美の壺 「とにかくめでたい! 鯛(たい)」<File623>お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺

こんにちは~。らら子です。

今回のNHK 『美の壺』は、「とにかくめでたい! 鯛(たい)」。
お魚の王さまと言えば鯛、豪華で華やかなお魚ですよね~。めでたい鯛たちがたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。

いざ、めでたい鯛ワールドへ。





美の壺:放送内容、出演者情報

【番組予告】

魚の王様・たいの魅力を存分にご紹介!▽日本人のたい好きは万葉集にも!▽正月の間は「にらむ」だけ?関西のお正月▽京都・名店の技で魅せる姿と味▽祭りにもたい!全高7メートル、総漆!唐津くんちの曳山「鯛山」の造形の秘密▽祝いの気分を盛り立てる!銚子の名物・大漁旗▽ひとくち食べれば、甘くて幸せ!元祖たい焼きの誕生物語▽南蛮渡来の砂糖菓子、金花糖。受け継がれた「たい」の木型と職人の心<File623>

出典:番組公式ホームページ

【ゲスト】田野 登…大阪民俗学研究会代表/高橋 義弘…料理人/吉田 宗弘…関西大学名誉教授/多久島 修…「鯛山」元・曳子(ひきこ)/宮澤 雅樹…染物職人/神戸 将守…たい焼き職人/鈴木 真善…金花糖職人
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)




美の壺:1つめのツボ「とことん味わう、姿と味」

美の壺 田野 登(たの のぼる)さん 大阪民俗学研究会代表 兵庫県明石市

兵庫・明石市の魚の棚(うおんたな)商店街の「魚秀(うおひで)」は、明治45年創業の焼き魚専門店です。

看板商品は、「本鯛の姿焼」です。わあ〜、立派な鯛ですね。ウロコの処理って、めんどうで大変なんですよね〜。

市場で仕入れたをたいを1匹ずつキレイに手入れをします。

まるで生きてるみたいなイキの良さの姿を表現するために、しっぽやヒレに飾り塩をしてピンと立たせ、じっくり焼きます。

「正月は、焼鯛が欠かせない」と店先で話してくれたのは、民俗学が専門の田野登さんです。

田野さんによると、焼鯛は、すぐには食べられなかったそうです。

ええ~?食い意地が張っているワタクシはすぐにでも食べ鯛!ですけどね~。

理由は、関西の風習「にらみだい」というものからで、正月の3日間は、めでたいな〜(#^^#)と言って箸をつけず、1月3日が過ぎるとありがたく食べたそうです。

豪華な鯛を3日もおあずけだなんてワタクシ我慢できないわ~( ;∀;)。

現在は、生活習慣も変わりましたが、今も昔もやっぱり正月は、鯛です。

田野さんは、奥さまから「注文しているおたいさんをもらってきて~」と、おつかいに行くと大変だそうです。

なぜならヒレが欠けるとゲンが悪いと怒られるからです。緊張しますね。

見るのも食べるのも優れているおたいさんです。「魚秀」は、年末になると正月用に買い求める人が殺到して、多い時は4000匹も焼くそうです。

(メンカタ@静岡道楽日記@shizuokadourakuさん、アップありがとうございます。)




美の壺 高橋 義弘さん 料亭当主・料理人 京都市・左京区

かつて京料理は、川魚が中心でした。流通がよくなりイキのいい鯛が手に入ると毎日使うようになったそうです。

京都・南禅寺にある400年余りの歴史をもつ日本料理の名店「瓢亭(ひょうてい)」。

15代目当主、高橋義弘さんによると、鯛は、いろんな魚の中で「べっぴんさん」だといいます。

べっぴんさんの鯛をどのようにしてひきだすのでしょうか。その技をみせていただきました。お造りは、身の繊維に対してちょっと斜めに切る「へぎ造り」です。

食感がしっかりと残り、筋肉質な味わいを感じることができるそうです。盛り方は、血合いの赤みを出します。

白と赤のコントラストが映えますね~。

そして、おめでたい席での逸品「祝いの焼きもの」は、かぶとを美味しく味わえるよう塩をふり、じっくりと炭火で焼きます。

身は焼きにしますが、ここでも名店ならではの工夫がありました。

卵白をぬった上にカラスミを粉末状にして、もう一方は、赤しその粉をふりかけ焼きます。カラスミと赤しそを対比させうまみを引きだすのです。

扇形の赤飯、黒豆にのし梅を添えてめでたさを演出します。

鯛の七変化、高橋さんの引き出しはすごいですね。べっぴんさんの姿かたちを生かし、味を深めました。

(ピッケル@Parasqualidusさん、アップありがとうございます。)




