こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「掌(たなごころ)で味わう 茶碗(ちゃわん)」。
手にすっぽり収まる茶碗は、なんだかほっこりしますよね。あの国宝「曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)」もたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、茶碗ワールドへ。
明日の【 #美の壺 】は #掌で味わう_茶碗
瀬戸黒、斗々屋、古薩摩焼・・・古美術好きの茶人による茶会に潜入!#静嘉堂文庫美術館 と #藤田美術館 それぞれの国宝 #曜変天目 が登場!
銀行家で陶芸家の #川喜田半泥子 鋭い審美眼を持つ半泥子の土とは?!
12日(水) 夜7:30~ BSプレミアム・BS4K pic.twitter.com/D495QGtyKu— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) April 10, 2023
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
京都のスタイリッシュなティースタンド。自分好みの茶碗(ちゃわん)で豊かな時間▽瀬戸黒、斗々屋、古薩摩焼…古美術好きの茶人による茶会に潜入!▽「高台」の鑑賞ポイント▽静嘉堂文庫美術館と藤田美術館それぞれの国宝「曜変天目茶碗」が登場!▽曜変天目茶碗の謎に陶芸家父子で挑む▽銀行家で陶芸家の川喜田半泥子。鋭い審美眼を持つ半泥子の土とは?▽萩焼13代三輪休雪さんの、土とのセッション!<File578>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】陶芸家 三輪休雪 藤田美術館館長 藤田清 陶芸家 長江惣吉 茶人 木村宗慎
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「一椀(いちわん)との出会い」
美の壺 須藤 惟行(すどう ただゆき)さん 日本茶専門店オーナー 京都市・中京区
京都市中京区にある「YUGEN(ユウゲン)」は、好きなうつわでお茶が飲める日本茶専門店です。
店内の長いカウンターには、オーナーの須藤惟行さんが、直接、窯元へ出向いて買い求めたものや古美術店で購入した茶碗が並んでいます。
須藤さんに店内にある茶碗を紹介していただきました。福岡の高取焼の茶碗は、須藤さんと同世代の作家によるものです。
自分の色を追い求め創り出した、深い海のような青い色が印象的です。紀州の名草焼(なぐさやき)は、戦前の作家の茶碗です。優しい質感が気に入っています。
須藤さんは、茶碗の個性によってお茶の味は変わるものだと言います。茶碗とは、お茶の時間の思い出のひとこまを彩る大切なものだと真髄を語って下さいました。
須藤さんのお店「YUGEN」は、本格的な抹茶がカジュアルに楽しめるティースタンドとして、2022年、京都御苑へリニューアルオープンしました。
落ち着いたお店の雰囲気は、時を忘れそうですね。お気に入りの茶碗で一服いただきたいですね。
京都・丸太町で高品質の日本茶のみを扱う洗練された茶房なのですが…『YUGEN』木のカウンターから好きな茶碗を選ぶと、釜で沸かしたお湯でお茶を淹れていただける。本日のお菓子と抹茶¥1,400。2種のおはぎとお茶¥1,800。自然光が差し込む店内。美しい所作を目の前で見ながら堪能するお茶は格別…! pic.twitter.com/0eBUnzjlGf
— かっきー / みやびな京都 (@kyoto_glafit) December 7, 2022
(かっきー / みやびな京都@kyoto_glafitさん、アップありがとうございます。)
美の壺 木村 宗慎さん(きむら そうしん)さん 茶人
裏千家 芳心会の木村宗慎さんは、古美術好きが高じて茶人になりました。ただいま茶会の準備を進めています。
