こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「心そのもの 禅」。
「禅」てなんでしょう?禅問答とか難しいイメージがあります~。禅のヒミツがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、ZEN禅ワールドへ。
【今日の #美の壺】は「心そのもの #禅」。
美の壺のタイトルも手がける書家、#紫舟 さんが、
京都、#東福寺 で「遺偈(ゆいげ)」と対面。
高僧が最期の気力をふりしぼって書き残した書とは。
禅僧が描いた「〇」を #玄侑宗久 さんが読み解く。#これ食うて茶飲め
今夜7時30分 BSプレミアム/BS4K pic.twitter.com/4A3bbyQ3ez— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) September 13, 2023
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
心模様で姿を変える京都、相国寺・枯山水の庭園。人の形にならった瑞龍寺の七堂伽藍(しちどうがらん)を雑巾がけする住職の日課。▽迫力のダルマ画で知られる禅僧、白隠(はくいん)の描いた「白隠マンガ」。○がまんじゅう!?多くの禅僧が描いた「丸」の意味を作家で禅僧の玄侑宗久さんが読み解く。▽肖像画の真骨頂「頂相(ちんそう)」。死の直前に書かれた「遺偈(ゆいげ)」に、書家、紫舟さんが対面。<File588>
出典:番組公式ホームページ
【出演】相国寺 総長…佐分宗順 瑞龍寺 住職…四津谷道宏 花園大学国際禅学研究所 顧問…芳澤勝弘 福聚寺 住職…玄侑宗久 京都国立博物館 研究員…森道彦 書家…紫舟 東福寺資料研究所 所長…石川登志雄
【ナビゲーター】草刈正雄 【語り・天の声】木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「空間に身を置く」
美の壺 佐分 宗順(さぶり そうじゅん)さん 相国寺(しょうこくじ)住職 京都市
京都・相国寺は、臨済宗 京都五山第二位の寺院です。室町幕府が創建した将軍家の菩提寺です金閣寺、銀閣寺の本寺でもあります。
境内の中心に位置する開山堂(かいさんどう)は、初代住職 無窓疎石(むそうそせき)が1392年に開山したもので、庭や書、和歌など多様な芸術を通して禅を表現しています。
開山堂は、禅宗寺院にとって神聖な場です。毎月1日は、祝聖(しゅくしん)と呼ばれる儀式がとりおこなわれ、600年に渡り国家の安泰が祈願されています。
相国寺宗務総長の佐分宗順さんは、仏教寺院にとってお堂や伽藍(がらん)は、大切ですが、庭園など、それを取り囲む環境は、切っても切りはなせない重要なもので、すべて信仰の対象だと言います。
枯山水のお庭は心が洗われますね。
佐分さんによると、相国寺は、戦乱などで焼失しており、元々の形は、残っていないそうです。
その時々の復興に尽力された方々が、禅の世界を再現するために努力された空間に身を置くことが大切なのだそうです。
おはようございます、今朝は冷え込みもまし☔模様…25日月曜日今週も宜しくお願いします。臨済宗大本山相国寺さん方丈、開山堂庭園より pic.twitter.com/yQBmdDyXBz
— まるぶら (@sxjvDYjrm8BMXv1) October 24, 2021
(まるぶら@sxjvDYjrm8BMXv1さん、アップありがとうございます。)
美の壺 四津谷 道宏さん 瑞龍寺(ずいりゅうじ)住職 富山・高岡市
瑞龍寺は、曹洞宗の寺院で加賀藩前田家の菩提寺です。朝7時、住職・四津谷道宏さんの一日は、高廊下の雑巾がけから始まります。30年続けている日課です。
圧倒される大きな廊下ですね。
四津谷さんは、そうじも、寝ることも、食べることもすべてが修行だといいます。瑞龍寺の伽藍は、左右対称にできています。
