こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』スペシャルは、「江戸前の味」。
江戸前の、鰻、天ぷら、蕎麦、鮨、たまりませんなー。
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、江戸前の味めぐりへ。
過去に放送された美の壺 「職人の技と粋 江戸前ずし」<File567>
もあわせてご覧くださいね。
お寿司↓
お蕎麦↓
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
「江戸前グルメ」を大特集!うなぎに天ぷら、寿司にそば。江戸っ子たちが愛した料理が続々登場!絶品料理に宿る職人の技と美学をご堪能あれ。江戸を味わい尽くす決定版!
出典:番組公式ホームページ
【ゲスト】民俗学者…神崎宣武,東京聖栄大学教授…福留奈美,【語り】木村多江
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
1つ目のツボ 「五感をかき立てるタレと焼き」
美の壺:目黒不動尊 うなぎ店主 松本清さん
目黒不動尊近く、おまいりの人に大人気のうなぎ屋のかば焼きが登場します。
八ツ目や にしむら 目黒店です。
通り行く人々が、香ばしいにおいにひかれ、次から次へとうなぎを買い求めます。
お買い物客に聞くと、「今日は、ちがうメニューにしようと思っていても、においにひかれてうなぎになる」そうです(笑)
川柳「江戸前の 風はうちわで たたき出し」とあるように、うなぎのかばやきは、江戸時代、庶民を魅了してきました。土用の丑の日にうなぎを食する風習もこの頃からはじまったようです。
当時、隅田川や深川でとれた上質のうなぎを「江戸前」と称し、ブランド化しました。人気のヒミツは、江戸時代に普及し始めた濃口しょうゆと、みりんが濃厚で甘辛い「タレ」です。
いわゆる秘伝のタレですね!(≧◇≦)
店主の松本清さんは、先代の頃、お客さんが素通りして売れない時には、うなぎにタレをかけて炭火で焼いたにおいでお客さんの気を引いていたそうです。
うわわ、想像するだけで胃がキュッと反応しそうです(笑)
お客さんに見られているとドキドキするそうですが、おいしく見せようとアピールすることでおいしいうなぎにつながるそうです。
八つ目や にしむら 目黒店
03-3713-6548目黒で鰻といえば、八つ目や。
顔馴染み。 https://t.co/BBhwGVT6KC— AST&ASK (@Kazuhir99128921) July 11, 2023
(AST&ASK@Kazuhir99128921さんアップありがとうございます。)
美の壺:麻布 老舗のうなぎ料理店 金本兼次郎さん
220年以上の歴史をもつ老舗うなぎ料理店の一日をおいました。
野田岩 麻布飯倉本店です。五代目店主は金本兼次郎さんは、 1928年(昭和3年)1月1日生まれです。12歳で店に入りこの道一筋80年です。
ここから美味しい「かば焼き」が生まれるのですね。
野田岩では、生きたままのうなぎを背中から一気に裂きます。
全身に血が回ると味が落ちるためスピードが勝負です。串打ちをした後、表面を焦がさず皮までしっかり焼き、余分の油を落とします。
スタッフの市川正義さんは、うなぎの位置を変え、うちわで炭火をコントロールしながら、まんべんなく焼いていきます。
これでだけでは、油が落ちないため、更にせいろで蒸します。
手がかかってますね。
「蒸し」は、関東の伝統的な作業です。
スタッフの梅田恵三さんによると、うなぎも人と同じように1枚1枚、あぶらの乗り方も違うそうです。
蒸し作業が終わると、いよいよ金本さんの腕のみせどころです。
創業以来つぎ足している秘伝のタレをつけて焼きます。色にこだわり、タレをつけては焼き、つけては焼きの作業を繰り返すこと4回、黄金色のふんわりとした蒲焼ができました。
金本さんは、江戸前とは、皆が大事に気合いを入れて作るものだと語ってくださいました。
本当に美味しそうなうなぎですね。
