こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「くつろぎの温泉建築」。
温泉の建物は、個性的ですねー。異国に来た雰囲気が好きです!有名温泉や文豪が愛した秘湯から町の温泉までたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
いざ、温泉建物ワールドへ。
【まもなく! #NHKBS #美の壺】#くつろぎの温泉建築#愛媛_道後温泉#群馬_法師温泉#秋田_乳頭温泉#大分_長湯温泉
名湯を楽しむための名建築をたっぷりご紹介!#BS美の壺は金曜・夜9時15分にお引越し
後9時15分 #NHKBS pic.twitter.com/oQXHaTtT0w— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) April 18, 2025
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
日本の名湯に名建築あり!▽100年に一度の大修理を終えた「道後温泉本館」を徹底解剖!重厚な玄関から皇室専用の浴室まで堪能▽群馬「法師温泉」のノスタルジーあふれる木造湯屋は与謝野晶子もうっとり▽秋田の秘湯「鶴の湯温泉」、主人が守り抜く山の温泉宿の風情▽大分「長湯温泉」には第一線の建築家によるユニークなデザインが大集合!公衆浴場のモデルはハンガリー!?温泉と建築が極楽の世界へいざなう<File631>
出典:番組公式ホームページ
【出演】山田 豊樹…松山市 道後温泉事務所 花岡 直樹…建築士 佐藤 和志…温泉宿 会長 首藤 匡輔…温泉施設 館長 富田 玲子…建築家 草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「入ってよし 眺めてよし」
美の壺 山田 豊樹さん 松山市 道後温泉事務所 愛媛県松山市
温泉建築で、多くの人が、思いおこすのが愛媛県松山市の「道後温泉」です。古代からあったようで万葉集にも登場しています。
「道後温泉本館」は、明治27年から増改築を繰り返して130年、現役の公衆浴場でありながら国の重要文化財です。坊ちゃんのイメージがありますが、なんと!日本の歴史とともに続いているのですね。
令和6年12月、5年半におよぶ大規模な保存修復作業を終えました。道後温泉本館の管理運営をおこなう松山市道後温泉事務所の山田豊樹さんによると、柱に使われる木は、太くて立派、固くて重い材料が使われているそうです。
使われる材木のケヤキやツガは、手に入りにくいもので全国から寄せ集めて保存修理がされました。浴室は、湯釜と呼ばれる湯口に高級石材の庵治石(アジイシ)が使われ、道後の湯で病の少彦名命(すくなひこなのみこと)を救った大国主命が彫られています。
壁面は、愛媛の伝統工芸の砥部(とべ)焼です。道後の湯を発見したしらさぎが、青の染付で描かれています。
山田さんは、実際に触れて湯に入り休憩をして五感で堪能できる重要文化財を楽しんでほしいと話してくださいました。道後の湯は国の宝ですね~。
5年半ぶりに全館営業再開した愛媛の名湯「道後温泉本館」。
今回は待望の営業再開で入浴コースが充実し、活気に満ちている「道後温泉本館」の新たな魅力、楽しみ方をお届けします。https://t.co/bP16cZhdehhttps://t.co/bP16cZhdeh— ことりっぷ (@cotrip_twi) April 1, 2025
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美の壺 花岡 直樹さん 建築士 道後温泉「神の湯本館」 愛媛県松山市
長年、道後温泉の調査・保存・修理にたずさわってきた建築士の花岡直樹さんに道後温泉本館の外観のみどころについておしえていただきました。
一度に明治27年にできたものではありません。いろんな形の建物や屋根が重なり合い、上から見ると屋根の向きや色がバラバラです。建て増しの歴史を感じさせますね~。
一番古い建物が、「神の湯本館」です。木造の3階建てで赤いギアマンの塔屋(とうや)の振鷺閣(しんろかく)が目をひきます。多くの観光客を集めるためにつくられました。
昔は、道路から直接、各お風呂に入っていたそうで、「一の湯」は士族、宮司、僧侶が入り、「二の湯」は、その家族の女性、「三の湯」は、男性と浴室がわかれていました。
