こんにちは~。らら子です。
今回のNHK 『美の壺』は、「湯のみ茶碗」。
手のひらと生活に寄り添う湯のみ茶碗がたっぷり出てきます♡
番組で紹介されたスポットやお店をご紹介。
https://twitter.com/nhk_kyoto/status/1326026800812740610
いざ、古き良き湯のみ茶碗ワールドへ。
目次
美の壺:放送内容、出演者情報
【番組予告】
映画監督・小津安二郎が愛した、湯のみ。
小道具として、自分用として。
二つの湯のみに光る美学とは?
まるで盃(さかずき)!“玉のひとしずく”玉露を味わうための究極の器選び。
繊細な玉露の味を追求する中で生まれた「口まわり」の曲線美。
土の手触りを演出する「高台」の削り。
名工たちの技と思いを五感で味わう。
茶碗や道具を組み合わせ、仙人の世界へと旅をする。
究極の緑茶鑑賞は煎茶道で。風雅なひとときを堪能する。
出典:番組公式ホームページ
【出演】草刈正雄 木村多江(語り・ナレーション)
美の壺:1つめのツボ「一雫を愛でる」
映画監督・小津安二郎(おづ やすじろう)が愛した湯のみ茶碗
小津安二郎監督も湯のみ茶碗を愛した一人です。映画にもたびたび湯のみ茶碗を登場させました。
例えば『彼岸花』には、藍の縦縞が特徴的な湯のみ茶碗。
小津安二郎。『麦秋』(1951年)の「湯のみ」は『彼岸花』(1958年)のそれと同じ物なのかい? pic.twitter.com/x4z3QC1nDa
— ジャクジャク:関連 (@jakjakh24) August 20, 2016
(ジャクジャク:関連@jakjakh24さんアップありがとうございます)
たしかに湯のみ茶碗があると「和」な空間が引き立ちます。
小道具として用いることで、ひとつひとつのカットに臨場感と美しさを完成させたのですね。
また番組では、プライベートで使っていた湯のみも紹介されました。
緑地に白い椿があしらわれた、なんとも可愛らしい一品。
何でも監督自らデザインしたのだとか。さすがのセンスです!
単に「お茶を飲む」という用途を越えて、日常生活に彩りを与えてくれる。それが湯のみ茶碗の魅力なのですね〜。
私も一生ものの湯のみ茶碗が欲しくなってきてしまいました。
湯のみ茶碗はお茶の種類によって使い分ける
お茶の味や美しさを際立たせるために、種類に合った湯のみ茶碗を用いることが大切なのだとか。何とも奥の深い世界です。
まず煎茶では、内側が真っ白な磁器を使います。
黄色いお茶とのコントラストを楽しむために、注ぐのは7分目くらいまで。目で楽しみながら飲むお茶は、格別に美味しいでしょうね。
一方、緑茶の王様 玉露は、繊細で薄くて小さい器でいただきます。
50度に冷ましたお茶を、ゆっくりと数滴ずつたらして、少しずつ味わうのが美味しいのだとか。心からリラックスできそうですね。
京都・東山 五代目・三浦竹泉(みうら ちくせん)さん
京都・東山の陶芸家 五代目・三浦竹泉さんが登場します。
三浦竹泉さんが伝統を継承するのは煎茶碗。
◆作品紹介◆
※10月14日22時頃オークション終了予定
五代 三浦竹泉 色絵紅梅茶碗 共箱 共布
◆オークションURL◆https://t.co/qZFM49Dj7w pic.twitter.com/ubHIDM5J6r
— 古美術 佳香 (@art_keika) October 11, 2019
(古美術 佳香@art_keikaさんアップありがとうございます)
丸みのあるフォルムが可愛らしいですね。
縁の曲線にこだわることで、お茶を飲むときのやさしい口触りが追求されています。
煎茶は江戸時代中期、売茶翁(ばいさおう)と呼ばれる人物によって日本全国に普及したのだとか。
そのとき中国から伝わった煎茶碗も一緒に広まり、次第につくり手を育てる流れになっていったそうです。
とっても古い歴史がある伝統の技術なんですね!
美の壺:2つめのツボ「ザクッと削って、土を感じる」
栃木県 益子町 濱田窯
栃木県 益子町といえば、有名なのが益子焼。ぬくもりが感じられる色合いと、土を感じられる自然な質感が特徴的です。
そんな益子焼の堂本として、濱田窯が紹介されます。
栃木県益子町にある益子焼の窯元、濱田窯。伝統を守りつつ、現代性も共存しています。お気に入りの器でホッとする時間をつくるのも、なにかと忙しい現代人にとって大事かもしれませんね! pic.twitter.com/EUjDQYgaN8
— D&D KYOTO (@d_d_KYOTO) August 30, 2016
(D&D KYOTO@d_d_KYOTOさんアップありがとうございます)
創始者は人間国宝・濱田庄司。
日本各地で得た技術・材料を用いて、オリジナルの陶器を数多くつくりました。湯のみにも並々ならぬこだわりがあります。
代表作のひとつ『唐黍紋』は、器の上下で異なる質感を表現。
くちあたりは滑らかに、手のひらで包むところはあえて土のキメを残しています。迷いのない造形も見事です。
土の温かみと伝統技術の両方が楽しめるなんて、贅沢すぎます!
