こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「ぬくもりを味わう お椀(わん)」。
お気に入りのお椀って、愛情感じますよね。漆塗りのお椀がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、お椀・JAPANワールドへ。
NHK BSプレミアム 11/15 19:30 美の壺「ぬくもりを味わう お椀(わん)」 #nhkbsp #tsubo #美の壺 https://t.co/U5c7U7zM2K
— NHK BSプレミアム (@NHK_BS_Premium) November 15, 2023
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
福井・鯖江の越前漆器の地で、お椀(わん)のさまざまな形を楽しむ!▽100以上の工程を経て作られる輪島塗。完成後も年月が育むツヤで、自分だけの輝き!▽京都の料理人は、二十四節気ごとに自ら考案したお椀(わん)で極上の一品を!▽加賀の気鋭の漆芸家が作り出す新たな世界▽木地師によって建てられた寺で今も皆で使う、明治時代の「合鹿椀(わん)」。一度は途絶えた幻の合鹿椀を、職人が完全復元!<File591>
出典:番組公式ホームページ
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「肌で味わう」
美の壺:内田 徹さん 越前漆器工房店主 福井県鯖江市
福井県鯖江市は、越前漆器の町として古くから知られています。創業225年、お椀専門の工房「漆琳堂(しつりんどう)」の8代目 内田徹さんに漆のお椀の種類を見せていただきました。
胴部がどっしりした形で七福神の布袋(ほてい)尊のおなかに似ている「布袋型」、少し反りがあるものは、「端反(はぞり型)」です。
端反型の方が少しだけ外に広がっていて角度をつけるだけで美しい所作で飲み切れるお椀です。飯碗は、汁椀より浅く、間口が広く箸が入れやすくなっています。
永平寺で使われている全てのお椀が入れられる「応量器」も紹介いただきました。内田さんは、持ち上げて口に運ぶ食器は日本だけで日本独自の文化として発展していったのだろうと教えてくださいました。
内田さんの工房では1500種類以上のお椀を手がけてきました。すごい種類ですね。歴史を感じますね。
鯖江を色々見て回る。越前漆器の漆琳堂さん pic.twitter.com/XJvFRF3YzC
— 三島大世 TAISEI MISHIMA (@taisei_pd) September 29, 2020
(三島大世 TAISEI MISHIMA@taisei_pdさん、アップありがとうございます。)
美の壺:中室 耕二郎(なかむろ こうじろう)さん 輪島塗工房当主 石川県輪島市
漆塗りの技術は、縄文時代には存在していました。江戸時代になると国内の地域で技術が確立しました。輪島塗は、100以上の工程を経て作られています。
創業1813年、江戸時代から210年続く輪島塗の工房「株式会社 輪島屋善仁(わじまやぜんに)」の9代目 中室耕二郎さんによると、漆は、やわらかい塗料で手に持った時や口に運んだ時の柔らかさは他の素材にはないといいます。
輪島塗は、「地の粉」を使った下地塗りに特徴があります。地の粉が漆に浸透して強度が生まれます。仕上げの上塗りの作業は、ほこりやちりが入らないよう専門の部屋で行ないます。
お椀は、完成後も変化をしていきます。中室さんが、ふだん使っているものをみせていただきました。
お椀は、使っているうちに「使いづや」が器にでて、自然と磨きの工程がなされ表情を変えていきます。
つやつやと輝いていますね。暮らしの中で変化していくのが輪島塗の愛される理由なんでしょうね。
https://twitter.com/Wajimaya_zenni/status/1725651633001083212
(㈱輪島屋善仁【公式】輪島塗のお店@Wajimaya_zenniさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「お椀と料理の小宇宙」
美の壺:佐々木 浩さん 日本料理店店主 京都市東山区
京都・八坂通りの一角にある日本料理名店「祇園さゝ木」の店主 佐々木浩さんは、お椀に深い思いを寄せる料理人です。
使うお椀は、蓋つきのものです。二十四節気にあわせて佐々木さんが考案したものです。7月後半から8月初めの大暑(たいしょ)の頃に扱うお椀は、花火が描かれたお椀です。
花火の絵柄を彫り、金粉や金箔をうめる「沈金」の技法が施されています。ふたを開けると大輪の花火が描かれ、表面は、花火を大きく見せるためにふたの面を平らにしています。
また、清楚な蛍の柄には、小ぶりな椀と言うように、絵柄にあわせてお椀の大きさや形を変えています。
佐々木さんは、椀のふたを開けると会話がはずみ、食べる方も出す方もこの瞬間にお椀の醍醐味を感じるそうです。お椀は、料理人の肝ですね。
https://twitter.com/mizuhofuji/status/1277210384890359809
(裏けいすけ凸≫≫凹@mizuhofujiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:季節と料理
日本料理の要は、一番だしです。季節ごとに変える昆布とカツオでだしをひきます。具材に合わせたダシをとります。夏はすっきりと、冬の寒い時には、葛を入れてとろみをつけます。
