こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「悠久の祈り 石仏」。
いやされる石仏といえば、やっぱり、お地蔵さまですよね~。全国の石の仏さまがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、石仏ワールドへ。
【きょうの #NHKBS #美の壺 】は #悠久の祈り_石仏
茨城・真壁の石工の技に密着、石にぬくもりを与えるノミづかい。京都の夏の風物詩 #地蔵盆 は半世紀前の映像と味わう人々の絆。石仏に化粧?宮崎に伝わる豊作祈願 #田の神さあ とは!?
後5時30分 #NHKBS pic.twitter.com/BszjZmYH1A— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) July 15, 2024
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
大分は石仏の宝庫!断崖に彫られた優美な国宝「臼杵磨崖仏(うすきまがいぶつ)」▽芸術家・岡本太郎も絶賛!長野・下諏訪のユーモラスな仏▽神も仏も松尾芭蕉も!?三重の「五百羅漢」のさまざまな個性▽茨城・真壁の石工の技に密着!石に温もりを与えるノミづかい▽京都の夏の風物詩「地蔵盆」。50年前の西陣の映像と味わう人々の絆▽石仏に化粧!?宮崎に伝わる豊作祈願「田の神さあ」とは?<File610>
【ゲスト】神崎 宣武…民俗学者/仲嶺 真信…別府大学名誉教授/佐藤 友昭…石彫仏師
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「石肌に千の表情」
美の壺 瀧本 峰翠(たきもと ほうすい)さん 住職 大分県豊後大野市 普光寺
大分県豊後大野市にある普光寺は、修験者が修行に訪れる地でもあります。
自然な石に彫られた不動明王像は、高さ11.4メートルの国内最大級の磨崖仏(まがいぶつ)で鎌倉時代の石仏だといわれています。
12万年前の火砕流で流された断崖石で彫られています。
普光寺住職の瀧本峰翠さんによると、このあたりは、当時からあまり裕福な地ではなかったそうです。
お不動さまは、疫病や供養にご利益のあるとされています。
そのお不動さまを彫られるということからも、不安をとりのぞいたり安らぎを求めたり、信仰の象徴となっていると考えられるそうです。
厳しい形相も見方によって違って見えます。
そして、日の当たり方でもさまざまです。雨の日には、彩色された背景が、火災のようです。
精神的に弱っているときは、あたたかく見守ってくれているようで、調子が良いときは戒めるかのようで少々こわく見えるそうです。
心が通じるような仏さまのだと語ってくださいました。
大分は豊後大野市にある、筑紫山普光寺の摩崖仏😌
今から30年近く前の中学生の頃、電車内の旅行関係の広告に石坂浩二氏と写っていたその姿に一目惚れ😳
その後、父に頼み込み現地を訪れ、初めて実物を見た時の感動は今でも鮮明に覚えています🤓
その後20回以上訪れました、今年もまた、会いに行く☺️ https://t.co/EOP8BKUGz9 pic.twitter.com/AZtGJAD8qE
— 桜町雪人 (@yusurame56) June 10, 2023
(桜町雪人@yusurame56さん、アップありがとうございます。)
美の壺 神崎 宣武(かんざき のりたけ)さん 民俗学者
なぜ人は、石に彫り祈りを捧げるのでしょうか。
日本人の民間信仰を研究してきた民俗学者の神崎宣武さんにおたずねしました。
信仰について古い時代にさかのぼると、自然界のいたるところに神がいる、と考えられていたそうです。
「神が住みついているところは、不動のものがいい」と、山岳信仰のように大きな山やそれと同じく大きな岩や石があったそうです。
石は、巨木や巨樹よりも永遠性があって、尊ばれたそうです。
また、大陸から仏教が伝来するとその姿を求めて観想するようになります。
寺で観想するときには、曼荼羅をさげて全体のイメージを確かめて拝みます。
一方、山の中なら曼荼羅に相当する如来や観音、明王などさまざまな仏さまを彫んで祈りを捧げたそうです。
神崎宣武さんは、民俗学者、宮本常一さんに師事、日本各地を歩き失われつつある人々のくらしについて記録し続けています。
ご実家は、岡山県宇佐八幡神社で宮司もつとめていらっしゃいます。
今夜の #ETV特集 は「#消えゆくニッポンの記録 ~民俗学者 #神崎宣武~」
宮本常一と司馬遼太郎に学び、全国の失われゆく暮らしをフィールドワークで記録してきた神崎宣武。故郷岡山で神主を務める神崎が、いま後世に残したいと願う文化とは何か?美しい四季と共に1年を描く。
夜11時 #Eテレ pic.twitter.com/9BkrR3R300
