こんにちは~。らら子です。
今回の『せかほし』は「幸せテキスタイルを探す旅 スペイン」
ほっこりしあわせ「家」を彩る、「ものすごく大きな一枚の布」を作るため、さまざまなテキスタイルをもとめてスペインを回ります。
番組予告
お気に入りの布に包まれて、ほっこりしあわせ。そんな“帰りたくなる家”を作りたい!テキスタイルデザイナーが気分を上げる、カラフルで独創的な“一枚の布”を求めてスペインを縦断。デザインと光の街バルセロナ、絹織物の地バレンシア、布を受け継ぐ伝統があるアンダルシア、各地を巡りしなやかで美しいテキスタイルと出会う。スタジオでは“一枚の布”を使った、簡単オシャレなアレンジ法もご紹介!
出典:公式サイト
NHKドキュメンタリー – 世界はほしいモノにあふれてる「幸せテキスタイルを探す旅 スペイン」 https://t.co/mVeZIN6l1Q
— ぶぶ (@imRLLXRlsIDhnyz) January 30, 2020
目次
今回のバイヤーさんは、南村弾(なむらだん)さん
テキスタイルデザイナー南村弾(なむらだん)さんのWiki的プロフ:布はどこで買える?
南村弾(なむらだん)さんは、インテリアのテキスタイルデザイナー。気持ちのいい「家のテキスタイル」を伝え届ける布の専門店ieno textileのマテリアルデザイナーです。
ieno textile(いえのてきすたいる)
質感の豊かなテキスタイルデザインや色合いとグラフィックの美しいプリントデザイン、ソファ・バッグにいたる幅広いファブリケーションデザインなど、布に関わるものを形にするデザイナー。世界最先端のホームテキスタイルトレンドを発信するドイツ・フランクフルトの展示会「ハイムテキスタイル」のトレンドセッターにヨーロッパ外から初めて選出されワールドワイドに活躍中。
出典:公式サイト
東京杉並区浜田山に本店があるほか、インターネットで販売もしています。
まずはバルセロナへ
ガウディの最高傑作、サグラダファミリア(聖家族教会)に初めてやってきました。南村さん。ステンドグラスの写真をとりまくります。
形よりも色がすげえと興奮をかくせません。
写真をもとに布にプリントする布で、家の中に自然を取り入れようとしています。
せかほし 五つ星ホテルの内装デザイナー:ラザロ・ロザ・ビオランさん
昔の綿商会の建物を再利用した五つ星ホテルCotton House Hotel(コットンハウス)にやってきました。ところどころ綿花のモチーフが使われています。
ホテルの内装を手掛けたのは、今スペインで最も注目されるデザイナー、ラザロ・ロザ・ビオラン(Lazaro Rosa Violan )さん。
Lazaro Rosa Violan Studio を主宰しています。
せかほし:ラグのデザイナー ナニ・マルキーナさん
次に訪ねたのは、ラグのデザイナー、ナニ・マルキーナ(Nani Marquina)さん。
1987年にスペイン・バルセロナで設立されたラグメーカー、ナニマルキーナ(nanimarquina)の創業者です。日本のIDEEオンラインショップなどでも購入ができます。
遊びのある葉っぱをモチーフにしたラグなどを見せてもらいます。今一番力を入れているのはテラスで過ごすためのアウトドア用のラグです。
室内用はウールアウトドア用はポリエステルを使っています。
キャンプなどで遣うレジャーシートがラグマットに変わる瞬間を感じる南村さん。
ラグは居場所を表すための場所を意味していますというナニさんと意気投合。
MISSION:バレンシア スペインらしい色合いの大きな一枚を探す
日本と並ぶ絹織物の地バレンシアにやってきました。
