こんにちは~。らら子です。
文楽は人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)というぐらいですから浄瑠璃がマスト!
そして浄瑠璃に欠かせないのが三味線(しゃみせん)です。
あ、そもそも文楽ってナニ??って方はこちらからごらんくださいねー。
文楽とは?人形浄瑠璃とは?ユネスコにも登録された世界一の人形劇!意味や読みをわかりやすく解説
文楽の公演は、ふつうは正面の舞台に人形がいて、
向かって右側の脇のサブステージに三味線と太夫(たゆう)がいます。
このサブステージを「床(ゆか)」といいます。太夫のお仕事はストーリーテラーです。
文楽で使われる三味線、つまり文楽三味線について調べてみました。
目次
文楽は人形・太夫・三味線の三業(さんぎょう)で分担:文楽三味線は義太夫三味線ともいう
まず、人形浄瑠璃文楽の出演者は3パートに分担がわかれます。
この3パートを合わせて三業(さんぎょう)といいます。
太夫は、義太夫節(ぎだゆうぶし)というメロディにのせて、セリフと歌とナレーションを担当します。
音楽のメインは三味線です。メロディ、効果音、リズム、なんでもやります。
楽器持ち替えで、お琴や二胡(にこ)という楽器を弾いたりもします。
文楽三味線とか義太夫三味線とかいいます。
文楽(義太夫)三味線は低音の太棹三味線。
人形浄瑠璃文楽では、太棹三味線(ふとざおじゃみせん)を使います。
文楽の太棹三味線を弾くバチは、厚みが40ミリほどある大きいものです。
太棹は太くて大きな三味線で低音が魅力。
デーン、デーンとお腹に響く重厚で迫力ある音を出します。
近くで聴いていても、お腹にずーんずーんと響きます。
ときどきヒューーッと弦をこすったり、ピチカートのように弾くこともあります。
文楽三味線について、若手のホープ鶴澤寛太郎さんは以下のように言っています。
「音の厚みと深み、そこから来る表情の豊かさが文楽の三味線にはあります。そこに演奏者のバチ遣いや技術、表現力が合わさることで、“弾いている部分”も“弾いていない部分”も表現できるのが特徴だと考えています」
出典:文春オンライン
文楽(義太夫)三味線以外の三味線の種類や違いは?
三味線の種類は、細棹(ほそざお)、中棹(ちゅうざお)、太棹(ふとざお)など、いろいろあります。
細棹(ほそざお)は、長唄や端唄で使われます。
デーンデーンと響く太棹に比べると音域は高く、音のイメージはペーン、ペーンとかな?
チントンシャンとかいうのも細棹ですね。
歌舞伎で義太夫三味線の野澤松也さんが、太棹と細棹の違いを分かりやすく説明してくれています。向かって右側が細棹、左側が太棹ですね^^
芝居を盛り上げる文楽三味線の演奏は床の上だけじゃない
文楽三味線は、ただ伴奏をしているわけではないんですね。
太夫と対等なのはもちろん、芝居全体を支配することもあります。
太夫の語りをリードしたり、感情表現を盛り上げたりします。
悲しい話のときは悲しそうな音色やメロディ、
面白い話のときはリズミカルに明るい音を出します。
床に太夫や三味線が演奏していない時に、別の場所で演奏することもあります。
客席から見て舞台右上の御簾内(みすうち)といわれるスペースがあります。御簾というのは「簾(すだれ)」のこと。すだれがカーテンのようにかくしているので演奏している姿は見えません。舞台裏から音が聞こえてくることもあります。
文楽三味線のメリヤスとは??伸び縮み自在の万能メロディ
舞台転換や舞台上の立ち回りなど、間をつなぐのも三味線のお仕事。
こういう時の曲はどこで中断してもずっと長く演奏してもいいようになっています。
ニットのメリヤスのように伸び縮みするのでメリヤスといわれるそうです。
こちらの画像は「多彩なメリヤス」というタイトルの動画です。
演奏は「国立文楽劇場初春文楽公演第2部『国性姓爺合戦』メリヤス隊」(笑)。
文楽三味線の迫力は!合奏三番叟の圧巻の表現力!
迫力もあり優美で、耳福です。
演奏は、豊澤富助、鶴澤清友、鶴澤清介、鶴澤燕三、竹澤宗助、鶴澤清二郎(現・鶴澤藤蔵)、野澤喜一朗(現・野沢勝平)、鶴澤清志郎、鶴澤清馗、鶴澤清丈’、のみなさん。
(鶴澤清丈’さんの丈’は丈に’(アポストロフィ)つけてます。公式も!)
リンクをクリックすると詳しい人物プロフィールが見られます。
文楽三味線、かっこいいですね!
ほかにも、いろんな動画がyoutubeにもあがっているので、探してみてくださいね。