https://twitter.com/EMIKO_TRIO/status/1278622492827869184
(平澤笑美子@EMIKO_TRIOさんアップありがとうございます)
2つ目のツボ 「海をサクっと味わう」
美の壺:東京湾 漁師 小島 一幸( こじま かずゆき )さん
江戸前の漁師9代目の小島一幸(こじまかずゆき)さんが、150年の歴史をもつ投網(とあみ)の技術を見せてくれました。
豪快ですね。
投網は舵子(かじこ)と呼ばれる船を扱う役割の人と二人三脚で行います。昭和20年代には、網船で投網の披露をして、とれた魚をそのまま料理をしてふるまい、みやげとして持ち帰らせていたそうです。そのなごりが屋形船です。
小島さんは、屋形船も経営されています。
「屋形船 あみ弁の船頭(船長)」として天ぷらを揚げ、船の運航やガイドも行っています。
小島さんは、屋形船の中であなご、きす、めごちといった江戸前の魚介を揚げていきます。とれたてのスズキもその場でさばいて揚げます。多い時は60人前の天ぷらを揚げることもあるそうです。
小島さんは、揚げたての天ぷらをお出しすることを贅沢なことで、外のロケーションもあり、船頭の天ぷらに満足してもらえると語ってくださいました。
屋形船 あみ弁
亀戸横丁ラ・テキーラのエドガーの主催で屋形船乗ってきました。
腹パンパン過ぎて動けない。
またいろいろ楽しい催し考えてるみたいです。 pic.twitter.com/dJWvhBUYrt— わたがし とおる (@kameidotohru) July 24, 2022
(わたがし とおる@kameidotohruさんアップありがとうございます)
美の壺:豊洲市場 浦井義之さん 鮮魚仲卸
東京の台所・豊洲市場で天ぷら屋さん専門の魚介を扱うお店が登場します。
海老の浦井です。社長の浦井義之さんにお話を伺いました。
浦井さんは、名だたる名店に魚を卸しています。天ぷらにふさわしい魚介を五感によってふりわけていきます。
大きさ、やわらかさ、身がしまっているかなど、天ぷらがふわっと、きれいに揚げられる魚介はどれか、選りすぐっていきます。
店には浦井さんを信頼している料理人が次から次へとやってきました。
海老の浦井さん
海老のなんだけど
鮮魚もバキバキのピカ一なの、浦井さんとの出会いにも感謝。
社長の浦井さんがまたそりゃイケメンなのよ♥
魚もイケメンだね!#豊洲仲卸 #海老の浦井 pic.twitter.com/OXQJYXouh9— 赤坂おかげ@馬鹿大将 (@AkasakaOkage) March 2, 2023
(赤坂おかげ@馬鹿大将@AkasakaOkageさんアップありがとうございます。)
美の壺:天ぷら店主 日本橋 奥田秀助(おくだしゅうすけ)
そんな浦井さんを信用して買い付けに来ていたのが、
天ぷら店主の奥田秀助さん。日本橋の老舗てん茂4代目です。
「てん茂」は、創業138年、屋台からはじまった店です。4代に渡り受け継がれた技を見せていただきました。
天ぷらに使う油は、風味の良い上質の煎ったごま油を使います。鍋は、熱が伝わりやすい銅製です。油の温度が上がるあいだに衣を作ります。
さすが手際がいいですね。カッコイイ。
油の温度は、見るだけでわかるそうです。最適な温度を待ちます。箸であがり具合を判断してあげていきます。
天つゆは、毎朝、だしをとるかつおだしです。
いま、奥田さんは、息子の陽助さんにその技を伝えています。奥田さんは、数をこなして自分で理解しなくてはならないと言います。
使っているものもやっていることも単純ですが、くり返すことで感覚がわかり、揚げるタイミングがわかってくるそうです。
地味だけどしっかりとしたした仕事をするのが「江戸の人」だと奥田さんは語って下さいました。
https://twitter.com/hikomaro0427/status/1565679472287764480
(hikomaro@hikomaro0427さんアップありがとうございます。)
美の壺 木村多江さん 「浮世絵グルメいただきます!」
美の壺 神崎宣武(かんざきのりたけ)さん 民俗学者