美の壺:2つめのツボ「創造力をかき立てる、紅(くれない)の鯛」

美の壺 吉田 宗弘さん 大学教授

日本人と鯛は、いつからどんな深い縁があったのでしょうか。

栄養学の権威で食の歴史に詳しい吉田宗弘さんにおたずねしました。日本人と鯛の関係の歴史は、神話の時代までさかのぼります。

『古事記』に登場する海幸彦(うみさちひこ)と山幸彦(やまさちひこ)の物語。

釣りの得意な海幸彦と狩猟が得意な山幸彦が道具を交換したところ、山幸彦が海幸彦の釣り針をなくしてしまいます。

山幸彦がなくした釣り針には海鯽魚(うみそくぎょ・クロダイ)がかかり、中でも赤い色をしたクロダイ、赤鯽魚(あかうみそくぎょ・マダイ)で食べてみるとおいしかったことから、マダイが取れると、縁起が良く、みんなが喜んだそうです。

吉田さんは、日本では、古来より赤色は、魔除けの色で、赤い鯛をみると邪気を払ってくれると思ったのだろう。と語ってくださいました。

(本ノ猪@honnoinosisi555さん、アップありがとうございます。)




美の壺 多久島 修(たくしま おさむ)さん 「鯛山」元・曳子(ひきこ) 佐賀県唐津市

魔除け、邪気を払ってくれる「赤い鯛」は、全国各地に広まりました。

佐賀県唐津市で毎年11月に行われる「唐津くんち」もそのひとつです。

14台の曳山の中に目がまんまるで赤くてかわいいお鯛さんがいます。江戸時代後期の1845年に作られた5番曳山魚屋町「鯛」です。

地元の人びとに「鯛山(たいやま)」と親しまれ、今も大切に守られています。

かつて鯛山の曳子をつとめていた多久島修さんは、子どもの頃から祭りとなると鯛山に乗って町中を練り歩きました。

大人になった多久島さんは、鯛山の研究を重ね、ある発見をしました。

それは、鯛山の大先輩は、奈良・興福寺の阿修羅像だったのです。すなわち、阿修羅像と鯛山は全く同じつくりかたをしているのです。

え~!ビックリです。あまりにかけ離れていませんか??(-_-;)

材質は、光沢のある赤うるしです。こう見えて鯛山は、世界最大級の漆工芸品なのです。多久島さんは、何より造形がおもしろいのだといいます。

鯛を前からみるとおにぎりのかたちをした三角形、横からみると、ひし形、後ろからは、だ円形にみえるのです。

鯛の形を残しつつ、デフォルメした先人の立体造形力が素晴らしいと語ってくださいました。

押しならでは大発見ですね。

(mne@m91amrさん、アップありがとうございます。)




美の壺 宮澤 雅樹さん 染物職人 千葉県銚子市

日本最大級の漁港、銚子市の名物のひとつが「大漁旗(たいりょうばた)」です。港で待つ人にいち早く大漁であることを伝えるものとして使われてきました。

「額賀屋染工場」の染物職人の宮澤雅樹さんは、代々、大漁旗などの染物を手がけてきました。

宮澤さんによると、昭和30年ごろから大漁旗に図柄が入るようになったそうです。

図柄は「万祝(まいわい)」という着物の柄から転用したものです。江戸時代後期から昭和にかけて大漁を祝う羽織として鶴亀などの柄が好んで描かれました。

うわ~鮮やかな色ですね。

大漁旗は、2日間かけてつくります。まず柄を決め、白くなる部分にのりをのせます。

特にうろこの部分は連続しているため、かすれが出ないよう念入りに大量にのりをつけます。

糊付け後、染料がはみ出さないように砂をかけます。

白い部分との境目がぼやけないように、鯛、文字、背景の順にムラなくていねいに染めます。翌日、水洗いをすると完成です。

色鮮やかな鯛があらわれました。

近年、大漁旗は、本来とは違った使われ方をしています。初節句や出産、還暦の祝いの品に多くつくられるようになりました。

それは、それは、めでたいですね~。

宮澤さんは、期待にこたえられるように、ていねいにつくるように心がけているそうです。

(犬飼タ伊🐕283-315合同通販準備中@inukaenaiさん、アップありがとうございます。)