今回のミッションは、大きなハンカチのようなすべてを包み込むような布。
カーテンでもテーブルクロスでもラグでも、そこにその布があって「おかえりなさい」と迎えてくれるって、「なんか、いい」ですよね。
せかほし:ホルヘ・サンホアンさんの会社
数年前の展示会で知り合って以来の友人、ホルヘ・サンホアンさんがゼネラルマネージャーを勤める会社を訪ねていろいろ布を見せてもらいます。ホルヘ(Jorge)さんを南村さんはジョージと呼んでいましたね。
ホルヘさんの会社はComerson (コマーソン)です。プロフィールはこちら。
【Comerson (コマーソン) / from Spain】スペイン東部バレンシアの近郊に3万以上の敷地に環境にも配慮した工場があり、デザイン、生産から品質管理まで一貫して行っています。主にインテリアファブリックを中心にヨーロッパ風の格調高いデザインで、高品質な生地を常にストックし、スペインでも最も勢いのあるメーカーです。
出典:HEMING’S
浅い赤が気に入った南村さん。大きなサイズで観ると「浅く」はないことに気づきます。日の光を通すことで、布本来の生かし方がわかるといいます。
ホルヘさんの別荘にやってきました。日の光に窓辺にかけてみると、工場で見ていた色と違ってきます。完全にカーテンと決めつけないでいろんな使い方をするのが大事ですね。
暮らしの中で窓に使いやすいか、ベッドリネンとして相応しいか、実際に家でつかってから決めてみたいという南村さん。
スタジオでトーク:大きな「一枚の布」でスタジオをスタイリング。
いつもと雰囲気の違うスタジオは、南村さんのスタイリング。
大きな一枚の布を使ってカーテンにしてみます。南村さんが用意した様々な形のクリップを使って布をはさみ、フックをつけて簡単にカーテンレールにかけていくだけ。
それで、ただのカーテンより断然オシャレなカーテンになります。口をそろえてすごく素敵というJUJUさんと三浦春馬さん。
さらに、フリンジを重ねることで印象がガラッと変わります。
ところで、ここでクイズ。南村さんが持ち込んだ布の柄はなんのモチーフでしょう?
ヒント1:野菜、ヒント2:緑 ヒント3 辛い
正解は ししとう
スペインのシシトウのパワーにほれ込んだ南村さんが図案化したものだそうです。
アンダルシア:セビリア
民族舞踊フラメンコ発祥の地。町にはタブラオと呼ばれるフラメンコの見られるお店があります。
せかほし:ベアトリス・リベロさんのフラメンコ教室
レッスンを見に来ませんかと誘われてフラメンコ教室にやってきました。
フラメンコの衣装は、バタ・デコーラというすその長いスカートを履きます。
マントンと呼ばれるショールを使う踊りは上級者のもの。マントンはフラメンコダンサーの体の一部、いわばジュエリーにように大事なもの。
「セビリアにきたらぜひフラメンコを見てくださいね。アディオス!!」とベアトリスさん。
せかほし:アンダルシアの白い壁の家なみがつづく:カルモナ。
太陽の反射を防ぐために白く塗られた壁の家が並びます。南村さんは白いカーテンが多くかかっていることに気づきます。サンセドさんご夫妻のお宅に入れてもらいました。
伝統的に家はパティオと呼ばれる中庭。内側は色彩豊かです。奥へどうぞと言われますが、中だけどほとんど外と笑っています。
カーテンが気になる南村さん。光を一番通すのが白。白いカーテンは白壁に反射した光をさらに家に取り込んでくれるそうです。
「中はファンタジーの世界だからどんな色でも模様が入っていてもいいの。」とマリアさん。
テーブルに布をかけてありますが、実はこれはメサ・デカミージャと言われる、スペイン式の炬燵がありました!