浮世絵には、江戸時代の食文化がたくさん隠されてています。
歌川国貞の《東京美女ぞろひ 柳橋きんし》に描かれている場面をスタジオにセットして再現しました。
お座敷にこたつ、鍋と膳があります。民俗学者の神崎宣武さんと検証していきます。描かれているきんしさんは、着くずれた姿で酒を飲んでいます。
神崎さんによると、「柳橋」とされていることから芸者さんと考えられるそうです。おそらく、囲いの芸者さんが、自分の住まいの旦那を迎える部屋で、お酒や料理をつまんで待ちくたびれている様子が描かれているのだろう。と推察されるそうです。
もしかしたらきんしさんは、「やけ酒」を飲んでいたのかもしれませんね。
歌川豊国「東京美女ぞろひ 柳橋きんし」 pic.twitter.com/kT0lLpFaxw
— ポリー (@millavril) November 8, 2020
美の壺 福留奈美さん 東京聖栄大学教授
木村多江さんの浮世絵検証は、まだ続きます。
膳にのっている器には、食べ物が盛られ、火鉢には鍋がかけられています。きんしさんは、長ようじで何か食べ物に触れています。鍋の中身は何でしょうか。
江戸の食文化に詳しい福留奈美さんにおたずねしました。
福留さんは、おそらく、どじょうの柳川鍋だと考えています。卵とじや味噌なべかもしれません。木村多江さんは、福留さんの指南で当時の料理の再現を始めました。
あなごとごぼうをしょうゆとみりんで味をつけて卵でとじました。素材のうまみでシンプルに食べていたのではと福留さんは考えています。
みそ仕立ての鍋も再現してみました。江戸甘みそで鶏肉とネギで煮込みます。どちらもおいしそうです。
この絵には、親密な関係の間の人同士が、一緒に鍋をつつくのが流行り始めたの当時の風俗が描かれています。
【空腹時の鑑賞は要注意】すみだ北斎美術館で11月20日から始まる企画展「大江戸グルメと北斎」面白い!北斎や同時代の絵師達が描いた「食」にちなんだ浮世絵や絵本等と共に、当時のレシピを再現した食品サンプルが並ぶユニークな展示。絵の中の寿司・鰻・天ぷらを見てると猛烈にお腹が減りました(笑) pic.twitter.com/L7MRmNm3f2
— かるび(主夫ライター) (@karub_imalive) November 19, 2018
(かるび(主夫ライター)@karub_imaliveさん、アップありがとうございます。)
3つ目のツボ 「クイッと飲んでツルッといただく」
美の壺:浅草 老舗蕎麦屋 鈴木健次郎さん
日本食文化研究家のデビット・コンクリンさんは、外国の人に江戸前の魅力を伝えています。
デビット・コンクリンさんが外国人観光客を案内したのは、浅草の老舗蕎麦屋さん、丹想庵 健次郎 (たんそうあん けんじろう)です。
蕎麦屋なのにフルネーム!店主は鈴木健次郎さんです。
鈴木さんによると江戸っ子のそばの過ごし方は、「さっと、そばやへ入り、そばが出る間にひとつまみ、酒を一杯飲んでシメにそばを食べる」そうです。
そばを待っている間を楽しむのが江戸風なのだそうです。蕎麦やで一杯。趣向を凝らした酒のつまみも楽しみのひとつです。
鈴木さんが提供したのは、冷たい手打ちそばは、2つの産地のそばが盛られています。ほろ酔いで楽しむそばは、粋な江戸の香りがしますね。
買い出しの途中、裏路地裏に良さげな蕎麦屋が、、、、
旨い。日本酒も揃っている
浅草 丹想庵 健次郎 pic.twitter.com/fAgyW4hDoT— adesso (@adesso45091286) July 6, 2019
(adesso@adesso45091286さんアップありがとうございます。)
美の壺:麻布十番 さらしなそば 堀井良教(ほりいよしのり)さん
さらしなそばは、そば粉の芯の部分だけをつかった白いおそばです。ほんのり甘いおそばです。麻布十番には何軒かありますが番組で紹介されたのは、
総本店 更科堀井
200年以上続くこの店の店主は、堀井良教(ほりいよしのり)さん。
お店のメニュー看板には、酒のあての一品料理の名前がズラリとあります。文献にもあるように、そば屋には、上酒というメニューがあり、よいお酒をそろえていたそうです。
