こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「時を越え なお青く 藍染め」。
藍の色って好きです~。おだやかでいやされますよね~。地味だけど個性的な藍染めがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、藍染めワールドへ。
【きょうの #NHKBS #美の壺】は #藍染め
日本の青 #藍 の天然染料は環境負荷もかからない今の時代にあった #サステナブル なもの。その魅力に魅せられた若き作家と日本古来の伝統を今もなお守り続ける職人たち。深く青く美しき「藍染め」の世界をご紹介します!
後5時30分 #NHKBS pic.twitter.com/2aqe9nCjJi— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) October 15, 2024
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
「藍染め」最新事情!元女子プロサッカー選手から転身し世界が注目する藍染め作家。その作品とは?▽天然の革を天然の藍で染め上げる「藍革染め」のこだわり▽日本最古の藍染め「正藍染」。一年の間にわずか一度、初夏の間だけしか染色できない技法▽江戸っ子の粋を今に伝える浴衣の型染「長板中型」。200年の老舗の技とは?▽東京のヒノキを使った世界で唯一の「藍染め家具」のサステナビリティ<File618>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】藍沢さん(藍染め戦隊 藍レンジャー)…八嶋 智人 俳優/千葉 正一…正藍染四代目/野口 和彦…染物店七代目/品田 彩来…藍染師/原田 賢一…染色家/宮地 洋…藍染め家具ブランドディレクター/田中 良典…家具職人
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「受け継ぎ 守られてきた色と柄」
美の壺 千葉 正一(しょういち)さん 正藍染四代目 宮城県栗原市
日本最古の藍染めの技法「正藍染(しょうあいぞめ)」は、平安時代に技術が確立、日本に広まりました。天然の藍を自然発酵させて染めます。
宮城県栗原市では、自ら布を織り、正藍染をほどこしていました。明治時代になると、安価な染料で染められるようになり、最盛期に20軒あった正藍染は、現在、千葉家のみとなりました。
初代で正藍染めの人間国宝・千葉あやのさんのひ孫にあたる四代目の千葉正一さんは、会社員でしたが伝統技法を絶やさないために継ぎました。春にタネをまき、夏に刈り取り半年をかけて染料を作ります。
藍の葉を発酵熟成させた藍玉は、青い色の元になります。藍玉に木の灰と山の水を加え常温でじっくり自然発酵させ、青い色の成分がとけだして正藍染の染料になります。
染色できる期間は、初夏の1か月です。発酵がうまくできず、3年間、まったく色が出ないこともあったそうです。自然ってきまぐれですね。千葉さんは、「藍は生き物」だと言います。
今年は、温かい日が続いたため、染料の発酵がうまく進んだそうです。初代から教えを大切に守りつくりますが、難しく、言われたとおりしても色が出せないとこもあるそうです。
最後まで勉強だと千葉さんは、語ってくださいました。
栗原市文字地区の千葉家に伝わる「正藍冷染」。
現存する日本最古の染色技法。
藍を栽培し、自然発酵させて染色を行う草木染め。
自然発酵の藍色の鮮やかさに驚きよりも感動。
試作品のエプロンも良い感じ。 pic.twitter.com/2HSovvSNv1— 田中 伸弥 (@Nobuya_tnk) June 29, 2022
(田中 伸弥@Nobuya_tnkさん、アップありがとうございます。)
美の壺 野口 和彦さん 染物店七代目 東京・八王子市
江戸時代、庶民に木綿が普及し、藍染めが大流行しました。染料も工夫され、たくさんの生地を1年中染められるようになりました。
藍染めは、着物や作業着ばかりでなくあらゆるもを染めます。特に藍染めのゆかたは、江戸っ子の粋として愛されました。
江戸時代から続く老舗の染物店「野口染工場」の七代目で長板中型職人の野口和彦さんは、江戸時代中期から伝わる技法で反物をつくります。
6メートルの長板に生地を貼りつけ型紙を置いて色柄をつけていきます。ズレないように1ミリの点を重ねて柄をつなぎます。裏側にも表と裏に同じ柄があり、白と藍の色がうきだします。