— NHK「ETV特集」公式 (@nhk_Etoku) February 10, 2023
(NHK「ETV特集」公式@nhk_Etokuさん、アップありがとうございます。)
美の壺 仲嶺 真信(なかみね まさのぶ)さん 大学教授 大分県臼杵市 臼杵摩崖仏(うすきまがいぶつ)
大分県は、石仏の宝庫です。
平安後期から鎌倉時代につくられた石仏群の「臼杵磨崖仏」は、日本の石仏の傑作で国宝にもなっています。
曼荼羅とおなじく中央に大日如来が配されています。
61体の磨崖仏のすべてが国宝に指定されて4か所に点在して、覆屋(おおいや)とよばれるたてやで保護されています。
しっとりとしたお上品な仏さま、うっとりしますね(#^^#)
これだけの石仏を、だれが何のためにつくったのか。別府大学名誉教授の、仲嶺真信さんにおたずねしました。
その頃は、新興の武士団が出てきた時代。殺生をすることで地獄に落ちるおそれがあり、一族の繁栄をいのるため、岩に神仏をまつったそうです。
「太古の時代、阿蘇の噴火があって噴火した火山灰が降り固まったあらい石や穴があいていたものもあっただろうが、腕のいい仏師が彫ったのだろう」と仲嶺さんは語ってくださいました。
【大分県臼杵市(うすきし)】
国宝 #臼杵磨崖仏
中央の大日如来像の頭部は、数百年の間下に落ちたままの状態でしたが、平成5年(1993年)に修復され、2年後の平成7年に摩崖仏としては全国で初めて国宝に指定されました。
◯石仏→動かすことが可能
◯磨崖仏→岩壁に直接彫っているので動かせません。 pic.twitter.com/xmT5EGtaqH— Around Oita(大分巡り) (@oochan551) February 11, 2024
(Around Oita(大分巡り)@oochan551さん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「自由な姿に庶民の願い」
美の壺 岡本太郎が愛した石仏 長野県下諏訪町諏訪大社
芸術家の岡本太郎を魅了した石仏があります。
江戸時代初期につくられたもので「万治の石仏(みたらしの石仏)」と呼ばれています。かわった石仏ですね。
スノーマンみたいです(^^)
諏訪大社の下社春宮の近くにあり、岡本太郎が紹介したことから有名になった石仏です。仏さまというよりは人間という印象です。
自然石にすその開いた、巨大なおむすびのような怪異な表情の顔で、神秘性をただよわせています。
岡本太郎が初めて見たとき、カメラをもつ手を震わせ「なんてユニークなのだ!」と紹介しています。
胸部は、逆卍に雷、月や太陽の記号がミステリアスです。
「南無阿弥陀仏 万治三年十一月一日」とも記されています。
万治の石仏がたてられるときのエピソードがあります。諏訪大社下社の春宮に石の鳥居を立てるよう命を受けた石工がいました。
この地の大きな石を用いるためノミをいれたところ、石から血が流れました。
おどろいた石工は、たたりをおそれ阿弥陀さまとしてまつったそうです。
万治の石仏:諏訪大社に石造の鳥居を造る為、この石仏を材料にしようと鑿を入れたところ傷口から血が出てきたという。職人達は祟りを恐れ、石仏を阿弥陀如来として祀った。芸術家の岡本太郎が訪れたことにより有名となった。作家の新田次郎も絶賛した。 pic.twitter.com/UDJxJnxXdx
— 仏像紹介BOT (@butsuzobot) March 26, 2023
(仏像紹介BOT@butsuzobotさん、アップありがとうございます。)
美の壺 岩花 和正(いわはな かずまさ)さん 観光協会職員 三重県菰野(こもの)町
三重県菰野町の小高い山にある石仏は、なんと469体もあります。
竹成大日堂の「竹成五百羅漢(たけなりごひゃくらかん)」は、江戸末期につくられたものです。
山の頂上には、密教の最高の仏とされる大日如来が立ちます。竹成大日堂の石仏は、五百羅漢ばかりではありません。
天照大神がこの世におとずれた姿の雨宝童子(うほうどうじ)や、布袋(ほてい)像、空を見上げるのは、三重県出身の松尾芭蕉です。
神も仏も人間も集まりにぎやかですね。
150年以上、地域の人々の信仰を集めてきました。
竹成観光協会の岩花和正さんは、石仏が作られた経緯について、
「江戸末期、世の中が不安定で、住職や住民がこの地が平和で長く続くようにとの祈りからつくられたのだろう」と話してくださいました。
現在、竹成五百羅漢像は、地域の人々によって守られています。
子どもの頃、布袋さんの腹をたたいたり、悪いことをすると親に連れてこられて、えんま像をみせられ舌をぬかれるといわれたそうです。
暮らしの中によりそい庶民に愛された石仏たちです。この先も石仏が増えるのかもしれませんね。
【竹成五百羅漢(三重)】
盛り上がった地面からニョキニョキ生える石像群!