堀井さんは、ありあわせをうまく応用しながらお酒を楽しむのが、そば屋の在り方だと言います。そばつゆは、だし巻きたまごやとり焼きに姿を変えます。
江戸前の味は、しょうゆと濃いめのだしで、甘しょっぱい味をアテにお酒を召し上がってもらうのがそば屋なのだと堀井さんは教えてくださいました。
https://twitter.com/souhonkesh3401/status/1559709068834443266
美の壺:神田 蕎麦店 池波正太郎が愛した店
明治17年創業。神田 まつや本店が登場します。
池波正太郎が愛した蕎麦屋です。さまざまな肴を楽しみながら蕎麦屋で飲む。ほろよい気分で楽しむ蕎麦。切っても切れぬ仲ですね。
江戸を舞台に時代小説を書いた池波正太郎は、食通でも知られています。池波の指定席は、カウンターのはしっこです。
『食卓の情景』には、「ひとりで町を歩き、酒が飲みたくなると、蕎麦屋で飲む。」とあります。池波のお気に入りは、兵庫灘の清酒の燗酒に板わさ、そば味噌に焼きのり、そしてシメにそばを食べます。
ほろ酔いで味合うそばの味が下町育ちの池波正太郎の味です。
https://twitter.com/leafnet7/status/1683791032784424961
4つ目のツボ 「手早く 粋に」
美の壺:銀座 立ち食い寿司 坂上暁史(さかがみあきふみ)
東銀座の歌舞伎座前。路地を入ったところに人気のすし店があります。
ミシュランの星がつく「おのでら」が仕掛けた立ち食いの店、鮨 銀座おのでら登竜門です。若手職人の修業の場でもあります。
忙しい中でも立体感・躍動感のあるすしは、シンプルな仕事を複数こなさなくてなりません。総料理長の坂上さんは、立ち食い鮨は江戸前鮨の原点といいます。
江戸前すしは、江戸後期に下ごしらえした魚をすしにして、屋台で手軽に立って食べられるファストフードとして始まりました。
提供されるすしネタは、味がしみるように包丁を入れ、見た目も鮮やかです。坂上さんは、雑ではなく丁寧なしごとの中に心が通じるものが「粋」だと語ってくださいました。
廻転鮨 銀座おのでら本店もあります。
一人前になるには10年近くを覚悟すると言われる寿司職人。この寿司業界の常識を打ち破ったのが、「鮨 銀座おのでら 登龍門」です。銀座という一等地の路面店でありながら、3年目の寿司職人がカウンター越しに寿司を握ります。店の狙いなど、話を聞きました。 https://t.co/3g4zNKOiCz
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) July 20, 2023
美の壺:深川 三ツ木新吉(みつぎしんきち)さん:地元民に愛される鮨店主
深川不動近く、地元の人々に愛される店が登場します。
深川 すし三ツ木 です。
店主は三ツ木新吉さん。店を出して53年。握った鮨は付け台(つけだい)と言われる漆塗りの台に載せる昔ながらの方式。
握る手つきも鮮やかですねぇ。
三ツ木さんは、客と会話をしながらテンポよくすしを握ります。ショーケースにあるすしネタも丁寧なしごとがされています。
三ツ木さん曰く、江戸前は仕込みが命といいます。季節ごとに15種類くらいのすしネタを準備しています。魚ごとに決められた仕込みを限られた時間ですることが大切なのだそうです。
握る手つきも鮮やかですねぇ。
修業時代、三ツ木さんは、親方の斎藤実さんが、にぎり残したすしを木型にとり、手に覚えさせて技を習得しました。
三ツ木さんが大切にする江戸前がもう一つのあります。休みの日に旬の魚を釣ることです。とった魚は、さばいてすしとしてお客さんに提供します。
今日も、話に花が咲き、にぎる姿が絵になりますね。
https://twitter.com/mitsugisushi/status/1683998317712375809
(深川 すし三ツ木@mitsugisushiさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。