こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「跳ねて幸よぶ うさぎ」。
う~さぎ~うさぎ♪ 何を見て跳ねたのでしょうか??うさぎってかわいいですよね。カッコいいうさぎから国宝のうさぎまでたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、幸を呼ぶうさぎワールドへ。
https://twitter.com/nhk_bijutsu/status/1643199229622362112
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
数百匹の野生のうさぎが暮らす「うさぎ島」▽写真家が捉える豊かな表情▽特別撮影が許された京都・大覚寺の野兎図▽描かれた19匹のうさぎの創作秘話▽知る人ぞ知る!鳥取の白兎伝説▽左甚五郎の作と伝わる魔よけのうさぎ▽伊万里焼には吉祥をよぶ月と波うさぎ▽上杉謙信も!?うさぎの兜に勝利の祈り▽国宝「鳥獣戯画」のうさぎ・生き生きした表情の秘密とは▽飛躍への願い!墨絵のうさぎが躍動する!<File577>
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】うさぎ写真家 中村隆之・麿矢 大覚寺執行 岡村光真 学習院女子大学教授 今橋理子 成田山青龍寺住職 城光寺照進 戸栗美術館 学芸員黒沢愛 国立歴史民俗博物館 教授日高薫 井伊美術館館長 井伊達夫 北九州市立大学教授 五月女晴恵 墨絵アーティスト 西元祐貴
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「しぐさは語る」
美の壺 中村隆之(なかむらたかゆき)さん、麿矢(まや)さん うさぎ写真家 広島県竹原市
広島県竹原市大久野(おおくの)島は、別名「うさぎ島」と呼ばれています。周囲4キロの中に400匹のうさぎがいます。飼いうさぎが放たれ、しだいに増えてきたそうです。
うさぎ写真家の中村隆之さん・麿矢さん夫妻は、20年前に初めてうさぎ島に訪れました。毎月訪れ厳しく豊かな自然の中で生きるうさぎたちの姿を写真に収めています。
島の自然と、うさぎを一つのものとしてとらえていければと考えているそうです。中村さんは、いろんなうさぎの表情を映し出しました。
オス同士がぶつかる闘士むき出しの姿や耳をねかせて足を投げ出しているリラックスしている場面もあります。中村さんは、以前より記録しているうさぎ親子に再会することができました。
母うさぎと2匹の子うさぎは、親子というより仲間同士の関係になりつつあるようです。うさぎの成長を見守る様子は、子を想う親にも思えてきます。
昨日は日帰りでうさぎ島に行ってました。 pic.twitter.com/mUPHiT8Hhl
— ぼっくる (@Bockle0880) April 3, 2023
(ぼっくる@Bockle0880さん、アップありがとうございます。)
美の壺 岡村光真(おかむらこうしん)さん 大覚寺執行 今橋理子(いまはし りこ)さん 大学教授
京都市右京区にある「大覚寺」には、普段、非公開のうさぎの日本画があります。今回、特別に撮影が許可されました。障子の腰板に19羽のうさぎが描かれています。
後ろを向くうさぎや黒いうさぎ、月を見上げているうさぎもいます。この作品は、渡辺始興≪野兎図≫を精緻に模写したものです。
渡辺始興は、江戸時代の絵師で円山応挙にも影響を与えました。描かれた経緯を大覚寺執行 岡村光真さんにうかがいました。
41代門跡猊下寛深(もんせきげいかかんじん)様が、12歳という親元から離れがたい年齢で入山され、生まれ年の干支のうさぎを描いて慰めたと伝えられています。
描かれているうさぎについて、学習院女子大学教授今橋理子さんによると、背景として18世紀になると、自然物を観察し、楽しみ、研究する風潮が色濃くなりました。
当時の書物には、海外からうさぎがもたらされ、飼われていたと記されています。おそらく渡辺始興も本物のうさぎを観察して描いたのではとお話しくださいました。
