古典芸能への招待6月:文楽「仮名手本忠臣蔵」より:出演者情報あらすじなど(Eテレ2019年6月30日)

2019年6月のNHK「古典芸能への招待」は、4月の文楽公演より一部分を放送します。

【放映時間】NHK Eテレ午後9時00分~ 午後11時00分
【内容】2019年4月国立文楽劇場公演『仮名手本忠臣蔵』 三段目、四段目

ゲスト・山田和人同志社大学教授、副音声解説:高木秀樹、ご案内・秋鹿真人アナ

2019年4月文楽公演は、国立文楽劇場開場35周年記念です。

※竹本文字久太夫(たけもと もじひさだゆう)さんは、この公演から、豊竹藤太夫(とよたけ とうだゆう)さんに芸名を変えました。

襲名(しゅうめい)ではなくて、改名。
ふじだゆうではなく、とうだゆう。
( ..)φメモメモ




忠臣蔵ざっくりとかんたん解説(ネタバレ・あらすじ)三・四段目

『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』は、赤穂浪士(あこうろうし)の討ち入りを題材にしたものです。

元禄14年(1701)、赤穂藩主・浅野内匠頭が、江戸城中で吉良上野介に斬りかかった罪で切腹となり、領地も没収されます。翌年、一方的な罰を受けた浅野家の元家臣たち47人が主君の仇を討つため吉良邸に討ち入った、いわゆる赤穂事件が起き、天下を驚かせました。
この事件から47年後の寛延元年(1748)に大坂・竹本座で人形浄瑠璃として初演されたのがこの『仮名手本忠臣蔵』です。

実際の、赤穂事件(あこうじけん)が起きたのは江戸時代。
政府の目をくぐるために、お芝居では鎌倉時代の設定です。

いわゆる「この物語はフィクションです」です(笑)

事件からおよそ50年後に人形浄瑠璃として竹本座で上演されます。
初演から大当たりでロングランヒットを飛ばします。

浄瑠璃三大名作として歌舞伎でも繰り返し上演されますし、
モデルになった赤穂事件は映画やテレビドラマでも取り上げられることが多いです。

略して「忠臣蔵(ちゅうしんぐら)」ともいいますよね、チューシングラ




忠臣蔵の三・四段目をかんたん解説(ネタバレ・あらすじ)

今回放映される分を雑にまとめてみました(笑)

  • 三段目「殿中刃傷の段」
    • 今の兵庫県西部にあった赤穂藩(あこうはん)藩主の塩谷判官(えんやはんがん)がパワハラの末に逆切れして嫌な上司に切りつけるという騒ぎを起こす
  • 四段目「花籠の段・塩谷判官切腹の段・城明渡しの段」他
    • 塩谷判官は切腹させられて藩はおとりつぶし
    • 藩士はリストラされる
    • (その後、47人の藩士が赤穂浪士敵討(かたきう)ちを果たす

四段目「塩谷判官切腹の場」は古くから「通さん場」と呼ばれ、客席への出入りが禁じられてきました。今も、「この段上演中の出入りはご遠慮たまわりますよう、お願い申し上げます。」と注意書きがあります。

テレビだとそのへん気にしなくていいですね(笑)




国立文楽劇場開場35周年記念4月文楽公演プログラム

今回は三段目と四段目が中心ですが、全体のプログラムは以下の通りでした。


第1部 午前11時開演
通し狂言
仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
  大序    鶴が岡兜改めの段(つるがおかかぶとあらためのだん)
       恋歌の段(こいかのだん)

  二段目  桃井館力弥使者の段(もものいやかたりきやししゃのだん)
       本蔵松切の段(ほんぞうまつぎりのだん)

三段目 下馬先進物の段(げばさきしんもつのだん)
腰元おかる文使いの段(こしもとおかるふみづかいのだん)
殿中刃傷の段(でんちゅうにんじょうのだん)
裏門の段(うらもんのだん)

四段目 花籠の段(はなかごのだん)
塩谷判官切腹の段(えんやはんがんせっぷくのだん)
城明渡しの段(しろあけわたしのだん)

2019年文楽公演 配役者・出演者情報

太夫と三味線の配役は以下の通りです。

三段目 下馬先進物の段
竹本小住太夫 鶴澤寛太郎
腰元おかる文使いの段
豊竹希太夫 鶴澤清馗
殿中刃傷の段
豊竹呂勢太夫 鶴澤清治
裏門の段
豊竹睦太夫 野澤勝平
四段目 花籠の段
豊竹藤太夫 竹澤團七
塩谷判官切腹の段
切・豊竹咲太夫 鶴澤燕三
城明渡しの段 竹本碩太夫 鶴澤清允

  

豊竹咲太夫の名前の前に「切」とあるのは、切り場のことです。
切り場はクライマックスシーンのことで、最高格の切り場語りが担当します。

人形は以下の通り。

        配役 人形遣い Wキャスト・代役
足利直義(あしかがただよし) 吉田玉勢
高師直(こうのもろのう) 桐竹勘十郎
塩冶判官(えんやはんがん) 吉田和生
桃井若狭之助(もものいわかさのすけ) 吉田文昇
顔世御前(かおよごぜん)大序 吉田簑紫郎
加古川本蔵(かこがわほんぞう) 吉田玉輝
妻戸無瀬(となせ) 吉田簑一郎
娘小浪(こなみ) 桐竹紋臣
大星力弥(おおぼしりきや) 吉田玉翔
鷺坂伴内(さぎさかばんない) 吉田文司
早野勘平(はやのかんぺい) 吉田玉佳
腰元おかる 吉田一輔
茶道珍才 吉田玉路
顔世御前(かおよごぜん)四段目 吉田簑助
石堂右馬之丞(いしどううまのじょう) 吉田玉志
(6-17日)
吉田玉助
(18-29日)
原郷右衛門(はらごうえもん) 吉田勘市
斧九太夫(おのくだゆう) 吉田文哉 吉田簑一郎
(代役)
薬師寺次郎左衛門 桐竹紋秀
大星由良助(おおぼしゆらのすけ) 吉田玉男

続きは大阪の文楽劇場で😁




忠臣蔵の大序・二段目をかんたん解説(ネタバレ・あらすじ)

今回テレビでは放映されない、前半の部分をざっくりと解説しますね。

鎌倉・鶴が岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)が完成し、
将軍足利尊氏は、弟の直義(ただよし)を派遣してきたところから話は始まります。

大序(一段目)「鶴が岡兜改めの段・恋歌の段」

  • 高師直(こうのもろのう)と、その部下の接待役)塩谷判官(えんやはんがん)と桃井若狭助(もものいわかさのすけ)
  • 新田義貞(にったよしさだ)の兜を見つけ出すために、塩谷判官の美人妻が呼び出される
  • 横恋慕した高師直がラブレターを渡していい寄るところへ、そこへ桃井若狭助が助け船を出す。恥をかかされた高師直は桃井を憎む

二段目「桃井館力弥使者の段・本蔵松切の段」他

  • 実は、塩谷家の家老の息子と若狭之助の家老の娘はフィアンセ同士♡
  • いっぽう、若狭之助はさか恨みした師直からひどいパワハラをうける
  • 主の若狭之助を救うために家老は師直にワイロを……。

うーん。パワハラ、セクハラ、ワイロ、etc すごいですね。

初演から大当たりして大ロングランヒットを飛ばしたのもわかります!