佐々木さんは、季節を合わせる、感じ取ることが一番大切だと考えています。佐々木さんがお椀にあわせた料理を紹介くださいました。
9月中旬の「白露(はくろ)」の頃には、すすきのお椀です。料理は、鶏卵豆腐を満月、そうめんを雲とした汁物です。お椀のふたを開けるとうさぎの絵が出てきました。
朝晩の冷え込みが増す10月終わりから11月初めの「霜降(そうこう)」には、松茸に脂がのった鱧のお吸い物です。お椀をあけると嵐山の渡月橋にもみじが描かれ、季節感が漂い、一期一会を演出してくれます。
「祇園 さゝ木」は、京都で最も予約が取れない店としてミュシュランガイド3つ星を獲得した名店です。半年の大規模改造による長期休店を経て、2023年8月にリニューアルオープンしました。
いよいよ祇園さゝ木さん登場です!「日本料理アカデミー」の公式Instagramスーパーシェフ数珠つなぎ動画『美味研鑽(びみけんさん)』https://t.co/UmDXMtACV8
今回はミシュラン三つ星「祇園さゝ木」主人佐々木浩さんが鮎の“再構築”焼きを披露します。“再構築”の意味とは…⁉️ pic.twitter.com/B2X8wo3edY— 株式会社ダイズ (@DAIZU_TV) September 2, 2021
(株式会社ダイズ@DAIZU_TVさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「器に宿る物語」
美の壺:田中 瑛子さん 漆芸家 石川県加賀市
漆芸家の田中瑛子さんのつくるお椀は、まるでお花のようです。すべてがひとつに収まる仕様のお椀です。素敵ですね。
田中さんは、山中漆器の中嶋虎男氏に師事をし、多くの昔のお椀や伝統的な形を学んだ上、行きついたのがこの形でした。こんな形のお椀があってもいいのではと思い制作しています。
田中さんは、木地(きじ)挽きから仕上げまでの全工程を一人で行います。見た時に違和感のない一体感のある曲線を目指しているそうです。キレイなカーブですね。かわいさの中にスッキリとした印象もあります。
田中さんの作品は、漆の表現に特徴があります。下地を塗らず木地に黒と赤の漆を塗り、やすりで仕上げると木の杢(もく)が浮かびあがり模様のようになります。さらに生漆を塗り磨くと輝くお椀が完成して新たな世界が広がります。
本日、Fermentopia 三日目も順調に設営されております
今日は、国内外で活躍され、高い評価を受けている漆芸アーティスト・田中瑛子さんの手による貴重な限定作品「陽乃鳥 卵杯」が登場します!
お楽しみに! pic.twitter.com/bW9QEMxC82
— 新政酒造 佐藤祐輔 (@aramasayamayu) June 8, 2023
(新政酒造 佐藤祐輔@aramasayamayuさん、アップありがとうございます。)
美の壺:飯山 五百子さん 福正寺坊守 石川県能登町合鹿(ごうろく)
石川県能登町合鹿地方にある創建500年になる「福正寺(ふくしょうじ)」は、地区に住む漆器の合鹿椀(ごうろくわん)をつくる木地師らが建てた寺だと伝えられています。
檀家の方々が集まり法要が執り行われた日、寺の台所では、お椀にご飯を盛って食事の準備がされていました。
まだ、白米が貴重だった頃から、法要があるとご飯をお椀に盛り家へ持ち帰り、家族と分け合って食べた風習があり、現在もその風習が残っています。
使われているお椀は、明治時代にこの地域で作られた「合鹿椀」です。寺にある江戸時代の合鹿椀を見せていただきました。
けやきの材質でできていて、高さがあり高台も高くなっています。坊守の飯山五百子さんによると、合鹿椀は、田畑や野良仕事の時も持って行き、畳やむしろ、土間に置いても安定する高さだったそうです。
しかしながら合鹿椀は、明治時代に生産が一時期途絶えていたそうです。
https://twitter.com/takashiyam/status/1585270389545934850
(やまうち🌗@takashiyamさん、アップありがとうございます。)
美の壺:大宮 静時(おおみや せいじ)さん 木彫家・漆作家 石川県能登町十郎原(旧柳田村)
木彫刻作家の大宮静時さんは、能登町十郎原(旧柳田村)で30年以上合鹿椀を作り続けています。元々は、木彫作家として活動していましたが、合鹿椀との出会いが人生を変えました。
大宮さんは、大宮さん自身のオリジナルの合鹿椀を作っていましたが、このままだと本来の合鹿椀が廃れてしまうと思い15年前より、自分の合鹿椀を封印して、かつての合鹿椀の復元を行っています。
大宮さんオリジナルの合鹿椀を見せていただきました。ゴツゴツとした印象のお椀で、器にノミの削りあとがみえています。大宮さんが、復元をする時、参考となったのが、旧柳田村が5年をかけて調査をしてまとめた資料『合鹿椀』でした。
大宮さんは、合鹿椀の魅力は、彫刻的なフォルムと力強さ、そして、人を包み込むおおらかさだと言います。復元した合鹿椀の飯碗と汁椀は、木目のあとが残り素朴で力強い合鹿椀です。
暮らしの中に生き続けるお椀は、今も昔も偉大な存在ですね。
https://twitter.com/keiogawa_urushi/status/1421366053741817858
(小川恵🍚漆器、工芸@keiogawa_urushiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。