こんにちは~。らら子です!
人形浄瑠璃文楽を題材にした時代小説『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び(うず いもせやまおんなていきん たまむすび)』が161回直木賞受賞おめでとうございます!
作品は、人形浄瑠璃の脚本家で、『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』の作者、近松半二(ちかまつはんじ)の物語。ライバルでもある歌舞伎狂言の脚本家、並木正三(なみきしょうぞう)との友情関係も描かれています。
著者の大島真寿美(おおしまますみ)さんとはどんな方なのでしょうか。
モチーフとなった『妹背山婦女庭訓』とはどんなお話なのか?作者の近松半二(ちかまつはんじ)とはどんな人なのか?同じ名字の近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)との関係は?
などなど、いろいろ調べてみました。
ところで人形浄瑠璃文楽って何?って方はこちらもみてくださいね。
文楽とは?人形浄瑠璃とは?ユネスコにも登録された世界一の人形劇!意味や読みをわかりやすく解説
大島真寿美さんのWiki的プロフ:出身、経歴、受賞歴は?
大島さんは、愛知県名古屋市の生まれです。
はじめは脚本家をしていらっしゃいましたが、小説家に転向しました。今は著書が多数あります。
誕生日:昭和37(1962)年9月19日
出身地:愛知県名古屋市[略歴]
- 平成4(1992)年『春の手品師』で文學界新人賞受賞。
- 平成24(2012)年『ピエタ』が本屋大賞第3位。
- 平成26(2014)年『あなたの本当の人生は』で第152回直木三十五賞候補
- 令和31(2019)年『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で第161回直木三十五賞受賞。
- 豊竹呂太夫に義太夫を習い、平成31(2019)年発表会に出演
文学新人賞を皮切りに、全国の書店の書店員から選ばれる本屋大賞の第3位を受賞、2014年にはじめて、直木賞の候補になります。その5年後の2019年に満を持して直木賞受賞となります。
大島真寿美さんの『妹背山婦女庭訓』との出会いとは?
文楽の『妹背山婦女庭訓』は、人気の演目で、文楽でも歌舞伎でもたびたび上演されています。
前半部分は半目し合う2つの家に生まれた若い男女の悲恋を描いた物語で、和製ロミオとジュリエットと呼ばれています。後半は純情な町娘お三輪ちゃんの悲しくも健気な恋模様。
あらすじはこちらに。
【文楽】妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん):かんたんあらすじと解説:見どころ
東京の国立劇場小劇場では、令和元年に入ってすぐ、2019年5月に、全編上演されました。
その時の公演パンフレットの『文楽随想』というコーナーに、大島真寿美さんが「『妹背山女庭訓』の渦巻く力」というエッセーを載せています。
それによると、大島さんは4年前に突如『妹背山婦女庭訓』モチーフに小説を書こうと思い立ち、資料を集めたり探したり、いろいろ読んだり、演者さんに話を聞いたり、あちこち調べに行ったり取材を始めました。
偶然にも、書こうと思った直後に、国立劇場小劇場で『妹背山婦女庭訓』の後半部分(井戸替えの段から入鹿誅伐の段)が上演されます。
あ、平成27(2015)年9月!らら子もそれを観ました!
らら子は、きっと、ボーっとしてたんでしょうねぇ。
大島さんは歌舞伎では『妹背山女庭訓』を見たことがあったそうですが、この公演が大島さんにとって文楽初体験。
大島さんにとって文楽は想像以上に楽しかったそうです。特にヒロイン「お三輪ちゃん(おみわちゃん)」と魂と魂でつながったような錯覚を覚え、興奮して身体が震えてしまったといいます。その時に「書ける!」と確信してこの作品が生まれたということです。
らら子も見てたのになー。何も生まれなかったわ(´・ω・`)
大島真寿美さん、豊竹呂太夫さんの元で義太夫のお稽古も!
文楽と出会ってから大島さんは、豊竹呂太夫さんについて義太夫節も習っているそうです^^
師匠の呂太夫さんのプロフィールはこちらに詳しく書いてありますー。
豊竹呂太夫(とよたけ ろだゆう)さんのWiki的プロフ:祝「第54回大阪市市民表彰」受賞!直木賞作家の義太夫師匠!大名跡を襲名!
呂太夫さんの「発声ゼミ」という教室があるのですね。取材の一環で義太夫節を一日体験したつもりが、いつの間にか毎月のお稽古に通うようになったそうです。
人前に出るのが苦手なのに、発表会にも出たそうです。すごい!義太夫のとりこになっちゃったってことですね。才能のある人同士ひきあうってことですね。
呂太夫さんは、文化人や著名人にもお弟子さんが多いんですよね。らら子の知人もカルチャーセンターで講座を受けたことがあるそうです。その知人は学校の先生をしている人なんですが、呂太夫さんの教え方がとても理論的で実践的なので、びっくりしていました。
そういえば、テレビの企画で関西ジャニーズのなにわ男子の大橋くんに義太夫教えてましたが、大橋くんの上達ぶりはすごかったです。その時の様子はこちらに。
なにわ男子:文楽のおしごと「なにわの仕事を学びまSHOW」朝日放送ニュースCAST
義太夫にインスパイヤされて小説を書いた大島さん。いっぽう師匠の呂太夫さんは、大島さんの小説を読んで、近松半二と友達になったような気持ちだそうですよ。
うーん、300年も前の作者と作品がこうして現代に息づいてくるって面白いですね。
大島真寿美さん改めておめでとうございます。
この受賞が文楽人気にもつながりますよう(^o^)