2023.01.14 京都国立博物館 土曜講座「美しい卯づくし−兎の形をめぐって−」
(水谷亜希主任研究員)にて、「大覚寺の渡邊始興筆「野兎図」は日本絵画におけるアナウサギ(カイウサギ/イエウサギ)を描いた最古のものでは?」というお話を伺いました。
日本の在来種はノウサギ(黒目、耳先が黒く→ pic.twitter.com/keT7dFhVPQ— 丹波りん (@TambaRing2) March 26, 2023
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美の壺:2つめのツボ「吉祥を運ぶ神の化身」
美の壺 城光寺照進(じょうこうじしょうしん)さん 成田山青龍寺住職 鳥取県鳥取市
鳥取市白兎海岸は、『古事記』に記されている因幡の白兎伝説のある地です。ケガをしたうさぎを助けた神様 大国主(オオクニヌシ)と同様に恩返しをするうさぎも神として尊ばれてきました。
鳥取の山間の八頭地方には、もう一つの白兎伝説があります。
奈良時代創建の成田山青龍寺に残されている書物『城光寺縁起』に天照大神が山間に降りた際、白いうさぎが現れ、道しるべをしたと記されています。
白いうさぎは、天照の弟 月読尊(つくよみのみこと)で白兎大明神として祀られています。鳥取は、うさぎと縁深い地なのですね。青龍寺には、波間を跳ぶうさぎの姿があります。
うさぎは、月の神様として崇められています。住職の城光寺照正さんによると、この地域は、月の暦を大切にしています。
漁業・農業が盛んでたくさんの子どもを産むうさぎは、五穀豊穣として大切にされているそうです。
同じく八頭にある西橋寺には、左甚五郎が彫ったと伝わる白兎もあります。魔除け・火事除けとして今も恐れられています。うさぎに守られていますね。
鳥取県八頭郡八頭町の成田山青龍寺。白兎神社の社殿が本堂に安置されているお寺。住職さんに、作業中を中断して案内していただきました。その上、八頭町の白兎伝説について丁寧に解説していただきました。感謝です。ありがとうございました。#鳥取県八頭郡八頭町 #成田山青龍寺 #白兎伝説 pic.twitter.com/tFBVti1doP
— nobrabbitoon (@nobrabbitoon) September 24, 2022
(nobrabbitoon@nobrabbitoonさん、アップありがとうございます。)
美の壺 黒沢愛(くろさわあい)さん 戸栗美術館学芸員 日高薫(ひだかかおり)さん 国立民俗博物館教授 井伊達夫(いいたつお)さん 井伊美術館館長
うさぎは、「飛び跳ねる」、「飛躍する」として吉祥のモチーフに使われてきました。
江戸時代の伊万里焼のうつわには、月と波うさぎ模様、うら面にも波が描かれ、表裏一体で吉祥をあらわす波を表現しています。
戸栗美術館の学芸員 黒沢愛さんによると、実際に使ううつわとして縁起のよいイメージがうさぎに重ねられていたそうです。
戦国武将もうさぎの意匠を取り入れています。上杉謙信所有と伝えられている兜は、うさぎの耳をかたどった印象的なものです。
耳の部分は、和紙に漆を塗り重ね、全体に銀箔をかけています。当時は、月に照らされると威厳のある輝きを放っていたのでしょうね。
国立歴史民俗博物館教授の日高薫さんは、武士にとって戦いは、生死をかけた場である一方、晴れの場でもあり戦場に出向く装いとして工夫が凝らされていたそうです。
甲冑や武具などの研究者でもある井伊美術館 館長 井伊達夫さんは、うさぎは、前を向く、下がらない特性が戦場で下がる事を嫌う戦国武将の心意気に通じたのだろうと考えます。
ゲンを担ぐ武将の間でうさぎの兜は支持を得ました。
まもなく訪れる新年はうさぎ年ですが、うさぎといえば古来より縁起のいい動物と考えられていたようで、武将の兜の意匠にもよく用いられていたりします。有名武将のものだと、伝上杉謙信所有・銀箔押張懸兎耳形冑がありますが、今度の大河ではうさぎ年だけに、謙信公これを被ってくれるかなあw pic.twitter.com/tXWkEWvm8D
