
福島県二本松市の養泉院の御幣は、複雑に紙がつながっています。厳しい自然と向き合う東北地方の暮らしが、神様への祈りとなってオカザリを生み出しました。
「切紙~東北地方の正月飾りを中心に~」@飛鳥山・紙の博物館-2/27迄。神棚や神楽で飾られる、切り透かしや紙しめ、幣束といった切紙を展示。小規模ながらオカザリやザゼチの造形美を楽しめた。機械切りのものは風合いがまるで違ったけど、造り手が減少するなか伝承するために必要な手段なのだろう pic.twitter.com/YvXMqNmsoi
— C (@qu__sn) February 19, 2022
(C@qu__snさん、アップありがとうございます。)
美の壺 熊谷昭穂さん 元宮司 岩手県一関市曽慶(そげい)
一関市の曽慶熊野神社で長く神主をつとめてきた元宮司の熊谷昭穂さんは、現在、91歳です。70年、オカザリを作り続けています。
長さ2メートルを超える大きなオカザリは、大黒さまをあらわす米俵と恵比寿さまをあらわす鯛で1組(対)になっています。
熊谷さんは、昔、鯛と米俵をそれぞれ切るのに1時間、1組作るのに2時間で切っていました。オカザリは、障子紙を折りたたんでカッターで切るだけで豪華な模様ができます。
制作風景をみせていただきました。まず、下の部分からフリーハンドで切っていきます。下書きはしません。一発勝負ですね。失敗は許されませんね。ドキドキします。
かつてオカザリは、神主が1軒、1軒、家をまわって切ったそうです。型紙はなく代々、神主の親から子へ受け継がれてきたそうです。
しかし、熊谷さんは、戦争で父を亡くし、技を受け継ぐことはできませんでした。社に残っていたボロボロのオカザリを復元して自ら復活させたそうです。
熊谷さんは、切った紙は、だだの紙でお祓いすることで初めてオカザリとなるのだと教えてくださいました。
紙しめ
一関市の曽慶熊野神社のオカザリ。
恵比寿飾りと大黒飾り。#紙の博物館#切紙#紙しめ pic.twitter.com/N33PZGpGWE
— 匕〒''キ@ (@hideki27fc5) January 22, 2022
(匕〒”キ@@hideki27fc5さん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「やさしさを織り交ぜて」
美の壺 菊池直子さん 大学教授 渡辺未央さん みちのくあかね会 岩手県盛岡市大慈町
軽くてあたたかくざっくりとした風合いの「ホームスパン」は、イギリス発祥の羊毛織物です。
ホームは「家庭」、スパンは「紡ぐ」という意味で家庭のためにつくる織物です。岩手県立大学盛岡短期大学部名誉教授の菊池直子さんにその歴史をうかがいました。
はじまりは、大正時代に政府が農村の副業として羊の飼育や羊毛加工技術を奨励したことからです。花巻の農家・梅原乙子さんが先駆者といわれています。
その後、梅村さんの意志は、岩手の女性らに引き継がれ、戦後には、戦争未亡人の生活の糧にもなりました。伝統の技は、現在も受け継がれています。
盛岡市大慈町の「みちのくあかね会」は、創業60年、長く手作業でホームスパンを織っています。すべてが手作りです。汚れた羊毛を洗って染めます。
色のバランスを考え繊維を手で紡ぎます。人の手で紡ぎ、太さも自在です。たて糸ができました。この日は、よこ糸をかけてマフラーをつくります。
企画担当の渡辺未央さんは、手をかけた糸なので糸にやさしく急がずに織るよう心がけているそうです。ふんわりとした手触りのあたたかなマフラーは、東北の冬の産物ですね。
ホームスパンの心地よさ ~みちのくあかね会~
B1Fイベントスペース 12/6~12/11 最終日 17時閉場
家庭で羊毛の糸を紡ぎ、手染め・手紡ぎ・手織をした毛織物のホームスパンは、明治時代に英国人宣教師によって伝えられました。#ホームスパン #みちのくあかね会 #丸善日本橋店 pic.twitter.com/Foukm8Kyul— 丸善 日本橋店 (@mznihonbashi) December 5, 2023
(丸善 日本橋店@mznihonbashiさん、アップありがとうございます。)
美の壺 梅村マルティナさん 編み物店経営 宮城県気仙沼市
気仙沼駅近くのかわいいお店「気仙沼Fsアトリエ」が登場します。
店の中へ入ると壁にカラフルな毛糸がずらりとならんでいます。店主のマルティナさんは、ドイツ出身です。
子どもの頃から編み物が好きでどこへも持って行っていっていたそうです。2014年、気仙沼に編み物のお店を開きました。
扱うのはドイツで靴下用として使われている毛糸です。編むと自然に線や模様ができ自動的に柄があらわれます。まあ、魔法みたいな毛糸ですね。
マルティナさんは、東日本大震災が起こり、日常生活がままならない時に毛糸と作り方をそえて避難所へおくりました。
無心に編みものをしているときは、つらいことも忘れられるかもしれないと思ったからです。あざやかな色の毛糸は、避難所の人の心をときほぐしてくれました。
もっと毛糸を送ってくださいといわれた時、涙が出たそうです。これが縁となってマルティナさんは、拠点を京都から気仙沼に移し、地元のスタッフもできました。
スタッフの佐々木健太さんも編みものにハマったひとりです。気仙沼の自然がマルティナさんに新たな作品をもたらしました。
気仙沼の四季をイメージした毛糸や気仙沼の生き物が「あみぐるみ」となり東北の手仕事が広がります。
https://twitter.com/miharu_jadeite/status/962681396807413760
(miharu🇺🇦Hexenschuss@miharu_jadeiteさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。