今回の茶会は、選んだお気に入りの茶碗でお茶をいただく趣向です。粋ですね。披露される茶碗は、個性的で素敵なものばかりです。
千利休の頃より茶人に愛されている「斗々屋茶碗(ととやちゃわん)」や、まるで卵のような質感の「玉子手茶碗(たまごでちゃわん)」。
釉薬がまるで景色のような「古薩摩半筒茶碗(こさつまはんづつちゃわん)」、「瀬戸黒茶碗(せとぐろちゃわん)」には、表千家 六代家元の箱書きが記されています。
木村さんによると茶碗は、いくつもの箱に入っていて、たどった歴史や物語、持っていた人の思いが詰まったアーカイブだと言います。
そんな茶碗を用いてお茶会が始まりました。茶碗を鑑賞するポイントに欠かせないものとして「高台」があります。まるで彫刻作品のような造形物としての醍醐味があります。
飲んで、使って、鑑賞して、私たちの五感の広がりに応じていろんな茶碗が作られました。茶碗は、作り手と使い手の心が詰まっていますね。
18日夜は京都の千總ギャラリーで茶人の木村宗慎さんの講座「古美術入門7」でした。毎回テーマにそくした道具──たとえば美術館の優品と同手か、ときにそれ以上のもの──を手にとり鑑賞できる得がたい機会で、今回は古備前の水指と花入、そして釘彫伊羅保や御本茶碗など高麗茶碗のいくつかでした。 pic.twitter.com/HPktVr2J65
— 工芸青花 (@kogei_seika) November 24, 2016
(工芸青花@kogei_seikaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:2つめのツボ「古(いにしえ)のロマンを求めて」
美の壺 藤田 清さん 藤田美術館館長 大阪・都島区
曜変天目(ようてんへんもく)は、漆黒の茶碗に斑文が浮かび上がり、周囲に光彩が広がる茶碗です。中国南宋時代につくられたと推定されています。
完全な形で存在するのは、三碗のみでその全てが国宝に指定されています。
筑前黒田家の菩提寺のある京都・大徳寺塔頭龍光院と、
東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館にある春日局の子孫、稲葉家に伝わる「稲葉天目」
そして、大阪・藤田美術館。
藤田美術館所蔵の曜変天目は、徳川家康が所有したもので後に水戸徳川家に渡り、大正7年に財閥の藤田平太郎が入手したものです。
館長の藤田清さんは、神秘的で触れてはいけないかのような厳かさがあり、謎めいた不思議な茶碗だと言います。
2016年、曜変天目茶碗について、中国陶磁史や化学分析の専門家により科学的な測定と調査が進められました。
曜変の輝きはどのようにして生まれたのかその謎に迫りました。
が、釉薬には、基本的に鉄やマンガン以外の重金属が用いられていないとの調査結果に至り、謎に包まれた結果となりました。
滅多に公開されることのなかった藤田美術館ですが、リニューアルを機に年末年始以外は観せてくれるという前のめりな美術館に。
世界で3つしかない曜変天目茶碗も静嘉堂文庫美術館所蔵作品とともに藤田美術館所蔵作品も見るのが容易になりました。龍光院所蔵のものは私も一度しか観たことありません。 pic.twitter.com/if44gcR4Zi— 野菜食べない健康法(ワクチン4回目接種済) (@VieYpRXT3dbB3If) April 1, 2023
(野菜食べない健康法(ワクチン4回目接種済)@VieYpRXT3dbB3Ifさん、アップありがとうございます。)
美の壺 九代 長江 惣吉さん 愛知県瀬戸市
愛知県瀬戸市の窯元 九代 長江惣吉さんは、先代の父から二代に渡って曜変天目の再現に挑んでいます。
長江さんは、茶碗の化学分析にも参加していた作り手です。
先代は、家業そっちのけで曜変の研究に没頭していたそうで、長江さんは、父に反発心を持っていました。
しかし、父の死後、曜変天目の故郷、福建省建窯に訪れた際、曜変天目の再現を試みた陶工たちの陶片が山積みされたのを目にして、曜変天目の再現に突き動かされることとなりました。
曜変天目は、鋭角にろくろをひきます。光彩がきれいに反射させるために最適な形だそうです。