美の壺:最後のツボ「甘く、優しく、喜びを与える」

美の壺 神戸 将守(かんべ まさもり)さん たい焼き職人 東京都・港区

港区の麻布十番にある「浪花家総本店(なにわはそうほんてん)」が登場します。

「浪花家総本店」は国民的お菓子「たい焼き」の発祥の店、一丁焼きが特徴です。職人歴40年以上、たい焼き職人の神戸将守さんが、次からつぎへと手際よく焼いていきます。

コツは、うす皮でパリッと焼けるように強火で短時間に焼くそうです。頭からしっぽまであんこが詰まっていておいしいですよね。

うす皮なので、あんこもほんのり焦げるのがまた香ばしくていいんですよね。ワタクシらら子も大好物です。

神戸さんは、たい焼きは、つくるのも食べるのも楽しいと話します。明治時代、たい焼きは、斬新なアイデアでした。

なぜなら、当時の鯛は、今以上に特別な存在だったからです。

結婚式やおめでたいことがあれば登場した鯛を安く食べられるのがたい焼きです。

子どもらは、手にとって喜びを感じ、頭やしっぽをかじって、身近な遊び相手にもなったのでは、とたい焼きが受け入れられた背景を語ってくださいました。

(Takehito Sekimoto-1.12 TAS2025参戦-@Sekimotさん、アップありがとうございます。)




美の壺 鈴木 真善さん 金花糖職人 東京都・台東区

ひな壇をかざる不思議なかわいいお菓子「金花糖」。

南蛮渡来の伝統的な庶民の味で江戸時代から昭和の中頃まで独自の発展をとげました。

東京でただ一人の金花糖職人の「江戸菓子まんねん堂」の鈴木真善さんにお話をうかがいました。

最もポピュラーに扱われるのは、桃の節句のひな祭りにお飾りとして使われるそうです。

嫁いだ娘が食に困らないように、子孫繁栄や幸せを願ってカゴに盛ってお飾りにしたそうです。なるほど~。

お飾りの中でも中心になくてはならいのが鯛だと鈴木さんは語ります。

金花糖は、水と砂糖だけでつくる素朴なお菓子なので、作り手の勘や経験が問われるそうです。鈴木真善さんは30代の頃に、廃業を決めた職人から木型を譲り受けたのがきっかけでした。

次々に店が消え、金花糖の伝統が失われるのをみて鈴木さんは、職人になることを決意、ほぼ独学で作り方をマスターしました。

砂糖が冷えて固まらない内に木型に流し込みます。天候や温度湿度にも左右されます。

色が悪くなったり壊れたりしないか、木型からはずす時は、いつも緊張するそうです。難しいですが、できた時の造形の楽しさは、どんなものより楽しいそうです。

仕上げに色をつけます。

鯛のうろこにグラデーションをほどこし、目を入れてできあがりです。お客様の中には、子どもの頃の思い出を話される方もいらっしゃるそうです。

懐かしい思い出と共に、鯛はいつも私たちの中に住んでいますね。

(影虎@Kagetora_suiuさん、アップありがとうございます。)




美の壺:再放送・バックナンバー情報

NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。

こんにちは。らら子です。 いつも楽しみに見ているNHK『美の壺』のバックナンバーを2019年後半から現在までまとめてあります。

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こんにちは、らら子です。 毎回楽しみにしているNHK『美の壺』。2022年の放送一覧をまとめてみました。お役に立てれば幸いです。 ...

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2019年はこちらです。

こんにちは、らら子です。 2019年7月から始めたこのブログ。記事もたまってきたので月別放送一覧を2019年バックナンバーにまとめてみまし...

ご参考になさってくださいね。