こんにちは! らら子です。
今回は、若手の文楽三味線奏者の鶴澤寛太郎(つるざわ かんたろう)さんをご紹介します。
ベビーフェイスでさらにお若く見えますが、若手と言っても芸歴は長くスーパーテクニシャン。
文楽三味線の若手ホープとしてテレビや新聞でもよく取り上げられていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
三味線奏者・鶴澤寛太郎が語る『うめだ文楽』の魅力とはーー「芸の継承をしっかり受け継ぎながら精一杯、背伸びして、円熟したものをお見せできるようにしたい」 https://t.co/hsiMvLmGDX pic.twitter.com/HXnL2oNRPt
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) March 12, 2021
目次
鶴澤寛太郎さんは故・鶴澤寛治さん(人間国宝)の孫。プロフィール、年齢や出身、芸歴、受賞歴は?
さっそくプロフィールを見ていきます。
誕生日:昭和62(1987)年6月18日
出身地:奈良県
本 名:槌屋有紀哉[芸 歴]
- 平成9(1997)年 祖父 七代鶴澤寛治(つるざわ かんじ)に入門
- 平成13(2001)年 1月 鶴澤寛太郎(つるざわ かんたろう)と名のり、国立文楽劇場で初舞台
- 令和元(2019)年7月 竹澤宗助(たけざわ そうすけ)の預かり弟子となる
芸歴シンプルです。
鶴澤寛太郎さんは、人間国宝(重要無形文化財の保持者)の故・七代鶴澤寛治(つるざわ かんじ)さんの孫です。
祖父に10歳の時に入門し、13歳で初舞台。
2018年に七代鶴澤寛治さんが逝去されると2019年7月より、竹澤宗助さんの預かり弟子となります。
預かり弟子というのは、師匠が亡くなったりなにかの理由で師事できなくなったときに、他のお師匠のもとに移ることをいうそうです。
鶴澤寛太郎さんの受賞歴がすごい!
芸歴はシンプルですがほとんど毎年のようにいろんな賞を受賞しています(主な受賞歴だけ抜粋)。
[主な受賞歴]
平成21(2009)年 4月 第37回(平成20年度)文楽協会賞
平成23(2011)年 4月 第39回(平成22年度)文楽協会賞
平成24(2012)年 2月 十三夜会賞
平成24(2012)年 4月
第31回(平成23年度)国立劇場文楽賞文楽奨励賞
平成25(2013)年 9月 平成25年度大阪文化祭賞グランプリ
平成26(2014)年 4月 第42回(平成25年度)文楽協会賞
平成27(2015)年 3月 第43回(平成26年度)文楽協会賞
平成29(2017)年 4月 第36回(平成28年度)国立劇場文楽賞文楽奨励賞
平成31(2019)年 2月 平成30年度 咲くやこの花賞
寛太郎さんの入門のきっかけは?家族は?
鶴澤寛太郎さんの母方の祖父は、故・七代鶴澤寛治(つるざわ かんじ)さんです。
6歳の時から、寛治さんに毎週日曜日に琴を習い、文楽もよく見にいって(客席で寝て)いたとか。ある時、ふと寛治さんの三味線だけ違う音色であることに気づき、寛治さんの三味線にあこがれるようになります。
寛太郎さんの曾祖父、つまり、ひいおじいさんはやはり人間国宝の六代鶴澤寛治(つるざわ かんじ)さん。文楽三味線のサラブレッドでもあります。
六代・七代の姿を見て育った寛太郎さんのお母さんは、大変な道だと反対だったそうですが、寛太郎さんに習いたいと、小学生の時に自分の意志で祖父の七代目・鶴澤寛治さんに弟子入りします。
寛治さんはひとこと「厳しいぞ」とおっしゃったとか、とても喜んで最初のお稽古はずっとニコニコだったとか、伝わっています。
寛治さんのインタビュー記事などを読むと、控えめな表現ながら、孫の活躍がうれしくて仕方がないといった雰囲気が伝わってきていました。
豊竹嶋太夫(とよたけ しまたゆう)引退披露狂言で三味線の曲弾き(きょくびき)で話題に
文字通り若手ホープとして、注目を集める寛太郎さんですが、特に注目を浴びたのは、平成28(2016)年1月の大阪公演と2月の東京公演。
豊竹嶋大夫(とよたけ しまたゆう)さんの引退披露狂言で、大坂の人気力士の八百長を題材にした「関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)」で「曲弾き(きょくびき)」を披露して話題になりました。
曲弾きというのは、三味線を回したり、普通は指で押さえるだけの棹の部分で弾いたり、頭上に掲げて弦を見ずに弾いたり、掛け声をかけたり、とにかく派手でスリリング。
えーーっ!と思うような箇所を想像もしない弾き方をするのです。
客席も固唾をのんで見守っていて、客席にいたらら子もドキドキわくわく。
客席との一体感や、緊迫感、そして演奏を楽しむ気持ちが半端なかったです。
弾き終えたあとは大きな拍手で大盛り上がりでした。
落ち着いて弾いているように見えましたが、ご本人は相当な重圧の下で本当に大変だったそうです。
このときは、太夫の豊竹嶋大夫(とよたけ しまたゆう)さんの引退披露狂言で、人形遣いの吉田簑助(よしだ みのすけ)さん、おじいさまの鶴澤寛治さんと、なんと人間国宝が3人が勢ぞろい(*^^*)
豪華な舞台に立派に花を添えられました。
鶴澤寛太郎さんの特技や趣味は?インスタグラムやTwitterは
Twitterやインスタグラムでも情報発信をしている若い技芸員(演者)さんが増えていますね。
寛太郎さんも個人のオフィシャルサイトとインスタグラムがあります。
鶴澤寛太郎official site https://tsuruzawakantaro.com/
kantaro_tsuruzawa_official https://www.instagram.com/kantaro_tsuruzawa_official/
それによると、趣味は食べた呑んだり、しゃべったり歌ったり。音楽はすべて、カラオケも大好きだそうです。
たしかにインスタグラムは食べたり飲んだりの写真が多いです。幸せそう♡
特技は和楽器の演奏。
最初に始めたお琴は特に得意だそうです。
ほかにも二胡(にこ)や胡弓(こきゅう)などの三味線以外の楽器も
舞台上で演奏しています。
芸事の申し子のような寛太郎さん。
これからのますますのご活躍をお祈りしています!
らら子的萌えポイント
つい「寛太郎君」と呼びたくなってしまいますが、
スーパーテクニックの持ち主の鶴澤寛太郎さん。
初めて文楽に一緒に行く友達は、みんな「あの若い人すごい」と驚きます。
そのたびに「すごいでしょ!」と勝手に自慢するらら子。
三味線奏者さんは、途中で登場したりするときに、わきの小さな扉から出入りして、
両手をついて客席にぺこりっと挨拶するのを見るのが好きです。
寛太郎さんが出てくると、いつも以上にテンションが上がります^^
参考にさせていただいたサイト:
鶴澤 寛太郎/Kantaro_Tsuruzawaさん – Instagram https://www.instagram.com/kantaro_tsuruzawa_official/?hl=ja
鶴澤 貫太郎オフィシャルサイト https://tsuruzawakantaro.com/
鶴澤寛太郎さん(産経新聞)
花形出番です!文楽三味線・鶴澤寛太郎さん(1)祖父の「曲弾き」受け継ぐ(産経新聞)2016/2/7付 https://www.sankei.com/entertainments/news/160207/ent1602070014-n1.html
文楽インタビュー http://www.nohkyogen.jp/kensyo/int/bunraku-kabuki/101/101i.html