七福神や閻魔大王、天狗や三猿などバラエティに富んだラインナップから、神仏習合だった当時の庶民信仰の様子が窺える。 pic.twitter.com/IlVy2hUwt9— エサ (@meat_stew) February 6, 2021
(エサ@meat_stewさん、アップありがとうございます。)
美の壺 佐藤 友昭さん 石彫仏師 茨城県桜井市真壁
江戸時代になると、民間信仰がさかんになり、石仏も多種多様になりました。
鎌倉時代から、良質の御影石が切り出される茨城県真壁。ここで、石彫仏師をする佐藤美術彫刻の佐藤友昭さんは、石仏をつくり続けて40年以上になります。
佐藤さんの作業に密着しました。
まず、その日使うノミの準備をします。幅や角度を変えます。とがらせると石が欠けやすくなるそうです。
羅漢像を彫りだす様子を見せていただきました。ノミで大まかに削りだし細かい表情は、電動の工具をつかいます。
佐藤さんは、ツルツルしてるとお人形さんみたいだと言って、ザラザラとした質感をだします。表面にはこまやかな凹凸ができました。
できあがった羅漢像は、おにぎりをほおばっています。
羅漢は、もともと人間で修行をして仏の姿になったので、仏に至るまでの人間らしさを表現したそうです。
佐藤さんは、みんなが集ったり話しかけたり拝んでいくだけで心が休まる、そんな身近な信仰の対象物が石仏なのだと語ってくださいました。
心がなごんだかわいい羅漢さんです。
いい記事🙌厚労省の「現代の名工」、黄綬褒章を受賞。 #かすみがうら市 南円寺にある釈迦の生涯を描いた石像もこちらの方!#桜川市
<ヒューマンいばらき>石に魂吹き込む名工 桜川・真壁の石彫仏師 佐藤友昭(さとう・ともあき)さん(59):東京新聞 TOKYO Web https://t.co/FtM6OZQP3x
— wata@いばらき観光マイスター (@wata_ibamemo) April 12, 2021
(wata@いばらき観光マイスター@wata_ibamemoさん、さん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「いつも一緒に」
美の壺 大上 啓之さん(おおがみ よしゆき)さん 京都西陣
約50年前の京都・西陣の地蔵盆の映像が残されていました。
京都には、5000以上のお地蔵さんがあるそうで、町ごとにおまつりしています。
毎年8月には、伝統行事「地蔵盆」が行われます。お地蔵さんをほこらから出しきれいにまつった祭壇へ移します。
お地蔵さんは、子どもを守ってくれる仏さまで、子どもたちの1年の無事を祈願します。
祭りの終盤には、くじをひいた景品を屋根からロープでおろすなど子どもたちにとってとっておきのお楽しみもありました。
そして現在、お地蔵さんは、同じ場所にいます。
映像にも映っていた大上啓之さんは、子どものころの地蔵盆の思い出を鮮明に覚えているそうです。
上の歳の子が下の子の面倒を見ながら、鐘をならしながら町内をまわり、ゲームをしたりおやつを食べたり2日間遊びます。
今は、子どもが減るなど多少の変化もありますが今も夏の風物詩として残っています。自然と和の中に入り町内のコミュニケーションができたのが地蔵盆だと話してくださいました。
本日町家では町内の地蔵盆が行われ、数珠まわしのおつとめもありました。子供にとっては夏休み最後のお祭りといった感じでしょうか。
夏休みもそろそろ終わってしまいますね😭 pic.twitter.com/aUhN4W9L5F— 町家 学びテラス・西陣 (@mmterrace_ksu) August 19, 2023
(町家 学びテラス・西陣@mmterrace_ksuさん、アップありがとうございます。)
美の壺 野田 勤さん 宮﨑県小林市・えびの市 田の神さぁ(タノカンサァ)
宮崎県と鹿児島県の県境にある霧島連山の田園の中に、江戸時代から伝わる石仏があります。「田の神さあ(タノカンサァ)」とよばれる石仏です。
かさをかぶり、みのをまとっています。そして、右手にはしゃもじ、左手にはおわんをもっています。
年貢のとりたてが厳しかった薩摩藩の領内に安置されている石仏で、豊作を祈り広まったそうです。
タノカンサァは、集落によってもさまざまです。
小林市のえびの市は、ユニークなタノカンサァです。全体に厚く色がぬられ太い線で、顔立ちをくっきりとさせています。
あちらこちらの田にタノカンサァがいらっしゃいます。
タノカンサァにお化粧をしている野田勤さんに話を聞きました。つかう色は、赤・白・黒、野田さんの小さい頃からお決まりでした。
毎年、田植えが近づく5月に上塗りをしているそうです。お化粧をした田の神さあは、トラックにのせられ地区内の田んぼをまわります。
そして、一緒にまわる人もタノカンサァと同じ化粧をします。田の神さあと一緒になりたいという思いからなのだそうです。深い絆ですね。
いつもの私たちの真ん中にいらっしゃる石仏です。
タノカンサァ、いい!かわいい。ひとつひとつに出会いたい。
田の神さぁってなぁに? – 宮崎県 えびの市観光協会https://t.co/8swPJDhZLG pic.twitter.com/BFnd1WvjOG
— 齋藤陽道 (@saitoharumichi) May 13, 2021
(齋藤陽道@saitoharumichiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。