美の壺 「こころ震わす 巨石」<File542>場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「こころ震わす 巨石」。

壮大!スペクタクル!自然の産物なのに神々しい石たち。色んなものに見立てた「巨石」がたっぷり出てきます。

番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、「ストーンサークル」ワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

不思議な存在感を放つ「巨石」。

茨城県・筑波山や島根県・鬼の舌震の巨石群は、自然が作り出す天然の美を誇る。

群馬県・榛名神社には神の在所としての巨石が、

島根県奥出雲には人気漫画のモチーフとされる巨石や神そのものの巨石群が。

彫刻家・絹谷幸太さんは「石の声」に耳を傾けながら巨石と向き合う。

香川県在住の石彫家・和泉正敏さんは、芸術家イサム・ノグチと長く共同製作、自らの家も巨石で作り上げた<File542>

出典:番組公式ホームページ

【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)





美の壺:1つめのツボ「想像の世界を楽しむ」

茨城県 筑波山 ジオガイド矢野徳也(やの とくや)さん

日本百名山に挙げられる「筑波山」は、男体山と女体山からなる標高887メートルの山です。

山中の巨石にはユニークな名前がつけられています。ジオガイドの矢野徳也さんに教えていただきました。

高さ15メートルの大仏様に似ている「大仏岩」、ひき蛙のような「ガマ岩」、二つの大きな石が並んでいる岩は「出船入船」の名がつけられていて左側が船の舳先、右側が船尾を表しているそうです。

岩にはいろんな見立てがあるのですね。そんな多くの奇石がある筑波山で矢野さんがオススメするのは「弁慶の七戻り」という岩です。

勇敢な弁慶が、頭上の岩が今にも落ちそうで潜ろうかやめようかと7回躊躇したという逸話が残されているそうです。

筑波山の巨石は堅牢で崩れにくく風化しにくい岩石です。岩の謂れを知ることで親しみを持ち楽しむことができるのが巨石の魅力だと語ってくださいました。

(KEIZAN(K389)@keizan89さん、アップありがとうございます。)





島根県 奥出雲 巨石ひしめく渓谷 ガイド 早川正樹(はやかわ まさき)さん

島根県奥出雲町の全長2キロメートルに及ぶ渓谷は「鬼の舌震い(おにのしたぶるい)」と呼ばれ無数の巨石がひしめき合っています。

その昔、この地の女神 玉姫(玉日女命)を慕ったワニ(出雲地方の方言でサメのこと)が、玉姫遭いたさに川をさかのぼって来るのを拒んだ姫が大きな石を川に投げ込み阻んだことから

ワニが身体を震わせ悲しみ、恋しんで「ワニがしたぶる(恋い慕う)」がなまり「鬼の舌震い」という名で呼ばれるようになったそうです。

この他にも鬼の名を冠した名の岩があります。

「鬼の試刃岩(おにのしとういわ)」は、鬼が刀を試し斬りした岩だと言われ、岩を真っ二つに割れた様子が人気アニメ「鬼滅の刃」の名場面、主人公炭次郎が斬った岩に似ていると言われ人気を集めています。

「鬼の落涙岩(おにのらくるいいわ)」はくぼみのある岩から川の水が流れ、まるで鬼が涙する様子だと名が伝えられています。玉姫に恋焦がれるワニ(サメ)の涙ですね。

https://twitter.com/kachigusecarp/status/1330790378685886466

(エリツィン@kachigusecarpさん、アップありがとうございます。)





島根県 奥出雲  歌人が詠んだ巨石

巨石ひしめくこの地は、避暑地としても多くの人々を魅了してきました。

与謝野鉄幹・晶子夫妻は昭和5年、但馬・城崎の山陰東部の吟行旅行で「鬼の舌震い」へ立ち寄っています。

『山陰遊記』の中で与謝野鉄幹・晶子夫妻は、険しい山道にも関わらず観察をしていたことが記されています。

また、当時の風景や奇石について、晶子は歌にしています。

「奥山の 橋一すぢの ものならで 岩より岩へ 次々に掛く」(晶子)

いにしえの伝説から現代の歌人に渡るまで、巨石は人々を刺激し続けているのですね。

https://twitter.com/oniwastagram/status/1383061642905153539

(日本庭園情報メディア『おにわさん』-The Japanese Gardens-@oniwastagram、アップありがとうございます。)