2階、3階の手すりの板の装飾は、それぞれ渦巻のもようの板が組み込まれてひとつひとつ微妙にデザインが違います。湯の湧出する様子を表現しているそうです。湯船の中にいるようですね。
神の湯本館の入浴料は、入浴と2階の休憩室利用で1300円、貸浴衣にお茶、茶菓子がついてきます。重要文化財の温泉建物と古きよき温泉場の風情を楽しめます。
今日のお風呂 道後温泉 本館
言わずと知れた日本三古湯のひとつ。お湯はアルカリ単純泉で無色透明で多少のヌルスベ感あり。
前回はコロナ禍で入場制限があったため、今回ようやく入れて良かったです😙
神の湯二階休憩席付き 1300円 pic.twitter.com/lYmVfTyL9v— Sanmaru🏴☠️💫DJ_ _30 (@dr30_skyline) April 5, 2025
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美の壺 道後温泉 「又神殿・霊の湯(ゆうしんでん・たまのゆ)棟」
明治32年に建てられた「又神殿・霊の湯棟」は、皇室専用の浴室で昭和27年まで使用されていました。外観の屋根は、何層にも重なり、神社仏閣のような重厚感です。
鬼瓦は、鳳凰や龍といった吉祥モチーフです。又神殿は、当時のままの姿が残っていて、現在は、みることができます。入ってみましょう。
室内は、豪華絢爛、金箔や銀箔にいろどられ奥には天皇だけが座る「玉座の間」があります。ここは温泉ですよね~。別世界にいるみたいです。「御湯殿(おゆどの)」と呼ばれる浴室は、25回ほど使われてそうです。
「霊の湯」は、天皇や皇室のおともの方や政府要人のために作られた浴室で神の湯が広々とした開放感とするならば、霊の湯は高級感あふれる浴場です。
2階の休憩室では、25畳の小広間でこちらもお茶とお菓子がいただけます。ちなみに3階の休憩室は、個室で夏目漱石も訪れたことで有名です。
今回の保存修理工事では、新たに3階「飛翔の間」と「しらさぎの間」2つの貸切室が新しく利用できるようになりました。貸切室は事前予約制です。またひとつ楽しみが増えましたね。
7年前の四国ジブリ旅の際も道後温泉に来たのですが、その時は客が少ない昼の時間に「神の湯 二階席」コースで本館に入りました。今回は3階の個室や又神殿の様子も見ておきたかったので、最上級の「霊の湯 三階個室」コースで入ることに。同コースだけ坊ちゃん団子を食すことができます。 pic.twitter.com/Ets4r2JC60
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) August 11, 2017
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美の壺 道後温泉 「南棟」
大正時代になると休憩室を備えた建物が登場します。「南棟」は、大正13年に建てられました。外観は、白壁にガラスを用いた建具、大正や昭和になると大きなガラスを作る技術も発展しました。
大正13年に玄関が現在の地に移動して60年という歳月をかけて、昭和28年に現在の独特のすがたとなりました。長い歴史があったのですね。建物が物語ってくれますね。
花岡さんは、左右対称でも同じ形でもない雑多な建築群が全体として絶妙なバランスとなったのが魅力だと語ります。なんだかサグラダファミリアを感じさせますね。
まだまだ見どころはあります。温泉のシンボル「湯玉(ゆだま)」は、宝珠(ほうじゅ)形をした周りに湯が湧き出しています。
木造建築は、火をきらい、水を象徴するものを屋根の装飾に用いることがあるそうですが、この湯玉が一役買っていて、寺社にない温泉施設ならではの遊び心が組み込まれているのだろうと話してくださいました。
花岡直樹さんは、道後温泉本館の他に松山城や高知城、愛媛の西洋建築 萬翠荘(ばんすいそう)の修復なども手掛けていらっしゃいます。
重文 道後温泉本館 玄関棟 南棟 神の湯本館 又新殿 霊の湯棟
近年毎年訪問してたが常に修復工事で全く外観見れなかったが、ようやく完了して4棟とも見ることができて満足 pic.twitter.com/9q0uP8gmds— しゅ〜🐴いくん|Shumaikun 🏯⛩🏛⛪️ (@shuma1115) December 29, 2024
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美の壺:2つめのツボ「ノスタルジーに浸る」
美の壺 与謝野 晶子 法師温泉 群馬県みなかみ町