四津谷さんによると、寺の形が仏様の身体のかたちと同じ七堂伽藍(しちどうがらん)でできているそうです。
境内の中心にある仏殿をお腹と見立て、背骨にあたる法堂(はっとう)と山門が一直線に配されています。そして、300メートルに及ぶ回廊が血管のようにつながっています。
仏殿の内部を見せていただきました。中国の禅宗様式に習い、中央に釈迦、左右に文殊、普賢の三体が安置されています。
背景の来迎壁は、木目を横にして夕方の雲のように配しています。大乗仏教の歴史にならい、お釈迦さまが、西から来られたことを示しています。
四津谷さんは、目の前の釈迦は、自らの心を映す鏡で、仏さまや伽藍を見て自分自身にどう映るかを考えることだと語ってくださいました。
国宝 瑞龍寺(富山県高岡市)。三万六千坪(10800平米)の広大な敷地に左右対称の伽藍(僧侶が修行する建物)が配置されていて、それぞれの建物が仏の身体の一部を表している禅宗七堂伽藍の様式。 pic.twitter.com/QLlRgL3hn8
— sanokuni (@sanokuni) January 18, 2017
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美の壺:2つめのツボ「メッセージを読みほどく」
美の壺 芳澤 勝弘さん 花園大学国際禅学研究所顧問 京都市・法輪寺
達磨(だるま)寺の愛称で親しまれている法輪寺には、8000余体のダルマが奉納されています。十代 伊山和尚の頃、中国禅宗を開いたインド人仏教僧 達磨大師に着想を得ました。
寺に伝わる禅画「達磨図」を見せていただきました。作者は、江戸時代の禅僧の白隠慧鶴(はくいんえかく)です。
芳澤勝弘さんによると、太い線で描かれたダルマは、白隠から始まったそうで、インドの言葉で「ダルマ」と書くと「真理」という意味があるそうです。ダルマには、禅についてわかってほしいという白隠のメッセージが込められています。
芳澤さんが「白隠マンガ」と呼ぶ禅画には、落書きをする巡礼者が「落書きをしてはならない」と書いています。
賛には「ひびく瀧つせ 瀧の音」とあり、瀧とは、観音菩薩のことで、観音さまから見た絵を表したものだそうです。
白隠は、禅画を通じて禅の教えを民衆に伝えました。その数、10万点とも言われています。すごい数ですね。白隠さんの熱意が伝わります。
白隠画の重要なレパートリー
釈迦・達磨・観音は、白隠が生涯をかけて描き続けた重要な画題でした。穏やかな表情の釈迦、力強い視線の達磨、優美な姿の観音。これらを描くことで、民衆への禅の普及に力を尽くしたのです。企画展「出雲国の白隠・大雅・風外」は6/25(日)まで当館で開催中。お見逃しなく! pic.twitter.com/0pMQZGmKzq— 松江歴史館 (@matsureki) June 14, 2023
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美の壺 玄侑 宗久(げんゆう そうきゅう)さん 福聚寺(ふくじゅうじ)住職・作家 福島県・三春町
福島県三春町の福聚寺は、禅僧 仙厓義梵(せんがいぎぼん)が滞在していた寺院です。
現住職の玄侑宗久さんは、小説家、芥川賞作家でもあります。
仙厓の心を今に受け継いでいます。
玄侑さんが、大切にしている仙厓の禅画を見せていただきました。竹の禅画≪此竹画讃≫に描かれている竹は、すす払いに使われるような竹です。
賛には「この竹は、小さいけれどもぬっときた。」と書かれています。竹を庶民に見立て、くじけそうな人々に粘り強くはね返せ、という仙厓のメッセージが込められているそうです。
仙厓は、岐阜県の貧しい農家の出身で、庶民でも仏の教えがわかるようにと親しみやすい禅画を描きました。丸い「円」は、多くの禅僧が好んで描いたものです。
仙厓の≪一円相画賛≫は、丸い円の隣の賛には、「これをまんじゅうと思って食べなさい。」と書かれています。
玄侑さんは、心がゆれてると丸い円にならない、白紙で向かいなさいと戒めているのだと仙厓のメッセージを教えてくださいました。