表と裏に柄があることで、色のコントラストがくっきりとします。野口さんは、300年、受け継いだものを全く変えず長板中型の技術を守っています。
やり方は昔のままですが、全てにムダがなく、手間がかかるものの素敵なものができるそうです。よく考えれらていて、日本人の技術の結晶だと野口さんは語ってくださいました。
この浴衣は、竺仙にて型紙を見せていただきその中から選んで綿縮地に長板中形の技法でと誂えをお願いしたもの。
八王子の野口染工場にて長板中形の型付けと藍染めの浸染の工程を見せていただきました。https://t.co/eC8Zchz4Hk
— 朝香沙都子👘きものカンタービレ♪ (@kimonocantabile) July 29, 2022
(朝香沙都子👘きものカンタービレ♪
@kimonocantabileさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「深く青く美しき日本の色」
美の壺 品田 彩来(しなだ あやき)さん 藍染師 千葉県大綱白里市
新進気鋭の藍染師 品田彩来さんの工房「NORABI」は、千葉県大綱白里市の畑の中にあります。2023年10月にクラウドファンディングで立ち上げました。
学生時代に学んだグラフィックをいかして海や世界の紛争をテーマにしたものなど自由な発想で伝統にとらわれない藍染め作品を制作しています。
品田さんは、ヨーロッパで活躍したサッカーのプロ選手でした。大量生産、大量消費されるサッカービジネスに疑問を感じ、27歳で現役を引退、自分に何ができるのか探した先に草木染めがあり、藍染めに出会いました。
なんと!おどろきの転身ですね。品田さんは、伝統的な藍染工房で基礎を学び、その後は独学で研究を続けています。スポーツで培ったのでしょうか。行動的ですね。
天然の藍で染めた布は、じょうぶで長持ち、使い終わった後は、畑の肥料にもなってムダがなく、環境にもやさしいそうです。
藍染めの世界は、品田さんが、探し求めていた生き方でした。持続可能で環境に負荷がかからない循環型の藍染を目指しています。
品田さんは、長年、海外にいたため「日本が持っている技術はすごい!」と世界が注目していることは知っていましたが、昔から伝わる技術を日本人の自分が作ることがいいのだと語ってくださいました。
藍染めってSDGsなんですね。知りませんでした。
元プロサッカー選手で藍染師の妹、品田彩来によるクラウドファンディングが昨日から始まりました!
工房の移転をきっかけに、藍染を通してサステナブルかつ国際的なアートの拠点を作ろうとする試みです。妹とか関係なく、心から応援したいプロジェクト。動画が面白いです!https://t.co/aR2PKtl5qo
— 太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 (@akimiota) April 28, 2023
(太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中@akimiotaさん、アップありがとうございます。)
美の壺 原田 賢一さん 染色家
藍染めでつくられた革製品を制作する「enku(えんくう・縁空)」の原田賢一さんは、牛、馬の革を独自の手法で藍に染めて作品を発表しています。
手帳にカードケース、革財布やキーホルダー、全てが藍の革でできています。原田さんのこだわりは、染料、皮、すべて天然を使います。布の藍染めとは違ったおもしろさ、むつかしさがあるそうです。
布は、均一に染められますが、革は、染めにムラがあり、濃淡ができて立体的になるのも特徴のひとつです。原田さんの工房は、実家の倉庫を自身が改造したものです。
あいがめも原田さんの手作りです。革を水にしみこませ、ハケ使い、すりこむように革の繊維までしみこませます。しみ込ませて乾かす作業を8回から10回程度くり返します。
しみ込ませるタイミングは原田さんの経験値です。原田さんのもうひとつの特徴は、スタイリッシュな革製品に江戸小紋のような伝統的な柄を用います。
墨縞という柄は、藍染めの革に天然の墨をハケでシマ模様をつくります。まったく同じ色がでないのは天然のおもしろい所で分量や時間を同じにしてもすべて同じものはないそうです。