群馬と新潟の県境の三国山脈のふもとにある雪深い渓谷に「法師温泉」はあります。知る人ぞ知る秘湯で宿は、明治8年創業の「長寿館」1軒のみです。
素朴であたたかい雰囲気の国登録有形文化財のお宿です。築150年の木造建築で中へ入ると舶来の置時計が時を刻み、時報が天井の高い吹抜けの玄関に響き渡っています。
客室も落ち着いたたたずまいです。歌人の与謝野晶子は、夫の寛とともに創作の旅で全国の温泉を旅し、昭和6年法師温泉長寿館にとう留しました。
初めて訪れた法師温泉のようすが、雑誌『冬柏(とうはく)』に記されています。晶子たちを迎えた湯屋は、明治28年に建てられ今も変わらぬ姿で残されています。
明治時代の面影が残る鹿鳴館風の大浴場で洋風のアーチ型の窓は、上越線敷設のため訪れたイギリス人の鉄道技師が設計したそうです。
法師温泉は、旧国鉄のCM「フルムーン」で一躍、有名になりました。湯船につかりながら鉄道に乗った気分ですね。
昨日のお宿はコチラ、法師温泉 長寿館さん。最高に素敵なお風呂は撮禁なので秘湯の会のHPから拝借。何度来ても良いわココ😋また来よ😁
この日は本館20番の与謝野晶子さんが泊まったお部屋でした😁 pic.twitter.com/9GkY5BrKKN— ラン次 (@LanjiOkayama) April 23, 2022
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美の壺 佐藤 和志さん 温泉宿 会長 秋田県仙北市 乳頭温泉郷
秋田県奥羽山脈の山ふところに秋田藩主が湯治に訪れた秘湯があります。「乳頭温泉郷 鶴の湯温泉」は、雪の中にたたずむひなびた宿の風情が旅人の心をゆさぶります。
人気は、雪見の露天風呂です。乳白色のにごり湯と雪の白さが織りなす絶景です。しかし厳しい自然と隣り合わせの地で風情を守っていくのは容易なことではありません。
鶴の湯温泉会長の佐藤和志さんによると、2月下旬になると雪が3メートルになるときもあるそうです。すごい積雪量ですね。雪をどけるのも一苦労でしょうね。
鶴の湯温泉は、代々、木造建築です。木造の建物は、手をかけないとなかなか維持できません。近代的な建物へ建て替えることも考えましたがどうしてもこの風情は捨てがたかったそうです。
外壁は防虫防腐をかねて黒く塗装をして雪とのコントラストがひきたつ落ち着いた風情になりました。囲炉裏のあるお宿もいいですね。特別感がそそられますよね~。
宿から周囲3キロの電線を埋設させ山の温泉宿にふさわしい自然景観になじむようにして古い建物に手をかけてあるべき姿を目指しました。
佐藤さんは、山奥には山奥らしいすがたかたちがあると語ります。少し不便だけれども山奥の姿かたちを味わうそんな温泉宿です。
秋田県仙北市にあります
【乳頭温泉郷 鶴の湯温泉】♨️囲炉裏がある本陣で名物の山の芋鍋
最高の温泉と滋味深い料理をこの秘湯で体験できるのはもう最高の幸せでしかない
お世話になりましたm(._.)m✨ pic.twitter.com/za1Fth3MwH
— アキト (@monmon77m) March 26, 2025
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美の壺:最後のツボ「その湯に その建築あり」
美の壺 首藤 匡輔さん 温泉施設 館長 長湯温泉 大分県竹田市
大分県竹田市の「長湯温泉」は、炭酸ガスを多く含む独特の湯で、湧出する場所が限られている珍しい泉質です。
「ラムネ温泉館」は、とんがり帽子の屋根に松の木が生え、白と黒のストライプの壁、どこからどもまでも珍しい建物です。設計は建築家の藤森照信さんによるものです。
空飛ぶ泥船の茶室(高過庵)やクラブハリエで有名な草屋根(ラコリーナ近江八幡)など自然と共存している作品で知られています。ユニークで入るだけでなごみますよね。
館長の首藤匡輔さんによると、めずらしい温泉なので建物もめずらしいのがいいと、首藤さんのお父様が藤森さんに依頼をしたそうです。入り口でスルーされることもしばしばあるそうです。
わかります~。しかし、珍しさだけを求めているのではありません。ストライプの壁は、焼杉と漆喰です。温泉の湿気に適した天然の材料をもちいます。
屋根のてっぺんの松の木は、温泉に入って長生きをしてもらいたいという願いがこめられています。まぁ~。素敵です。浴室の入り口は低くして茶室のにじり口をイメージしました。中は天井が高く対照的な開放感に包まれます。
いつもとちがう気分でいつもと違うお湯に入ってもらって日常の悩みや疲れが吹き飛んでもらえたらと首藤さんは、語ってくださいました。