中国唐代の抹茶は、白かったそうで黒い茶碗にお茶が入った光景は、どんな美しさだったのでしょうか。
長江さんは、鉱物の「蛍石」を用いて光彩を出したと考えています。釉薬をかけ、焼成する工程の途中で温度を下げ粉砕した蛍石を投入するタイミングを計ります。
窯から出された茶碗を自然光のもとで確認します。次こそはと誓う長江さんでした。
https://twitter.com/Tatsunori_manga/status/1521254274055159808
(金城たつのり💎休止中@Tatsunori_mangaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:最後のツボ「心のままに土に向かう」
美の壺 藤村 州二(ふじむら しゅうじ)さん 陶芸家
川喜田 半泥子(かわきた はんでいし 1878-1963)は、明治から昭和にかけて活躍した陶芸家です。自由奔放な作風が「破格」と評され陶芸界を驚かせました。
粉引の茶碗は、白い釉薬に、ほんのりうすべにがかった色で覆われ、指の跡がくっきりと残っています。口縁は、ゆらぎや裂けているところもあります。
川喜田半泥子は、銀行の頭取をつとめながら自宅のある三重県津市の千歳山に窯を構え、ひたすら茶碗を焼きました。
半泥子の残した陶芸論「泥佛堂秘録(でいぶつどうひろく)」には、全国各地の窯元に訪れ、土や釉薬の調査をして陶芸を極めたとあります。
孫弟子にあたる藤村州二さんに、半泥子が好んで使っていた土を見せていただきました。粗い土でゴツゴツとしています。
藤村さんは、言うことの利かない土のほうがおもしろいものができるという発想で千歳山の土を好んでいたのだろうと言います。
半泥子の常識にとらわれない作風は、千歳山と美濃の土の茶碗を二つに割り継いで焼いた茶碗を生み出しました。
20)川喜田半泥子のすべて(2009年10月~)
百五銀行の頭取など財界で活躍する一方、陶芸などにも才能を発揮した #川喜田半泥子 の全容を紹介する展覧会です。#MoMCA20 pic.twitter.com/VPyThVKLfU
— 岐阜県現代陶芸美術館 (@gpmomca) July 29, 2022
(岐阜県現代陶芸美術館@gpmomcaさん、アップありがとうございます。)
美の壺 十三代 三輪 休雪(みわ きゅうせつ)さん 陶芸家 山口県・萩市
山口県萩市にある「三輪窯(三輪家)」は、江戸時代より毛利家の御用窯として栄えた萩焼の名門です。
昭和時代に活躍した、十代 三輪休雪は、それまでの萩焼とは違った茶碗を作ります。「休雪白」と呼ばれる、雪が積もっているかのような釉薬を生み出しました。
十一代 は、「鬼萩」という粗い砂を極限にまで混ぜ込んだ独自の土に白い釉薬をかけた茶碗を作りました。
当代の十三代 三輪休雪さんは、伝統の土と釉薬を使った革新的な茶碗を作ります。「エル・キャピタン」と呼ばれる作品は、アメリカの壮大な岩肌をモチーフとしたものです。
制作現場におじゃましました。
ろくろを使わず、ナタで割った薪で土をたたき形成していきます。力のかかる作業ですね。土を錆びつかせた日本刀で、削ぎます。
ダイナミックな形ですが繊細にこだわった部分が飲み口です。茶碗と体の一部が接触するからです。
休雪さんは、茶碗は、手にした人が明日からも生きる活力がみなぎったものでなくてはならないと言います。
大自然がそびえ立つ掌(たなごころ)の茶碗が、私達にパワーを与えてくれます。
日曜美術館
萩焼 三輪休雪の世界
日本刀で削っていく独特の成形によって作られる十三代の萩焼
釉薬・休雪白の醸す美しさ、流れがもたらす立体性
茶碗は道具ではあるが道具だけであってはならないという、父である十一代休雪の言葉
併せて先代達の作品も紹介。十二代目の作品は独創的でした…。 pic.twitter.com/n3ik5Z68tW
— 田路原 梅 (@umetajihara) May 13, 2020
(田路原 梅@umetajiharaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。