革や藍は、天然で個性的を感じると原田さんは語ってくださいました。藍染めの革製品って、いい色合いですね。長く持つとどんな感じになるのでしょうか。気になります。
【注目の作り手:enku さん】
「困難であればあるほどやりがいを感じ、のめり込んでいきました」という原田 賢一さん。〝日本独特の革を創りたい” という想いから藍染め革研究を追求し、日本初の様々な取り組みを続けられています。https://t.co/jWcYZuGdH9#iichi pic.twitter.com/0yTZ3v77oy— iichi (いいち) (@iichi_Japan) May 8, 2019
(iichi (いいち)@iichi_Japanさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「主役を引き立たせる名脇役」
美の壺 宮地 洋(みやち よう)さん 藍染め家具ブランドディレクター 東京都杉並区
東京杉並区のマンションの共有スペースに藍染めの家具があります。材質は、ひのきでできています。ひのきといえば高級素材と思われがちですが、ここにある家具は、すべて家具として活用されないひのきを再利用したものです。
藍染めの家具なんてはじめて見ました。興味シンシンです。藍染め家具を企画開発した「anova design」の代表 宮地洋さんは、東京・多摩の森にあるひのきに着目しました。
森の保全のために伐採されるひのきは、粉砕されチップになるか廃棄される運命です。家具になるひのきもあれば、廃棄されるひのきもあるだなんて、せつないですよね~。
宮地さんは、価値や魅力があっても活用されない東京のひのきを藍染めの家具にすることで、より魅力的に生まれ変わらせ人々の生活に届けられないかと考えました。
つくられる家具は、伝統的な手法でつくられた染料をもちいます。塗料を塗った家具とは違った質感があるそうです。木に藍染めをほどこすことによって、水面のような美しさです。
まったく違った質感が存在感をうみだしました。
めぐる、つなぐ、はじまる展
Ao.が木製廃棄家具を東京産の無垢材で再構成した藍染め家具〈 Ao . Re:(アオリ)〉発表https://t.co/2hwJjMv6zz#DESIGNARTTOKYO #DESIGNART #デザイナート #デザイナート2022 #TECTURE
TECTURE MAGは #DESIGNARTTOKYO2022 のメディアパートナーです pic.twitter.com/D3xBktQ3Vi— TECTURE (@tecture1) October 21, 2022
(TECTURE@tecture1さん、アップありがとうございます。)
美の壺 田中 良典(たなか りょうすけ)さん 家具職人 神奈川県横浜市
宮地洋さんとともに藍染め家具の企画開発をした田中良典さんの木工房「furniture Studio KOKKOK」をたずねました。藍染め家具では、デザインと制作を担当しました。
使う木材は、本来家具としては使われないもので、節があったり曲がっていたり、大きさもさまざまです。田中さんは、家具になるパーツを切りだし研磨して組み立てていきます。
廃棄される木だなんて思えませんよね。美しい~。組み立てるパーツもいろんな材が組み合わさります。田中さんは、組み立てるときの強度にもっとも神経をはらうそうです。
手間をかけて構造や接合部をがんじょうなつくりにすることで、こわれることもないそうです。ひのきは色に個体差があり、ピンクがかったり、黄、白など色身がかっています。
敬遠する人もいるそうですが、田中さんは、逆手にとります。藍染めをほどこすとで、色の差がきれいなグラデーションになるのです。藍が緩衝材になっています。
ひのきの木肌が藍に包まれた家具が誕生しました。サステナブルな時代が生み出した新たな藍染めの姿です。
田中良典さんの「Furniture Studio KOKKOK」に依頼していたJ.J.P Oudの家具補修、無事に完了し、本日納品していただきました。こだわりの補修で、大満足な結果です。使い始めて三十余年、買い換えないで正解でした。またこれで何十年も使えそうです。
ありがとう! pic.twitter.com/xoPkttnMyL— 山梨知彦 (@Tomo_yamanashi) October 22, 2017
(山梨知彦@Tomo_yamanashiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。