NHK「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」出演者情報:2021年1月29日にっぽんの芸能「新版歌祭文 野崎村の段」文楽はブルースだ!

こんにちは~。らら子です。

2021年1月29日(金)のNHK『にっぽんの芸能』は「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」です。いとうせいこうさんといえば、ラッパーや小説家でも活躍しているタレントさんというイメージがありますが、実は日本の伝統芸能に造詣が深い方。お能や文楽のお稽古もしていらっしゃいます。番組情報をまとめてみました。





「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能:番組予告

今回はいとうせいこうさんが文楽の名作「新版歌祭文 野崎村の段」を取り上げて、文楽のマニアックな楽しみ方を案内してくれます。

私も以前、いとうせいこうさんが文楽についてのトークを聞いたことがありますが、「文楽はブルースだ!」と語っていらしたのが印象的です。

作家・ラッパーなどマルチに活躍するクリエーターのいとうせいこうさんは、文楽に熱い愛情を注いでいる。そのせいこうさんならではの文楽の楽しみ方を、文楽の名作「新版歌祭文 野崎村の段」を取り上げてご紹介する。商家のお嬢様・お染と使用人の久松との身分違いの恋に、久松の婚約者おみつや家族が織りなす愛と義理の物語。番組MC・高橋英樹とのかけあいによる副音声解説も聞きごたえ十分。マニアックな楽しみ方が必見です。

出典:公式サイト




「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能:出演者一覧

出演は、いといせいこうさんの他、二世桐竹勘十郎の娘である三林京子さんが語りを担当、その他、文楽の技芸員さんたちも豪華メンバーが出演です。

番組の出演者はこちら。リンクを貼ってある人名はクリックすると私の書いた詳細情報が見られます。

【ゲスト・副音声解説】いとうせいこう

【司会】高橋英樹,中條誠子

【語り】三林京子

番組冒頭では三林京子さんの語りでテンポのいい大阪弁での演目紹介がありました。



「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能:放送日時:「新版歌祭文 野崎村の段」2020年11月公演:あらまし

今回取り上げられるのは「新版歌祭文 野崎村の段」。通称「野崎村」です。かんたんなあらすじはこちらもご覧ください。

【文楽】新版歌祭文~野崎村 (しんぱんうたざいもん~のざきむら):かんたんあらすじと解説:見どころ

この演目の難しいところは、お染とおみつ、同じ年頃の娘が2人出てくるところ。この二人を一人の太夫がそれぞれ語り分けなければいけません。落語のように首の向きで区別することはできませんからね。

今回の放送では2020年11月に大阪・国立文楽劇場で上演・収録されたものです。

普段の上演では割愛されることが多い、おみつの年老いた母が登場します。

それぞれ語り分けるところについて、豊竹咲太夫(とよたけ さきたゆう)さんのお話が紹介されます。咲太夫さんは人間国宝で太夫の最高峰の「切場(きりば)語り」です。

咲太夫さんがおみつの母を語るのは四十数年ぶりとのことです。老母を語るには「声ではなく息」だといいます。

スタジオでもいとうせいこうさんが、「太夫さんがよく言うのは、息(いき)と音(おん)と間(まぁ)だといいますが……。」というと、さすが役者の高橋英樹さんにはピンと来たようで、身体のどこから声を出すかということですねと、胸やお腹や体のあちこちを差していました。




「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能『野崎村』【出演】太夫&三味線

野崎村は1時間半の演目です。今回の放送では、55分の放送時間に合わせてカットしたダイジェスト版でした。番組では中の部分は割愛して、前の豊竹呂勢太夫さんと鶴澤清治さんの登場からでした。ピンとはりつめた空気が画面のこちらにも伝わってきます。





「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能『野崎村』【出演】人形役割と配役

今回の上演では、なんとも贅沢な配役です。娘おみつは清純な役どころがぴったりの豊松清十郎さんに、お染はお嬢様を遣わせたらぴか一の吉田一輔さん。

そして慈愛深い久作の吉田和生さんの苦悩が泣かせます。おみつの母は、個人的に老女の第一人者と思っている桐竹勘壽さんです。老母の居住まいを見ているだけで泣けてきます。

あきらかに心中するつもりのお染と久松。それを留めようと心中されたら自分も死ぬというおみつ、子どもらに先立たれたら自分も生きてはいないという久作は、いっそ婆(老母)も……と、みんなが死ぬ死ぬと言い出します。いとうせいこうさんはこれを「チキンレース」と表現ンしていました(笑)

お染を迎えに来たお勝の吉田簑助さまは、出番は少ないながら圧倒的な存在感を漂わせていました。

その他の出演:人形浄瑠璃文楽座
おはやし:望月太明藏社中

※今公演は前半後半で下女およし役がダブルキャストですが、この放送は後半に収録されたもののようです。(前半の下女およし役は吉田和馬さんでした)




「いとうせいこう流 名作文楽を味わう!」にっぽんの芸能:放送日時:再放送予定

[NHKEテレ1・東京] 2021年01月29日 午後11:00 ~ 午後11:55 (55分)

[NHKEテレ1・東京] 2021年2月1日(月)午後0:00~午後0:55(55分)

こういう番組は総合テレビでやってもらいたいものですねー。





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