— まとめ管理人 (@1059kanri) December 31, 2022
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美の壺:最後のツボ「生き生きと跳ねる」
美の壺 五月女晴恵(そうとめはるえ)さん 大学教授 京都市高山寺
800年前に生まれた≪国宝鳥獣戯画≫は、京都市右京区にある高山寺(こうさんじ)を代表する宝物です。全4巻からなり、その中でも甲巻は、最も傑作だと言われています。
自然のなかで動物が戯れてる姿が描かれています。描かれた目的や作者は不明です。マンガの原点だとも言われています。
北九州市立大学教授の五月女晴恵さんは、30年に渡り、鳥獣戯画を研究しています。鳥獣戯画は、いきいきとした表情がかわいく魅力的だと言います。
うさぎとかえるが賭弓(のりゆみ)をしているうさぎの目は、半月型になって真剣な表情です。控えているうさぎの目は、気持ちがあがっているようです。
また、うさぎときつねが振り返る場面は、見る者を左へと誘導しているかのようです。逃げるさるを追いかけるうさぎもいます。さるが何かしたのでしょうか。想像が広がりますね。
五月女さんは、うさぎの生体を表現するために跳ぶよう走るうさぎを描いたのだろうと謎多い絵巻物について語ってくださいました。
東博で展示されていた鳥獣戯画の甲乙丙丁・4巻は、東博と京博に寄託保管されているので、こちらには複製が展示されています。(これ、銀座で展示させて頂いた原寸複製絵巻と同じような?)そして東博にも来ていた…子犬!?#鳥獣戯画 #高山寺 pic.twitter.com/yCuJr34CM6
— 銀座 蔦屋書店 日本文化 (@GT_jpculture) March 11, 2023
(銀座 蔦屋書店 日本文化@GT_jpcultureさん、アップありがとうございます。)
美の壺 西元祐貴(にしもと ゆうき)さん 墨絵アーティスト
鳥獣戯画は、現代アーティストにも刺激をあたえています。墨絵アーティストの西元祐貴(にしもと ゆうき)さんは、龍や侍、現代のアスリートに至るまで躍動する命を墨絵で表現しています。
西元さんが鳥獣戯画の線に迫ります。鳥獣戯画は、西元さんがふだん描いている作品と重なる部分があるそうです。鳥獣戯画は、描きたいと思い描いているのが伝わってくるそうです。
肉体や関節が1本の線の強弱で描かれているのに感動するそうです。大画面にうさぎを一気に描きます。西元さんは、一発勝負を心情として制作をしています。
その時間、その場所、自分の心情を筆にこめて描きます。リズムに乗ってうさぎが跳ねる躍動感を描きます。描くとき、あえてバランスを崩すそうです。
月とうさぎの眼を入れて西元さんの「うさぎ」が完成しました。勇ましいうさぎですね。描いたうさぎのように大きく、躍動的に明るく向かっていければとうさぎに込められた思いが伝わってきました。
2023年卯年、ますます幸せが広がりますように。
https://twitter.com/choalacreme/status/751701822599864320
(しゅーくりーむ@choalacremeさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2023年4月5日(水)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2023年4月に放送日が水曜日夜7時30分に変わりました。
2023年4月現在でBSプレミアムは
【本放送】 水曜 午後7時30分~ BSプレミアム BS4K
【再放送】 月曜 午後2時~ BS4K
水曜 午前8時~ BSプレミアム BS4K
土曜 午前6時45分~ BSプレミアム BS4K
水曜 午後3時10分~ 総合テレビ
出典:公式サイト
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
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