長湯温泉 ラムネ温泉館(大分県竹田市) #長湯温泉
ラムネ1号泉。
内湯は藍、緑、茶色の色付き湯。
露天風呂は透明湯。茶色の湯の花と大量の気泡が舞う炭酸泉。
約32℃と低温だが、気泡の膜に包まれてふわっと温かい。
しゅわしゅわプチプチと気持ち良い泡付き。
内湯との交互浴で一日中入れそう。 pic.twitter.com/QSJE7uxpZ4— なまっぴ (@namappi_) February 17, 2025
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美の壺 クアパーク長湯 長湯温泉 大分県竹田市
昭和初期、長湯温泉の泉質が、名だたる温泉、チェコのカルロヴィ・ヴァリと同じことだったことが注目されました。洋風の共同浴室が、つくられ、当時あまり知られなかった山あいの温泉地をアピールしました。
竹田市は、ドイツのバートクロツィンゲン市と姉妹都市になりました。確かカルロリ・ヴァリは、飲む温泉で有名ですよね~。長湯温泉は楽しそうな温泉ですね~。
「クアパーク長湯」は、木造デザインで有名な板茂さんの設計による複合施設です。温泉棟は、木材同士が互いに支え合いながら大きな屋根をつくる独特な構造です。
1階は、水着で入るバーデゾーンです。深さ110cmの温水プールで行われる運動プログラムは、温泉療養法に基づくものです。ドイツの温泉保養地クアオルトをモデルにしました。
スポーツクラブにいるみたいですね。こちらは、全長50mの歩く温泉です。かけ流しの温泉を歩きながら天気のいい日は、景色も眺められる気持ちのいい空間です。
クアパーク長湯は、レストラン棟、宿泊棟を兼ね備え現代の湯治場みたいですね。やっぱり楽しそうな施設です。
日本にもドイツの「クアオルト」と同じ高濃度炭酸泉が楽しめる温泉地があります!
それが大分県竹田市の「長湯温泉」✨ 竹田市が日本のクアオルトとして位置付け、2019年には世界的建築家の板茂氏設計の「クアパーク長湯」という施設も誕生しました。#クアオルト #長湯温泉 #竹田市 #伴茂 #大分県 pic.twitter.com/1V7FoifmAm— ホットタブ【公式】 (@hottab_official) November 7, 2024
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美の壺 富田 玲子さん 建築家 大分県竹田市
ヨーロッパの小さなお城のようなたたずまいの建物は、町の公衆浴場、「温泉療養文化館 御前湯(ごぜんゆ)」です。塔がシンボリックな建物ですね。
設計したのは、斬新なデザインで知られる「象(ぞう)設計集団」によるものです。中心的役割を担った富田玲子さんにお話しをうかがいました。
長湯の泉質にあったデザインを依頼され、ハンガリーのぬるい温泉が気持ち良いと聞いて、富田さんは、一週間、ハンガリーへ調査に訪れました。
さまざまな施設をめぐり、よく目にしたのが、八角形や六角形の浴槽です。周囲にベンチがあってくつろげるようになっていたそうです。みんなが囲んで入れるつくりにしました。
最上階に、六角形の天井と浴槽を設え、広い窓からは、陽がさしこみます。個性的な空間ですね。1階の浴室は、富田さんのイマジネーションがあふれています。
床に湯になじむ褐色の石は、時を経て、温泉と混じりあい地層のような模様になっています。富田さんは、お湯の中にいると感覚が鋭敏になり、いろんなことを感じやすくなるので、できるだけ気持ちの良い空間を設計しているそうです。
ワタクシも素敵な浴場のある町に住んでみたいと思いました。
【大分県竹田市】日本一の炭酸泉と言われる長湯温泉 ドイツ風建築の飲泉可能な優れた温泉 ゆっくり長湯で美容と健康 長湯温泉療養文化館 御前湯 大分… https://t.co/GW3fngOebQ @YouTubeより
明日家族をここに招待するの~~♨ pic.twitter.com/jpOVEuDp0k— そら@独身LIFE (@SuperLegendsola) October 10, 2024
(そら@独身LIFE@SuperLegendsolaさん、アップありがとうございます。)
美の壺:再放送・バックナンバー情報
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2022 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。