こんにちは! らら子です。
今回は、豊竹呂太夫さんを紹介します。
2021年4月から切場語り(きりばがたり)に昇格が発表されました。切場語りとは文楽のクライマックスシーンを任される最高に格の高い太夫のことです。切語りともいうようです。
呂太夫さんは、2024年5月公演において呂太夫襲名が発表されました。
昨夜からニュースで見聞きするたびに嬉しい気分になります!有料記事ですが、呂太夫さんのインタビューです。【直木賞に大島さんの「渦」 豊竹呂太夫さん「文楽に注目が集まれば」 – 毎日新聞 】https://t.co/tQK8JtLhHD
— コテンゴテン(古典御殿) (@cotengoten) July 18, 2019
直木賞作家の大島真寿美さんの義太夫の師匠としても注目されました!
どんな方なのでしょうか?さっそくプロフィールを見ていきます。
目次
豊竹呂太夫さんのwiki的プロフィール、年齢や出身、芸歴は?
こちらが呂太夫さんのプロフィールです。
誕生日 昭和22(1947)年4月16日
出身地 大阪府
本名 林雄治[芸 歴]
- 昭和42(1967)年 8月
- 三代竹本春子太夫(たけもと はるこだゆう)に入門
- 祖父十代豊竹若太夫(とよたけ わかたゆう)の幼名豊竹英太夫(とよたけはなふさたゆう)と名のる
- 昭和43(1968)年 4月 大阪毎日ホールで初舞台
- 『増補大江山(ぞうほおおえやま)』「戻橋(もどりばし)」の左源太
- 昭和44(1969)年 7月 昭和44年4月春子太夫の逝去により竹本越路太夫(たけもとこしじだゆう)の門下となる
- 平成29(2017)年 4月 大阪・国立文楽劇場において六代豊竹呂太夫を襲名
- 『菅原伝授手習鑑』「寺子屋の段」で披露
[受賞歴]
- 昭和46(1971)年 9月 国立劇場奨励賞
- 昭和53(1978)年 1月 昭和52年度文楽協会賞
- 平成 6(1994)年 1月 第13回(平成5年)国立劇場文楽賞文楽奨励賞
- 平成15(2003)年 1月 第22回(平成14年)国立劇場文楽賞文楽優秀賞
- 平成29(2017)年 8月 第47回JXTG音楽賞(邦楽部門」
- 平成30(2018)年 4月 第37回(平成29年度)国立劇場文楽賞文楽優秀賞
[著書]
平成29(2017)年 3月 「文楽・六代豊竹呂太夫」(創元社)
本は文学者の片山剛さんがインタビューして、解説を書いています。
前名の英太夫(はなふさだゆう)さんから六代目・呂太夫(ろだゆう)さんを襲名(しゅうめい)した時は、NHKでも特番されました。
呂太夫さんは、20歳で入門ですね。お祖父さんも太夫なのに入門は遅い??
文楽の家に生まれた演者さんは、小中学生のうちに入門する人も多いですが……。
そのなぞは次で!
豊竹呂太夫(とよたけ ろだゆう)さんの前名は豊竹英太夫(とよたけ はなふさだゆう)さん。祖父は十世豊竹若大夫(とよたけ わかたゆう)さん。
呂太夫さんの祖父は名人・豊竹若大夫さんです。若大夫さんは、生前、孫が文楽の道に進むことに反対だったそうです。
芸の道は厳しいから子どもや孫にはさせたくなかったのでしょうか。実際、呂太夫さんのお父様も文楽の道には進まず、勤め人をしていました。
青年時代の呂太夫さんも、おじいさんの言いつけ通り太夫になるつもりはなく、大学に進学。
小説家をめざそうかなとしていたころ、昭和42年に祖父の若大夫さんが亡くなります。
その後、呂太夫さんは先代の呂太夫さんに勧められて太夫の道を歩み始めます。呂太夫さんは若大夫さんの愛弟子の春子大夫(はるこだゆう)さんに入門します。
お師匠さんの春子大夫さんが亡くなると、名人・四世越路大夫さんの門下になります。
ところで、前名の英太夫は、若大夫の幼名だそうです。幼名って何歳までいうんでしょう??