美の壺:2つめのツボ「ひとの願いを受けとめる」

群馬県 高崎市 榛名(はるな)神社 宮司 佐藤真一(さとう しんいち)さん

1400年以上の歴史のある榛名神社の境内には巨石がいくつもあります。

瓶子の滝(みすずのたき)は、お神酒を入れる器、瓶子(みすず)に似ていることから名前の由来があります。

宮司の佐藤真一さんは、この風景を日々楽しんでいます。榛名神社の特徴は境内全てが岩でできている珍しい神社です。

代表する岩は、「御姿岩(みすがたいわ)」です。高さ48メートルでその名の通り神の姿にみえる巨石です。

岩が拝殿と接していて、ご神体は巨石の中に入っていらっしゃると言われています。江戸時代には、関東一円より豊作祈願のために榛名講のお札を求めに訪れています。そしてお札には御姿岩が描かれています。

榛名神社は大勢の人の祈りを叶え、今も変わらず見続けています。

https://twitter.com/Yuko_mocha_KN/status/1406917240889352193

(もっちゃん@ユーコー関東・宇部@Yuko_mocha_KNさん、アップありがとうございます。)





島根県 立岩(たていわ)神社 須田郡司(すだ ぐんじ)さん、金折徹也(かなおり てつや)さん

世界中の巨石を映す写真家須田郡司(すだ ぐんじ)さんが登場します。

須田さんは、巨石を巡る長い旅を経て出雲市へ移り住みました。出雲は石神信仰の盛んな地域で出雲風土記にも記されています。

須田さんに案内いただいたのは森の中に佇む「立岩神社」です。最も高いところで12メートルになります。巨石そのものがご神体になります。

氏子代表の金折徹也(かなおりてつや)さんは、月に1度は必ず訪れ境内の清掃をして神様を守っています。

金折さんの子どもの頃には周囲には田が広がっていたそうです。立岩神社は水の神様を祀っています。

日照りが続いて雨が降ってほしい時に祈りに訪れると必ず雨が降ったのだそうです。毎年9月には感謝を捧げる祭礼があります。祈りつづけた場所を後世にも伝えていくのでしょう。

(石川陽春デザインワークス@kiyoharudesignさん、アップありがとうございます。)





美の壺:最後のツボ「向き合い、語り合う」

若き彫刻家とギリシャ石との出逢い

彫刻家 絹谷幸太(きぬたに こうた)さんが登場します。

絹谷さんは、創作意欲を駆り立てる石を求め世界中を旅しています。ブラジルで手に入れた花崗岩は5億年前に起源のある石でその石を用いると地球そのものを感じることができるそうです。

制作をする過程で心がけていることは、石を単なる素材として扱うのではなく、素材自身の声に耳を傾け、石と対峙することです。石が制作者・主役となり絹谷さん自身が素材・脇役となります。

そんなきっかけとなった作品がギリシャ産の石を使った《ピエトロ・デイ・パラゴーネ》です。石をノミで打つ作業をしていた時、大きく響く音が石から素材自身の叫びとなって聞こえてきました。

展示会が近づき素材を封じ込めるような制作をしていて我に返ることができたそうです。石の持つパワーですね。

(Art Annual online@ArtAnnualonlineさん、アップありがとうございます。)





香川県高松市牟礼町 芸術家の魂が残る「石の家」

石彫家 和泉正敏(いずみ まさとし)さんが登場します。

高松市牟礼町は優れた石「庵治石(あんじいし)」の産地です。和泉さんは、石の持つ自然な肌合いを大切にして石が楽しく残るようにと石と実直に向き合ってきました。

和泉さんの自宅は、石でできています。2年の歳月をかけて和泉さんがつくりました。使われている石の大きさも形も様々です。

石の家を建てるきっかけになったのは、芸術家イサム・ノグチとの出会いによるものです。

和泉さんは、イサム・ノグチの石作品のパートナーとして四半世紀に及び共同で作品を作りました。

代表作《黒い太陽》(シアトル美術館)も手掛け制作過程の一部は和泉さんの家の大国柱となっています。

生前、イサム・ノグチは、和泉邸を「現代のお寺」だと語っていました。部屋の中にはイサム・ノグチの影響があらわれている部屋もあります。所々、提灯をランプにした「あかり」もあります。

毎年11月には、イサム・ノグチのお誕生日会をしています。芸術家 イサム・ノグチの魂がここに眠っています。

https://twitter.com/IsamuNoguchi21/status/1408263608467791876

(展覧会『イサム・ノグチ 発見の道』@東京都美術館@IsamuNoguchi21さん、アップありがとうございます。)





美の壺:再放送・バックナンバー情報

美の壺・合わせて読みたい バックナンバー

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美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。

今回の『美の壺』初回放送は2021年6月25日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。

放送スケジュールは2021年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時45分~です。

また金曜日午後0:30〜午後1:00からBSプレミアムでの再放送も始まりました。

BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!

NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。

最近では「ないエンタメがない」がキャッチコピーのU-NEXT(ユーネクスト)も話題ですね。最初の31日間は無料おためし期間だそうです。




【参考サイト】

番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル  https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/