マリアさんは、代々受け継がれた、家族に伝わるベッドカバーを見せてくれました。
シルクでこの状態を維持してなおかつ使っているのがすごい!と南村さんは驚きます。
せかほしスタジオトーク:マントンをつかってフラメンコの実演
スタジオにフラメンコダンサーとギタリストが登場。さきほど見たマントンを使った美しいフラメメンコの踊りを見せてもらいます。スペインの人たちにとっての布への思いをききます。
セビリア出身のフラメンコダンサー、マリナ・バリエンテ(MARINA VALIENTE)さんは日本語も少ししゃれべます。
俳優、ダンサー、ミュージシャンなどアーティスト家系の一人としてセビリアに生まれる。
ダンス教師であった両親から幼少期よりフラメンコを学び、わずか3歳で初舞台を踏む。出典:ガルロチ公式サイト
新宿区にあるスペイン料理のお店タブラオ・フラメンコ・ガルロチでは、マリナ・バリエンテさんたちのフラメンコが楽しめます。
再びバレンシアへ。末来のテキスタイルを探る
せかほし:エスポリン(EL ESPOLÍN ):15世紀イスラムから続く絹織物
バレンシアの火祭りファジャス(Fallas)は世界遺産にもなっています。祭りのイベントのひとつ、オフレンダ(Ofrenda)と呼ばれる華やかなパレードでは、エスポリンという織物で作られた衣装が用いられます。
— ぶぶ (@imRLLXRlsIDhnyz) February 1, 2020
15世紀のイスラム時代からスペインに今も残る絹織物のひとつです。100年以上前に作られた織機は今も現役。
エスポリンとは織物に色とりどりの横糸を通す器具のこと。この器具をつかって色鮮やかで複雑な模様を織り出します。
EL ESPOLÍN DE CONSUELO LLOBELL ES UN "ROSA OPORTO" DE VIVES Y MARÍ – https://t.co/vT45vGbkRQ pic.twitter.com/8rwFPCyUef
— VIVES Y MARI (@VIVESYMARI) January 25, 2020
せかほし:アルコイにあるリサイクル糸を使った布
山から流れる澄んだ水を利用したテキスタイルの村、アルコイ(Alcoy)にある会社を訪ねます。
フランシスコ・ホベールさんが社長をつとめるホベール( Jover)社
ホベールさんがリサイクル糸を使った布をいろいろ見せてくれます。リサイクル糸で作ったポリエステル100%の布以外にも、リサイクルされた洋服生地を使ったコットンも出てきます。
この会社は、環境問題、継続持続性に取り組みを行っています。
「RUG デニム」
不要になったデニムを回収して洗いをかけた後、細かく裁断して仕上げた手織りの赤いステッチがポイントのラグマットです。
春の新生活にいかがですか?https://t.co/a1xPyysEr0 pic.twitter.com/l78iQogcl6
— ieno textile (@dan_project) March 2, 2018
せかほし:アルコイにあるリサイクル糸の工場(紡績工場)
リサイクル糸の工場(紡績工場)でもっと詳しく見せてもらうことにします。雨の中、傘を差しながら訪ねた先には、色とりどりのリサイクル糸が並んでいます。
出迎えてくれたのは、マーケティングマネージャーのパキ・フェレールさん。不要になった服を色で分けてリサイクルしているといいます。
日本でできるリサイクル布は、白のような色、ベージュのような色、グレイのような色の3種類だけなんです、という南村さんに、ここでは250色を超える色が作れるといいます。
不要になった洋服をいちど剣山のようなものでひっかいて綿状にして太い糸をつくり、さらに紡いでいくとのことです。
改めて色とか柄を考えてみてもいいかなという南村さん。スタジオで新品では出せない一点もののような色合いの魅力を語ります。
新たなデザインの”一枚の布を作る”
データ化された布が印刷できるスタジオにやってきました。
南村さんがパルセロナで撮影された「シーグラス」の写真を敷き詰めたような柄の布を早速プリントして新作の柄をつくりだします。スタジオで完成された布を見せてもらいます。
石を丸く配置することで、あじさいのような「海の花」のようなイメージにしたという南村さん。さてお二人はどのような使い方をしますか?という南村さんの問いかけ。
JUJUさん「透明なシャワーカーテンの向こう側。」
三浦さん「キッチンテーブルにさっとかけてあげたいな。」
いろいろ試してみたくなった、とお二人。
何を掛けてもいいと思うという南村さん。
JUJUさんは、スペインの布文化の奥深さと、最先端のリサイクル糸の技術の両方に感慨深い様子。布の世界の扉を開いてしまったね。という言葉に深くうなずく三浦さん。
布最高・布最高! と口をそろえるお二人でした。
番組情報
『世界はほしいモノであふれてる』放送予定。再放送はいつ?NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
総合 毎週木曜 午後10時30分
再放送 毎週火曜 午前1時10分(月曜深夜)
【参考サイト】
番組公式ページ https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/
バイヤー’sVOICE https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/26/
再放送予定 https://www4.nhk.or.jp/sekahoshi/2/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/