呂太夫さんは、英太夫から若太夫になりたかったのでしょうね。
呂太夫の名跡は、いずれ呂勢太夫さんが襲名するのかもしれません。
豊竹呂太夫(とよたけ ろだゆう)さん襲名披露でのエピソード
呂太夫さんは、英太夫(はなふさだゆう)として、めきめきと頭角を現して文楽太夫のスターとなりました。
先代の呂太夫さんが勧めてくださって良かったですね。そして英太夫から呂太夫を襲名しましした。
東京の襲名披露公演は、らら子も行きました。
先代の呂太夫さんはハンサムだったそうです。
襲名の披露の挨拶である舞台上の口上(こうじょう)では、みなさんがお祝いの言葉を述べる中、三味線の鶴澤清治さんの挨拶でも触れられていました。
「先代の呂太夫さんは、役者かモデルになったらよかったと思うほど大変な美男子でした。……せんだい、は。」
という辛口の挨拶をして場内爆笑でした。
清治さんてばお茶目。
大坂でも東京でも、毎日おなじ口上を言ってたそうです。
若太夫襲名の時は、どんな口上になるのでしょうか?楽しみですね。
豊竹呂太夫さんの公式サイトは超充実。豊竹希太夫さんや豊竹亘太夫の写真も。
演者さんで自分のWebページを持っているひとはそんなに多くないと思いますが、豊竹呂太夫さんは公式サイトがあります。
運営はファンの方なのでしょうか?
2000年開設なのでもう20年ぐらい続いている立派なページです。
観劇記やオフショット、オフショットや呂太夫さん自身のフォト日記や文章も載っています。ダンディな洋服姿も見られますよ。赤い帽子かぶってたり。これがまた似合う😁
弟子は豊竹希太夫さんと豊竹亘太夫さん。
希太夫さんや亘太夫さんの結婚式の写真とかバンバン載ってます。
一番弟子の結婚がとてもうれしかったんでしょうね♡
目じりが下がりっぱなしです。
豊竹呂太夫さんの今後の情報はFacebookで!義太夫教室の案内も!
呂太夫さんはFacebookもあります。
日記やテレビの出演情報などはホームページでの報告ではなく、
Facebookがメインにしていくそうです。
その方が簡単だし、ファンの方とも交流しやすいですしね!
インスタグラムやTwitterはみつかりませんでした。
呂太夫さんは、一般の人を対象に、義太夫のお教室をしています。
定期的に発表会もやっています。生徒さんは有名人も多いそうです。
直木賞作家で『あやつられ文楽鑑賞』などで知られる三浦しをんさんや、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』の大島真寿美さんも生徒だそうです。
らら子的萌えポイント
文楽を観始めてまだ2-3年の頃。初めて大阪の文楽劇場に行きました。
完全アウェーでキョドキョドしていた耳に、周りのお客さんの話声がはいってきました。
「次の人間国宝言うたらハナフサダユウかロセタユウやな。」
うわ、みんな大阪弁……。へー、呂勢太夫さんはいくらなんでも若すぎるけど、そうなんだハナフサダユウという人はそんなにすごいんだと思いながら床が回るのを楽しみにしていたのを憶えています。
ハナフサダユウさんはあまり動かず、まるで朗読をしているように静かに語るひとでした。
「○○と、いった、と、さ。」みたいな感じ。
嶋太夫さんのようにほとばしっている太夫ばかりじゃないんだ!と意外に思いました。
大夫さんもいろいろだ、この人はインテリの人に好かれそうな気がする、と思いました。
でも、もうちょっと声を大きくしてくれたほうがいいなーとも思います。
これからの文楽を背負う呂太夫さん。ますますのご活躍をお祈りしています。
参考にさせていただいたサイト:
公益財団法人 文楽協会 https://bunraku.or.jp/index.html
豊竹英太夫 改め 六代豊竹呂太夫 襲名披露 特設サイト https://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/h30/bunraku45.html
豊竹呂太夫のページhttp://hanafusadayu.com/
Facebook https://www.facebook.com/yuji.hayashi.35977