益子焼については過去の放送回のこちらもご覧くださいね。
美の壺 「すこやかな芸術品 益子焼」<File 486>作家は誰?お店や場所はドコ?出演者情報もお見逃しなく!NHK美の壺
三代目 濱田友緒(はまだ ともお)さん
濱田庄司の伝統を受け継ぐ三代目・濱田友緒さんが登場します。
濱田さんが湯のみ茶碗をつくるうえで、最も心がけているのは、削りと高台。そこに陶芸家の個性が出るのだとか。
今度、陶芸作品をみるときの参考になりそうです!
まず湯のみ茶碗の形を決める削りは、あえて刃先の鈍いカンナを使うのが濱田さん流です。素材を活かした、ざっくりとした味わいが出ます。
高台は時間をかけずに一気に削り、ダイナミックな味わいに。釉薬を塗らないため、見た目にも軽やかな出来栄えが実現します。
つい
買ってしまったんだよ。
この藍色に引き込まれて。
見てるとニヤニヤしてしまう。
そんな器を私も
作れるようになるといいな。#藍鉄塩釉文打湯呑#濱田友緒#作陶展 pic.twitter.com/uQlaw3mL7K— こけしドライバー*chisa* (@natsunatsue) March 23, 2020
(こけしドライバー*chisa*@natsunatsueさんアップありがとうございます)
伝統の技を守りつつ、時代に合わせてさらに発展させていて、とても素敵ですね。
濱田窯では初代のときから、一日二回はみんなで集まってお茶を飲むのが習慣なのだとか。
職人さんたちが、お気に入りの湯のみ茶碗でお茶を飲んでいる光景に癒やされました。
どんな湯のみ茶碗が好きかで、その人の性格まで見えてくるようです。
美の壺:最後のツボ「風景を思い描いて 旅に出る」
煎茶道のお茶会
江戸時代から続く煎茶道。そのお茶会の様子が紹介されます。
みなさん艶やかな着物を召していて、とても優雅な雰囲気です。
茶合(ちゃごう)にほどこされたキリギリスの絵。床の間の蓮・蘭・菊といった植物。茶碗の草花の絵柄。
そんな「中国の秋」をテーマにしたモチーフが、しつらえの随所にちりばめられていました。なぞ解きのような感覚で、テーマについて考え、楽しむのが日本人の文化なのだとか。
もともと煎茶文化は、江戸時代に中国の禅僧がもたらしたのがはじまりです。
中国では文人と呼ばれる教養人たちが、世俗を離れて自然や芸術を楽しむ際に、煎茶を楽しみました。
中国には、「煎茶の杯を重ねるごとに仙境に近づいていく」というような意味合いの古い詩も存在します。何とも幻想的で美しいイメージですね。
そんな文人たちの悠然とした姿勢・思想に、当時の日本人はつよい憧れをいだきました。
ほかの南画や漢詩といった中国文化を味わいながら、煎茶を楽しんだといいます。
煎茶を飲むことで、時間と空間を越えて、文人たちの世界に通じる旅を思い描くことができるでしょう。その旅のお供に、湯のみ茶碗は欠かせません。
美の壺:再放送・バックナンバー情報
美の壺・合わせて読みたい バックナンバー
NHK美の壺の【バックナンバー】をまとめてみました。
2019年以降の放送一覧のまとめはこちら。
2021 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2020 年はBSプレ・Eテレともにこちらが放送一覧です。
2019年はこちらです。
ご参考になさってくださいね。
美の壺・放送予定。再放送はいつ? NHKオンデマンド登録で見逃し視聴もできます。
今回の『美の壺』初回放送は2015年11月13日(金)でした。番組内容もこの時点のものです。
放送スケジュールは2020年4月現在で、
Eテレ「美の壺・選」の放送は、日曜日午後11時~、再放送は毎週木曜日午前11時~です。
BSプレミアム「美の壺」は毎週金曜日午後7時30分~、再放送は毎週土曜日午前6時45分~です。
BS4Kは、BSプレミアムと同じ毎週金曜 午後7時30分で、再放送は回数が増えて、
日曜日午前6時45分、月曜日午後4時00分、金曜日午前9時00~の3回あります。
キレイな画質のBS4Kは美の壺のような番組にはピッタリですね!
NHKオンデマンドなら月額の見逃し見放題パックや単品視聴ができます。月々500~600本の番組が放送当日または翌日から見られます。
最近では「ないエンタメがない」がキャッチコピーのU-NEXT(ユーネクスト)も話題ですね。最初の31日間は無料おためし期間だそうです。
【参考サイト】
番組公式ページ https://www.nhk.jp/p/tsubo/ts/3LWMJVY79P/
NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/
NHK クロニクル https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/
NHKの旧美の壺詳細サイト https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/