丸い円は、意味深ですね。ひと筆で円を描くのは、意外と難しいです。
福聚寺には仙厓さんが逗留した際に書いたといわれるレン(看板みたいな…そして変換できない)が残されているそうですが、本堂の中にあるのかどこかに保管してあるのかはわかりませんでした。
境内にはまるさんかくしかくのオブジェ的な物があって、これだけでも『仙厓』の文字が見られて嬉しかった。 pic.twitter.com/ZTgEDOcyYd— こない (@konai1229) June 9, 2018
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美の壺:最後のツボ「教えを伝える」
美の壺 森 道彦さん 京都国立博物館 研究員 京都市・東福寺
鎌倉時代創建の東福寺は、円爾(えんに)によって開山されました。
「頂相(ちんそう)」は、師匠と弟子の絆を示すような肖像画です。師が自らの言葉を添え弟子に渡し精神を伝えました。
京都国立博物館の森道彦さんに禅のあり方を教えていただきました。
禅宗は、「心」を伝える宗教で、師匠の姿や行動を見て弟子が体得するもので、師匠は、弟子が真理に気づけるよう導きだすよう示すのだそうです。
円爾の頂相が残されています。顔の部分は細い線で描き、身体は太い線で対比して描いています。
右目は、病んでいたため細く描き、老いたありのままの姿で描いています。
塔頭の国宝・龍吟庵(りょうぎんあん)は、円爾の弟子、無関普門(むかんふもん)の住居跡です。
ここに彫刻の頂相が残されています。墓の上に彫刻の頂相が乗っている墓頭です。
理想化することなく、目、耳たぶ、病気の傷跡など、顔の特徴を捉え、精巧に作られることで師の精神を伝えています。
迫力を感じますね。
東福寺第三世住持(住職)・無関普門の頂相(肖像画) pic.twitter.com/19im3TLdDP
— 惠法 (@tequiero1194) December 2, 2014
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美の壺 紫舟さん 書家 石川 登志雄さん 東福寺資料研究所所長 円爾の「遺偈(ゆいげ)」
「美の壺」の題字でおなじみの書家の紫舟さんが登場します。
円爾の「遺偈(ゆいげ)」を見せていただきました。遺偈とは、師匠が死の直前に自らの境地を伝える書です。
円爾の遺偈を東福寺資料研究所の石川登志雄さんと読み解きます。
「79年の生涯、仏の教えを知ろうとしたが、仏はそれを教えていない。皆が、教えを伝え、悟りを得なさい。」と書かれているそうです。
周囲の人が支え、最期の力をふりしぼり、一字、一字書いたものだと紫舟さんは読み取ります。
石川さんによると、短時間で書いた書で、こんなに力を持った書は、あまりないそうです。
円爾の弟子、癡兀大慧(ちこつだいえ)の遺偈も見せていただきました。
こちらは、「自力で悟った真理こそが仏の教えだ。」と書き遺しています。
両目を失明し、散らばったような字です。かすれた部分は書き足していると、紫舟さんは見ます。紫舟さん、よく見てますね。
石川さんは、禅というものは、師匠の生き方、考え方、姿そのもので全てを受け継ぐことが大切で、亡くなる時に弟子に与える唯一のものが「遺偈」だと語ってくださいました。
禅僧が亡くなる際、弟子たちに書き遺す悟りの言葉が「遺偈(ゆいげ)」です。#無準師範 は「生まれるときも死ぬときも人は赤裸で何もとどめない。
仏道の真理を問うならば、#五百羅漢 がいるという天台山の石橋に行ってみるがよい」としたためました。#遺偈に教わる#特別展東福寺#東京国立博物館 pic.twitter.com/8Ym2fi9y0S— 特別展「東福寺」 (@tofukuji2023) April 6, 2023
(特別展「東福寺」@tofukuji2023さん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。